映画『ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走』の概要:最新システム搭載の新車でバカンスに出発したコックス一家は、車の故障で時速160キロの猛スピードで暴走する羽目に。車内はトラブルメーカーのおじいちゃんが巻き起こす珍事でごった返し。一家を襲うハプニングを描いたドタバタコメディ。
映画『ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走』の作品情報
上映時間:91分
ジャンル:コメディ、アクション
監督:ニコラ・ブナム
キャスト:ジョゼ・ガルシア、アンドレ・デュソリエ、カロリーヌ・ヴィニョ、シャルロット・ガブリ etc
映画『ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走』の登場人物(キャスト)
- トム(ジョゼ・ガルシア)
- 整形外科医。トラブルメーカーの父親とは仲良し親子。最新式の車メドゥーサを購入したばかりでご機嫌である。
- ジュリア(カロリーヌ・ヴィニョ)
- 第三子を妊娠中のトムの妻。精神科医をしている。いつも出現する義父にうんざりしている。
- ベン(アンドレ・ディソリエ)
- 家族のトラブルメーカーでトムの父親。独身で、彼女を作っては振られている。
- リゾン(ジョゼフィーヌ・カリエ)
- コックス家の長女。
- ノエ(スティラン・ルカイユ)
- コックス家の長男。
- メロディ・プパー(シャルロット・ガブリ)
- 母親とヌーディストビーチに向かう途中で一人置いてきぼりにされ、ベンに助けられる。
- サシャ・シャトー・シャンテル
- トムの患者でボトックス注射の常連。
映画『ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走』のあらすじ【起】
夏休みに入ったパリ。整形外科医のトムは、今年も家族でバカンスに出掛けるのを楽しみにしていた。家族は、トムと精神科医で出産間近の妻ジュリアと娘のリゾン、そして息子のノエの4人家族。
出発前に朝食を取っていると、突然トムの父親のベンが荷物を持って訪ねてくる。ジュリアは義父がまさか一緒に行くのでは、と顔色を変えるが、ベンは一緒に行く気満々。実はトムが彼女に振られて落ち込む父親に同情し、勝手に誘っていたのだ。
独身のベンは彼女を作るのは早いが、振られるのも早い。そしておっちょこちょいでトラブルメーカー。トムは父親と大の仲良しで、仕事でも父親を助手として雇っていたが、ジュリアはそんな親子にいつもうんざりしていた。
トムは最近、最先端システム搭載の真っ赤な新車メドゥーサを購入したばかりで得意げ。
車に乗り、さあ出発。と思いきや、ノエはお気に入りの水中銃を忘れ、ベンもトイレに行きたいと言い出す。家に戻るトムとベン。しかし、ベンはトイレを詰まらせ、水を溢れさせたまま放置し、何も言わず家を出るのだった。
映画『ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走』のあらすじ【承】
トムの運転で順調に走り出したコックス一家は、ガソリンの補充と食料の買い足しでサービスエリアに立ち寄る。ベンはそこでメロディという若い娘に出会う。聞けばヌーディストビーチへ向かう途中で、母親に置いて行かれたらしい。
母親の電話番号も自分の番号も覚えていないメロディを、ベンは放っておけず、同じ南仏方向ということもあり、家族には内緒で車に乗せることにした。メロディを車の後ろの席に隠したベン。さすがに後ろめたく、フロントガラスを掃除し機嫌を取るが、それが裏目に出てワイパーを破損。またも隠滅する。
やりたい放題のベンは、今度は缶ジュースの中身をこっそりお酒と摩り替え、ほろ酔いモードに。ジュリアにお腹の子の名前を聞くが教えてもらえず、息子に後ろの席から電話をかけ、こっそり聞いてくるのだった。産まれるまで性別と名前は内緒にとトムに念を押していたジュリアは、トムがベンに性別も名前もバラしたことでカンカンに。パリに帰ると言い出すのだった。
不穏な空気の車中で、今度はトムの表情が曇り出す。タッチパネルでの車の操作がうまくいかないのだ。速度制御システムを変更しようとするが、時速130キロに設定されたまま動かない。
説明書通り、ブレーキを踏んだり、ニュートラルに入れてみるが、逆にシステム障害が起きただけ。初めはトムの冗談かと思っていた家族もだんだん焦り出す。さらに暑さで我慢できなくなったメロディが、突然後ろから出現したものだから、家族はパニックになるのだった。
ベンは、アクセルを全開にして緩めればシステムが再起動するのではと提案し、トムがその通りにしたせいで時速は160キロまで加速。メドゥーサを販売したセールスマンに電話しても、彼は別の家族に車を売りつけている途中で、ろくに相手にしてくれない。
大事故が起きてもおかしくないほどのスピードで高速道路を走り続けるメドゥーサ。トムは必死に右へ左へと車を交わしながら暴走するのだった。
