映画『もっともあぶない刑事』の概要:刑事の鷹山と大下は暴力団「銀星会」に関わりがあると思われる宮坂という男を逮捕しようとするが、後輩の町田のミスで取り逃がしてしまう。そんな時、15年前に起きた殺人事件と宮坂が持っていた銃に関わりがあることが判明する。
映画『もっともあぶない刑事』の作品情報
上映時間:104分
ジャンル:アクション、コメディ
監督:村川透
キャスト:舘ひろし、柴田恭兵、中条静夫、浅野温子 etc
映画『もっともあぶない刑事』の登場人物(キャスト)
- 鷹山敏樹(舘ひろし)
- 神奈川県警察港警察署・捜査課の刑事。一人のときは二枚目でカッコいい性格なのだが、大下と一緒のときはお茶らけた性格になることが多い。
- 大下勇次(柴田恭兵)
- 神奈川県警察港警察署・捜査課の刑事。鷹山の相棒。明るくひょうきんな性格。自ら囮役に名乗り出るなど、仲間思いの優しい人物。
- 町田透(仲村トオル)
- 神奈川県警察港警察署・捜査課の刑事。鷹山と大下に憧れを抱いている。ちょっとおバカなところがあり、鷹山達に良いように扱われている。
- 江本真由美(真梨邑ケイ)
- セレクトショップ経営者。15年前に起こった貿易商殺人事件の犯人である江本浩司の妹。
- 北野和夫(佐藤仁哉)
- 暴力団「銀星会」の元構成員。真由美の婚約者。15年前に起こった貿易商殺人事件のもう一人の犯人。逃亡し沖縄に潜伏していた。
- 本多政義(芥正彦)
- 神奈川県警察本部警備局長。15年前に起きた貿易商殺人事件のとき、担当刑事だった。裏で暴力団「銀星会」の会長である前尾と繋がっている。
- 宮坂四郎(中原丈雄)
- 銃の製造を行っており、暴力団「銀星会」と取引がある。北野の行方を捜しており、執拗に真由美をつけ狙う。
- ヒットマン(榎木兵衛)
- 暴力団「銀星会」に雇われた殺し屋。北野の命を狙っている。鷹山達に撃たれて体が傷ついても追いかけるのを諦めない、不気味な男。
- 前尾源次郎(柄本明)
- 暴力団「銀星会」の会長。麻薬の密売ルートを手に入れるため、北野達を使って15年前の貿易商殺人事件を引き起こす。非道で冷酷な人物。
- 近藤卓造(中条静夫)
- 神奈川県警察港警察署・捜査課の課長。自分勝手な鷹山達の行動に度々振り回されている。
映画『もっともあぶない刑事』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『もっともあぶない刑事』のあらすじ【起】
神奈川県警察港警察署の刑事である鷹山敏樹と大下勇次は、宮坂という人物を逮捕するため、銃の製造工場に踏み込んだ。しかし、銃で反撃され、工場の外に逃げられてしまう。外では後輩刑事の町田透が見張っていたため後を任せるが、鷹山達に憧れている町田が変にかっこつけている間に、宮坂を見失ってしまう。
宮坂は暴力団の銀星会に銃を卸している人物だった。鷹山達は宮坂の保護者と思われる、銀星会の前尾源次郎に話を聞きに行くことにした。しかし、前尾は宮坂など知らないと言って、まともに会話をしようとはしなかった。鷹山達がその態度に苛立ちながら話をしていると、町田から電話が掛かってくる。鷹山達が銀星会を追っていることを近藤課長が知ってしまい、怒っているから帰って来て欲しいと言うのだ。これ以上銀星会にいてもたいした情報は得られないため、鷹山達は取り敢えず銀星会の事務所を出ることにした。
鷹山達は食事中に不良に襲われたり、銃で撃たれたり、車で轢かれそうになったりした。全て犯人を返り討ちにしたため鷹山達は無事だったが、街で暴れるため、神奈川県警察港警察署に市民からの苦情の電話が殺到した。近藤課長は勝手な行動をした鷹山達を叱り、自分の許可なく銀星会に手を出さないよう誓約書に署名させた。
