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映画『ぱいかじ南海作戦』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ぱいかじ南海作戦』の概要:失業と同時に離婚した佐々木は、これからのことを考えるために南の島に旅行に行くことにした。島にある綺麗な海に入ろうとしていると、4人組の男性が現れ声を掛けられる。その男達は、浜辺で暮らすホームレスだった。

映画『ぱいかじ南海作戦』の作品情報

ぱいかじ南海作戦

製作年:2012年
上映時間:115分
ジャンル:コメディ
監督:細川徹
キャスト:阿部サダヲ、永山絢斗、貫地谷しほり、佐々木希 etc

映画『ぱいかじ南海作戦』の登場人物(キャスト)

佐々木(阿部サダヲ)
39歳。元カメラマン。失業と同時に妻の佐和子と離婚する。会社は倒産したため、退職金を貰えなかった。これからのことを考えるため、南の島に旅行に行く。
落越(永山絢斗)
24歳。通称オッコチ。職場の人間関係に悩み、南の島に旅行に来た。働き者で、底抜けに明るい性格。
アパ(貫地谷しほり)
家事手伝い。短大を出てから、家でブラブラしている。実家は料亭を営んでおり、アパが唯一の跡取り。
キミ(佐々木希)
フリーター。アパとは中学の同級生で親友。佐々木のことが好きになる。
マンボさん(ピエール瀧)
南の島で暮らすホームレス。黄色い工事用のヘルメットを被っている。発言がダイナミック。ヤシガニでも食べないと言われているアダンの実を食べることができる。
先生(浅野和之)
元教師。娘3人を嫁に出した後、南の島に来てホームレスになる。
ギタさん(斉木しげる)
南の島で暮らすホームレス。元ヒッピーの元ミュージシャン。ギターをいつも持っているが、チューニングしかしない。
ヨシオ(大水洋介)
南の島で暮らすホームレス。北海道から死ぬ場所を探して旅を続け、南の島に辿り着く。海に潜って死のうとしたが、魚取りが上手くなってしまっただけだった。

映画『ぱいかじ南海作戦』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ぱいかじ南海作戦』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ぱいかじ南海作戦』のあらすじ【起】

39歳の佐々木は、失業と同時に離婚した。会社は倒産したため、退職金は貰えなかった。住んでいたアパートを引き払った後、仕事道具のカメラと、僅かなお金が入った財布、通帳とカード、何枚かの服、日用品を持って、これからかのことを南の島で考えることにした。

島に辿り着いた佐々木は、レンタカー屋で車を借りて島を一周回ってみた。「終点」と書かれた看板の先を進んでみると、綺麗な海が広がっていた。佐々木が服を脱いで海に入ろうとしたとき、突然男性に声を掛けられる。そこには、4人の男性がいた。佐々木は襲われるのではないかと恐れるが、3分後、その男性達と意気投合していた。

佐々木はいつの間にか男性達に、自分の身の上話をしていた。佐々木はもっと男性達と交流を深めたいと思い、わざわざ酒を買いに行って戻って来た。男性達は浜辺に住み着いているホームレスだった。黄色のヘルメットを被っている男性はマンボさんと言い、ヤシガニでも食べないと言われているアダンの実を食べることができた。ヨシオは北海道から死ぬ場所を探して旅を続け、南の島の海に潜って死のうとしたが、魚取りが上手くなってしまった青年だった。先生は文字通り元先生の仕事をしていた。ギタさんは元ヒッピーの元ミュージシャン。ギターをいつも持っているが、チューニングしかしなかった。

佐々木はマンボさん達と一緒に、浜辺で暮らすことを決める。皆は海から流れてきた物を拾って、自分の好きなように住居を作っていた。佐々木はまず住居の基本となる、ブルーシートを買いに行った。その時、お世話になっている米山社長に、現在の暮らしを電話で報告した。佐々木は最高な場所なのだと嬉しそうに話すが、米山社長はそんな佐々木を心配する。

