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映画『大帝の剣』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『大帝の剣』の概要:オリハルコンと呼ばれる不思議な金属でできた3つの神器が、地球に誕生した。それは、持ち主の意思に反応し、生命体の能力を増幅させることができると言われていた。神器の1つ大帝の剣を所有する万源九郎は、神器を巡る戦いに巻き込まれていく。

映画『大帝の剣』の作品情報

大帝の剣

製作年:2006年
上映時間:110分
ジャンル:SF、アクション、時代劇
監督:堤幸彦
キャスト:阿部寛、長谷川京子、宮藤官九郎、黒木メイサ etc

映画『大帝の剣』の登場人物(キャスト)

万源九郎(阿部寛)
父は異国人。父がオリハルコンと呼ばれる不思議な金属で作られた、大帝の剣を所有していた。父の死後、その大帝の剣を引き継ぐ。面白いことが大好き。体も大きく力も強い。
舞 / 蘭(長谷川京子)
豊臣の唯一の血縁者。旅の途中で、宇宙人が体の中に入り込んだ。宇宙人の人格が顔を出すときは、「蘭」と名乗る。
佐助(宮藤官九郎)
真田家に仕える忍者。忍者としてのプライドから、敵と戦うときも刀は使わない。舞に思いを寄せている。
牡丹 / 天草四郎時貞(黒木メイサ)
オリハルコンと呼ばれる不思議な金属で作られた、ユダのクロスの持ち主。島原の乱で負けてしまい、ユダのクロスを幕府に奪われていた。天草四郎時貞の名を隠し、牡丹と名乗る。
伊賀の忍者・土蜘蛛衆<手妻の籐次(大倉孝二)、黒虫(六平直政)、姫夜叉(杉本彩)、破顔坊(竹内力)>
江戸幕府に仕える忍者。手妻の籐次は見世物を行って相手を油断させ、ターゲットを始末する。黒虫は無数の小さな虫に変身して戦う。姫夜叉は髪の毛を自在に操る。破顔坊は僧の格好をしている。

映画『大帝の剣』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『大帝の剣』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『大帝の剣』のあらすじ【起】

オリハルコンと呼ばれる不思議な金属があった。その金属は持ち主の意思に反応し、生命体の能力を増幅させることができると言われていた。遥か昔、地球にもそのオリハルコンが、どこからかやって来た。それは3つに分裂し、1つはスカンダの独鈷杵、もう1つはユダのクロスに姿を変えた。残る1つはアレキサンダー大王の手に渡り、後に「大帝の剣」と呼ばれる大きな剣に姿を変えた。3つのオリハルコンを手に入れた者は神の如き力を得ると言われており、どの権力者もそれを欲しがった。

16世紀初頭、3つのオリハルコンは日本にあった。徳川家光が日本を治めていたが、まだまだ平穏とは程遠かった。豊臣の残党である真田幸村は、豊臣の血筋の女性を匿って育て、反撃の機会を伺っていた。だが、真田の里である信濃の国は燃え、煙が上がっていた。徳川の襲撃に遭い、火を放たれたのだ。豊臣の血を唯一受け継ぐ舞は、遠くから信濃の国を悲しそうに見ていた。真田幸村はそんな舞を宥め、家来の佐助と共に逃がした。

大帝の剣を背負った万源九郎は、誘拐された娘を助けに行くため、盗賊達を倒していった。盗賊のボスは娘を人質に取るが、源九郎は焦った様子はなかった。既に娘の親から報酬を貰っており、生きたまま娘を助ける必要はないのだ。盗賊のボスは呆れ果て、娘は自分を助けろと喚いた。源九郎はその混乱に乗じて娘を助け出そうとするが、ボスに気づかれてしまう。源九郎は大帝の剣を抜き、ボスと相対した。ボスは源九郎の圧倒的な力に恐れをなし、逃げて行った。

地面が激しく揺れたせいで、舞は転けて手に怪我を負ってしまう。佐助は慌てて薬草を取りに行った。その近くで、同じく地面の揺れを感じ取った源九郎は、空から降って来た奇妙な物体(宇宙船)を発見する。近づいて見ていたが爆発しそうだったため、慌てて逃げ出した。なぜ宇宙船が落ちて来たのか、それはある宇宙船が別の宇宙船に食べられそうになっていたことが発端だった。2つの宇宙船は争いながら宇宙を進み、オリルハルコンを見つけて地球に向かった。だが、そのまま墜落してしまったのだ。

