この記事では、映画『ザ・ウォール(2017)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ザ・ウォール(2017)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ザ・ウォール』の作品情報

上映時間:90分
ジャンル:アクション
監督:ダグ・リーマン
キャスト:アーロン・テイラー=ジョンソン、ジョン・シナ、ライト・ナクリ etc
映画『ザ・ウォール』の登場人物(キャスト)
- アレン・アイザック(アーロン・テイラー=ジョンソン)
- アメリカ軍軍曹。狙撃手。石油パイプライン建設現場を警備する任務に就く。
- ジェイン・マシューズ(ジョン・シナ)
- アメリカ軍2等軍曹。狙撃手。アイザックと同じ任務に就く。
- ジューバ(ライト・ナクリ)
- イラク人狙撃手。凄腕の狙撃手で、アメリカ軍からは死の天使と呼ばれている。
映画『ザ・ウォール』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ザ・ウォール』のあらすじ【起】
シェイン・マシューズ2等軍曹は、灼熱の太陽が照り付けるイラクの砂漠地帯で銃のスコープを覗きながら、変わることのない死体を眺め続ける。着任してから20時間以上が過ぎたところで、相方のアレン・アイザック軍曹に話しかける。
2人は、石油パイプライン建設現場の警備の任についていた。辺りには無数の死体があり、敵の存在を確かめ安全を確保するため、草木に紛れて敵が来るのをひたすらに待っている。
スコープの先に見える死体は、逃げる様子も隠れる様子も見られないことから、凄腕の狙撃手にやられたのだろうと推測するアイザックに対し、マシューズは妄想だと言う。20時間経ち、マシューズは立ち上がる。
マシューズが建設現場に近づき様子を窺い、アイザックがマシューズをライフルのスコープで確認しながら無線で連絡を取り合う。マシューズは辺りを歩き回り、死体が全員頭部を撃たれていることを確認する。様子がおかしいとアイザックに無線を飛ばした途端、マシューズは何者かに狙撃されその場に倒れる。
急いで助けに向かったアイザックも、足を撃たれてしまい、近くの壁の裏に隠れる。誰かがスコープでアイザックとマシューズを狙っていた。マシューズに止血役を使うよう叫びながら、アイザックは自分の足を止血する。そして、持っていた無線で戦線を離脱する旨連絡を入れるが、無線はアンテナを撃たれ、アイザックが何度ボタンを押しても届くことはなかった。
意識がもうろうとしているマシューズは、返り討ちにしてやると意気込むが、アイザックが石壁に隙間を作りスコープで狙撃手を探している間に、動かなくなってしまった。
映画『ザ・ウォール』のあらすじ【承】
アイザックは足の傷から弾を抜き出し、タオルで傷を保護する。やがて意識は朦朧とし始め、そのまま意識を失う。ふと耳元で無線の声が聞こえ、意識を取り戻したアイザックは負傷者の搬送を要請した。僅かながら希望が見え、大きく深呼吸をする。
だが、無線からIDやコードを求める声がし、更にはヘリを飛ばすために場所を特定する必要があると言われ、不審に思ったアイザックは相手の言葉を注意深く聞き取る。英語に訛りがあり、相手がアメリカ人ではないと分かると、絶望に打ち砕かれる。
相手に望みを聞くと、無線の相手はアイザックのことが知りたいのだと言い出した。話したいのなら自分のことを話せとアイザックが求めると、男は沈黙ののち自分語りを始める。
アイザックは石壁の隙間からスコープを覗かせ、相手の位置を特定しようとする。
男は自分をごく普通のイラク人だと言い、アイザックに家族や出身を問いかける。男がどこにいるのか探し黙るアイザックに、戦死したアイザックの戦友ディーンについて話せと男は要求する。話さないとマシューズを撃つと脅し、アイザックは観念する。
男に何が目的なのかと逆に問うと、男はアイザックとの会話を楽しんでいると言う。男はアイザックの持っていた水のボトル、無線機を狙撃し、更には血の止まりにくい膝を打ち抜いたことも嬉しそうに語る。
怒りに震えるが、水もなく喉が渇く上に血を失っているアイザックは、息も絶え絶えになっていく。アイザックにできることは、相手の弾数を数え、男の居場所を石壁の隙間からスコープで覗くことくらいだった。
