この記事では、映画『リボルバー(2005)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『リボルバー(2005)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『リボルバー』の作品情報

上映時間:115分
ジャンル:フィルムノワール
監督:ガイ・リッチー
キャスト:ジェイソン・ステイサム、レイ・リオッタ、ヴィンセント・パストーレ、アンドレ・ベンジャミン etc
映画『リボルバー』の登場人物(キャスト)
- ジェイク・グリーン(ジェイソン・ステイサム)
- ギャンブラー。カジノ王のマカにはめられ、7年間刑務所の独房で過ごす。その時、両隣にいたチェスの天才とペテンの巨匠から勝利の法則を学び、出所後マカへの復讐を果たそうとする。
- ドロシー・マカ(レイ・リオッタ)
- カジノ王で冷酷なマフィアのボス。側近のポールにジェイクを始末するよう命じ、暗殺者を放つ。さらなる金儲けのため、正体不明の大物サム・ゴールドとの取引を進めている。
- ザック(ヴィンセント・パストーレ)
- 暗殺者からジェイクを助けた謎の高利貸し。相棒のアヴィとともに、条件付きでジェイクの命を守る。
- アヴィ(アンドレ・ベンジャミン)
- かなり危険な高利貸しで、なぜかジェイクのことを熟知している。裏社会の動きにも明るく、全く正体が見えない。
- ソーター(マーク・ストロング)
- マカの雇った凄腕の殺し屋。一見冴えないサラリーマン風のおじさんだが、狙った獲物は決して逃さない。
映画『リボルバー』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『リボルバー』のあらすじ【起】
刑務所の独房で7年間を過ごしたギャンブラーのジェイク・グリーンは、出所から2年後にマカの経営するカジノに姿を現す。ジェイクはマカに借りを返させるつもりだった。
マカはジェイクを20階のVIPルームに呼び、莫大な金額を賭けた勝負をしたいというジェイクの挑発に乗ってしまう。ジェイクはその賭けに勝って大金を手にし、マカに恥をかかせる。
閉所恐怖症のジェイクは、階段で帰ろうとする。ところが突然意識を失い、階段から転げ落ちてしまう。先ほど怪しい金貸しの男から渡されたカードには“エレベーターで行け”と書かれていた。
ジェイクは奇跡的に無傷で、病院から帰される。自宅の玄関前に到着したところで“これを拾え”というカードを見つけ、ジェイクがしゃがんだと同時にいきなり何者かに銃撃される。しかし間一髪のところで、あの金貸しの男に助けられる。
ジェイクを銃撃したのは、マカに雇われた凄腕の殺し屋ソーターとスリムだった。あの距離でソーターがしくじるというのは普通ではありえないことで、スリムもソーター自身も首をひねる。マカは今回の失敗を許し、一刻も早くジェイクを始末するよう命じる。
ジェイクを救ったのはザックという男で、相棒のアヴィと違法な高利貸しをしていた。彼らはなぜかジェイクの血液検査の結果を入手しており、特殊な薬で血液と臓器をやられているため、3日後にジェイクは死ぬと宣告する。さらに、殺し屋から守って欲しければ、有り金を全部渡し、全て自分たちの言う通りにするよう命令する。
ジェイクは病院で彼らの言うことが事実なのか確かめる。最初に検査した女医も、別の病院の医師も、ジェイクが珍しい血液の病気で余命僅かであることを認める。ジェイクは混乱したまま、有り金を持ってアヴィのところへ行く。

映画『リボルバー』のあらすじ【承】
アヴィたちはジェイクの金を依頼者に高額な利子で貸し付け、ジェイクにその手伝いをさせる。そして、包み隠さずマカのことを話すよう命じる。
マカには「3人のエディ」と呼ばれる手下がおり、マカの一味は街中の賭け事を仕切っていた。ある時、マカのディーラーが死に、ギャンブラーだったジェイクが後釜に指名される。その話を断ると、3人のエディはジェイクの兄のビリー一家に嫌がらせを始め、ジェイクは仕方なくディーラーを引き受ける。
