映画『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』の概要:伝説の刑事ドラマ「踊る大捜査線」の劇場版第3弾。前作から5年の月日が経過した設定となっており、登場人物達のその後が分かる、原作ファンにとってはたまらない一作。
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』の作品情報
上映時間:141分
ジャンル:サスペンス、アクション
監督:本広克行
キャスト:織田裕二、深津絵里、ユースケ・サンタマリア、伊藤淳史 etc
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』の登場人物(キャスト)
- 青島俊作(織田裕二)
- 正義感に燃える湾岸署の刑事。5年経った今では警部補にまで昇進している。
- 恩田すみれ(深津えり)
- 美人で有能な、青島の憧れの人。青島の同僚。
- 真下正義(ユースケサンタマリア)
- 元交渉人課長だった人物。今作では何と…!?
- 和久伸次郎(伊藤淳史)
- 青島達の大先輩で恩人だった和久平八郎の甥っ子。新米刑事。
- 日向真奈美(小泉今日子)
- 高いIQを持つ猟奇的殺人犯。青島に逮捕された。
- 室井慎次(柳葉敏郎)
- 警視庁本部に勤務するエリート刑事。青島とは犬猿の仲。
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』のあらすじ【起】
長年世話になった湾岸署に別れを告げ、新湾岸署へ引っ越す事になったところから物語は始まります。今や刑事課強行犯係の警部補にまで出世した青島も、その引越しの準備に追われています。しかし、世の中から事件が無くなることはありません。立て続けにバスジャックや銀行強盗事件が生じ、青島達はそちらの対応にも迫られます。しかし不思議な事に、それらのいずれの事件でも結局犯人達は何も盗んで行かなかったのです。
そして更に、引越しの混乱の中、何と署内に保管してあった拳銃が3丁盗まれてしまったのです。警察が拳銃を紛失したなど、稀に見る大問題です。そして最悪な事に、その拳銃を使用して殺人事件が生じてしまったのです。
青島は、拳銃を取り戻し犯人を逮捕するべく、鳥飼管理捜査官と手を組み捜査にあたります。また、現在真下の後を継ぎ交渉人課長となった小池が犯人との交渉に臨みます。被害者がログインしていたオンラインゲームで、小池は犯人と思しき人物に接触を果たしました。そして犯人は、以前青島によって捕らえられた9人の犯罪者の釈放を提示して来たのです。
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』のあらすじ【承】
現場で青島達が駆けずり回っている一方、警視庁本部では会議が開かれていました。その会議に出席している室井は、現在警視庁長官官房審議官の立場にまでのしあがっていました。青島らをよく知る室井は、彼らを信じテロには屈するべきではないと主張しますが、他の会議参加者達は室井の意見を制します。彼らには彼らの、政治的な思惑があったのです。自分の事しか考えていない彼らの姿に、室井は歯軋りをしていました。
その頃、青島に一大事が起きました。何と、彼の胸に腫瘍が見つかったのです。それが分かって以降、青島はすっかり気落ちしてしまいました。しかし、実はその診断は誤診だったのです。誤診と分かっていても尚、暴走しがちな青島は気落ちしたくらいが丁度いいと署長達がその事を青島に伝えずにいたのでした。
しかし、そんな時新人刑事である和久伸次郎が青島の前に立ちはだかります。彼は長年青島達を見守り、現在故人となった大先輩、和久平八郎の甥っ子でした。伸次郎に和久のノートを見せられた青島は、和久が見ている、と再び気力を振り絞るのでした。
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』のあらすじ【転】
この事件の糸を引いていたのは、現在拘留中の日向真奈美という囚人でした。彼女は非常に高いIQを誇り、どこか捉えどころのない恐ろしい女性です。おぞましい猟奇的な殺人事件を起こした日向は、「精神状態に問題あり」という診断から定期的に心理カウンセラーによる面談を受けていました。しかし何と、圧倒的知能を持つ日向によって、反対にカウンセラーが洗脳されてしまったのです。
そして日向に操られるまま、カウンセラーは一連の事件を起こしたのでした。犯人が提示した9人の囚人の中には、日向真奈美の名前もあがっています。全ては日向を脱獄させるために仕組まれたものだったのです。
青島と鳥飼は、その心理カウンセラーを追い詰めます。しかしその途中、犯人が仕掛けた爆弾によって鳥飼が怪我を負ってしまいました。更に、青島はすみれや他の同僚とともに、新湾岸署に拉致されてしまったのです。日付が変わる頃、新湾岸署に毒薬が散布される手筈となっていました。それを止めるためには、9人を解放するしかありません。
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』の結末・ラスト(ネタバレ)
