この記事では、映画『氷菓』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『氷菓』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『氷菓』の作品情報

上映時間:114分
ジャンル:サスペンス
監督:安里麻里
キャスト:山崎賢人、広瀬アリス、小島藤子、岡山天音 etc
映画『氷菓』の登場人物(キャスト)
- 折木奉太郎(山崎賢人)
- 何事も『省エネ』をモットーにしている高校生。姉の命令で廃部寸前の古典部に入部することとなるが、それが『33年前の事件』に繋がることとなる。
- 千反田える(広瀬アリス)
- 古典部に入部してきた、好奇心旺盛な女子学生。とある目的のために古典部に入部した。その好奇心で奉太郎を振り回す。
- 福部里志(岡山天音)
- 奉太郎の中学時代からの友人。幅広い知識を持ち、自身をデータベースと称している。
- 伊原摩耶花(小島藤子)
- 漫画研究会と掛け持ちという形で、古典部に入部。昔から里志に恋心を抱き猛烈なアプローチをしているが、はぐらかされている。
映画『氷菓』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『氷菓』のあらすじ【起】
この春高校生になる折木奉太郎は、これまで何事にも7割の力で取り組む、『省エネ』スタイルを貫いてきた。そのスタンスはこの春からも変わる予定はなかったが、そんな奉太郎に対して、彼の姉がとある命令を下すのだった。
それは、彼女がかつて所属しており、現在部員不足で廃部の危機に陥っている『古典部』を救うこと。自分と歳が離れ、かつ自分と違い常にエネルギーに溢れている姉にどうしても頭が上がらない奉太郎は、入学後渋々古典部の部活へと向かうことになる。しかし、待てど暮らせど奉太郎以外の入部希望者は現れない。このままいけば部員不足で部として成立しない、と喜ぶ奉太郎。
しかし、そこに一人の女子生徒が「私、気になります!」と声をあげながら飛び込んできた。彼女の名前は千反田える。奉太郎と同じ新一年生であり、好奇心が旺盛で、奉太郎とは異なりエネルギーに満ちている女子生徒だった。そして、奉太郎は面倒くさいことになる前に、と省エネ精神で彼女の疑問を推理し、解決してしまうのだった。

映画『氷菓』のあらすじ【承】
えるはそんな奉太郎に感銘を受け、そして、なんと古典部に入部したいという。さらにそこに奉太郎の旧友であり情報通、自分をデータベースと名乗る福部里志、そんな里志にかねてより恋心を寄せている男勝りな伊原摩耶花も次々と古典部に入部する。そして、奉太郎の思惑とは裏腹に、古典部はなんと部として成立してしまうのだった。
えるの好奇心に振り回されながらも、奉太郎の学生生活は賑やかに過ぎていく。そして、あまり部活動らしい部活動をしてこなかった古典部は、10月に控えた学園祭、通称『カンヤ祭』に、例年通り部誌を発行することにするのだった。
しかし、その頃、えるが奉太郎にとある相談を持ちかける。実は、彼女はとある理由からこの古典部に入部していた。彼女の叔父である関谷純は長らく行方不明になっており、近々関谷の葬儀が開かれることになっていた。実は、えるには関谷とのとある思い出があった。彼女はかつて、古典部の部長であった彼から古典部に関する何かについて話を聞き、恐怖のあまり泣き出してしまったというのだ。
映画『氷菓』のあらすじ【転】
しかし、その肝心の内容を、えるは忘れてしまったのだという。彼女は叔父を見送る前に、その失われた真実を明らかにするため古典部に入部したのである。えるは奉太郎がこれまでに披露してきた推理力を見込んで、彼に一緒にその真実探しをして欲しいと頼んできたのだ。省エネ主義の奉太郎だったが、なぜか彼女の頼みを断り切れず、それを引き受けることになるのだった。
一方、部誌を作るためにバックナンバーに目を通していた古典部の面々は、とある不可解な文章を見つける。それは、第2号に記述されていた一文であった。そして、その文はなんと、関谷純に関するものだったのだ。それは、『関谷純』と『33年前の事件』について記されていたものの、肝心の事件の内容は分からなかった。
そこで、奉太郎だけでなく里志と摩耶花も加わり、33年前になにが起こったのかを調査し、それを今回の文集の特集とすることにしたのだった。彼らはそれぞれの視点から情報を収集し、えるの家へと集まった。そして、その集まった情報から、奉太郎が一つの推論を組み上げたのだった。