宮坂が撃った銃が、15年前に起きた貿易商殺人事件に使用された弾の線条痕と一致した。肩が触れたと言って被害者と揉めた2人のチンピラが起こした事件で、1人は発見されて射殺され、もう1人は逃走して行方が分からなくなっていた。その事件は、4日後に時効が成立することになっていた。近藤課長は鷹山達を呼ぶと、宮坂を直接追わずに事件を解決するよう指示を出した。
映画『もっともあぶない刑事』のあらすじ【承】
鷹山達は貿易商殺人事件の担当刑事だった、神奈川県警察本部警備局長の本多政義に話を聞きに行った。本多は当時の捜査資料を見ながら、アジトに踏み込んだときに発砲されたため、江本浩司というチンピラを射殺したことを話した。もう1人の犯人の名前は分かっていなかったが、逃げた犯人の手には、本多が撃った傷跡が残っていた。本多は犯人を逮捕できなかったことを悔しがっており、捜査を行う鷹山達を激励した。
鷹山達は銃の製造工場に残されていた写真の女性(江本真由美)を調べることにした。町田の調べによると、江本真由美は宮本に付き纏われ怯えているとのことだった。鷹山達が真由美の店を車で張り込んでいると、宮坂が現れ真由美を脅している声が聞こえた。様子を伺っていると宮坂が真由美に銃を突きつけたため、鷹山達は慌てて助けに向かった。しかし、宮坂は真由美を鷹山達の方に投げ、逃走してしまう。鷹山達は後を追いかけると、宮坂が乗った車のタイヤを撃って止めることにした。だが、停車した車の中を調べると、宮坂は頭を撃たれ死亡していた。鷹山達はお前が狙いを外して射殺したのだろうと言い合った。2人は気付いていなかったが、近くにヒットマンの姿があった。
鷹山達が真由美の家を張っていると、部屋の中で男(ヒットマン)に襲われている真由美の姿が見えた。鷹山達が助けに向かうと、ヒットマンから銃で反撃される。大下がヒットマンを追い、鷹山がなぜか自分達から逃げた真由美を追った。大下はヒットマンを追い詰めるが反撃され、首を絞められてしまう。町田は大下を助けるため、目を瞑ったまま銃を撃った。弾はヒットマンの腕に当たるが、そのまま逃げられてしまう。
映画『もっともあぶない刑事』のあらすじ【転】
鷹山が出掛けた真由美の後を尾行していると、いきなり男にナイフを突きつけられ、車に乗るよう脅されてしまう。その男は片手だけ手袋をしていた。鷹山が刑事に撃たれたのか聞くと、その男は口籠った。男は真由美と知り合いらしく、鷹山に手錠を嵌めると、真由美に運転するよう指示を出した。一方、大下は町田と共に銀星会を張っていた。鷹山達は宮坂の車を正面から撃ったにも関わらず、宮坂はこめかみを撃たれて死亡していた。大下は宮坂を撃った犯人はヒットマンで、銀星会と関係があるのではないかと考えた。大下達が事務所から出た前尾の車を尾行すると、とあるホテルに辿り着いた。前尾達が降りた階で張っていると、現れたのはヒットマンではなく本多だった。
鷹山は小屋に監禁されていた。後2日で時効にも関わらず出てきた理由を尋ねるが、男は話そうとはしなかった。しかし、真由美は逃亡生活に嫌気がさしており、自分が江本浩司の妹であることを打ち明けた。鷹山は隠していた銃を使って反撃すると、男に手錠を嵌めて捕らえた。真由美は真実を話すため、男を助けて欲しいと鷹山に頼んだ。男は北野和夫と言い、真由美の婚約者だった。2人が話していると、ヒットマンが仲間を連れて現れた。鷹山は真由美達を屋上に匿うと、銃を持って単身戦いに向かった。しかし、ヒットマンに捕まり殺されそうになる。そこに鷹山から連絡を受けていた大下が現れ助けられる。だが、逃げたヒットマンが屋上に行き、北野を庇った真由美が撃たれてしまう。ヒットマンは仲間と共にそのまま逃走した。
