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映画『劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』の概要:岡部がシュタインズゲート世界線に辿り着いてから1年が経過していた。そこは、誰も死なず、タイムマシーンもなく、平和な世界だった。しかし、岡部は眩暈と奇妙な映像が見える現象に悩まされ始める。

映画『劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』の作品情報

劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ

製作年:2012年
上映時間:90分
ジャンル:SF、アニメ
監督:若林漢二
キャスト:宮野真守、花澤香菜、関智一、今井麻美 etc

映画『劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』の登場人物(キャスト)

岡部倫太郎(宮野真守)
大学の発明サークル「未来ガジェット研究所」の設立者。別の世界線の記憶を保持することができる、「リーディング・シュタイナー」という能力の保持者。
椎名まゆり(花澤香菜)
大学の発明サークル「未来ガジェット研究所」の一員。ふわふわとどこか掴みどころがない女の子だが、感覚的に真意を掴むのが得意。
橋田至(関智一)
大学の発明サークル「未来ガジェット研究所」の一員。アイドル・機械オタク。優秀なハッカーでもある。
牧瀬紅莉栖(今井麻美)
大学の発明サークル「未来ガジェット研究所」の一員。現在アメリカの研究所に在籍している。有能な科学者。実験オタク。岡部のことが好き。

映画『劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』のあらすじ【起】

2010年夏、岡部倫太郎がシュタインズゲート世界線(現在いる世界線)に辿り着いてから1年が経過していた。そこはタイムマシーンもなく、Dメール(過去に送信できるメール)も存在せず、仲間も死なず、もう1つの世界線が存在するわけでもなく、平和な世界だった。

椎名まゆりは友人の漆原るかと共に、海外から帰ってきた友人の牧瀬紅莉栖を空港まで迎えに行った。牧瀬は1年ぶりの秋葉原の街並みを懐かしんでいた。友人達の話になり、椎名は橋田至に女の子の友達ができたことを明かした。すると、牧瀬はお金にモノを言わせたのじゃないかと訝しんだ。その時、ちょうど橋田が現れたため、事情を問い詰めることにした。それにより、フォトショットでかっこよく加工した写真を女性に送っていたことが判明する。牧瀬は呆れながらも納得した。

牧瀬達は皆で一緒に、発明サークル「未来ガジェット研究所」の部室に向かった。牧瀬は岡部に好意を寄せながらも、本人の前ではツンツンした態度を取っていた。岡部も牧瀬に好意を寄せており、プレゼントまで用意していながら、辛辣な態度を取って追い返そうとした。そこに、サークルメンバーの桐生萌郁と秋葉留未穂がやって来る。実は牧瀬が帰って来るからと、岡部がバーベキューを企画していたのだ。牧瀬は素直じゃない岡部に呆れながらも、表情は嬉しそうだった。

皆でバーベキューを食べていると、岡部の頭に線路に身を投げ出す椎名の姿が過った。岡部が戸惑っていると、お酒に酔っ払った牧瀬に絡まれる。岡部は牧瀬を部屋で休ませることにした。その時、プレゼントの箱が、岡部の服のポケットから零れ落ちた。中に入っていたのは、牧瀬が欲しいと言っていたスプーンとフォークだった。だが、牧瀬はそのことを岡部に言ったことはなかった。岡部がそのことを聞いたのは、別の世界線にいる牧瀬からだった。牧瀬は頭の中を覗かれている気分がして、少し不気味に感じた。

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映画『劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』のあらすじ【承】

岡部は別の世界線を移動して、現在の世界に辿り着いていた。そのことは牧瀬を含め、友人達に話していた。岡部は椎名にそのことをどう思っているのか尋ねた。牧瀬の態度を見る限り、受け入れているとは思えなかったからだ。すると椎名は、自分は難しい話がよく理解できないため受け入れているが、牧瀬はそのことを一生懸命考えているのだと思うと話した。その時、岡部の頭に椎名が何者かに殺される映像が過った。岡部は突然刃物を使ってビルのオーナーである天王寺裕吾の動きを制すると、タイムリープマシンを動かすよう声を荒げた。だが、そんなものはこの世界にはなかった。

岡部は先程見た映像を白昼夢だと思い込もうとするが、現実のように感じた気持ちを払拭できなかった。その時、友人達と自転車旅をしている映像や、裕吾の娘の綯が、父を殺された恨みごとを言いながら刃物を持っている映像が見えた。岡部が戸惑っていると、椎名が心配してやって来た。椎名は夢の中で何度も岡部が助けに来てくれる夢を見ていた。岡部は椎名を抱き締めながら、それは夢だと伝えた。