カジノの場で、ジェイクは客とトラブルになり、相手の足先を撃つ。そのまま撃ち合いが始まり、騒ぎに紛れて金が消えてしまう。結局、マカの裏切りでジェイクだけが逮捕され、彼らはジェイクを口止めするため、再びビリーの一家を脅し始める。ビリーの妻は、赤ん坊のレイチェルを守ろうとしてもみ合いになり、銃の暴発で命を落とす。ジェイクは刑務所でマカのことを黙り通し、3人のエディはマカに始末される。そしてジェイクは、マカへの復讐として、奴に恥をかかせて金を奪うことにしたのだった。
ジェイクが嫌々アヴィたちの金貸し業を手伝っている頃、マカは裏社会の超大物サム・ゴールドに依頼された仕事の準備を進めていた。ゴールドの姿はマカでも見たことがなかったが、ゴールドとの約束は絶対で、もし彼の仕事をしくじれば、間違いなく殺されることになる。マカはゴールドの代理人のリリーという謎の女に、“金曜までに必ず粉(麻薬)は用意します”と約束する。
アヴィは、ジェイクから刑務所での話を聞く。雑居房の半分の刑期で済む独房を選んだジェイクは、本のやりとりを通して、両隣の部屋にいたチェスの天才とペテンの巨匠から、究極の勝利の方法を学んでいく。しかしその方法はあまりにも難解で、ジェイクに全てを理解することはできなかった。
完全な方法を見つけたチェスの天才とペテンの巨匠は、“出るときはお前も一緒だ”と約束してくれたが、ある日何の痕跡も残さずに脱獄してしまう。ジェイクは彼らにまずい秘密も金の隠し場所も全てを話しており、2年後に出所した時には、ジェイクの全財産が消えていた。しかしジェイクは彼らの教えを実行し、成功してマカから大金をせしめたのだった。
映画『リボルバー』のあらすじ【転】
アヴィとザックは、マカの店の壁をぶち破り、12トンもある巨大金庫を盗み出す。金庫の中には、ゴールドに渡す予定の麻薬が保管されていた。マカは激怒するが、犯人捜しよりも麻薬の入手が先だと判断し、商売敵のジョン卿のところへポールを行かせる。ジョン卿はマカの敵だったが、大量の麻薬をすぐに手配できる人物は、ジョン卿以外にいなかった。
ジョン卿は破格の値段をふっかけてくるが、マカはその条件を呑む。今は目先の金より、ゴールドを失望させないことが何よりも大切だった。
マカの一味とジョン卿の一味は互いを警戒しつつ、取引場所のホテルに集合する。しかしここにもアヴィとザックが現れ、奴らをガスで眠らせ、金と麻薬を奪ってしまう。ジェイクも彼らを手伝っていた。
ビリーは裏社会の情報通からアヴィたちの情報を仕入れ、2人とすぐに手を切るようジェイクに忠告する。ゴールドの麻薬を奪ったりしたら、殺されることは間違いない。
ジェイクもアヴィたちを信用することができず、金を返済できない客の足を撃つよう命令された際、アヴィに銃口を向ける。しかし銃には弾が入っておらず、ジェイクはアヴィに殴られて気絶する。
モーテルのベッドで目覚めたジェイクは、アヴィからの電話で起こされる。ジェイクは3日を過ぎても生きており、再検査するよう指示を受ける。検査の結果、ジェイクはいたって健康であることがわかる。
ジェイクがモーテルへ帰ると、なぜか建物の前でアヴィとザックが水浴びをしており、部屋ではマカの手下がジェイクの帰りを待っていた。ジェイクは手下たちに襲撃され、必死で逃げる。ところが、自分を追っていたスリムがいつのまにか死体になっており、ジェイクは窮地を脱する。ジェイクにも、何がどうなっているのかさっぱりわからなかった。
アヴィとザックは、ジェイクが真実を話していないと指摘する。実はジェイクが出所した時にまだ3人のエディは生きていた。ジェイクは3人のエディに“まとまった金を貸してくれたら毎月3パーセントの利子を払う”と儲け話を持ちかけ、1人のエディがその話に乗る。他のエディには、“4パーセントの利子を払う”と個別に話し、自分だけが特別待遇だと思わせる。ジェイクは自転車操業で3人に金を返し、2年間かけて彼らを信用させる。
ところが、そのうち3人はジェイクに貸す金に困り始め、マカに借金をする。3人はジェイクの名前は伏せて、マカにこの投資話を持ちかける。マカは利子目当てで金を貸し続け、ジェイクはその金でギャンブルをして、大儲けする。1年後、大金を手にしたジェイクはビリーとレイチェルを連れて3ヶ月のバカンスに出る。その間、3人のエディはマカの拷問を受け、この投資話の黒幕を白状するよう迫られる。“ジェイクが黒幕だ”と言ってもマカは信じてくれず、最終的に3人は殺されてしまう。アヴィはなぜかこの事実を全て把握していた。
