映画『王様の剣』の概要:現代においても尚、多くの人々を魅了し続けているディズニー。その初期作品に当たるのが今作。80年代とは思えない高いクオリティには「流石ディズニー」の一言。少年と共に、魔法と冒険の世界に飛び込もう。
映画『王様の剣』の作品情報
上映時間:75分
ジャンル:アニメ、ファンタジー、アドベンチャー
監督:ウォルフガング・ライザーマン
キャスト:リッキー・ソーレンソン、カール・スウェンソン、ジュニウス・マシューズ、イサ・クエンセル etc
映画『王様の剣』の登場人物(キャスト)
- ワート(リッキー・ソレンセン)
- エクター卿に引き取られた孤児の少年。ある日マーリンに出会い、魔術の授業をつけてもらうことになる。
- マーリン(カール・スウェンソン)
- 魔術師。ワートに魔法の才能があることを見抜き彼を指導する。
- マダム・ミム(マーサ・ウェントワース)
- 悪の魔法使い。ワートを捉えようとする。
- エクター卿(セバスチャン・キャボット)
- ワートを引き取った人物。しかしワートへのあたりは厳しい。
- ケイ(ノーマン・アーデン)
- ワートの義兄弟。気の強い性格で、常に威張りちらしている。
映画『王様の剣』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『王様の剣』のあらすじ【起】
イギリスのトップに長年君臨してきた王様が死んでからというもの、イギリス全体は混乱に陥っていた。誰がイギリスを手に入れるかを巡り、激しい争いが起きるようになったのだ。
そんな時、突如どこからともなく不思議な物体が国民の前に現れる。それは玉座に刺さった剣だった。その剣こそがかつての王が振るっていた伝説の剣であり、更に玉座にはとあるメッセージが彫り込まれていた。そのメッセージには、「この件を抜けたものを次の王とする」と記載されていた。かつての王からの贈り物であるに違いない、と国民達は湧き上がる。
そして我こそが剣を抜き、次の玉座につかんとする血気盛んな者たちがその玉座の前に列をなした。しかし、どれだけ屈強な男の力をしても、その剣は抜けるどころかピクリとも動くことはなかったのだ。それは、挑戦者全員が挑戦を終えても尚変わることはなかった。誰一人として抜けないその剣の存在は、次第に国民の記憶から忘れ去られることとなる。
映画『王様の剣』のあらすじ【承】
そして、その剣と玉座が忘れられてから数年の時が経過する。ワートは、親を亡くした孤児であった。ワートは金持ちであるエクター卿に引き取られることになるが、だからといって彼の生活が楽になることはなかった。エクター卿は広い屋敷を掃除させたり料理をさせたりと、ワートを召使いのように扱っていたのである。
エクター卿にはケイという、父親に似たのかいつも威張っている息子がいた。ワートはケイに付き添って、森に狩りへと出かけることとなる。しかしケイとはぐれてしまったワートは、途中森の中に一軒の家を見つけるのであった。
そして、何とそこには魔術師であるマーリンが暮らしていた。マーリンは未来を見通す力を持っており、ワートを見たマーリンは、ワートが今後とんでもない人物に化けることを予見する。そして、マーリンはワートに魔法の訓練をつけることにしたのだった。突然現れたマーリンの存在を拒むエクター卿であったが、彼の魔法に恐怖を感じ、渋々二人の魔術の特訓を許すのだった。
映画『王様の剣』のあらすじ【転】
そしてマーリンは、ワートに3つの課題を与える。そしてマーリンの予測どおり、ワートは魔術に関する類稀なる才能を発揮するのだった。1つ目の課題では、ワートは魚に変身し優雅に水の中を泳いでいた。しかし、ワートより遥かに体の大きい肉食魚に食べられそうになってしまう。ワートは必死に逃げ回り、最終的にマーリンらの手助けによって一命を取り留めるのであった。
2つ目の課題ではワートはマーリンと共にリスへと姿を変えた。途中メスのリスに好かれてしまい追いかけ回されるという大変な目に遭ったものの、2つ目の課題も何とかクリアするのであった。
そして最後、3番目の課題。その課題ではワートは鳥へと姿を変えた。しかし途中鷹に追いかけられたワートは、一軒の家に逃げ込んでしまう。その家の持ち主は、マダム・ミムという恐ろしい魔女だった。マダム・ミムはワートを捉えようと彼を襲うが、マーリンが二人の間に立ちはだかる。そして激しい魔法の応戦の後、マーリンが見事マダム・ミムを下し勝利を収めるのであった。
映画『王様の剣』の結末・ラスト(ネタバレ)
そして、とうとう国では次の王を決めるため本格的な運動が始まっていた。誰も抜けない剣は忘れ、馬上トーナメントで勝負を決することとなったのだ。エクター卿の息子、ケイも自らが王となる為トーナメントに参加を表明する。そしてワートは彼の従者としてトーナメントに参加することとなったのだ。
しかし、ワートには一つ懸念事項があった。マーリンが彼の前から姿を消してしまったのだ。マーリンを心配しつつも、とうとう馬上トーナメントの日がやってきた。しかし、ここでワートは大失態を犯してしまう。宿泊していた宿屋に剣を置いてきてしまったのだ。ワートは慌てて宿屋へと戻るが、途中玉座に刺さっている剣が目に入った。とりあえずこれで急場をしのごうと、ワートはその剣を抜き会場へと走るのだった。
しかし、会場にいた人間がその剣が元王様が残した例の剣であることに気がつく。こんな少年に剣が抜けるわけはないと、他の男たちは剣を玉座に戻し再び引き抜こうとするが、剣はビクともしない。しかしやはり、ワートはいとも簡単に剣を抜いて見せるのだった。こうして、ワートは人々に認められ次の玉座へとつくことになる。そんなワートの前に、旅から帰ってきたマーリンが姿を見せるのだった。
映画『王様の剣』の感想・評価・レビュー
1963年に制作されたことに、ただ驚かされる。2000年代に制作されたと言われても嘘だと思わないほど、動きが滑らかで絵が綺麗。
ストーリーはありきたりな部分もあるのだが、歌のシーンや戦うシーンなど盛り上がる部分はきちんとあり、最後まで飽きずに楽しく見られた。親子で見るのもおすすめ。最後はハッピーエンドで終わるのも、ディズニー映画らしくて良いと思う。ただ、ワートがこれからどんな王になるのかが気になった。(女性 30代)
数あるディズニー作品の中でもかなりメッセージ性が強く、現代にも通じるような「教訓」が分かりやすく描かれていました。
主人公は孤児のワート。素直で真っ直ぐな少年ですが何処と無く頼りなくて、弱さが目立ちます。そんな少年が魔術師マーリンと出会い、様々なことを学び、成長しながら自分の運命を知るお話。
「知恵は力より強い」と言う教えから、学ぶことの大切さを改めて感じました。家族皆で楽しめる作品です。(女性 30代)
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