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映画『アイアン・スカイ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『アイアン・スカイ』の概要:ナチスは第二次大戦で潰えることなく、月の裏側に潜んで着々と地球侵攻の準備を進めていた。大統領の選挙戦略の一環として宇宙を飛び、月面に着陸したリバティ号の乗組員は、地上の人たちが想像もしなかった光景を目の当たりにした。

映画『アイアン・スカイ』の作品情報

アイアン・スカイ

製作年:2012年
上映時間:93分
ジャンル:SF、ファンタジー、アクション
監督:ティモ・ヴオレンソラ
キャスト:ユリア・ディーツェ、ゲッツ・オットー、クリストファー・カービイ、ペータ・サージェント etc

映画『アイアン・スカイ』の登場人物(キャスト)

クラウス・アドラー(ゲッツ・オットー)
ナチスの若い将校。地球侵略だけでなく、総統の座も狙っている野心家。
ジェームズ・ワシントン(クリストファー・カービイ)
リバティ号の乗員。元モデル。選挙を控えた大統領のイメージアップを狙って宇宙飛行士に選抜された。

映画『アイアン・スカイ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『アイアン・スカイ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『アイアン・スカイ』のあらすじ【起】

二〇一八年。地球を飛び立った宇宙船リバティ号は、月面着陸を控えていた。地球からのオペレータのカウントダウンに合わせて着地したリバティ号。船員たちは早速調査を開始し、ヘリウム3を大量に発見したと報告する。しかし、電波障害により彼らの言葉は地上に届かない。船員の一人、サンダースは目の前の光景に心を奪われた。そこには既に大勢の人がいて、採掘現場が出来上がっていたのだ。ヒューストンにそれを報告しようとしたサンダース。だが、彼の背後に人影が忍び寄った。黒い宇宙服を着たその人物は、腕に鉤十字の紋章を付けていた。銃で撃たれるサンダース。それを見た他の船員は宇宙船に逃げ込もうとした。しかし、黒い宇宙服の人物の仲間が現れ、宇宙船を破壊してしまう。生き残ったリバティ号の乗組員のワシントンは、鉤十字の紋章をつけた者たちに包囲された。

一九四五年。地球を脱したナチスは月の裏側で地球への帰還の準備を着々と進めていた。一方、ホワイトハウスではリバティ号が月面着陸に失敗したと見做されていた。大統領は降下し続ける自分の支持率を上げる策が台無しだと憤る。

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映画『アイアン・スカイ』のあらすじ【承】

ワシントンはナチスの基地に拉致されていた。ワシントンは敵の隙を見て監視を振り解き、基地の中を逃げ回る。しかし、追手がやってきて、彼はすぐに捕まってしまった。追手のナチス兵はワシントンに向って銃を突きつける。ワシントンは大統領に関して詳しいと言って、処刑を免れようとした。その言葉に興味を持った将校によって、ワシントンは尋問室へと連行された。ナチス軍は彼が月面侵略の先兵ではないかと疑っていた。

地球では国連による会合が開かれていた。議題はこの期に及んでアメリカが月面着陸計画を再開したことだった。各国は軍事利用を懸念していた。宇宙に軍事施設を建造するつもりなのではと疑う他国の参加者たちに、アメリカは資源採取が目的だと言い張った。

長い間沈黙を守り続け、大群を築き上げたナチス軍だったが、彼らも一枚岩ではなかった。アドラーという若い将校は幹部の座にしがみつく老人を蹴落として、自分の手で地球を征服しようと目論んでいた。恋人にそのことを打ち明けたアドラーは窓の外に浮かぶ地球を眺めた。

映画『アイアン・スカイ』のあらすじ【転】

ナチス軍は地球に侵攻するため、四十年の歳月をかけて戦艦「神々の黄昏」号を完成させようとしていた。決め手になったのは、ワシントンが持っていたスマートフォンだった。ナチス軍が持つ巨大コンピュータを遥かに超える処理能力があるスマートフォンが彼らの抱えていた数々の問題を解決したのだ。遂に戦艦が起動すると喜ぶ技術者と将校たち。だが、起動直前でスマートフォンの電源が切れてしまった。アドラーは電池の切れたスマートフォンを手にして、月面総統閣下に「これがもっと沢山あれば、自分たちの勝利は間違いない」と地球遠征を訴えた。総統はそれを許可した。

