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映画『スクワッド303 ナチス撃墜大作戦』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『スクワッド303 ナチス撃墜大作戦』の概要:第二次世界大戦中、英国とドイツによるブリテンの戦いを映画化。当時の資料映像を交え、英国軍に加わったポーランド兵パイロットたちの苦悩と活躍を描いている。度重なる出撃と戦闘機による激しい空中戦は必見。

映画『スクワッド303 ナチス撃墜大作戦』の作品情報

スクワッド303 ナチス撃墜大作戦

製作年:2018年
上映時間:99分
ジャンル:アクション、戦争
監督:デニス・デリック
キャスト:ピョートル・アダムチク、マチェイ・ザコシェルニー、カーラ・テオボルド、アナ・プルース etc

映画『スクワッド303 ナチス撃墜大作戦』の登場人物(キャスト)

ヤン・ツムバッハ(マチェイ・ザコシェルニー)
通称ドナルド。第303戦闘機中隊のエースで、類稀な技術と胆力を持つパイロット。口が上手く軽い印象はあるものの、礼節や規則はきっちり守る。隊長に次ぐ地位におり、存在感だけで部隊の仲間を勇気づけている。
トロ(アントニー・クロリコフスキ)
ドナルドの親友で、協力し合おうと誓い合っている。優秀なドナルドに心酔している節があり、頼りになる弟のような存在。
ジョーンズ(アンドリュー・ウッドオール)
MI5所属。情報収集と操作に長け、ポーランド兵の功績を新聞などに率先して掲載する。一筋縄でいかない人物。

映画『スクワッド303 ナチス撃墜大作戦』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『スクワッド303 ナチス撃墜大作戦』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『スクワッド303 ナチス撃墜大作戦』のあらすじ【起】

第二次世界大戦中の1940年、ドイツによる侵攻から欧州を守るため、ポーランド航空兵が英国へと集結。後にブリテンの戦いと呼ばれる、大英帝国の存亡を懸けた戦いが開始された。

ドイツ占領下フランス。パ・ド・カレー県のドイツ空軍基地にドイツ軍将校がやって来る。英国の航空機は1000機、対してフランスの飛行場を制圧して弾薬や航空機を接収したドイツ軍は英国軍の数機を3倍も上回り、性能でも2倍は上回っていた。戦力は敵の6倍となり、フランスとポーランドを制圧した今、欧州で残るは英国のみとなっている。傍から見ても勝利は歴然だった。

ブリテンの戦いが開始され5週目に突入。英国空軍基地があるノーソルトでは、集結したポーランドの航空兵が飛行訓練を受けていた。その中には中尉ヤン・ツムバッハ、通称ドナルドと親友のトロもいる。そこへ、上官がやって来て実機のハリケーンに乗れる者はいるかと聞かれる。誰もが名乗りを上げない中、唯一ヤンだけが進み出て一度も乗ったことのないハリケーンを操縦することになるのだった。

手引書があれば何でも器用にこなすことができるドナルドは、ハリケーンを見事に操縦しその途中でドイツ機に襲撃されるも、敵機へと機銃を命中させ無事に帰還する。この件に関してヤンは命令に背いたとして注意勧告を受けることに。英国としては、兵士の不足をポーランド兵で補い彼らを使い捨てようと考え、使いどころを見出そうとしていた。

そんなある日、たった10時間しか飛行訓練を受けていない新兵が出撃。ドナルドやトロ達ポーランド兵は新兵よりも40倍の時間を訓練に費やしていたが、一向に出撃命令が出ない。新兵よりも自分達が出撃した方がいいと大佐へ抗議したが、大佐は聞く耳を持たず。新兵は一度の出撃で撃墜され、命を落とした。

大佐の元にMI5に所属するジョーンズが訪れる。彼はドイツが海峡から英国へと渡って来ることを知らせ、この時こそポーランド兵を使うべきだと言う。だが、大佐は彼らを見下し、戦力にはならいと断言する。

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映画『スクワッド303 ナチス撃墜大作戦』のあらすじ【承】

ブリテンの戦いも6週目に入った8月30日。その日も飛行訓練に明け暮れる。ポーランド兵はハリケーンでの実機訓練へ入っていたが、その途中で敵機と遭遇。見事、敵機の撃墜に成功した。

英国空軍がドイツとイタリアの基地を空爆したため、ナチスは今後、英国の制空権を奪いに侵攻を早め数週間にわたって攻撃を仕掛けてくるだろう。
これを受けた大佐はポーランド兵、第303戦闘機中隊を実戦に投入することを決定させる。
隊長は同じポーランド兵の中尉であった。

8月31日、第303戦闘機中隊がとうとう初闘へと出撃。彼らは初戦にて6機の敵機を撃墜するという優秀な功績を叩き出すのだった。そこで、ジョーンズは秘書官を焚き付け、303中隊と親交を持ち彼らとの写真を入手するよう話す。そうして、自らも中隊の元を訪れ彼らの記録を写真として残すのだった。

次の戦闘では大佐と共に空へ。しかし、この日に限って大群を発見する。ドナルドは罠にかかった大佐を助け、追尾機を撃墜。その他にも敵機を計8機も撃墜した。このことで大佐は考えを改め、命の恩人でもある303中隊の活躍を称賛。彼はこれまでの冷遇から一変して、ジョーンズへも彼らの活躍を嬉々として語る。そうして、ポーランド兵の活躍をマスコミへも明らかにした。

ジョーンズの秘書官は元女優で美人だった。彼女は上官の命令に従い、303中隊の兵達へと近づき酔った勢いでドナルドと良い関係になる。

映画『スクワッド303 ナチス撃墜大作戦』のあらすじ【転】

2年前、ドナルドがまだ飛行訓練学校生だった頃、ドイツとポーランドは友好関係を築いていた。ポーランドには航空機を作る優秀な技師がいて、ドナルドは技師の娘で整備士でもある女性と恋人関係にあった。当時、ヒトラーは頭角を現したばかりであったが、戦争の匂いはこの時からすでに漂っていたのだった。