真由美は瀕死の状態で病院に運ばれ、北野は連行された。真由美は息も絶え絶えの状態で、これまでのことを鷹山達に話した。北野は沖縄に隠れていたのだが、宮坂に見つかってしまい、貿易商殺人事件に使われた拳銃が奪われてしまったのだ。しかし、北野が再び行方を眩ませたため、宮坂は真由美に付き纏っていたのだ。さらに、北野と浩司に殺しを命令したのは、銀星会の前尾だった。幹部にしてやると言われ、2人は殺しを承諾したのだ。
町田は銀星会についての情報を改めて鷹山達に話した。前尾が銀星会の会長になったのが10年前で、それから覚醒剤の密輸を初めて組織を拡大させていった。そして、組織の拡大のもう1つの原因が、対抗していた組織が次々と解体していったことにあった。それを指揮していたのが本多で、本多はこの功績により出世していた。
鷹山達はこのことを近藤課長に報告した。しかし、本多が銀星会に繋がっているという証拠は何もなかった。しかも、神奈川県警は北野の身柄を明け渡すよう命令してきていた。近藤課長は鷹山達に銃と警察手帳を置いて行くよう命令し、勝手なことはするなと言明した。だが、鷹山達は変装をして護送車を襲い、北野を誘拐した。時効まで北野を守るためだった。
映画『もっともあぶない刑事』の結末・ラスト(ネタバレ)
北野は貿易商が抱えていた麻薬の密輸ルートを奪うため、前尾から殺しを命じられたことを鷹山達に話した。前尾が迎えに来るはずだったが、現れたのは本多で、浩司は殺されてしまったのだ。本多は偽の似顔絵を使い、銀星会に始末させて北野が警察に捕まらないようにした。鷹山達は時効が成立したら今の話を証言することを北野に約束させた。3人は警察と銀星会から、18時間逃げることになった。
鷹山達が寂れた倉庫に隠れていると、少年課の松村課長の指示を受けて同僚の真山薫が助けに現れる。真山は3人を護送車の中に無理矢理押し込んだ。大下は町田に連絡を取り、武器を集めるよう指示を出した。町田は知り合いの陽気な米兵に頼み、武器を集めた。
鷹山、大下、北野は武器を積み込むと、県警に突っ込んでいった。だが、途中で検問が張られており、警察達に撃たれて車が横転してしまう。鷹山達は近くの倉庫に逃げ込んだ。時効まで後5分だったが、そこにヒットマンが再び現れる。大下が囮になり、鷹山が射殺した。大下は腕を撃たれてしまうが無事だった。
北野の時効が成立した。鷹山達は北野を松村課長に託し、2人はバイクに乗って銀星会に向かった。鷹山達は北野が全部話したことを伝え、懸賞金を掛けて自分達を襲わせたことについて非難しながら前尾を殴りつけた。前尾は鷹山達を撃つが、鷹山が反撃し、前尾の頭を撃ち抜いた。その頃、近藤課長は本多の元に行き、前尾との癒着がばれていることを伝えていた。そこに、松村課長が北野を連れて現れる。本多は言い逃れができないことを理解し、項垂れた。
鷹山達が浮かれながら歩いていると、生きていたヒットマンが再び姿を現した。鷹山達は反撃し、ヒットマンを倒した。だが、ヒットマンはまだ生きており、密かに爆弾を作動させていた。建物の外からその様子を見ていた町田達は、鷹山達にそのことを必死に伝えようとするが、2人は全く気付かなかった。大下が爆弾に気づいたときには時すでに遅く、爆弾が爆発してしまう。町田達は鷹山達が死んでしまったと思っていたが、2人は生きており、瓦礫の中から生還した。
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