牧瀬がホテルの部屋でお風呂に入っていると、誰かが入ってくる気配がした。お風呂から出ようとすると、扉が開かなかった。戸惑っていると、ドアの反対側にいる人物が、「携帯電話」「電子レンジ」「SERN(欧州原子核研究機構の略称)」を忘れるなと言葉を残して消えた。

牧瀬はコインランドリーに行き、そこでばったり岡部と会う。その時、岡部の着ている白衣の袖が破れているのに気づき、縫ってあげることにした。そして、代わりにお土産として買っていた白衣をプレゼントした。牧瀬が白い糸が無いことを伝えると、岡部はまるで知っているかのように微笑んだ。また別の世界線のことなのか尋ねると、確かにそうだが違うという曖昧な言葉を言われる。岡部は「リーディング・シュタイナー」という能力を持ち、別の世界線の記憶を保持することができた。岡部は別の世界線のことを牧瀬達に話し過ぎたために、悩ませているのではないかと悔やんでいた。だが、牧瀬は「リーディング・シュタイナー」が岡部だけの能力だと思っていなかった。今まで白衣を縫ったことがないのに、白衣を縫ったことがあるように感じていた。牧瀬は岡部といるとき、そんな風に感じることが多かった。2人がそのことを話していると、岡部が突然目の前から消失した。

映画『劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』のあらすじ【転】

牧瀬は目の前から岡部が消えたのだと椎名達に説明しようとするが、名前が出てこなかった。椎名達も岡部の存在を知らないようだった。この世界から「岡部倫太郎」という存在が消えていた。牧瀬が奇妙な気持ちを抱えながら生活をしていると、フォークが目に入った。それを見たとき、何かの違和感を感じた。部屋中をくまなく探すと、「携帯電話」「電子レンジ」「SERN」と書かれたメモを見つける。牧瀬が橋田に電話を掛けると、「SERN」をハッキングしていたことが判明する。だが、橋田はなぜ「SERN」をハッキングしたか、自分でも分からず戸惑っていた。

牧瀬・橋田・椎名は集まり、「電子レンジ」や「SERN」の技術を使い、タイムリープマシンを完成させる。牧瀬は違和感の正体を突き止めるため、コインランドリーの前の日に戻ることを決める。椎名達は上手くいくか心配するが、牧瀬の決意は固かった。牧瀬が戻ったのは、皆でバーベキューをしている時間だった。そこには岡部が存在していた。牧瀬が岡部の存在が消えてしまっていたことに驚いていると、謎の人物から電話がかかってくる。

牧瀬がその謎の人物(阿万音鈴羽)に会いに行くと、この世界の観測者になってもらう必要があると言われる。阿万音は未来の牧瀬が作ったタイムマシンに乗って来たことを明かした。牧瀬は突拍子もない話に戸惑った。阿万音の話はさらに続き、岡部が「リーディング・シュタイナー」の負荷により、シュタインズゲート世界線に留まることが難しくなっていることを明かした。岡部はR世界線と呼ばれる、現在の世界線から0.000001%だけズレた世界線に移動してしまっていた。シュタインズゲート世界線は椎名や牧瀬の死の収束から逃れた唯一の世界線であるため、他の世界線よりも不安定で揺らぎが生じてしまっていた。2人が話していると、岡部が現れる。岡部は阿万音の話を聞いており、眩暈と不可思議な映像を見る理由に納得した。

岡部の中にある他の世界線の強力な記憶が引き金となり、R世界線に移動してしまうため、対処が困難だった。阿万音はそれに対処するため、過去に向かうつもりだった。だが、それを岡部が反対した。もし過去改変に失敗して岡部を救えなかった場合、何度も過去に遡ることになる。その都度苦しみが増えていくことを、岡部自身が一番分かっているからだった。牧瀬は岡部が消えることを嫌がるが、岡部は牧瀬や椎名が生きているのなら構わないと、自分の消滅を受け入れていた。

映画『劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』の結末・ラスト(ネタバレ)

牧瀬は岡部の後ろをついて歩いた。岡部はホテルに向かうよう説得するが、牧瀬は聞き入れなかった。岡部はそのまま駅に向かうと、立ち止まって牧瀬と話をした。牧瀬はタイムリープをしてきたため、岡部が消失しても岡部のことを覚えている可能性があった。そのため、岡部は自分を忘れるよう牧瀬に伝えた。誰も覚えていないことを覚えていることは、とても辛いことだった。嫌がる牧瀬を、岡部はキスをして宥めた。それから、牧瀬はホテルに戻った。岡部からきたメールには、「さよなら」と書かれていた。