そして、期限である深夜12時が刻一刻と迫って来ていました。室井は他の会議参加者達から9人を解放するようにと命じられますが、警察がテロに屈してはならないと決して首を縦には振りません。
まさしく絶体絶命、そんな時、青島が一つのアイデアを思いつきました。それは署内のブレーカーを全て落としてしまうというものでした。きっと毒薬もコンピューター制御されているのだから、電源さえ落としてしまえば起動しないのではないかと考えたのです。そしてそれは青島の予想通りでした。青島の機転により毒物散布は食い止められ、そこから事件は一気に解決していきます。心理カウンセラーは逮捕され、真奈美は新湾岸署に移送される事になりました。
真奈美は、自分は自由になったら死ぬつもりだったと青島に打ち明けます。青島は、絶対にそんな事はさせないと真奈美に伝えました。青島は自分の診断結果が誤診であった事を知り、再び新湾岸署で活躍しようという気概を見せます。そして開署式、何と新署長として挨拶をしたのはあの真下だったのです。
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』の感想・評価・レビュー
踊る大捜査線シリーズならではのコミカルなシーンもありつつ、シリーズ史上一番重厚なストーリーであった。全体的に展開が早く、様々な事件が起こりながらも物語は綺麗にまとまっている印象を受けた。
主演の織田裕二は年齢を重ねてベテランの渋い印象を受けたが、役の中でもベテランに差し掛かりつつある刑事役を演じていたため、違和感はなかった。踊る大捜査線シリーズも劇場版は3作品目ということで新鮮さは感じなかったが、織田裕二をはじめ共演の俳優たちも安定感抜群のため、見ていて安心する作品であった。(男性 20代)
人気テレビシリーズ待望の映画第三弾。青島刑事をはじめとしたお馴染みのキャラクターが登場するだけで、ファンはワクワクさせれ、このシリーズの魅力が実感できる。
物語は湾岸署の引っ越しからスタートするも、矢継ぎ早に起きる事件がより一層スピード感を出している。
そして時折、恩田すみれが机の中に忍ばせていた辞表を見つめるシーンがあるなど、事件の慌ただしさと人間ドラマをうまく両立させている。
本広監督によるワンカットで撮影した湾岸署内のバタバタシーンは細部まで計算されている完璧なシーンである。(男性 40代)
前作から5年後が舞台のこの作品。青島は係長に昇進し、柳葉敏郎演じる室井も出世して捜査にはあまり関わらない立場に。作中で流れる時間と同じように、演じる俳優陣もいい意味で歳をとり、それぞれの成長や変化、演技にも味が出ていて作品の世界観に入り込んで観ることができます。
ドラマ版から観ている人は思わず微笑んでしまうような、嬉しい小ネタが沢山ありました。ドラマ終了後、すぐに観たかったシリーズ3作目にするのは勿体ない内容でした。(女性 30代)
なんとなくの私感だが劇場版2作目辺りの頃までは、フジテレビやお台場そのものに勢いがあってキラキラしていた時代だったような気がする。実際2作目ではお台場が常に工事中で変わり続ける街であることが肝とされていた。時が流れてこの3作目の頃になると、ちょっとその辺りの勢いは落ちてきた感じがするのだ。
映画も同様、前2作同様安心して楽しめる一定のクオリティではあるもののなんとなくキラキラが足りない気がした。青島と室井の絡みが少ないのも少し寂しい。しかし新登場の伊藤淳史には可能性を感じた。(男性 40代)
前作・前々作と比べるとどうしても酷評されがちだが、個人的には過度な期待さえしなければ十分楽しめる代物だった。
とはいえ、唐突に出てくる和久さんの甥っ子や、わざわざ再集結させられる歴代犯人たちを見ていると、どうしても、“そこまでして続編を作る意味はあったのか”と、一ファンとしては思ってしまう。
逮捕されたカウンセラーが、実はテレビシリーズに出ていた少年だった!というのも、いかにも踊るらしい小ネタで好きなのだが、なんとなくすべてが裏目に出てしまっている印象で非常に残念。(女性 30代)
今作は死を念頭に置いて物語が進行していくためか、トーンがしんみりとしています。健康診断の誤診により、青島の表情にも翳りが見えます。しかし、引っ越しや拳銃の盗難、かつての囚人らの保釈等、起きていることはてんやわんやで目が離せません。和久さんがいないと、物語に締まりがなくなります。しかし、小栗旬演じる鳥飼管理官の登場によって、新しい風が吹いたと確信しました。柔らかい人当たりの中に、鋭い狂気を隠した演技は天晴れです。(女性 30代)
関連作品
次作 踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望
前作 踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
みんなの感想・レビュー
ブレーカーを落とすのを思いついたのは拘留中のクラッカーで、鳥飼管理官に「一流企業への就職を約束する」とほのめかされ「あ、これ電源落としちゃえばよくないですか?」というふうに思いつきました。
あと最後の真奈美様の捕まり方もう少し詳しく記入してほしいです。青島の大事な最後の活躍ぶりなので。
ブレーカーを落とすのを思いついたのは青島ではなく、拘留中であったクラッカーでは?