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映画『ラスト・デイズ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ラスト・デイズ』の概要:理由もなく外へ出ることに恐怖を感じ、外に出たら最後、心臓発作で即死してしまうという謎の奇病、広場恐怖症が世界中を往行。最愛の恋人を探すため、主人公は協力者と共に地下鉄と下水道を使って捜索に出る。

映画『ラスト・デイズ』の作品情報

ラスト・デイズ

製作年:2013年
上映時間:100分
ジャンル:サスペンス
監督:ダビ・パストール、アレックス・パストール
キャスト:キム・グティエレス、ホセ・コロナド、レティシア・ドレラ、マルタ・エトゥラ etc

映画『ラスト・デイズ』の登場人物(キャスト)

マルク(キム・グティエレス)
元プログラマー。恐怖症発症前に妻と喧嘩別れしてしまい、後に妊娠していることを知る。
エンリケ(ホセ・コロナド)
マルクの会社の人事アドバイザイーだった。壮年の男性。独身で父親の面倒を見ていた。
フリア(マルタ・エトゥラ)
マルクの妻。雑貨屋で働きながら、操り人形の制作をしている。マルクの子を身籠っている。
アンドレア(レティシア・ドレラ)
フリアの友人。スーパーの地下に避難していた。

映画『ラスト・デイズ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ラスト・デイズ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ラスト・デイズ』のあらすじ【起】

3カ月前。カナダ在住の少年が6カ月間、自宅に引き籠った挙句、自殺するという事件があった。少年が撮った動画では、部屋から出ないのではなく、出られないとのことだった。

それから徐々に世界中で、広場恐怖症という謎の病気が往行。プログラマーとして働いていたマルクも、仕事中に広場恐怖症を発症し会社から出られなくなった。
広場恐怖症というのは、理由もなく外へ出ることに恐怖を感じ、外に出た途端に心臓発作にて即死してしまうという謎の奇病である。

それから3カ月。マルクの会社では、社員が一丸となって地下駐車場から横穴を掘り、地下鉄へと到達。マリクは車内からGPSを盗んで、隠し持っていたエンリケに協力を仰ぎ、共に行くよう交渉した。根気強く説得した結果、マルクはエンリケと共に地下鉄から先へ進むことになった。

同僚達と別れ、地下鉄を駅方面へ。駅には出られなくなった大勢の人々が生活を営んでいた。エンリケとマルクは地下鉄と下水道の地図を確認しつつ、先を進む。だが、油断していた隙にエンリケのバッグが盗まれてしまう。バッグの中にはGPSが入っていた。ガスや水道が止まってしまった今、機能している衛星も残り少ない。あれが無ければ、先へ進むことができず電気とて、いつ止まるか分からない。

フリオとエンリケは盗人の少年を追いかけた。しかし、少年は兄の元へ避難。兄は元警官で、銃を所持していた。どうしてもバッグを取り返したい2人は、盗みを働いた組織と対決。タイミングを計り、電気が落ちた隙を突いてGPSとバッグを取り返した。
エンリケは元警官と揉み合いになり、反動で奴を射殺してしまう。だが、その代りに銃を手に入れる。

GPSを持ったマリクと銃を入手したエンリケ。安全な場所まで来て、互いに腹の探り合いをする。圧倒的な不利にあるのはマリクだったが、今仲間割れするのは良策ではないと判断し、2人は一先ず、互いに信用することにする。

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映画『ラスト・デイズ』のあらすじ【承】

一休み後、再び道を進む。途中、地下鉄から下水道へ。目指すはマルクのアパート下だ。
マルクは妻フリアの身を案じていた。彼女とは子供を儲けることで喧嘩して以来、会ってもいないし声も聞いていない。今、どうしているのか消息も分からなかった。

会社の同僚に逸早く、広場恐怖症を発症した者がいた。彼は密かに食料を集め、必要な道具をこつこつと揃えては、会社に寝泊まりしていたと言う。しかし、その事実がエンリケにより露呈し、彼は会社から外へ追い出されることに。だが、彼は外へ出た途端、呼吸困難に陥り泡を吹く。気付いたマルクが中へ入れるも、彼はすでに死亡した後だった。

マルクは死んだ同僚が使っていたロッカーで、懐中電灯と爆発物や様々な道具を入手していた。
アパート下に到達。爆発物をセットし、銃で撃ち抜く。弾丸はたったの3つ。エンリケは利き手に怪我を負っていたため、マルクが変わりに撃つことになった。彼は最後の1発で爆発物を撃ち抜き、見事にアパートの床に穴を開けた。

自分の部屋へ戻って来たマルクだったが、部屋に誰かが居住している。強硬に押し入って互いに武器を向け合ったが、フリアの姿は見つけられなかった。中にいたのは、小さな女の子を連れた3人家族。互いに武器を下げて和解した。
事情を聞くと、フリアは最初からアパートにはいなかったようだ。では、どこへ行ったのか。

部屋の中を見て回ったマルクは、フリアの作業台で超音波画像を発見。フリアが妊娠していることを、知らなかったマルクは愕然となる。だから、子供の話で不機嫌になったのかと納得した。だとすれば、尚更心配である。