映画『リボルバー』の結末・ラスト(ネタバレ)
アヴィたちが麻薬を奪ったことで、マカとジョン卿は互いに相手の裏切りだと思い込み、事態は組織同士の抗争へと発展する。ソーターは、マカの命を狙う殺し屋を皆殺しにし、ジョン卿のアジトへ忍び込む。ソーターはジョン卿とその一味を撃ち殺し、麻薬のありかを聞き出すために、ひとりの手下を捕まえておく。
アヴィはジェイクの心の声までを言い当て、ますますジェイクを混乱させていく。アヴィとザックは神出鬼没で、何もかもが現実離れしている。まるで彼らは、ジェイク自身が作り出した幻のようでもあった。
ジェイクは大金を孤児院に寄付し、銃を手にしてマカのもとへ行く。マカの寝室へ向かうエレベーターの中で、ジェイクは自分の中にいる別人格と言い争う。ジェイクの中には、彼の苦悩の背後に隠れる最大の敵がいるらしかった。ジェイクは涙を流したり、怒鳴ったり、叫んだりしながら、葛藤を続ける。
ジェイクは寝ていたマカを起こし、“和解の印にあんたの名前で寄付した、俺の愚かさを許してくれ”と謝罪する。呆気にとられていたマカは、正気に戻ってジェイクの後を追う。ジェイクの乗ったエレベーターは途中で止まり、中は暗闇となる。ジェイクはまた別人格と言い争いを始め、途中で銃声が鳴り響く。動き出したエレベーターから出てきたジェイクは、妙に穏やかな顔をしていた。マカはジェイクに銃口を向け、“俺を恐れろ!”と涙ながらに訴える。しかしジェイクは無言のまま去っていき、呆然と立ちすくむ。
翌朝の新聞には、カジノ王のマカが孤児院に多額の寄付をしたという記事が大きく掲載されていた。ポールは少々薄気味悪さを感じつつ、麻薬を奪ったのがジョン卿ではなく、ジェイクであることを告げる。ジェイクとの揉め事の噂は、ゴールドの耳にも入っていると聞き、マカはジェイクを捕まえるよう命令する。
ポールはソーターや手下を連れ、ビリーの家へ向かう。ビリーはレイチェルを急いで流しの下に隠す。ポールはビリーを拷問し、ジェイクの居場所を吐かせようとする。父親の危機を察して流しの下のレイチェルが泣き出し、ポールに見つかる。ソーターはポールの卑劣さが許せず、彼を撃ち殺して、マカの手下を次々と殺していく。しかしソーターもそこで命を落とし、ひとりだけ生き残った手下が、マカに一連の出来事を報告する。
アヴィとザックとジェイクは、奪った麻薬を持ってカジノにやってくる。そこでアヴィとザックは、“目を覚ませ、我々は君だ”と意味深なことを言う。その話を聞く限りでは、アヴィこそが独房で知り合ったチェスの天才で、ザックがペテンの巨匠らしかった。
マカはレイチェルを人質にして、麻薬を持ってきたジェイクと対峙する。ジェイクは全く動じず、マカが自分自身で追い詰められていく。マカは錯乱状態で涙を流し、レイチェルに向けていた銃口を自分に向ける。そして銃声が鳴り響いた途端、画面が暗転する。
映画『リボルバー』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
刑務所を出所したジェイクと、彼を刑務所に入れたマカ。ジェイクはマカに復讐をするもマカの逆鱗に触れてしまい…多重人格なのか否か、キリストが関係している展開も匂ってきて、そもそも主人公はジェイクなのか。色々考えることはできるのですが、どんでん返しはありませんでした。格言のようなことも言ってみるも、別に響くものはありません。髪の生えているジェイソン・ステイサムは新鮮なのでそこは良かったです。(男性 20代)
言葉少なに語られるはずの「フォーミュラ(The Formula)」が、実は主人公ジャック・グリーンの内面そのものだったとラストで理解した瞬間、観る者の視点がひっくり返る。7年の独房、チェスの名手と詐欺師との交流、そして出所後のギャンブルと復讐——この構造は、ただの犯罪映画ではなく、エゴとの闘争として設計されていた。特にジャックが昏倒して「死まであと3日」と告げられるくだりは、文字通りの“有限の命”を装った心理ゲーム。ラスト、マチャが拳銃を自らにあてる瞬間、勝利とは何かを突きつけられた。ギー・リッチーによる詩的犯罪劇だ。(30代 男性)
