映画『13F』の概要:仮想空間を製作しバーチャルリアリティー体験ができるソフトを開発していた主人公。上司が突如、殺害されたことにより、真実を求めて独自に捜査を開始する。その結果、驚くべき世界の秘密をも知ってしまうのだった。
映画『13F』の作品情報
上映時間:100分
ジャンル:SF、サスペンス
監督:ジョセフ・ラスナック
キャスト:クレイグ・ビアーコ、グレッチェン・モル、ヴィンセント・ドノフリオ、アーミン・ミューラー=スタール etc
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映画『13F』の登場人物(キャスト)
- ダグラス・ホール(クレイグ・ビアーコ)
- フラー直属の部下でソフト開発をしている。実はジェインの夫をモデルに作られた個体。正義感があり優しく、紳士的で理解力に長けている。ジェインに惹かれる。
- ハンノン・フラー(アーミン・ミューラー=スタール)
- ダグラスの会社社長で友人。仮想空間の致命的な欠点を発見しダグラスに知らせようとするも、何者かに殺害される。ジェインの父親がモデルの個体。
- ジェイン・フラー(グレッチェン・モル)
- フラーの娘。金髪で美しい相貌をしている。実はダグラスの仮想空間の管理者。夫がモデルであるダグラスに惹かれる。
- ジェイソン・ホイットナー(ヴィンセント・ドノフリオ)
- 仮想空間の設計と設定をするプログラマー。1937年仮想空間内に、自分と同じ相貌をした個体を作るも、成り代わられてしまう。
- ラリー・マクベイン刑事(デニス・ヘイスバート)
- ロス市警の刑事。捜査力に長けており、理解力に優れている。黒人男性。
映画『13F』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『13F』のあらすじ【起】
1999年。ダグラス・ホールは1937年のロスを再現した仮想空間を製作し、バーチャルリアリティーの体験ができるソフトの開発を行っていた。
仮想空間にはそれぞれに個体が生活を営んでおり、現実世界の人間はその個体へ意識をダウンロードして世界を体験するというものだった。
そんなある朝、自宅で血塗れのシャツを発見したダグラスは警察から呼ばれ、上司であり会社の社長でもあるフラーが殺害されたことを知らされる。フラーは上司であったが、ダグラスの親友でもあった。
ダグラスが刑事を伴いオフィスへ向かうと、フラーの娘だというジェインが来ていた。彼女は父親に仕事を手伝って欲しいと言われていたと言う。更にジェインは父親の会社を相続して閉鎖しようとしていた。だが、殺害される2日前にダグラスへ相続されるよう遺言が変更されていたため、会社の代表にはなれなかった。
フラーは殺害される寸前にダグラスへ電話をかけていた。彼は自宅の留守電でフラーのメッセージを探し出して聞く。
フラーは仮想空間の致命的な欠陥を発見し、その欠陥を記した手紙を仮想空間の個体に預けたと言うのだった。
捜査上ではダグラスが犯人である証拠が上がっている。このままでは、やってもいない罪で逮捕されてしまうだろう。ダグラスはフラーの手紙を探すため、運用前の仮想空間へ向かうことにした。
映画『13F』のあらすじ【承】
仮想空間の設定を行うプログラマーであるホイットニーの協力を得たダグラス。1937年のロスへ。
仮想ではあるものの、非常にリアルで緻密に作られた世界でフラーがよく入っていた個体と接触。人体の影響を考え、制限時間は2時間。その間に情報を集めて手紙を見つけなければならない。
しかし、2時間で得られた情報は、フラーが頻繁に仮想空間へ行き来していたことと、彼がホテルのバーへ通い女遊びを繰り返していたことだけだった。
現実世界へ戻ったダグラスは仮想と現実の差異に混乱しつつ、来客の応対をする。来客はフラーが殺害直前に立ち寄ったバーのマスターだった。男はフラーを殺害したのはダグラスだと言う。それをネタにダグラスを強請りに来たのだ。しかし、ダグラスにはそうした記憶がない。彼は男を牽制して追い返した。
その後、ジェインに連絡を取り、話を聞くことにしたダグラス。彼にはフラーが殺害された夜の記憶が一切無かった。だが、ジェインには既視感を覚え、彼女に惹かれていく。
その夜、自宅へ戻ったダグラスはマクベイン刑事により逮捕されてしまう。
ダグラスを強請りに来た男が殺害されたため、その容疑者として逮捕されたのだ。
聴取の後、保釈金を払ってくれたジェインにより釈放されたダグラス。
いよいよ、窮地に追いやられた彼は、フラーが残した手紙を探すべく再び仮想空間へと接続することにした。
映画『13F』のあらすじ【転】
フラーが入っていた個体に再び接触。彼に事情を説明し協力を仰いだ。ユーザーが入っている間、個体の意識は隅へ追いやられてしまうため、記憶を失うことがほとんどである。だが、個体の意識が消えることはないため、既視感は残る。ダグラスは個体に揺さぶりをかけ、フラーが入っている間の記憶を思い出させた。