牧瀬はやはり岡部のことを忘れることなどできなかった。サークルの部室に向かうが、目の前から岡部が消失してしまう。皆が岡部の存在を忘れる中、牧瀬は岡部の名前を必死に思い出し、タイムリープマシンを作ろうとした。だが、椎名に辛いだけではないのかと諭され止められる。牧瀬は岡部を忘れる決心をした。

阿万音は未来に帰る前に、牧瀬に会い真意を尋ねた。もし、阿万音が帰ってしまえば、岡部がこの世界線に現れることは二度とないからだ。だが、牧瀬は岡部の言いつけを破ることができなかった。阿万音はそんな牧瀬の言葉にガッカリした。未来で牧瀬はタイムマシンを開発したのだが、「岡部倫太郎の意思だ」と言ってその使用を許可せず封印していた。つまり、牧瀬は岡部を救いたいと思いながらも、一線を越えられず苦悩し続けるのだ。阿万音は過去の牧瀬なら自分の気持ちに正直に行動するのではないかと思い、未来からやって来たのだ。

過去改変をすれば世界線が動いてしまうため、未来の牧瀬は起こった事実を変えずに岡部の記憶だけを変える必要があることを阿万音に話していた。岡部はこの世界線を現実の世界として認識できずにいるため、他の世界線にはない強烈な記憶を1つだけ植え付け、他の世界線とは明らかに違うものとして認識させる必要があるのだ。牧瀬は阿万音と共にタイムマシーンに乗り込み、2005年の過去に戻った。

牧瀬は街を歩き、少年の岡部を発見する。岡部を呼び止めようとして、車道に飛び出した。岡部は車に轢かれそうになった牧瀬を守るため、車に撥ねられてしまう。牧瀬は2011年の世界に戻るが、岡部が再び傷つくのではないのかと思い、過去に戻ることを恐れた。

皆岡部のことを忘れているはずなのに、所々で違和感を感じているようだった。岡部のあだ名を思い出したり、サークルにもう1人いたように感じたりした。牧瀬は岡部を救う決心をし、皆に見送られながらタイムマシーンに乗り込んだ。牧瀬は2005年の世界で、どうすればいいのか必死に考えた。その時、自分の気持ちを岡部に正直に伝えなかったことに気づいた。牧瀬は岡部に会い、キスをした。

牧瀬はR世界線から戻ろうとしている岡部に呼びかけた。岡部は微笑むと、シュタインズゲート世界線に戻って来た。岡部はファーストキスを牧瀬に奪われたことを覚えていた。

映画『劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』の感想・評価・レビュー

リーディング・シュタイナーやシュタインズゲート世界線など、『STEINS;GATE』ならではの言葉が多数登場するので戸惑う人も多いと思う。だが、アニメを見ていなくても話は理解できたし、ストーリーがしっかりしているのでおもしろいと感じた。(もちろん、アニメを見た方が、さらに理解は深まっておもしろいと思う)

主人公を始めとした登場人物達はユニークな性格をしており、好感が持てるキャラクターばかりだった。まだ見ていない人に、ぜひともお勧めしたい作品である。(女性 20代)


ゲーム、あるいはテレビアニメを知らないと全く分からないはず。しかしすでにシュタインズゲートの世界に馴染みがある人にとっては、贈り物のような一品。
今作はオリジナルと「観測者」が違うことが大きなポイントだ。ついに観測者の気持ちが共有されたことで孤独な観測者がもう一人ではなくなるということに、観ているこちらも救われた気分になる。
夏の秋葉原のどこかに彼らがいるんじゃないかと、敢えて錯覚したくなるシリーズ。(男性 40代)


かなり予備知識が必要な作品です。そもそも、シュタインズ・ゲートの世界観を知らずにこの劇場版を見る人はいないと思いますが、かなり深いところが描かれているのでテレビアニメをもう一度復習してから見ることをオススメします。
異なる世界線を描く作品は沢山ありますが、アニメ作品でここまで緻密に丁寧に描いていると本当に彼らがどこかにいるのでは…なんて錯覚に陥ってしまいました。キャラクターのデザインがとにかく美しく、見ていて心が癒されます。(女性 30代)


この作品はアニメで本筋を語り終えられているので、蛇足と言えば蛇足なエピソードだ。物語の本筋を追いかけたいだけの人には、本編のパターンを変えた焼き直しに映るだろう。

けれど、アニメでキャラクターの魅力に取りつかれた人、特に牧瀬紅莉栖というキャラクターが好きなファンにとっては至高の作品と言える。牧瀬紅莉栖が岡部倫太郎を困難な状況から救い出そうとする姿に心を動かされ、二人の幸せを心から願わずにはいられない。

いわゆるコアなファン向けのサービス作品だと思う。(男性 30代)

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