『リボルバー』は、表層のギャンブルや暴力の裏に、深く静かな哲学を隠していた。ジャック・グリーンが囚人時代に学んだ“このゲームで勝つにはもっと賢い相手と打つこと”というメッセージから、マチャとの対決、脅迫、そして自己超越までが一連の“ゲーム”とされる構成が鮮烈だ。途中、昏睡扱いされた「死の宣告」が実は虚構であり、守護者とされたザックとアヴィが彼の別の側面だったという展開には驚嘆。観た後で「自分がゲームの駒だったのか」と思わされた。傲慢と救済の狭間を描く難解だが強烈な作品。(40代 男性)
スラップスティックな犯罪映画を期待していた私は、『リボルバー』の重層的構造にまったくついていけず、最初は混乱した。でも、繰り返し観ていくうちに“エゴ(EGO)”というテーマが鍵だと気づいた。マチャ=ゴールド(ゴールド=Ego)という語呂合わせ、32階建てのビル、チェスの駒…カバラや数秘術的な仕掛けも随所に散りばめられている。ラスト、ジャックが恐れずにマチャの拳銃の前を歩き去る場面こそ、ゲームから降りる=エゴを手放すという瞬間だった。理解できると痛快、理解できないと迷宮。評価は賛否を分けるが、私はこの大胆さを称えたい。(20代 女性)
この映画は、ギー・リッチーがこれまで築いてきた犯罪映画の形式を、積極的に壊しにきた作品のように思う。『スナッチ』や『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』的な雰囲気はあるが、そこに哲学・スピリチュアル・数秘術が混じることで、観る者を迷わせ、挑発する。ジャックが病院で「死まであと三日」と告げられ、実はそれが心理戦でありマチャを追い詰めるための仕掛けだったという逆転に鳥肌が立った。作品として好き嫌いは分かれるだろうが、構造を読み解く楽しさは格別だ。(50代 男性)
「勝つこと=賢さ」ではなく、「賢さを超えること=勝利」というメッセージにゾクッとした。ジャック・グリーンが使用した“フォーミュラ”とは、単なる攻略法ではなく、彼自身の中にあった支配と破壊の仕組みだった。マチャを humiliation =屈辱を通じて追い詰めた後、ジャックが銃を捨て、エレベーターで13階に留まるシーンには“その先にゲームはない”という静かな反逆を感じた。観終わった後、自分の“ゲーム”を省みたくなる映画だ。(30代 女性)
ジャック・グリーンという人物が、本当の敵をマチャではなく“自分のエゴ”だったと認める瞬間に、この映画の深さが見えてくる。ザックとアヴィがただのサイドキックではなく、彼の精神構造=三位一体(カバラ的な柱)を象徴していたと知った時、冒頭からの細部に宿る意図に気づく。暴力とギャンブルの映画かと思えば、終盤は“自分自身を救うゲーム”に変貌。難解ゆえに敬遠されがちだが、私はこの挑戦を楽しんだ。(40代 女性)
映像表現の面では目立たずとも、『リボルバー』の音響と編集には緊張感が常に張り詰めていた。ジャックの昏倒、蜘蛛の巣のようなトリック、マチャの傲慢、ザックとアヴィの意味深な言葉──それらをつなぐ編集が“ゲームのパズル”として機能していた。ラスト、マチャが自ら銃口を自分に向けるという結末に至るのは、ギャンブルの敗者ではなく、ゲームそのものを放棄する者の勝利を示していた。観る度に新たな発見がある映画。(50代 男性)
年齢を重ねた今、『リボルバー』が抱える“ゲーム”という比喩に強く共感する。人生とは勝ち負けではなく、“どんなゲームを選ぶか”という問いを突きつける。ジャック・グリーンの孤独な賭け、ザック・アヴィとのやり取り、マチャという鏡の存在全てが、私自身の人生の“フォーミュラ”を問い直させた。映画の評価は低いが、私はこの作品こそ再発見されるべきだと思う。(60代 女性)
想像していた“軽快なクライムアクション”とは違い、『リボルバー』は観る者を混乱させる構造を敢えて選んでいた。ジャックの病気宣告、彼を操るように現れるザックとアヴィ、そしてマチャに仕組まれたゲーム――それらが一つのチェス盤として描かれている。「君がゲームを降りるとき、勝利者になる」という結論には痛みと美しさがあった。好き嫌いは激しく分かれるが、“映画として読める”楽しみを求める人には刺さる一本。(20代 男性)
映画『リボルバー(2005)』を見た人におすすめの映画5選
ファイト・クラブ(1999年)
この映画を一言で表すと?
