映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』の概要:実話を基に描かれた奥手な日本人男性と可愛らしい台湾人女性との恋愛映画。Facebookを通じて出会った2人が、メッセージのやりとりを続けやがて惹かれ合うようになる。ところが、台湾人女性のママが2人の交際に大反対。
映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』の作品情報
上映時間:94分
ジャンル:ラブストーリー
監督:谷内田彰久
キャスト:ジエン・マンシュー、中野裕太、ワン・サイファー、リン・メイシウ etc
映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』の登場人物(キャスト)
- リンちゃん(ジエン・マンシュー)
- 台湾人女性。感情をストレートに表現する無邪気で可愛らしい女性。日本のアニメや文化が大好きで、大学では日本語学科を専攻。片言ではあるが、文章を読んだり話したりすることができる。自宅にて一昼夜、仲間と麻雀に明け暮れるママに呆れ果てている。穏やかなモギさんに恋をする。
- モギさん(中野裕太)
- 日本にてサラリーマンをしている男性。奥手で大人しく穏やかな性格。父親と2人暮らし。Facebookを通じてリンちゃんとやりとりを続けるうちに彼女へと恋をする。
- ママ(ワン・サイファー)
- リンちゃんの母親。自宅にて仲間と共に一昼夜、麻雀ばかりしている。独身の娘に元カレを引き合わせるなど強引な面も多いが、娘をとても心配している。
- アケミ(リン・メイシウ)
- 日本にて居酒屋を営む台湾人女性。ほとんど日本語が話せず、度々お客さんから言葉を教えてもらっている。非常に陽気でパワフル。
映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』のあらすじ【起】
日本が東北大震災で悲惨な状況となっていた頃、台湾に住むリンちゃんは風邪を引いていた。
一方、日本人のモギさんは地震の影響で電車が動かず、帰ることができない友人を連れて帰宅。彼の家も被災して家の中はめちゃくちゃになっていた。
それから一夜明け、モギさんのFacebookにリンちゃんが反応を示したため、モギさんは軽い気持ちでお礼の返信をする。その夜、友人が行きつけの居酒屋へ。その居酒屋は2人の台湾人女性が営んでおり、友人は現在中国語を勉強しているため、話すことができた。中国語は分からなかったが、陽気で騒がしい台湾人女性は感じが良い。
風邪を引きつつもアルバイトをして帰宅したリンちゃん。早速、PCを立ち上げモギさんとメッセージのやりとりを開始。リンちゃんは日本が大好きで、大学にて日本語学科を専攻しているため、会話することができる。会話はスムーズに流れ2人は友達になった。
それから互いにメッセージのやりとりを続ける。そうして、モギさんは5月の連休に2人の男友達と海外旅行を計画。タイに行く予定をわざと変更し、台湾を経由する航空チケットを取るのだった。友人にもリンちゃんのことを話し、街を案内してもらうことに。2か月間、メッセージを交わしてきた2人はこの日、初めて会うことができるのだった。
可愛らしいリンちゃんの案内で、男3人は浮かれ気分となり台湾を満喫。モギさん一行は漫画喫茶に一泊することにして、リンちゃんとは別れた。
映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』のあらすじ【承】
以降、リンちゃんのことが気になって仕方ないモギさん。リンちゃんが大学を卒業すると聞き、何かプレゼントしようと考えた。そこで、彼は台湾人女性が経営する居酒屋へ。日本に来て働いている台湾人女性アケミちゃんは、あまり日本語が話せなかったが、プレゼントのことを相談。アケミちゃんとたまたま居合わせた客に乗せられ、高価な花束をプレゼントすることにした。
卒業祝いに予定通りモギさんから大きな花束が届く。ママはモギさんが誰かしつこく聞きたがっていたが、友達だと言って誤魔化した。リンちゃんはその後、忙しく働き始める。ところが、ママはとっくに別れた男を再び娘へと引き合わせようと画策。娘の誕生日に元カレを自宅へ招待した。だが、リンちゃんは全く元カレに未練などない。それよりも、モギさんとメッセージを交わしている方が楽しかった。
その頃、モギさんは友人の結婚式へ参加した帰り道。しんみりしているところにリンちゃんのFacebookが衝撃を与える。彼女は誕生日に元カレがプレゼントを持って来て家に泊まったことをアップしていた。モギさんはそのページを見て、リンちゃんのことを諦めようと考える。彼は彼女からのメッセージをしばらく、無視することにした。
