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映画『ブラックハット』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ブラックハット』の概要:中国の原発を爆破した凶悪ハッカー逮捕のため、中国と米国が手を汲んで捜査を開始。投獄中の凄腕ハッカーが捜査協力で一時出所する。犯行声明も要求もしない犯人の狙いを探るため、奔走するハッカー同士の駆け引きを描いた作品。

映画『ブラックハット』の作品情報

ブラックハット

製作年:2015年
上映時間:133分
ジャンル:アクション、サスペンス
監督:マイケル・マン
キャスト:クリス・ヘムズワース、タン・ウェイ、ヴィオラ・デイヴィス、リッチー・コスター etc

映画『ブラックハット』の登場人物(キャスト)

ニコラス・ハサウェイ(クリス・ヘムズワース)
投獄中の凄腕ハッカー。体格の良いアメリカ人男性。肉体と頭を鍛えることに余念がない。
チェン・リエン(タン・ウェイ)
ネットワーク技術者。香港育ちでダーワイの妹。黒髪でスレンダーな女性。ニコラスと恋仲になる。
キャロル・バレット(ヴィオラ・デイビィス)
FBIサイバー犯罪対策課の捜査官。やり手の黒人女性。9.11で夫を亡くしている。
チェン・ダーワイ(ワン・リーホン)
ニコラスの大学時代の友人で、中国軍サイバー防衛担当。リエンの兄。頭脳派でニコラスほどではないが、情報収集の腕を持つ。NY育ち。

映画『ブラックハット』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ブラックハット』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ブラックハット』のあらすじ【起】

ある早朝、香港の原発で大爆発が発生。中国軍サイバー防衛担当のチェン・ダーワイは原発事故がハッカーの仕業であることとその手口を軍法会議で説明していた。
犯人は遠隔操作ツール(以下RAT)で爆発を誘導し、同時に米国の原子炉にも攻撃をしていたようだ。だが、ソフトウェアが違ったために侵入には失敗していた。犯行声明も要求もないため、動機も何者であるかも定かではない。ダーワイは中国軍の命によりFBI捜査協力の元、RATのコードを解明し、犯人の捜査をすることになった。

FBIのキャロル・バレットと連絡を取り合った後、バーで飲む妹に協力を求めたダーワイ。今回の件では信頼の置けるネットワーク技術者が必要だった。妹を伴って一路、NYへ向かう。到着早々、凶悪ハッカーブラックハットのハッキングにより、大豆の価格高騰が発生。それもRATによる犯行であった。

捜査会議に出席したダーワイだったが、分析官のレベルが低すぎたため、懲役中の天才ハッカーニコラスに捜査協力を要請するようFBIに要求。
侵入用のペイロードは元々、大学時代に面白半分でニコラスが主な部分を作成し、ダーワイが手を加えて作ったものだった。
今回のハッカーはそれを改変して利用したのである。コードの詳細を調べるには、作成者のニコラスの才能が必要だった。

早速、ニコラスへと捜査協力の要請がされたが、彼は捜査に協力させたいならハッカー逮捕後に釈放しろと要求。渋々ながら要求は飲まれ、ニコラスは一時出所した。
その足で相場の中枢へ向かう。セキュリティーは万全だったが、ニコラスの手により即座に鍵となるUSBへのRATコードが示された。その線から不審人物の捜査を進める。

捜査本部と定めたホテルの一室で、利用されたペイロードを検分したニコラス。書きかけなのか、中途半端なコードを2カ所発見する。これは恐らく次の攻撃用のコードと思われる。
不審人物の本名と経歴の詳細が明らかにされ、所在地と思われる現場へニコラスとリエンが向かう。ダーワイとキャロルは相場の高騰により浮いた金の流れを追うことになった。

キャロルの手腕により、相場急騰で利益を得た者のリストを難なく入手。
その頃、ニコラスは容疑者と思われる人物のアパートへ。容疑者は麻薬漬けにされ死亡していた。ニコラスは容疑者の端末から不審なメールを発見し、密かに返信した。

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映画『ブラックハット』のあらすじ【承】

リストの検分を進める一方、ニコラスとリエンはメール内容で、指定されていた韓国料理店へ。
待ち合わせ場所と思しき料理店で食事をしつつ待つが、メールの送信者は現れない。ニコラスは不審に思い、店の事務所内にあるPCから監視カメラ映像の送信元を検索し、相手を挑発した。すると、店に用心棒らしき男達が数人やって来る。乱闘後、逃亡する2人。

リストから利益を上げた3人を特定したダーワイ。金は香港の3つの口座に入金されていた。深夜になってようやくニコラスと妹から電話がある。互いの捜査状況を報告。ダーワイはリエンに、今は自分と別々に行動し中国で合流する指示を出した。
リエンは通話を切った後、夜明けにニコラスと中国へ飛ぶ。

中国へ到着した2人は、爆発した原発の現場へ。すでにダーワイが待っていた。犯人からの要求や声明は未だになく、狙いが分からない。侵入したハッカーの本当のIPアドレスを調べるには、制御室のサーバーへ入らなければならないが、爆発により高濃度汚染に晒されているため、容易には入れなかった。

キャロル達と合流し香港の安アパートの一室に来た一行。そこでは利益を上げた3人の男達の捜索がされていた。素性はすでに捜査済みだが、この3人は相場とは無縁のようだ。携帯もネットも使わない。更には口座の金にも動きがない。ニコラスは3人の行動が重なる地点を発見。