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映画『ぱいかじ南海作戦』のあらすじ【承】

佐々木は米山社長から、ホームレスと一緒に暮らしている姿をカメラに収めて、エッセイを出版することを勧められる。このまま生活ができて仕事もできるその提案は、とても魅力的に思えた。佐々木は早速その日の夜の宴会をカメラに収めた。佐々木は何がそんなに楽しいのか分からなかったが、笑いが止まらなかった。

次の日、目を覚ました佐々木は、昨夜何がそんなに楽しかったのか考えを巡らせた。きっかけは、ギタさんが作った唐辛子だらけの何かよく分からない料理を食べてからだった。佐々木は何の料理だったのかギタさんに聞きに行こうとするが、浜辺の近くにあった住居が全て無くなっていた。認めたくはなかったが、ギタさん達に騙されていたのだ。佐々木の荷物は、お金もカードも日用品も全て取られていた。今すぐ警察に駆け込めば、小さい島なのでギタさん達を捕まえることはできたが、佐々木はギタさん達を恨む気持ちにはなれず、その場から動かなかった。叶うことなら、皆でもう一度馬鹿騒ぎをして宴会をしたいと思っていた。

佐々木は浜辺で、休暇旅行に来たオッコチという名の青年と出会う。オッコチが外国製の高級腕時計を着けていること気づき、マンボさん達と同じようにホームレスの生活や島での暮らしを教えて交流を深めることにした。

佐々木は言葉巧みにオッコチを誘導して食品を買いに行かせ、荷物をそっくりそのまま盗もうとした。しかし、オッコチは荷物を持って行くと聞かなかった。佐々木はこのままではオッコチが戻ってきてくれず、食事にすらありつけないのではないかという危機感を持つ。そこで、オッコチの手を借りて、海で魚を獲ることにした。だが、魚を獲ることはできず、オッコチが持っていたカップラーメンを食べることになった。

映画『ぱいかじ南海作戦』のあらすじ【転】

佐々木はマンボさん達から教えてもらったホームレス生活の知恵を使い、オッコチの気を引いて何とかこの地に留まってもらおうと奮闘した。佐々木の策略は見事成功し、オッコチは佐々木と共に浜辺の近くで暮らすことになった。2日後、オッコチが荷物を置いて買い物に出掛けた。だが、佐々木はもう荷物を盗んで逃げる気持ちが無くなっていた。

オッコチがサバイバル生活を楽しむ一方で、佐々木は貧しい暮らしに耐えられなくなっていた。だが、オッコチは佐々木のことを「サバイバルの達人」だと思っているため、そんな弱音を悟られる訳にはいかなかった。佐々木はオッコチの存在に救われていた。

浜辺に2人組の女性(アパとキミ)がやって来る。アパ達は浜辺にテントを立て、キャンプを楽しみ始めた。オッコチはアパ達がカレーを食べているのを羨ましがり、自分達の侘しい食事を嘆き悲しんだ。我慢できなくなったオッコチは、アパ達の傍で食事を眺め始めた。すると、ビールを分けてもらえた。佐々木は意地でも行かないと拗ねていたが、10秒後酒盛りに参加していた。

アパ達は驚くほど早く佐々木達の生活に溶け込んだ。追い込み漁を4人で行えるようになったため、獲れる魚の量が格段に増えた。しかも、アパ達が料理してくれるお蔭で、煮つけやバナナケーキなど、色んな食事が食べられるようになった。

佐々木が浜辺で暮らし始めてから半月以上経っており、季節は夏へと変わっていた。佐々木はアパ達のテントの近くで、不審な男を発見する。追いかけてみると、その男はマンボさんだった。偵察に来て、また何かを盗もうとしているのかもしれなかった。佐々木は必死に追いかけるが、見失ってしまう。その日の夜、佐々木は忠告するために、このことをアパ達に話した。すると、アパ達は驚きの声を上げた。実はテントの中を誰かに漁られた気配があり、佐々木のことを疑っていたと言うのだ。佐々木は話して良かったと安堵した。