映画『ザ・ウォール』のあらすじ【転】
やがて男の居場所を割り出したアイザックは、深いため息と共に肩を落とす。相手は「ジューバ」と呼ばれる凄腕の狙撃手。アメリカ人を何十人も狙撃し、未だに見つからない死の天使。ジューバはアメリカ軍で訓練を受けていたが、裏切った後はアメリカ人を狙撃している。
何度もジューバはディーンの話を聞きたがり、段々と力を失っていくアイザックは、ぽつりぽつりとディーンの話をし始める。同郷だったディーンと過ごしていたあの頃は、毎日がとても単調で嫌気が差していたと語った。だがジューバは、アイザックの話を一つも信じずに悪態を吐くだけだった。
やがて風が強くなると砂が舞い、視界が悪くなる。アイザックは、銃を杖代わりに壁の前で倒れている別の兵士の元へ向かう。その死体から銃と荷物を持ち出し、再び壁の奥へ戻る。
銃声が聞こえ、何発か弾が飛んでくる。壁の一部が崩落するが、なんとか壁の奥へ身を隠し、水と溶けたチョコレートを頬張る。
ジューバはアイザックに、命を縮めるような真似をするなと言い、エドガー・アラン・ポーの小説の一篇を語り始める。だがジューバの声にノイズが混じり、不審に思ったアイザックは壁の向こうで倒れているマシューズに向かって叫ぶ。
マシューズは僅かながらに息をしており、手を伸ばして傍の銃を取ろうとしていた。アイザックはマシューズに、ジューバの居場所を叫んで教える。その間、ジューバに気付かれないように無線でジューバと会話を続けた。
風が止み始め、マシューズはゆっくりとライフルを構え、1500m先にいるはずのジューバに向けて銃を撃つ。だがジューバからの反撃に遭い、マシューズはアイザックの目の前で頭部を打ち抜かれて死亡した。
映画『ザ・ウォール』の結末・ラスト(ネタバレ)
アイザックは家に帰りたいと涙声になる。ディーンは自分の撃った流れ弾のせいで死んだと、声を上げて泣いた。
突然ジューバの声が途切れ、無線にノイズが混じる。様子がおかしいと感じたアイザックは、壊れた無線機の受話器を取る。無線では司令本部が応答しており、アイザックに成りすましたジューバが応援を呼んでいた。
アイザックたちは建設現場の作業員からの警備要請で来ていたが、それもジューバのなりすましだったと悟った。
太陽が落ち始める薄暮時、アイザックは木の枝にロープを取り付けて、マシューズの銃を釣りのように引き寄せる。手繰り寄せた銃をセットし、アイザックは最後の力を振り絞って壁を倒した。直後に、ジューバのいるであろう場所から狙撃される。アイザックも反撃してライフルを撃った。
遠くからヘリの音が聞こえ、仲間がアイザックを救護しにやって来る。アイザックは勇気を振り絞って立ち上がった。
だが、ジューバからの狙撃はなかった。ほっとしたアイザックの元に、ヘリから降りてきた仲間が急いでアイザックを運び、傷の手当てをする。
ようやく脱出できたと安堵したのも束の間、突然ヘリに向かって銃弾が飛んでくる。銃は的確にヘリまで飛び、乗っている兵士を狙撃する。アイザックを乗せたヘリは、無線でメーデーを伝えるも、イラクの砂漠に墜落した。
翌朝、アメリカの司令本部が呼びかける無線に、ジューバはよく聞こえていると応答した。
映画『ザ・ウォール』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
壁一枚のワンアイデア映画ではあるが、音響効果が非常によくて面白い。映画の中の銃撃音は時代によって進歩しており、銃弾が届いて少し遅れて音が聞こえるスナイパーライフルの雰囲気がリアルで恐ろしい。また敵役がモンスターやサイコパスではなく戦争の犠牲者で、それは一人ではないと感じさせるラストも皮肉で良いだろう。一つのアイデアでとどまらずそのアイデアを磨き上げたこういう作品は、サービス精神のある作り手に嬉しくなる。(男性 30代)
銃声が鳴り響き地面に倒れる様子が生々しかった。仲間がおらず助けも呼べず孤独な中、必死に考えを巡らせているアイザックの焦りが伝わってきた。派手さはないものの、頭脳を使った戦いにはドキドキさせられた。ジューバは優れたスナイパーであると同時に優れた策略家でもあり、無線を使ってアメリカ兵を誘き寄せていることを知ったときは驚きと恐ろしさを感じた。正直、物語のラストが後味が悪くて、悲しいというよりも嫌な気持ちになった。(女性 30代)