一行はその場所へ向かった。すると、現場では香港の組織犯罪対策課が先に網を張っていた。盗品密売のレバノン人を監視して、接触相手を探しているらしい。だが、まだ誰とも会っていないと言う。ただ、奴はメールをよく打っているようだった。

レバノン人が座るベンチに座ったニコラス。ふと、思い立って捜査官の携帯を借り、電波探知のできるアプリを起動。そして、ベンチ背後の植木の地面からブルートゥース送信機を発見した。恐らくはレバノン人がメールで連絡、3人は受信機でそれを読み削除しているのだ。この方法ならば接触せずネットも電話も使わない。一行はレバノン人を泳がせて黒幕を暴くことにした。

映画『ブラックハット』のあらすじ【転】

翌朝、3つの口座から同時にマカオのカジノへ金が送金される。その場が一斉に動き出した。
先んじてキャロルが手先の3人を逮捕するも、レバノン人の所在確認が取れない。特殊部隊は奴の部屋へ突入。部屋には地下へ通じる通路があった。更に先へ進む部隊員。レバノン人の仲間と思われる数人の男達と銃撃戦を開始する。

ダーワイとニコラスは別のルートから地下通路の出口へ。内側と外側で銃撃戦開始。レバノン人は地下通路に仕掛けてあった爆弾を爆破。銃撃が止んだ隙を狙って一味が逃走。ダーワイ達も後を追うが、奴らを逃がしてしまった。

現場の後片付け中に原子炉が安定したため、制御室へ入れると連絡が来る。
制御盤を入手後に早速、解析をするもマルウェアの断片ばかりで、データは破損している。ニコラスはキャロルにデータの再構築ができるNSAのブラック・ウィドーというソフトで修復できないかを聞くも、借りられるのは重犯罪の時だけで難しいらしい。しかし、ブラック・ウィドーを使うには、ログインするだけで良いと言う。ニコラスはハッキングすることにした。

ハッキングは無事成功し、奴らの本当のIPアドレスと使用したサーバーが分かる。ジャカルタだ。引き続き調査を進めると、定期的に衛星を利用して何もない特定の場所を撮影している。まったくもって謎だ。一行はジャカルタへ渡り、直接サーバーへ入ることにしたが、入国ビザが必要である。そこで、ダーワイが上司に頼むことになった。
しかし、国防総省へのハッキングがばれ、米国はニコラスとキャロルを引き渡せと言い、中国側はキャロルを切り離すならビザを取ると言う。ダーワイは中国側の命令を聞くことにした。

即座に妹へメールしたダーワイ。リエンはニコラスと共に、アジトから密かに脱出した。
その頃、キャロルにも上司から連絡が入る。ハッキングがばれたため、ニコラスを連れ戻せと言う。だが、ニコラスもリエンもすでに姿を消していた。
犯罪者であるニコラスの足にはGPSがついている。キャロルはそれを追うことにした。

映画『ブラックハット』の結末・ラスト(ネタバレ)

ダーワイと落ち合ったニコラスとリエン。状況を聞きジャカルタへ向かう前に、リエンを置いて行こうとする。彼女はニコラスと恋人関係にあった。当然、リエンは憤慨。
怒って去って行く彼女を宥めようと車から降りたニコラスだったが突如、ダーワイを乗せた車が爆破。レバノン人率いる犯人組織から銃撃される。そこへ、到着したキャロルも反撃するが、銃撃に斃れてしまい、ニコラスとリエンは隙を突いて地下鉄へ逃げ込んだ。

ニコラスは足のGPSを取り外し、偽装パスポートを入手。リエンと共に復讐を誓い、衛星写真の場所へ向かった。
マレーシアのペレ。座標の場所には何もないが、近くに錫の採掘場があった。中を見ると原発と同じポンプが使われている。恐らく、原発は予行演習で本当の狙いは、ここのポンプを破壊し錫鉱山も村も水浸しにすることだったのだ。錫が不足すれば価格が急騰する。大豆急騰で得た資金は、錫の先物を買う資金なのだろう。

インドネシア、ジャカルタ。ニコラスとリエンは着々と準備を進める。ブラックハットの計画を密かにコピーしたニコラスは、奴が5つの採掘場を破壊するつもりであることを知る。2人は突き止めた銀行からブラックハットの資金を横取りし、挑発をする。スマホに連絡が入り交渉の結果、計画通りにハッカーと会うことになった。

パプア広場ではパレードが行われており、群衆で溢れていた。その中で双方共に、相手を探す。ニコラスは1人だが、相手は手下を何人も連れている。まずはレバノン人を狙おうとするが、すぐに見つかってしまう。ニコラスは隙を突いて、レバノン人を倒した。その後、中心人物であるハッカーを捕捉。しかし、手下が銃を乱射したため、広場は騒然となりニコラスも撃たれる。そこを狙ってハッカーが襲って来るが、反撃して奴を倒した。

即座にその場から退却。リエンの助けを借りて傷の手当をするニコラス。指示も行動も的確だった。
後日、ニコラスとリエンは奪った金で逃走を開始した。

映画『ブラックハット』の感想・評価・レビュー

悪質な犯罪を発生させるブラックハットというハッカーを逮捕するため、監獄から天才ハッカーが呼び戻されるという流れ。
ハッカー同士の駆け引きややり取りがなかなか面白かった。加えてアクションや罠なども用意されているので、飽きさせない。誰が敵で仲間なのか分からない状況の中、緊迫感もあって手に汗を握る。兄が爆破で命を落とすシーンでは衝撃が走ったし、終盤への流れも良かった。ある意味、王道の流れとも言えるストーリー展開ではあったが、見所も多かったと思う。(女性 40代)

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