映画『氷菓』の結末・ラスト(ネタバレ)
33年前、それは学生運動が最も盛んな時期だった。それは奉太郎達が通う高校も例外ではなく、学園祭を縮小しようとする学校側に対し、生徒達が強く反発したのである。しかし、その運動は想像以上よりも大きな事態を巻き起こしてしまい、学校はとある生徒を見せしめに処分することにした。それが、実際には学生運動とは関係のなかった関谷純である。そして、全校生徒の責任を一手に負わされた関谷は、学校を退学させられてしまったのである。
奉太郎は、その答え合せをとある人物に依頼する。それは、彼らの学校の司書、糸魚川先生だった。彼女こそが、例の一文を書いた張本人だったのである。奉太郎の推理は、概ね的中していた。退学前に、関谷は半ば無理やり古典部の部誌の名前を『氷菓』に決定していた。そして、奉太郎はその名前に込められた関谷の思いに気がつく。氷菓を英語にすると、「アイスクリーム」。「アイ・スクリーム」、「私は叫ぶ」。全校生徒の盾とされた関谷は、誰にも告げることのできなかった自分の思いを、文集のタイトルに込めたのである。
それを聞いたえるは、関谷との会話を思い出した。関谷は、えるに強くなるように伝えていた。力がなければ、彼女も自分と同じように生きたまま殺される。その言葉を恐れた当時のえるは、恐怖のあまり泣いてしまったのだった。えるの謎は解決し、部誌は無事に発行された。しかし、えるの好奇心はそれからも奉太郎を振り回すのだった。
映画『氷菓』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
アニメを意識した制服だからなのかキャストの年齢のせいなのか分からないが、登場人物がどうしても高校生には見れず、コメディではないのに少しコメディのような雰囲気になってしまっている気がして、あまりストーリーが話に入ってこなくなってしまって困った。
原作の雰囲気とはまたイメージが違うので原作が好きな人にはあまりおすすめ出来ない作品だが、原作とは別の作品として観るとストーリーは面白かったと思う。(女性 20代)
以前アニメを観ていたため、実写になるとどうなるのかと楽しみにしていました。もともと、何か特別な力を使うだとか、大きな盛り上がりがあるような作品ではなかったため、実写化することに不安があった訳ではありませんでした。しかし、キャスティングは少し大人過ぎたように感じました。千反田えるは、広瀬アリスさんの印象ではなかったため違和感がありました。
ストーリー自体は古典部シリーズの核となる「氷菓」の謎。二時間弱、氷菓についての話で持たすのはかなり無理があったように感じました。普通のミステリーとも違う日常の小さな謎を扱うこの作品は、話としては面白いですが映画にはあまり向いていなかったと思います。(女性 20代)
この実写化はどうなのだろうか。そもそも実写化をする必要があったのだろうか。アニメーションだからこそ出てくる良さというものは確実にある。特にこの「氷菓」に関しては現実ではないアニメの世界だからこそ感動を生んだ作品なのではないだろうか。
京都アニメーションが作るあの美しい映像は、実写化は不可能なのだと思う。今作単体で見ても、どうしても内容が薄いように感じてしまう。出演する俳優のファンでなければ、この作品は退屈かもしれない。(男性 20代)
映画にするには謎の規模が小さすぎて、謎解き部分の面白さやスッキリ感がもの足りなかったです。原作は読んでいないのですが、特に驚くようなトリック等もなく、高校生が学校の歴史を一生懸命調べたという印象で終わってしまいました。折木の謎解き能力が高いという設定が、謎の簡単さのせいであまり活かされていないように感じてしまい、ミステリー作品を期待していたため残念でした。
メインキャストの4人はとても良い雰囲気で、年齢は少し高そうですが、好感度の上がる作品でした。(女性 20代)
原作アニメの静かな空気感が、実写としてどう表現されるのか不安でしたが、思った以上に世界観を大切にしている作品でした。奉太郎が過去の事件を推理していく過程よりも、千反田の「知りたい」という感情が物語を動かしている点が印象的です。関谷純の真実が明かされる場面は派手さこそありませんが、青春の苦味と理不尽さが静かに胸に残りました。日常ミステリーとして、余韻を楽しむ映画だと思います。(20代 男性)