映画『ぱいかじ南海作戦』の結末・ラスト(ネタバレ)

佐々木達は皆で話し合いを行い、侵入者に対抗するための行動を起こすことにした。作戦その1、皆のテントを1カ所に集めてアジトを作る。その2、佐々木とオッコチで、拾ってきた木や葉で塀を作る。その3、アパとキミは貝殻や瓶を拾い、鳴子を作る。その4、塀の近くに落とし穴を掘る。佐々木は土を掘りながら、明日オッコチの休日が終わる日であることに気づく。淋しく思っていたが、オッコチは昨日電話を掛け、既に会社を退職していた。元々人間関係で悩んでおり、佐々木達と出会ったことで人生をやり直したいと思ったのだ。

夜更け、佐々木達は突如聞こえてきた煩い音に目を覚ました。明かりをつけて確認すると、猪が落とし穴に落ちていた。救出することもできないため、佐々木は苦渋の決断を下し、猪を殺して捌いた。次の日、佐々木は酷いショックを受けていたが、オッコチから励まされ牡丹肉を調理することにした。アパ達は一部の牡丹肉を売りに街まで出ていたのだが、なんと3万円の値段で売れていた。

佐々木が久しぶりに米山社長に電話を掛けると、元嫁の佐和子が佐々木の生活に興味を持ち、佐々木のいる島でCM撮影を行おうとしていると教えられる。佐々木が衝撃を受けていると、近くのおばちゃん達がヤギや猪の肉を売りに来た男性がいると話しているのが聞こえた。電話を切ってそのおばちゃんに男の特徴を聞いた。話を佐々木は、マンボさん達に違いないと確信を持つ。

佐々木はマンボさん達の足取りを追い、殴りに行こうとした。だが、マンボさん達は佐々木の顔を見ると、綺麗な土下座を行った。佐々木は怒る気が失せ、荷物を取り返してオッコチ達の元に戻った。すると、オッコチが複雑そうな顔をしていた。アジトにアパの叔母とその妹が訪ねて来たのだ。アパは料亭の娘で跡取りだった。叔母はアパを婚約者と結婚させ、料亭を継いでもらおうとしていた。さらに、アパ達が話していると、そこに婚約者が現れる。アパは戻る気はなく、婚約者達と言い争った。佐々木はオッコチがアパを気にしている様子を見て、アパに恋していることに気づく。佐々木がそのことをミキと話していると、ミキから好きだと告白される。

CM撮影のためにADが前乗りして来た。佐々木がオッコチ達に事情を説明すると、皆撮影に乗り気だった。だが、島にはイントレ(高いところから撮影するための鉄で出来た足場)がなかったため、自分達で作ることになった。佐々木達が木を運んでいると、マンボさん達が現れ、この浜辺に戻して欲しいと土下座してきた。佐々木はマンボさん達を許し、皆でイントレを作ることにした。

撮影当日。佐々木は久しぶりに佐和子に会うが、全く未練が無くなっていることに気づく。皆で撮影の準備している様子を、佐々木はカメラのファインダー越しに眺めた。その後、佐々木は壊れたイントレに乗って、海に旅立った。

映画『ぱいかじ南海作戦』の感想・評価・レビュー

失業した佐々木が旅に行き、あっさりとホームレス達に騙されて荷物を盗まれてしまったのが、おもしろかったけど可哀想だった。その後、同じように現れた落越のことを騙そうとするが、結局騙せずに仲良くなっているところに佐々木の人の好さを感じた。佐々木と落越は一回り以上年が離れているが、兄弟のように仲良く無邪気に戯れているところが素敵だった。
最後に、佐々木が荷物を盗んだホームレス達と和解しているのが良かった。(女性 20代)

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