映画『フライ・ダディ』の概要:「フライ・ダディ」は、2006年の韓国映画。イ・ムンシク&イ・ジュンギ主演の、父親が娘のために復讐するという痛快な物語。日本の「フライ、ダディ、フライ」(05)のリメイク版。ラストの熱い殴り合いが見逃せない!
映画『フライ・ダディ』 作品情報
- 製作年:2006年
- 上映時間:117分
- ジャンル:アクション、ヒューマンドラマ
- 監督:チェ・ジョンテ
- キャスト:イ・ジュンギ、イ・ムンシク、イ・ジェヨン、ナム・ヒョンジュン etc
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映画『フライ・ダディ』 評価
- 点数:90点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★★
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★★
- 設定:★★★★★
[miho21]
映画『フライ・ダディ』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『フライ・ダディ』のあらすじを紹介します。
サラリーマンのガビル(イ・ムンシク)は、娘デミが高校ボクシング選手カン・テウクに襲われ、けがを負わされたと聞き、病院に駆けつけます。しかし、学校側の対応も加害者側の親からも誠意が感じられず、娘を守ってやれない自分に悔しさがにじむ。
ただ娘を守ってやれると証明したいのに。ある日、カン・テウクが通う高校へ押しかけ、復讐を果たそうと刃物を振り回します。それを止めた、クールな高校生スンソク(イ・ジュンギ)とその友人たちと出会う。
スンソクと仲間たちに事情を話すと、復讐に協力してくれると言う。そして、武術が得意なスンソクの指導の下、約40日間をかけてガビルは体を1から鍛え直すことに。最初はすぐにばてて時間内に実行できなかったが、次第に片手で腕立て伏せなどができるまでに体力が向上した。
スンソクに”テシクをどうしたい?”と聞かれ、”娘が殴られた分、殴り返してやりたい”と答えます。
ある日、スンソクは悪い奴らとケンカをしてしまいます。警察から連絡を受けたガビルは、父親代わりとして迎えに行きます。”どうして顔に傷があるんだ?”繊細なスンソクの一面を知ったガビル。2人のなかにやがて父と息子のような絆が生まれてゆく。
一方、娘デミは、体の傷は癒えたが、精神的に病み、外出するのが怖いという。父ガビルにも会おうとしない。
決戦当日。高校には、”カン・テウク選手のチャンピオン3周年記念”と書かれた幕がかかっていた。スンソクは、カン・テウクと廊下ですれ違った時、宣戦布告します。”最後の試合だ!闘え、体育館で待ってる”と。スンソクの友人達が賭けで集まったお金でガビルの勝負服を用意し、それをまとってリングに上がるガビル。
体育館に用意されたリングサイドで多くの生徒たちが見守るなか、いよいよ最後の勝負の時が来た。ガビルはこれまでのことを思いながら、スンソク達の声援を受けリングでカン・テウクと殴り合う!勝負の行方は・・・。
映画『フライ・ダディ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『フライ・ダディ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
カッコ悪いヒーローの誕生!~日韓映画にみる比較論
本作は、金城一紀原作小説を映画化した日本映画「フライ、ダディ、フライ」(05)のリメイク版です。同じ原作で描かれた日韓映画を比較してみたい。まず、日本映画の配役は、主人公のサラリーマン役を堤真一、クールな高校生役を岡田准一が演じています。
原作を読むと、ダメおやじなのに堤真一とは?かっこ良すぎます。岡田准一はまぁ、こんな感じでしょうか?2人も演技は上手いのですが、リアル感がいまひとつというか、そもそも日本で殴り合いとか復讐などが風土に合わないような気がします。
ところが、韓国のリメイク版になると、風土に合っているのです。一番の魅力は、ダメおやじを演じたイ・ムンシクの存在感。40日間の特訓を経て、体がスリムになっているでしょう。表情も違います。映画のために撮影期間の大部分を特訓に費やしたそうです。
やはり、作品の持つ緊張感やリアル感が大きいのです。また、クールな高校生役を演じたイ・ジュンギも、涼しげな視線と絵になる美少年ぶり、そして繊細な演技で魅了させます。こんな高校生がいたら、惚れてしまいそう。不器用で孤独を内に秘めた少年とダメおやじだけど温かい包容力を持つ2人の存在が生きていますね。
どちらの作品も好きですが、韓国版の方をおすすめします。
コメディ俳優、イ・ムンシクの魅力
「フライ・ダディ」(06)のガビル役が転機となり、その前後に演じた「コン・ピルドゥ」で初主演。以後、映画やドラマの独特の個性を発揮しています。イ・ジュンギと再共演したドラマ「イルジメ」では、イルジメ(イ・ジュンギ)の養父セドル役を演じ、息子の罪に気付きながらも必死で支える父親でした。
父親役も素晴らしいのですが、なんといってもコメディが上手い。jyjのパク・ユチョンと共演した「屋根部屋のプリンス」(12)では、ユチョン演じる主人公テヨンの教育係をコミカルに演じました。会社の犬とさげすまれながら、後継者の信頼を得て、後に会社の社長になるという出世ぶり!まるで彼の俳優人生のようではありませんか。
映画『フライ・ダディ』 まとめ
韓国映画を観るうえで、日本の原作や日本映画との繋がりを感じることが多い。本作「フライ、ダディ」もそんな1作です。ラストシーンで、イ・ジュンギ演じるスンソクがガビルに”ダディ!”と呼びかける瞬間が大好きです。強くなるのは、”腕ではなく、心なのだ”と思う。2人の父と息子のような絆が温かい。
落ち込んだ時、勇気をもらいたくて何度も観たくなります。カッコ悪いヒーローの物語。イ・ムンシクが演じる父親像はいつも情が深く、子供と血の繋がりよりも濃い関係を築きます。イ・ムンシクの主演作でおすすめなのは、本作とドラマ「イルジメ」(08)と「屋根部屋のプリンス」(12)です。
また、イ・ジュンギの魅力も忘れてはなりません。クールに見えて熱い男ですから。ボクシングやテコンドーの試合のシーンになると、イ・ジュンギらしさ全開です。美しいその横顔をずっと見ていたい。
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