雨水を大量に得るため、シャワーカーテンを利用し飲み水を得た2人。エンリケが作った槍を装備し、夜のうちに再び出発した。しかし出発直後、エンリケとマルクは次の行き先で揉めてしまう。

一先ずはマリクとの約束を果たしたため、3カ月前に脳卒中を起こした父親が入院している病院へ向かうと言うエンリケ。病院に着いたらGPSをくれるらしい。マリクは仕方なく、エンリケと共に行くことにした。

映画『ラスト・デイズ』のあらすじ【転】

下水道から教会に出た2人は、今日はこの場所で休もうと火を熾す。だが、物音がしたため、警戒していると巨大な熊が姿を現し襲われそうになる。奴も住処として教会に潜伏していたようである。エンリケとマリクは協力して、熊を退治。事切れた熊には、動物園のタグがついていた。

ありがたく熊の肉を頬張る2人。互いに助け合い、命拾いしたことで信頼を深める。その夜は身の上話に花を咲かせた。

翌日、完全に打ち解けた2人は呑気に会話しつつ、地下鉄を先に向かっていた。そこで、道の先からこちらへと向かって来る人々と遭遇。相手と情報交換をするも、目的地の病院が焼け落ちたという噂を聞く。話を聞いたエンリケは愕然とし、手前の建物へ出る階段を駆け上がった。ビルの上階に出た2人の目に映る光景は、ただの噂を真実にした。

病院は大火災により今も尚、もうもうと太い煙を上げている。エンリケは絶望し、ビルの窓をぶち破って投身自殺を図ろうとする。彼にとって父親とは、それほどに大切な存在であったのだ。
マリクは隙を突いて、エンリケの投身自殺を阻止した。旅をする理由が無くなったエンリケは、これ以上は進む理由がない。彼はGPSをマリクに渡し、フリアの元へと送り出した。

エンリケと別れたマリクは、フリアの職場があったデパートへ1人で向かう。下水道と地下鉄を経由し、デパートへと到達。妻の職場であった雑貨屋跡で、何らかの痕跡を探した。すると、一緒に働いていた友人アンドレアのメッセージを発見。彼女はデパートのスーパーへ向かったらしい。

急いでスーパーへと向かったマリクだったが、入り口はカートがうず高く積まれ、バリケードが築かれていた。話を聞くとここでは、どうやら上の階とで食料を巡り、抗争を繰り返しているらしい。その時、マリクの訪れに伴い上の階の襲撃が始まる。

映画『ラスト・デイズ』の結末・ラスト(ネタバレ)

混乱に乗じて、バリケードを乗り越えたマリクは、必死にフリアの名を叫ぶも、妻の姿は見当たらない。呼び声に反応を返してきたのはアンドレアだった。
彼女が言うには、フリアは出産のために最後の電話の後、病院へ向かったらしい。案内のために先を行くアンドレアだったが、激しい抗争により建物内で火災が発生。アンドレアは外へ出る扉と天井からの落下物の間に、取り残されてしまう。必死に助けようとするマリクだったが、彼女は敢無く天井部落下により、命を落とすのだった。

茫然とするマリクだったが、荒ぶった上の階の者に襲われる。危ないところを助けてくれたのは、後を追って来たエンリケだった。再び、エンリケと共にフリアがいると思われる病院へと向かう。

辿り着いた場所は劇場だったが、目的の病院への地下道は瓦礫によって通行ができない。マリクは上階へ向かって、フリアの姿が無いかを確認。彼女は確かにそこにいた。ようやく愛しい妻の姿を確認できたマリク。喜びに咽び泣く。

急いでエンリケに報告へ向かったが、彼は劇場の席にて休んでいた。どうやらデパートでマリクを助けた時、腹部を刺されていたようだ。エンリケは最期の言葉をマリクに残し、息を引き取った。

マリクはエンリケが集めていた種を持って、遺言通りに外へ出る。必死に恐怖症と戦いつつ、通りを渡り切りってようやく、フリアと再会を果たした。
その後、無事に出産を終えたフリア。赤ん坊は男の子だった。マリクとフリアは、子供にエンリクと名付け大切に育てる。
エンリケの種を室内栽培で繁殖させ、一家は命を繋ぐ。次世代の赤子は外へ出ることができた。

やがて時が経ち、エンリクは成長。同じ時期に産まれた子供達が、何人かで徒党を組んで訪れる。マリクとフリアは荷物を持たせ、息子を旅に送り出すのだった。

映画『ラスト・デイズ』の感想・評価・レビュー

原因不明の広場恐怖症が全人類を襲い、世界が崩壊していくという内容。いわゆる終末系と言われる作品ではあるが、設定がちょっと奇抜だなと思った。外に出ないで地下を通って移動することの難しさと、死への恐怖が身近に迫る感じが中々良かったと思う。個人的には終盤の生まれた子供が外へ旅立っていくラストがとても印象に残った。親世代は外に出ることができないが、未来が待つ子供達が外に出られるという安心感が半端ない。こんな結末を迎えるのかと意外に思ったし、未来への希望があるラストだと思った。(女性 40代)

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