「“自分”とは誰か? アイデンティティを解体する衝撃の心理サスペンス。」
どんな話?
退屈な日々を送るサラリーマンが、謎の男タイラーと出会い、地下格闘クラブを立ち上げる。暴力と自由を求めるその活動は次第に過激化し、やがて自我の崩壊とともに衝撃の真実が明らかになる――。
ここがおすすめ!
『リボルバー』同様、主人公が“自分の内なる敵”と戦う構造。デヴィッド・フィンチャー監督のスタイリッシュな演出と哲学的テーマが融合し、エゴと破壊の関係を鋭く描き出す。観るたびに新しい意味が見えてくる傑作。
メメント(2000年)
この映画を一言で表すと?
「記憶を失った男が復讐に挑む、時系列逆転の心理スリラー。」
どんな話?
短期記憶を失う障害を持つ男レナードが、妻を殺した犯人を追う。物語は逆再生で進み、観客は彼と同じく真実を掴めないまま、記憶と嘘の迷宮に落ちていく。
ここがおすすめ!
『リボルバー』のように“真実はどこにあるのか”を問い続ける構造が魅力。クリストファー・ノーラン監督の初期代表作で、映像と構成が見事に連動する。観終わったあと、自分の記憶すら疑いたくなる。
インセプション(2010年)
この映画を一言で表すと?
「夢の中の夢の中で、人間の潜在意識を操る壮大なSF心理ドラマ。」
どんな話?
他人の夢に入り込み、情報を盗む“夢泥棒”コブ。最後の仕事は“アイデアを植え付ける”という不可能なミッション。現実と夢が曖昧になる中、彼の心の奥に潜む罪悪感と向き合うことになる。
ここがおすすめ!
『リボルバー』と同じく“意識と現実の境界”をテーマにした作品。複雑な構造の中に父性や赦しの物語を描くノーラン監督の手腕が光る。映像的スケールと心理的深さを両立したSFの金字塔。
スナッチ(2000年)
この映画を一言で表すと?
「裏社会の騙し合いが止まらない、ギー・リッチー節炸裂の犯罪エンタメ。」
どんな話?
ロンドンの裏社会でダイヤを巡る争奪戦が勃発。ボクシングの八百長、ギャングの抗争、そして偶然が絡まり、予測不能な結末へ突き進む。
ここがおすすめ!
同じギー・リッチー監督による初期代表作。『リボルバー』より軽快だが、キャラクターの群像劇と巧妙な脚本構成は健在。スタイリッシュでテンポの良い映像がクセになる。リッチー監督の原点を知るなら必見。
Mr.ノーバディ(2009年)
この映画を一言で表すと?
「無限の選択肢の中で、人生の意味を探す哲学的SFファンタジー。」
どんな話?
118歳の老人ニモが語るのは、彼が“生きたかもしれない”複数の人生。どれが現実でどれが幻想か分からないまま、愛と選択の意味を観客に問いかける。
ここがおすすめ!
『リボルバー』のように、現実と内面の世界が交錯する作品。映像美と詩的な語りが融合し、人生という“ゲーム”の多層性を体感できる。ジャレッド・レトの静謐な演技も圧巻。考える映画が好きな人に最適。






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