映画『トムとジェリー オズの魔法使』の概要:ワーナー・ブラザーズの人気キャラクター、トムとジェリーが「オズの魔法使い」の世界に迷い込む。少女ドロシーをカンザスのお家に帰すため、いつもはケンカばかりのトムとジェリーがタッグを組んで大暴れ!
映画『トムとジェリー オズの魔法使』の作品情報
上映時間:60分
ジャンル:ファンタジー、コメディ、ミュージカル、アニメ
監督:スパイク・ブラント、トニー・セルヴォーン
キャスト:グレイ・デリスル、ラレイン・ニューマン etc
映画『トムとジェリー オズの魔法使』の登場人物(キャスト)
- トム(ビリー・ウェスト)
- 小鳥やネズミをいつも狙っている猫。間抜けで臆病なところもあり、ネズミのジェリーにはいつも出し抜かれてしまう。しかし、大好きなドロシーの為に努力する優しさも。
- ジェリー(ボブ・バーゲン)
- 頭脳明晰で勇敢なネズミ。体は小さいが、大きな猫のジェリーを相手に主導権を握る。ドロシーを救う為、弱虫なトムを奮起させ旅をリードする。
- ドロシー(グレイ・デリスル / 歌:ニッキ・ヤノフスキー)
- カンザスの農場に住む娘。農場の皆から愛されている。愛犬のトトと共に、竜巻に巻き込まれてオズの国に迷い込む。家に帰る為、西の悪い魔女を倒す旅に出る。
- タフィー(キャス・スーシー)
- 小さなネズミの一族マンチカンのネズミ。体を大きくしたいという願いを持ち、トムとジェリーの旅に同行する。ジェリー同様に賢く、体の小ささを感じさせない働きをする。
映画『トムとジェリー オズの魔法使』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『トムとジェリー オズの魔法使』のあらすじ【起】
カンザスのある農場に住む少女ドロシーは、愛犬トトが意地悪なガルチさんに目を付けられ、困っていた。保護者のエムおばさんはドロシーを大切に思っているが、農場の仕事が忙しく、なかなか相手をしてやれない。ドロシーは農場の使用人達にも愛されているが、どこか悩み事の無い国へ行きたいと願っていた。そんな彼女を見守るのは、農場で共に暮らす猫のトムとネズミのジェリーの仕事だ。いつもいがみ合っている二匹だが、大好きなドロシーを守ろうと共に誓う。
一度はガルチさんに捕まり、保安官へと引き渡されそうになったトト。それをトムとジェリーが壊れた自転車で追いかけ、トトは無事にドロシーの元へと帰る。再びガルチさんがやって来ることを恐れたドロシーは、トトをトランクに入れて家を飛び出した。しかし、すぐに農場が竜巻に襲われる。ドロシーは急いで家に戻るも、エムおばさんやおじさん、三人の使用人達は地下豪に入ってしまい、ドロシーの声には気づかない。仕方なく家に逃げ込むドロシー、トム、ジェリー。家は竜巻にどんどんと巻き上げられる。牛や鶏も、納屋もポストも、そして自転車に乗ったガルチさんも、家と一緒にぐるぐる回っている。ガルチさんは、さながら箒に乗った魔女のようだ。
竜巻が収まり、家がどこかに着地した。物置に隠れていたトムとジェリーが外に出ると、そこは花でいっぱいのマンチカンの町だった。そこで、マンチカンのタフィーと出会う二匹。タフィーによると、ドロシーはずいぶん前に町を出たそうだ。何でも、着地した家が東の悪い魔女を押しつぶし、喜んだ北の良い魔女グリンダがドロシーにルビーの靴を与えたのだが、その靴を今度は西の悪い魔女が狙っているらしい。ドロシーはカンザスに帰る為、トトを連れてエメラルドの都に向かった。そこにいる、オズの大魔王を頼るのだ。
黄色いレンガの道を辿れば、都に着く。しかし、ドロシーを追うのは危険な旅だ。トムはそれを聞いて家に戻ろうとするが、ジェリーが誓いを思い出させる。ドロシーを守るのだ。二匹は、タフィーを旅の仲間に、エメラルドの都へ向けて出発した。
映画『トムとジェリー オズの魔法使』のあらすじ【承】
順調にレンガの道を進んできた三匹だが、道が二手に分かれてしまう。すると、二羽のカラスが、犬を連れた女の子はこっちの道を行ったと教えてくれた。それは意地悪なカラスの、作り話だった。危険な、崖沿いの崩れた道を行く羽目になったトムとジェリー。崩れかかった橋を渡るにも、小さなネズミのジェリーとタフィーは問題ないが、トムには命がけの冒険だ。