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映画『大帝の剣』のあらすじ【承】

徳川幕府は鬼ヶ島と呼ばれる孤島に人々を集め、独鈷杵を探させていた。ユダのクロスは天草四郎時貞が島原の乱で負けたときに、幕府の手に渡っていた。穴を掘らされていた3人の男は村に戻り、今回のことを公にしようとした。しかし、虫の大群に襲われ、殺されてしまう。幕府側は殺した男の首を晒し、見せしめにした。

佐助は舞とはぐれてしまい、行方を捜していた。その時、舞の簪を頭に挿した男(源九郎)を発見する。簪を拾った場所を問い掛けるが、源九郎は何も話さなかった。一方、舞によく似た女が、フラフラとしながら歩いていた。男の町民達に声を掛けられると、舞は突然石を噛み砕き、口から石を飛ばして町民達を攻撃した。舞によく似た女性は、そのまま走って逃走した。

佐助は舞を発見するが、口から小石を飛ばされ頭に怪我を負ってしまう。舞によく似た女性は、源九郎が背中に背負っている大帝の剣に興味を持っている様子だった。一方、権三と呼ばれるマタギは、山の主である熊の死体を発見する。驚いていると、熊が突然立ち上がり権三を襲った。熊の死体からアメーバ状の物体が出てきて、傷口から権三の体に侵入した。そのアメーバ状の生物は、宇宙船に乗っていた宇宙人だった。宇宙人に体を乗っ取られた権三は、左手が熊の手になり、全身青色の不気味な姿に生まれ変わった。

源九郎は佐助をボロ屋に運び、額に刺さった石を取り除いた。一緒にいた舞は、源九郎に近づくと突然キスをしてきた。源九郎は驚くが、自分もキスをし返すことにした。すると、突然頬を叩かれてしまう。舞は先程までの冷めた雰囲気とはがらりと変わり、源九郎に怯えていた。源九郎が戸惑うと、舞はキスをしたのは「蘭」だと言い出した。さらに、舞は源九郎の頭に簪が挿さっていることに気づき、豊臣家の血族の証であることをポロっと漏らしてしまう。佐助は窘めるが、源九郎は深く追求することなく簪を返した。

佐助が舞の手の怪我を確認すると、傷は塞がっていた。舞は「蘭様」が治してくれたと答えた。源九郎と佐助が戸惑っていると、舞の人格が変わり、「蘭」と言う人格が現れる。そんな舞達の様子を、1人の剣士(牡丹)が家の外から覗いていた。「蘭」と名乗る人格は、墜落した宇宙船に乗っていた宇宙人だった。手の傷口から舞の中に入ったのだ。源九郎は1つの体に2つの人格を持つ舞に興味を持つ。

源九郎と舞が見世物を楽しんでいると、その店主が突然舞に襲い掛かって来た。その店主は、伊賀の忍者(土蜘蛛衆)の籐次だった。偶然居合わせた牡丹が舞を救った。源九郎は籐次を追いかけるが、毒を打たれてしまう。蘭が源九郎の毒を吸い出し、牡丹が籐次と相対した。しかし、籐次は突然現れた権三に殺されてしまう。蘭は権三が自分と同じ宇宙人に乗っ取られていることを源九郎に説明した。源九郎が大帝の剣で権三の左手を切ると、権三は逃げて行った。

映画『大帝の剣』のあらすじ【転】

佐助達は真田幸村達と再会を果たす。そこで、蘭は真田幸村達が諸外国と手を組んで徳川を滅ぼそうとしているので、協力して欲しいと源九郎に話を持ち掛けた。源九郎は徳川が「三種の神器」と呼ばれるオリハルコンを探していると聞き、手を組んで奪うことを決める。

ある夜、舞はなぜ大帝の剣を持っているのか源九郎に尋ねた。源九郎は一つ溜息を吐くと、父が異国の人間であることを話した。とある伝道師が貢物として織田信長に献上したのが、源九郎の父だった。大帝の剣は、源九郎の父が大切に持っていた物だった。父は病床で、三種の神器を持つべき者に届けろと言葉を残しこの世を去った。持つべき者が誰なのか、源九郎にも分からなかった。

蘭が権三に捕まってしまい、源九郎は大帝の剣を渡せと脅される。源九郎が出方を考えあぐねていると、佐助が打ち上げ花火の筒を持って現れる。権三が驚いている隙に蘭が逃げ出すと、佐助は権三目掛けて花火を打ち込んだ。そして、源九郎は燃える権三の体を川に突き落とした。蘭が怪我を負っていたため、佐助は屋敷へと急いで戻った。源九郎は川から復活した権三と戦い、体を真っ二つに切った。