ドイツの戦闘航空団が英国の一般病院を銃撃したその夜、ドナルドは中隊に付随して来た航空技師の元を訪れた。技師はドナルドの恋人であった娘の行方が分からないと呟く。きっと彼女のことだから、無事に違いないと父親は言う。ドナルドにしても、彼女とはしばらく会えていないため、行方不明というのが気になった。

そこで、ジョーンズの元を訪れ技師の娘の捜索を頼んだ。英国か植民地に現れたら、居所が掴めるだろうとのこと。その後も303中隊は戦闘において素晴らしい功績を次々と打ち出していく。ジョーンズは率先して彼らの記事を新聞へと掲載させた。
ところが、隊員たちと撮影した集合写真の中から秘書官とドナルドの姿が消されていることが判明。秘書官はこのことに憤りジョーンズへと抗議したものの、彼はこれが戦争なのだと冷ややかに告げるのだった。

ドイツ軍将校が英国の新聞を入手。一面にはポーランド兵303中隊の活躍が掲載されていた。ドイツの新聞とは構成が全く違うことに驚く将校。更に彼は先日、航空団が敵地とはいえ一般病院を銃撃し、けが人や看護婦をも殺害したことに疑問を抱いていた。だが、彼以外の将校は、ヒトラーのやり方に疑問を抱かず敵国なら一般市民も敵だと認識しているのだった。

映画『スクワッド303 ナチス撃墜大作戦』の結末・ラスト(ネタバレ)

そんなある夜、英国軍兵士が303中隊の功績を認め、ドナルド達をパブへと誘う。以前はポーランド兵である彼らを見下していた英国兵だったが、被害も少なく1人、1人が優れたパイロットであることを、実戦を重ねることで証明したのだ。英国兵は冷遇し見下していたことを真摯に謝罪。ドナルド達は彼らの謝罪を快く受け入れ、共に酒を酌み交わした。

翌朝、敵機100超による侵攻が認められ、出撃命令にて慌ただしく基地へ戻ったドナルド。ブリテンの戦い9週目の出来事であった。
ドナルドは遅れながらも出撃し、隊列へと加わる。しかし、ドナルドが加わった途端、1人の兵士が無線を切って隊列から離れて行った。大分、遅れて無事に帰還したが、隊長は彼を部隊から外し、次の作戦からは単独で飛べと告げるのだった。
次第に戦闘は激化し303中隊は連日、出撃した。そのせいか疲労の色が濃く、とうとう部隊のパイロット2人が撃墜されてしまう。隊員たちは帰還しない2人のために祖国の国家を斉唱し弔った。

その後、英国軍はポーランド兵の功績を認め勲章を与える。そんな中、秘書官はドナルドが戦死することを恐れ、教官のポストに空きが出たと勧める。だが、ドナルドは任務に赴き戦うことに重きを置いているため、彼女の申し出を断ってしまう。すると、秘書官は傷つきドナルドとの関係を終わらせてしまうのだった。

そうして、いよいよドイツ軍が総攻撃を仕掛けて来るという情報が入る。今作戦では体形を気にせず、自由に戦って良いという命令が下った。敵機の数はこちらの3倍であったが、中隊の士気は上々で彼らは意気揚々と自分の機体へと乗り込む。
9月15日、双方共に総力戦が展開されかなりの混戦状態となったが、英国軍は善戦した。

9月26日、303中隊の功績を認め、英国国王陛下が飛行場へと訪れる。陛下は隊員たち1人、1人の名前を尋ね彼らへと激励を送った。陛下が見守る中、戦場へと出撃。ブリテンの戦いにおいて、国王陛下は英国の勝利を信じて疑わなかった。
そうして、国王が信じていた通り、英国はブリテンの戦いに勝利を収めるのである。
第303戦闘機中隊は作戦中、最高の戦績を収め撃墜126機、犠牲者はたったの8名だった。

映画『スクワッド303 ナチス撃墜大作戦』の感想・評価・レビュー

第二次世界大戦中、英国とドイツによるブリテンの戦いを描いているが、大まかな情勢は知っていても詳細までは知らない人も多いのではないだろうか。今作は当時の記録映像も加えられていると思われ、当時の詳細な状況を垣間見ることができる。空中戦での激しい戦いは見応えがある。

ヒトラーは数で圧倒する戦法をとっていたが、優れた兵士がいれば数をも圧倒できることを証明した戦いが、バトル・オブ・ブリテンだった。作中にはドイツ側の状況も描かれており、ヒトラーがいかに冷酷な判断を下していたかが分かる。敗戦兵は人ではないとまで言ったヒトラーは、確かに世界征服への階段を駆け上っていたのだろうと思うが、人心を慮らなかったことで既に敗けが確定していたのかもしれない。(MIHOシネマ編集部)


第二次世界大戦の伝説的空中戦「バトル・オブ・ブリテン」を映像化した今作。彼らの活躍を見られるだけで十分魅力的なのに「ナチス撃墜大作戦」なんてタイトルがついているせいで台無しになっています。
もともとは、イギリス軍のパイロットが育つまでの繋ぎとして作られたイギリスに亡命したポーランド人の部隊だったそうですが、実戦では驚くべき成果を見せてくれた彼ら。ポーランドへの愛や国の威信をかけて戦う姿は非常に熱く、胸に来るものがありました。
空中戦の迫力がとにかく凄いので見応えがあります。そして、こういう部隊があったことを知れて良かったなと感じました。(女性 30代)

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