アドラーは洗脳したワシントンと共に地球に降りた。しかし、ワシントンは敵の目を欺くために演技をしているだけだった。船員を通じてその上司に近付き、大統領の選挙コンサルタントとして紹介されたアドラーは、大統領を操り、米国を支配する。そして、米軍を月面のナチス軍と対決させ、共倒れを画策する。計画は月面総統に発覚するも、アドラーは彼を内倒しナチスの実権を握った。

映画『アイアン・スカイ』の結末・ラスト(ネタバレ)

アドラー率いるナチス軍が地球に向けて侵攻を開始した。地球は恐怖に震えるが、大統領は一期目で開戦した大統領は任期が長いというジンクスを信じそれを喜んだ。アメリカは巨大宇宙船を送り込み、宇宙で両国は本格的に衝突した。各国も宇宙船を送り込み、アメリカに続く。

月面に帰還したアドラーは地球から持ち運んできたタブレット端末を使い、「神々の黄昏」号の起動を試みる。アドラーが部下に作業をさせているその裏で、ワシントンが月面基地に忍び込み「神々の黄昏」号のエンジンを破壊しようとしていた。アドラーたちを追って月面にやってきたアメリカの宇宙船は、ナチスの月面基地に向けて核ミサイルを放った。

遂に「神々の黄昏」号は起動した。各国の宇宙船はそれに立ち向かうがまるで歯が立たない。アドラーは「神々の黄昏」号の主砲を試射するため、月面に狙いを定めた。放たれた砲弾は地表に大穴を開けるほどの威力だった。その方が地球に向けられる。しかし、リバティ号の乗員により「神々の黄昏」号は動力を失い、機能停止した。

地球の脅威は去った。月面の様子をモニタで確認していた各国の首脳は安堵したのも束の間、あることに気付く。月面にはナチスの基地だけでなく、アメリカの資源採掘場も存在していたのだ。そこに向こう何百年の燃料問題を払拭できるほどのヘリウム3が眠っていると知った各国は怒りの矛先を、富を独占しようとするアメリカに向ける。宇宙からの脅威が去ったばかりだというのに、地上では新たな戦争が繰り広げられていた。

映画『アイアン・スカイ』の感想・評価・レビュー

宇宙人の侵略ではなく、ナチス・ドイツが密かに月で暮らし、地球を侵略しようとしている設定がまずおもしろかった。映像がとにかく豪華で、宇宙での戦闘などは迫力があった。約1億円ものカンパを集めて作られただけはあると思う。この物語のアメリカ大統領があまりにも自分勝手で、自分の任期にしか興味がないことに驚かされた。最後はナチスとの戦いで終わらず国同士の戦いに発展したことに、人間の残念な部分が出ていたと思う。(女性 30代)


本作を一言で表すならば、”SFドタバタコメディー”といったところだろうか。
ナチス軍が月から地球へ攻めてくるという何とも風変わりで奇抜な設定だが、非常に興味をそそられる。
コメディーなので、詳細な設定の違和感は気にせずに楽しむのが良いだろう。
ナチス軍を題材としているだけあって、アメリカ批判や国益批判などといった猛烈な社会風刺が描かれている。実名や国名を公表したパロディーもあって面白い。
それだけでなく、宇宙戦艦や基地のデザインのユニークさも見どころの一つである。(女性 20代)


「ブラックジョーク」連発のこの作品。ナチスが月で生きていたという、とんでもない設定です。ナチスの独裁政治を皮肉った作品で、B級かと思いや、ストーリーや内容に上手くジョークが効いていて、とても面白かったです。
設定はとんでもないですが、博士がアインシュタイン似だったり、ナチスがオカルトを崇拝していたり、笑えるポイントがいっぱいありました。何も考えずに観て楽しめる作品です。(女性 30代)


宇宙の映像が思いのほかリアルで、クオリティが高いです。1945年以降、ナチスが月の裏側で生き延びていたというツッコミ所満載な作品となります。皮肉が多く、女性蔑視と思える表現もあり全体的に不謹慎な内容です。しかし、不思議と嫌味ではありません。製作費をクラウドファンディングで集め、キャラクター名なども公募で決めたそうですから、自由度の高い作品に仕上がっているのかもしれません。コメディ映画として、大人数でわいわい言いながら見るのが楽しそうです。(女性 30代)

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