たった2人の男の会話で繰り広げられるストーリーはかなり斬新で面白かったです。何十人もの軍人を狙撃してきた死の天使・ジューバの目的は何なのか考えながら見ていました。序盤は孤独な戦いで誰かと繋がりたくてアイザックたちをその標的にしたのかと思いましたが、アイザックのふりをして応援を要請したり、ヘリを撃ち落としたりするシーンを見ていると、ただ敵を殺したいだけなのだと感じました。
違う場所、違う環境で2人が出会っていたら…と考えるとなんとも切なくなるストーリーです。(女性 30代)
ほとんどの時間が「壁の裏に潜む狙撃手との心理戦」で構成されているのに、最後まで緊張感が途切れない作品だった。味方の兵士が撃たれ、主人公アイザックが壊れた壁の裏に隠れて動けなくなる状況はかなり絶望的。敵のスナイパーが無線を使って精神的に追い詰めてくる展開が怖く、銃撃戦というより心理戦の映画だと感じた。最後にアイザックが救助を呼んだと思った瞬間、同じ罠に別の兵士が引っかかる結末はとても皮肉で、戦争の無慈悲さを強く感じるラストだった。(20代 男性)
派手な戦争映画ではなく、ほぼ一つの場所で物語が進むのに驚くほど緊張感があった。主人公が壊れた壁の陰に隠れながら、見えない狙撃手に追い詰められていく状況はとても息苦しい。敵のスナイパーが無線越しに会話をしてくるのも不気味で、精神的にじわじわ追い込まれていく感じが怖かった。終盤で主人公が必死に助けを求めたのに、その結果として別の兵士が撃たれてしまう展開は衝撃的。戦争の残酷さと虚しさを感じさせる映画だった。(30代 女性)
この映画は戦闘シーンの迫力よりも、極限状態の心理描写に重点を置いた作品だと思う。壊れた壁に隠れたまま動けない主人公と、遠くから狙い続ける敵のスナイパーという構図が非常にシンプルだが、それだけに緊張感が強い。無線で会話をしながら主人公の心を揺さぶる敵の存在が印象的だった。最後に助けが来たと思わせてから同じ罠に別の兵士が倒れるラストは皮肉で、戦場では誰も安全ではないという現実を突きつけられるようだった。(40代 男性)
舞台がほぼ一か所なのにここまで緊張感のある映画になるとは思わなかった。主人公が壁の陰で動けなくなり、水も通信も限られた状況で敵の狙撃手と対峙する展開はとても息苦しい。敵が無線で話しかけてくることで、ただの戦闘ではなく心理戦になっているのが面白かった。特に敵が過去の戦争や兵士の心理について語る場面は印象的だった。ラストで主人公の呼びかけによって別の兵士が撃たれる展開は衝撃的で、戦争の虚しさが強く残る映画だった。(50代 女性)
戦争映画というより、サスペンスに近い作品だと感じた。壁に隠れて身動きが取れない主人公と、姿を見せない敵のスナイパーという構図がとてもシンプルなのに緊張感が続く。敵が無線で会話をしながら心理的に追い詰めてくる展開はかなり不気味だった。主人公が必死に生き延びようとする姿に感情移入してしまう。最後に救助が来たと思わせて、同じ罠に別の兵士が倒れるラストはとても皮肉で、戦争の残酷さを感じさせる結末だった。(30代 男性)
戦争映画は大規模な戦闘を描くものが多いが、この映画は一人の兵士の極限状態に焦点を当てているのが印象的だった。壊れた壁に隠れたまま動けない主人公の孤独や恐怖がよく伝わってくる。敵のスナイパーが無線で語りかけてくることで、ただの敵ではなく一人の人物として存在感を持っているのも面白い。終盤で助けを呼んだ結果、別の兵士が撃たれる場面はかなりショックだった。戦争の無情さを静かに描いた映画だと思う。(20代 女性)
とてもシンプルな設定なのに最後まで集中して観られる映画だった。主人公は壁の陰からほとんど動けず、敵のスナイパーは姿を見せない。それなのに無線を通して会話が続くことで緊張感が保たれている。敵が主人公の心理を揺さぶる言葉を投げかける場面はとても印象的だった。最後に助けを呼ぶことに成功したと思った瞬間、同じ罠で別の兵士が撃たれる展開は残酷で、戦争の無意味さを強く感じた。(40代 女性)
映画『ザ・ウォール』を見た人におすすめの映画5選
ハート・ロッカー
この映画を一言で表すと?
爆弾処理班の極限の緊張を描いた、リアルで息詰まる戦争ドラマ。
どんな話?