ようやくドロシーの行く道に追いついたかと思いきや、西の悪い魔女も手下を連れて彼女を追ってきていた。崖の上から、巨大たんぽぽの綿毛を岩に変えて落とそうとする魔女。トムとジェリーはタフィーと協力して、魔女から魔法の杖を奪う。岩は間一髪で綿毛に戻し、魔女もロケット花火で空の彼方へ吹き飛ばしてやった。奪った杖は砂になってしまったが、ようやくドロシーと合流できたトムとジェリー。
ドロシーには、道中で愉快な仲間が出来ていた。それぞれが都の大魔王へのお願いを持っていて、ライオンは勇気を、ブリキは心を、かかしは頭脳を頼むつもりだった。そしてタフィーは背を大きくしてもらい、ドロシー達は家に返してもらうのだ。陽気に歌いながら、黄色いレンガの道を進む。こうして、一行は、エメラルドの都に辿り着いたのだった。
映画『トムとジェリー オズの魔法使』のあらすじ【転】
一面エメラルドの都。人々は親切で、大魔王に会う前に身支度をしてくれると言う。大魔王も親切だとの評判だが、ドロシー達の願いは聞き入れてもらえなかった。彼女達が西の魔女に狙われているという事が都に知れ渡っていて、魔女を殺し、箒を奪ってくるまでは家へ帰さないつもりなのだ。仕方なく、魔女の森へと向かう。
不気味な魔女の森を進むトムとジェリー。その様子を、魔女が城から水晶で見張っていた。大勢の手下を森に放つ魔女。ドロシーとトト、トムとジェリーはさらわれてしまう。途中、ジェリーの機転で手下に抵抗し、堀に捨てられるトムとジェリー。しかし、ドロシーは魔女に捕まり、ルビーの靴を渡さないとトトを殺すと迫らせていた。ドロシーはすぐに靴を渡そうとするが、魔女は靴に触れない。ドロシーが生きている限り、脱げないようになっていた。魔女は、ドロシーを殺す計画を練り始めた。砂時計の砂が落ち切るまでが、ドロシーの命の猶予だ。
ようやく、魔女の部屋まで追いついたトムとジェリー。ジェリーは、人質になっていたトトを逃がしてやった。しかし、砂時計は止まらない。その上、魔女に再び城の外へ放り出されてしまった。見張り中の犬の衛兵の上へ落下する二匹。偶然、魔女の弱点は水だという事を聞き出せた。必死に衛兵をまこうと、逃げ回る。とうとう捕まってしまったかと思ったら、出くわした衛兵は変装したタフィーとブリキ達だった。ドロシーを彼らに任せ、トムとジェリーは水を探しに走る。
映画『トムとジェリー オズの魔法使』の結末・ラスト(ネタバレ)
ドロシーを助けたブリキ達は、城を抜け出そうと必死に逃げた。しかし衛兵や魔女に見つかり、かかしは火を付けられてしまう。そこへ、トムとジェリーが雨雲を捕まえて汲んだ水を持ってきた。井戸や堀から汲んではこぼし、ようやく集めた水だ。ドロシーは魔女の弱点など知らないが、燃えるかかしを救う為、バケツの水をぶちまけた。その水がかかった魔女は、あっという間に溶けて消えてしまうのだった。
解放され、喜ぶ衛兵たち。魔女が遺した箒も、快く渡してくれた。それを持って、エメラルドの都に帰るドロシー。しかし、オズの大魔王は返事を先送りにするばかりで、約束を果たそうとしない。すると、ジェリーは、物陰のカーテンの下から覗く靴を見つける。トムとタフィーと突入すると、そこには機械を操る男がいた。彼が、大魔王の幻影を映し出して喋らせていただけなのだ。
本当の姿を見られてしまったオズ大魔王は、観念してドロシー達をカンザスまで送ってくれるという。熱気球の旅だ。都の統治は、知恵を授けたかかしに任せる。補佐は、心優しいブリキと勇敢なライオン、そして竹馬に乗ったタフィーだ。民衆に見守られ、気球に乗る大魔王とドロシー。しかし、この期に及んでヒヨコを追いかけたトムのせいで、熱気球は大魔王一人を乗せて空に舞い上がってしまった。
これではカンザスに帰れないと、泣くドロシー。その声を聞きつけて、良い魔女グリンダが現れた。なんと、ドロシーのルビーの靴なら、2秒でカンザスまで帰れるらしい。かかとを三回打ち鳴らし、心の中で「やっぱりおうちが一番」と唱えるだけだ。ドロシーはトトを抱き、トムとジェリーと並んでかかとを鳴らす。やっぱり、おうちが一番。
トムとジェリーが目覚めると、懐かしいカンザスの家の寝床にいた。ドロシーとトトも一緒だ。エムおばさんや、農場の仲良し三人も心配してドロシー達を見守っていた。ネズミのタフィーもいる。ドロシー達の見てきた話を、悪夢だと言って信じないエムおばさん。トムとジェリーはがっかりするが、いつもの追いかけっこを始めると、家中が笑い声に包まれた。ドロシーは、やっぱり家が一番だと気が付いた。
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