映画『ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走』のあらすじ【転】
途中、メロディは母親の車を見つけて車内から叫ぶが、これまた天然な母親は、娘をサービスエリアに忘れていることにもまだ気づかない様子で、ノリノリで運転していた。ベンはメロディの母親に一目惚れする。
メロディはやけになり、ノエの水中銃をトムに向け、今すぐ車を止めるように言うが、トムだって止まりたいが止まれない状況。子供達は親をなじられ、メロディに「クソ女」「あばずれ」と毒舌で応戦。結局、ベンが彼女から水中銃を奪い返すが、矢は放たれトムの頭すれすれに刺さり、もみあいでメロディも鼻を打ち出血するのだった。
車はサービスエリアの中に突入し、偶然運転席から出ようとした男の車のドアを吹っ飛ばす。一瞬のことで呆気にとられる男だが、自慢のBMWのドアを壊されて怒りが込み上げ、ドアなしのまま暴走車を追いかけ始める。
その頃、高速道路をパトロール中の警備隊のブゾースとヴィニャーリは、勤務中にも関わらず情事に耽っていた。草むらから出てきた二人は、暴走車2台に気づき、彼らの後を追いかける。
もはや誰にも止められない暴走車。家族もパニック状態。トムたちは紙にSOSと書き、追いかけてきたブゾースに助けを求めるが、紙が風に飛ばされ、ブゾースの顔を直撃。さらにその紙が、後ろを走るBMWのフロントガラスに張り付き、男は目の前が全く見えず、苛立ちで発狂するのだった。
その後、料金所も突っ切った暴走車。ベンが機械をいじったせいで運転席のシートヒーターがだんだん熱くなってくるわ、壊れたワイパーが動かず、ベンが外に乗り出して拭こうとして車から落ちそうになるわで、車中はてんやわんやの騒ぎ。
挙句に、今度はトムの患者であるサシャの夫から電話が入り、妻がボトックス注射の拒絶反応を起こしたと言ってくる。写真をメールしてもらい、それを見たトムとベンは驚愕。顔がパンパンに腫れ、尋常じゃない事態になっていた。
トムは暑さで全身が痙攣し始め、ベンに運転を変わってもらう。そこへ、どこからともなく蜂が現れ、またみんなは大騒ぎ。ジュリアは新聞で叩こうとし、それがメロディの鼻を直撃。再び鼻血の悲劇に見舞われる。さらに蜂は車を飛び出し、後ろを追いかけていたBMWの男を襲い、彼はトラックに追突。フロントガラスは粉々になり、もう諦めるかと思いきや、男は執念で追いかけ続ける。
映画『ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走』の結末・ラスト(ネタバレ)
家族は少し先で大渋滞が起きていることを知る。この速度で大渋滞に車が突っ込めば大事故を起こし、みんなは助からないだろう。トムは頭に血が上り、車を破壊し始める。
BMWの男はようやく暴走車に追いつくが、家族はそもそもドアを壊したことに気がついておらず、気が狂った男が追いかけて来ていると思う。ノエは水中銃で男の足を撃ち撃退。男の車は、道路を脱線し、そこにいた男たちにボコボコにされ、ついに彼の一人芝居は終了するのだった。
その頃、車中では、ジュリアに下の階に住む画家のフアンから、上から水漏れしていると電話がくる。実はフアンと浮気をしていたジュリア。電話口でフアンが愛の言葉を囁いたことで、それがトムにバレるのだった。
浮気はトムが過去に職場の助手と浮気をしたことへの仕返しだったと言うジュリア。娘はジュリアがトムからの誕生日プレゼントもホームレスにあげていたという秘密を暴露するが、それも理由はトムが毎年同じプレゼントばかり送るからだった。トムは我に返り、自分がダメな夫であったと反省する。
そして、ベンもこの状況下で、秘密を明かしてくる。水漏れは自分のせいだということ、デートで勝手に車を拝借していたこと、トムが仕事で使用するボトックスを中国製の安いものに勝手に変え、差額を自分の懐に入れていたこと。これにはさすがにトムも激怒するが、ベンは車から飛び降りるふりしてトムに助けてもらい、少し安心の笑みを浮かべるのだった。
警備隊は渋滞にぶつかる前に、なんとか家族を助けようと必死。車に乗り換え、暴走車から窓越しに子供達とメロディを救助する。ジュリアもサンルーフからヘリに助けられた。しかし、トムとベンは時間がなく車ごとヘリで釣り上げられる。最後は重さに耐えきれず、車は落ちてしまうが、事故は回避でき、二人も無事助かるのだった。
ドタバタの救出劇はニュースでも中継されていた。トムたちは奇跡の生還として話題となる。
その後、病院では赤ちゃんを家族が囲み、平和な時が流れていた。ベンもメロディの母親と恋仲に発展していた。同じ病院ではBMWの男が治療を受けており、家族を見つけてまた追いかけて来るが、まだ何も知らない家族からは、未だに変人扱い。
男を追い払いエレベーターに乗り込んだ家族。ところが、エレベーターは故障し、また家族は密室の中閉じ込められるのだった。
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