イラク戦争の最前線で、爆弾処理班として任務を遂行する兵士たちの姿を描く物語。道路や建物のあらゆる場所に仕掛けられた爆弾を解除する任務は、常に命の危険と隣り合わせだ。任務に慣れてしまった兵士、恐怖に押し潰されそうな兵士、それぞれが極限状態の中で戦争と向き合っていく。静かな緊張と突然訪れる恐怖がリアルに描かれる戦争映画。
ここがおすすめ!
派手な戦闘ではなく、兵士の心理や緊張感をリアルに描いている点が魅力。映画『ザ・ウォール』と同じく、戦場での恐怖や孤独を体感するような演出が特徴的だ。爆弾処理という任務の緊張感は圧倒的で、観ている側も思わず息を詰めてしまう。戦争映画の中でも特にリアリティが高く、緊迫したドラマを楽しめる作品。
アメリカン・スナイパー
この映画を一言で表すと?
戦場で伝説となった狙撃手の葛藤と使命を描いた実録戦争ドラマ。
どんな話?
アメリカ軍の狙撃手としてイラク戦争に従軍したクリス・カイルは、卓越した射撃技術で多くの兵士を守り英雄と呼ばれる。しかし戦場での経験は彼の心に深い傷を残し、帰国後も戦争の記憶に苦しむことになる。家族との関係や兵士としての使命の間で葛藤する姿を描いた、実話を基にした戦争ドラマ。
ここがおすすめ!
狙撃というテーマを中心に、戦場の緊張感と兵士の心理を丁寧に描いた作品。映画『ザ・ウォール』のように、スナイパーという存在が生む恐怖やプレッシャーを強く感じられる。戦場だけでなく、戦争が兵士の人生に与える影響も描かれており、深いテーマを持つ戦争映画として見応えがある。
ゼロ・ダーク・サーティ
この映画を一言で表すと?
ビンラディン追跡作戦を描く、緊迫感あふれる実録サスペンス。
どんな話?
アメリカ同時多発テロの首謀者オサマ・ビンラディンを追うCIAの捜査官たち。長年にわたる情報収集と追跡の末、ついに彼の潜伏先にたどり着く。情報戦、尋問、作戦準備など、長い時間をかけた捜査の積み重ねが描かれ、最後には特殊部隊による緊迫の突入作戦が展開される。
ここがおすすめ!
実際の事件を基にしたリアルな描写が魅力の作品。戦闘よりも情報戦や心理戦が中心となっており、映画『ザ・ウォール』のような緊張感ある展開が好きな人には特におすすめ。静かな場面でも常に張り詰めた空気が漂い、観る者を物語に引き込む。重厚な戦争サスペンスとして非常に評価の高い一本。
ブラックホーク・ダウン
この映画を一言で表すと?
実際の戦闘を圧倒的な迫力で描く、戦争映画の傑作。
どんな話?
1993年のソマリアで起きた実際の戦闘を描いた作品。アメリカ軍の作戦中にヘリコプターが撃墜され、兵士たちは敵地の真ん中で孤立してしまう。救出のために次々と部隊が投入されるが、戦闘は想像以上に激化していく。兵士たちは仲間を守るため命懸けで戦い続ける。
ここがおすすめ!
リアルな戦闘描写と圧倒的なスケールが魅力の戦争映画。戦場の混乱や恐怖を臨場感たっぷりに描いており、観ているだけでその場にいるような緊張感を味わえる。映画『ザ・ウォール』のように戦場の厳しさを描く作品が好きな人には特におすすめで、戦争映画の中でも屈指の迫力を誇る一本。
ダンケルク
この映画を一言で表すと?
生き延びることだけが目的となる、極限の戦争サスペンス。
どんな話?
第二次世界大戦中、ドイツ軍に追い詰められた連合軍兵士たちはフランスのダンケルク海岸に取り残されてしまう。陸、海、空それぞれの視点から脱出作戦が描かれ、兵士たちは敵の攻撃を受けながら必死に生き延びようとする。時間が交錯する独特の構成で、戦争の恐怖と緊張が描かれる。
ここがおすすめ!
セリフを最小限に抑え、映像と音で緊張感を作り出す演出が特徴。映画『ザ・ウォール』のように、極限状況での恐怖や心理的プレッシャーを体感できる作品。戦闘シーンだけでなく、兵士たちが感じる恐怖や絶望をリアルに描いている。没入感の高い戦争映画として非常に評価が高い。



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