伊賀の忍者(土蜘蛛衆)の破顔坊は、権三の遺体から出てきたアメーバ状の生き物が力の源だと知り、自分の身に宿すことを決める。破壊坊がアメーバ状の生き物を受け入れると、体は青色に変色し、顔は醜い姿に変わった。破壊坊は仲間を呼ぶと、黒虫には舞を生きたまま城に連れて行くことを、姫夜叉には源九郎を始末して大帝の剣を奪ってくることを命じた。

部屋にいた舞が大量の虫に包まれ、連れ去られてしまう。一方、風呂に入っていた源九郎は姫夜叉に襲われていた。源九郎は何とか大帝の剣に手を伸ばすと、姫夜叉を刺殺した。源九郎が舞の様子を見に行くと、佐助が舞を守れなくて落ち込んでいた。源九郎は佐助を殴り、やる気を奮い立たせた。

映画『大帝の剣』の結末・ラスト(ネタバレ)

源九郎は佐助や佐助の仲間の忍びと共に、舞を救い出すため鬼ヶ島に向かった。そこで、源九郎は無数の虫の姿に変身できる黒虫と戦い、油を掛けて火を点けて燃やした。一方、牡丹は小さな少年が独鈷杵を持っているのに気づき、殺された父の敵を討つ代わりにそれを受け取った。

源九郎達は舞を助け出すが、破壊坊が立ちはだかった。源九郎は佐助に舞を託し、破壊坊と戦った。源九郎は腹を刺されてしまい倒れ込んだ。破壊坊は大帝の剣を手に入れ舞達の前に立ちはだかった。大帝の剣とユダのクロスを手に入れた破壊坊は、突然苦しみ出し、体が巨大化した。一方、牡丹が持つ独鈷杵は源九郎に反応していた。オリルハルコンは牡丹や破壊坊ではなく、源九郎を求めているのだ。

牡丹は舞達を襲おうとしていた破壊坊に独鈷杵を見せ、別の場所に誘き出した。舞達が驚いていると、腹から血を流した源九郎が現れる。源九郎は父に対して謝罪の言葉を呟くと息を引き取った。舞は源九郎を抱き締め泣いた。すると、舞の涙が源九郎の傷口に零れた。

牡丹の本当の名は天草四郎時貞、破壊坊が持っているユダのクロスを取り返しにきたのだ。他の2つの神器も手に入れようとしていたが、今は本来持つべき者の手にある方が良いと感じていた。それは、自分自身でも破壊坊でもなかった。破壊坊にはそんな牡丹の思いなど通じず、攻撃を仕掛けてきた。牡丹は捕まってしまうが、独鈷杵を投げて佐助に渡した。佐助は素早く動いて破壊坊を翻弄し、ユダのクロスも奪った。破壊坊に殺されそうになるが、牡丹が破壊坊の腕を切り助けた。佐助は大帝の剣を引き摺りながら必死に逃げた。牡丹はそれを見た後、不敵な笑みを残して去って行った。

破壊坊の前に生き返った源九郎が立ちはだかった。源九郎は佐助から大帝の剣を返してもらい、破壊坊と戦った。すると、独鈷杵とユダのクロスが反応した。佐助は独鈷杵を蘭に渡した。源之助・蘭・佐助はちょうど三角の形になるように立っていた。その中心にいた破壊坊は、三種の神器が張った結界に捕らわれ苦しみだした。源九郎達は破壊坊の脳に三種の神器を突き刺し、宇宙人を始末した。

真田幸村は源之助から三種の神器を奪おうとするが、三種の神器が源之助を選んだことを知り、奪うのを諦めて仕事を頼むことにした。それから、源之助・舞・佐助は、同盟を結ぶ国と交渉するため旅を行っていた。だが、突然源之助が持っている三種の神器が反応を始めた。上空から見ると、そこは三角形の中心で、宇宙船の上だった。

映画『大帝の剣』の感想・評価・レビュー

宮藤官九郎作品ぽいなと思って鑑賞し始めたら、宮藤官九郎は演者として登場していました。堤幸彦監督作品という事ですが正直、こういうふざけた作品も作るんだと呆れてしまいました。
歴史上の人物やオカルトっぽい地球外生命体などの話が好きな人は面白く見られるのかなと思います。私もオカルトは好きなのですが、この作品に出てくるものはなんだかチープでよく分からないものが多く、世界観も好きになれませんでした。
エンディングテーマがGLAYだったのがとても印象的で、物語よりもよく覚えているかもしれません。それくらい不思議な作品でした。(女性 30代)

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