フラーはバーのバーテンに手紙を預けたらしい。バーテンはホイットニーそっくりに作られた個体だった。以前にも来た時に会ったはずだが、彼は意図して手紙を渡さなかったのである。
バーテンはフラーの手紙を読み、仮想空間の最果ての地を訪れていた。仮想空間は設定以上の先には進めないようになっており、一目瞭然となっている。閉じられているのではなく、増設も考えられた設計になっていた。
実際にそれを目にしたバーテンは、この世界が仮想空間であることを知り苦悩した末、ダグラスに襲いかかった。
あわや殺されそうになった矢先、ホイットニーに救出されたダグラス。仮想空間で殺害されれば、現実的にも死が訪れる。ダグラスは仮想空間の恐ろしさを知り、運用と開発の停止を決意した。
このことをジェインへ知らせにホテルへ向かったダグラス。しかし、彼女は姿を消した後だった。ロビーにいたマクベイン刑事によるとフラーには娘などおらず、ジェインという存在すら記録にないと言う。では、あの娘は何者なのか。ダグラスはジェインを乗せたタクシー運転手から行き先を聞き出し、彼女の居場所を突き止めた。
スーパーで働いている娘を発見。確かにジェインではあったが、ダグラスのことは覚えていなかった。ただ、既視感が残るだけ。このことにより、何かを感じたダグラスは最果ての地を目指すことにする。
夜通し車を走らせた彼は、その場所で茫然と立ち尽くした。ダグラスが現実世界だと思っていたこの世界は、仮想空間だったのだ。
映画『13F』の結末・ラスト(ネタバレ)
ジェインから連絡が入り、フラーのオフィスで落ち合う約束をした。彼女はフラーの死後、この世界へやって来た。仮想空間は他にも何千とあるが、二重に空間ができたのはダグラスの世界だけだと言う。そのため、管理者であるジェインはフラーの会社を閉鎖して二重空間を止めようとしたが、遺言の変更によりそれができなかった。
では、フラーを殺したのは誰か。これまでの記憶を探ったダグラスは、身体を乗っ取られた自分であることを察した。
ジェインは更に、ダグラスという個体は現実世界での彼女の夫が使用する個体だと明かす。故に実際、フラーを消したのは彼女の夫である。しかし、ジェインの夫は仮想空間で殺人を楽しむようになり、人格が変わってしまったと言うのだ。
ジェインの夫をモデルに作られた個体であるダグラスは、人格が変わる前の夫とよく似ていた。ジェインは彼に恋をしたが、所詮は仮想空間内の一個体である。電源を落とされれば消えてしまう儚い存在だった。
惹かれ合うジェインとダグラスが身体を重ねようとしていた頃、ホイットニーが興味にかられて仮想空間へ接続。彼はその世界で警官に尋問されそうになり、車に轢かれて死んでしまう。ホイットニーの意識が亡くなった後、転送が逆転。バーテンの意識がホイットニーの身体へ戻ってしまう。
守衛の通報により、ホイットニーの身体に入ったバーテンと対峙したダグラス。彼に自分達は同じ存在だと話した。バーテンが13Fにあるラボを見たいと言うので、エレベーターへ乗る。だが、彼はそこでジェインの夫に意識を乗っ取られてしまう。
13Fにて感動しているバーテンを殺害後、ジェインの夫は個体に恋をした妻を殺そうとする。ジェインはダグラスが夫に乗っ取られたことを知り、必死に逃走を開始。会社ビルの1階へ逃れるも、ドアは閉まっており出られない。追い詰められたジェインは覚悟を決めるも、ぎりぎりで到着したマクベイン刑事により夫が射殺される。
個体と共にジェインの夫は死亡した。
そうして、転送が反転。現実世界のジェインの夫の身体へダグラスの意識が転送される。
そこは25年後の2024年。ダグラスは仮想空間から上の世界へと出ることができたのであった。
映画『13F』の感想・評価・レビュー
設定自体はとても面白いのですが、仮想世界と現実世界が入れ替わってしまっているというオチにはほとんどの人が早々に気付いてしまうでしょう。
自分が現実だと思っていた世界が仮想空間だったと分かってからは誰が殺したのか、なぜ殺したのか、本当の自分の命は…などと様々な危険や謎が出てきますが、それもふわっとさせたまま終わってしまうのでなんだかモヤモヤした気持ちが残ります。
もう少しキャラクターの関係が分かりやすいとより見やすかったかなと感じました。(女性 30代)
仮想世界を作っていたプログラマーが実は仮想世界の住人だったという話。なかなかに設定が面白く、分かりにくくならないよう演出の工夫がされている。今作では仮想世界の住人に人間が意識をダウンロードして世界を楽しむという設定になっている。主人公は管理者であるヒロインに恋をして、とうとうヒロインの夫の肉体へ自我をダウンロードし、成り代わってしまう。そもそも、仮想世界のNPCが自我を持つこと自体がイレギュラーなのでシステムは当然、エラーを削除する。追われるのは当たり前のことだった。真実が明らかになる工程がしっかりしていて、観ていても飽きなかったし、むしろ引き込まれた。(女性 40代)
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