派手な謎解きを期待すると物足りないかもしれませんが、青春映画としては丁寧な作りだと感じました。千反田の無邪気さと、奉太郎の冷めた視点の対比が心地よく、少しずつ距離が縮まっていく様子が微笑ましいです。文化祭の真相が明らかになるにつれ、過去の世代の苦悩が浮かび上がり、ただの学園ものでは終わらない深みがありました。(30代 女性)
ミステリーというより、記憶と継承を描いた作品だと思いました。氷菓事件の真相は決して劇的ではありませんが、その曖昧さが逆にリアルです。若者が大人の事情に巻き込まれ、何も知らないまま犠牲になる構図は、今の時代にも通じるものがあります。奉太郎が真実を知った後に見せる複雑な表情が印象的でした。(40代 男性)
原作ファンとして、実写化には抵抗がありましたが、これはこれで一つの解釈として楽しめました。千反田の純粋さが物語全体のトーンを柔らかくしており、重たいテーマも受け入れやすくなっています。関谷先輩の過去が明かされる場面では、青春の理不尽さに胸が痛みました。静かで切ない青春映画です。(50代 女性)
テンポはゆっくりですが、その分、登場人物の心情をじっくり味わえます。奉太郎が「やらなくていいことはやらない」と言いながらも、結局は千反田のために動いてしまう姿が象徴的でした。謎解きの答えよりも、そこに至る過程が大切な映画だと感じます。観終わった後に、少し昔の学生時代を思い出しました。(30代 男性)
全体的に静かな映画で、刺激的な展開はほとんどありません。その分、千反田の感情の揺れや、奉太郎の内面の変化が丁寧に描かれています。氷菓の真相が「正義」でも「悪」でもない点が印象的で、大人の事情に振り回される若者の姿がリアルでした。派手さを求めない人に向いている作品です。(20代 女性)
映画『氷菓』を見た人におすすめの映画5選
桐島、部活やめるってよ
この映画を一言で表すと?
たった一つの出来事が、学校という世界を静かに揺るがす青春群像劇。
どんな話?
高校の人気者・桐島が突然部活を辞めたことをきっかけに、クラスや部活内の人間関係が少しずつ崩れていく。本人は一切登場せず、周囲の生徒たちの視点から物語が進み、学校という閉じた社会の空気や格差が浮かび上がる。
ここがおすすめ!
日常の中に潜む違和感を掘り下げていく構成は『氷菓』と共通点が多い作品。大事件は起きないのに、心に残る余韻が強く、青春の不完全さや痛みをリアルに感じられます。
四月は君の嘘
この映画を一言で表すと?
音楽と出会いが止まった時間を動かす、切ない青春物語。
どんな話?
過去のトラウマからピアノが弾けなくなった少年が、自由奔放なヴァイオリニストの少女と出会い、再び音楽と向き合っていく。明るい日常の裏に隠された真実が、物語の後半で明かされていく。
ここがおすすめ!
静かな感情の積み重ねと、最後に訪れる余韻の強さが『氷菓』好きに刺さります。派手な展開よりも、心の変化を大切にした青春映画を求める人におすすめです。
リンダ リンダ リンダ
この映画を一言で表すと?
文化祭直前、何者でもない高校生たちの小さな奇跡。
どんな話?
文化祭を目前に控え、急遽バンドを組むことになった女子高生たち。演奏技術もバラバラな中で、ブルーハーツの楽曲を完成させようと奮闘する姿が描かれる。
ここがおすすめ!
大きな事件は起きませんが、日常の中にある輝きや未完成さが丁寧に描かれています。『氷菓』同様、静かな空気感と青春の一瞬を味わえる作品です。
告白
この映画を一言で表すと?
静かに始まり、取り返しのつかない真実へと進む学園サスペンス。
どんな話?
中学校教師が終業式で語った「告白」をきっかけに、クラスの平穏な日常が崩壊していく。語り手が変わるごとに真実の輪郭が変化し、隠されていた感情が明らかになる。
ここがおすすめ!
真実を知ることが必ずしも救いにならないという点で『氷菓』と共鳴します。ミステリー性と心理描写を重視する人におすすめの一本です。
愚行録
この映画を一言で表すと?
平凡な人生の裏側に潜む、静かな狂気を暴く物語。
どんな話?
一家殺害事件を取材する中で、理想的に見えた家族の裏の顔が次第に明らかになっていく。証言を重ねるごとに、人間の嫉妬や劣等感が浮き彫りになる。
ここがおすすめ!
過去の出来事を掘り下げ、真実と向き合う構造は『氷菓』と通じるものがあります。静かで重たい余韻を味わいたい人におすすめの作品です。






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