2人の男友達が再び台湾へ遊びに行ったが、モギさんは来なかった。彼らの話を聞くに、どうやらモギさんはリンちゃんが元カレとよりを戻したのではないかと勘違いしているようだ。リンちゃんは笑みを浮かべていたが、心中穏やかではなかった。
映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』のあらすじ【転】
2人の男友達をマッサージ店へ案内した後、リンちゃんは再びモギさんへとメッセージを送る。すると、モギさんもようやく気持ちを切り替えて返信。メッセージのやりとりを再開し、誤解が解けた。リンちゃんは急いでコンビニへ入り、国際電話カードを購入してモギさんへ電話をかける。台湾に来て欲しいと伝えるためだった。
週末の航空チケットを確保し、急いで家を出たモギさん。単身、台湾へ。片言の英語を駆使してどうにか目的地へ向かう。親切な女性が下りるバス停を教えてくれた。
その頃、リンちゃんは仕事のシフトを変わってもらうよう、同僚に頭を下げている。ところが、同僚は冷たく仕事先の店長も休ませてくれなかった。そこへ、なんとモギさんが登場。店の麵をごちそうになった後、リンちゃんはモギさんを連れて仕事場から逃げるように去った。当然、同僚達は怒ってしまい追いかけられたが、無事に逃げ切ることに成功。
その日はリンちゃんの家に泊まることになったのだが、娘が急に日本人男性を連れて来たことに驚愕したママ。モギさんに対して酷い態度を取ってしまう。リンちゃんはママの態度に怒り心頭。常日頃からの不満も相まって、ママを叱りつけるのだった。
翌日は寄り合いタクシーに乗って2人で海へ。ひとしきり楽しんだ後、雨降りの中を濡れながら走る。何をするにしても2人一緒なら楽しくて仕方ない。しかし、雨は止まず夕方まで雨宿りすることになった。しかも、その日の宿泊場所はリンちゃんの友達の家で、家主は出かけて帰って来ないのだと言う。そうなると、初めて2人きりの夜を過ごすことになる。落ち着かないモギさんだったが、シャワーから出るとリンちゃんは疲れ果てて眠っていた。
映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』の結末・ラスト(ネタバレ)
翌朝、モギさんはリンちゃんに誕生日プレゼントを渡した。それは、真っ白なマグボトル。台湾ではそれをペイズと呼び、一生涯と通じる意味があるとされ、縁起物でもあった。リンちゃんは、このプレゼントの意味を聞きたがったが、モギさんは何となく白いからと言うのだった。
互いに好意を抱き惹かれ合ってはいるものの当然ながら、2人はまだ付き合ってもいない。それでもリンちゃんはプレゼントのお返しにモギさんへ財布を送った。彼が元カノからもらった財布を未だに使っていると聞いたからだった。2人は別れた後もメッセージで会話を続け、時々電話で話すようになりやがて交際することに。
そうして、リンちゃんはモギさんとの相性を占ってもらう。相性は抜群にいいとのことだったが、日本へ行ってはいけないと止められてしまう。ママとも激しい喧嘩をした後、リンちゃんは日本行きの飛行機へと飛び乗るのであった。
モギさんの父親とも挨拶を交わし、日本の名所を2人で巡る。それはもうとても楽しく、素敵な時を過ごした。ところがある夜、リンちゃんのママが倒れたとの知らせが入る。2人は急いで台湾へと向かいママが搬送された病院へと向かった。
どうやら、リンちゃんが日本へ行ってしまった後に倒れたらしい。ママは娘に生い先が短いようなので、日本へ戻らないで欲しいと頼む。しかしその時、ママの麻雀仲間が隣のベッドから姿を現し、ママは病気ではなくただの仮病だったことが判明する。
裏切られて怒り狂ったリンちゃんは病院から飛び出し、その後をママが追いかけて行く。モギさんも慌てて荷物を持って追いかけた。交差点に差し掛かった時、モギさんは決心して覚えたての中国語でママを心配していると叫んだ。すると、リンちゃんはモギさんの元へ戻り、ある中国語を叫べと促す。モギさんは意味が分からなかったが、とにかく大声でその言葉を叫んだ。どうやら、娘さんを下さいという意味だったらしい。
ママはモギさんと娘のところへ戻り、怒った顔でリンを幸せにしなかったら許さないと結婚を許してくれる。このやりとりで意味が分からないのは、モギさんだけだった。
画して、リンちゃんは愛するモギさんと日本へと移住することが決定するのであった。
映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』の感想・評価・レビュー
Facebookにて実際にやりとりが行われ、カップルが成立したという実話が基になっている。この話は書籍化もされ一躍話題となった。現代社会において、ネット利用により海外の人々とも簡単にやりとりができるようになったことで、こういった出会いも増えていると思われる。幸い、台湾人女性は日本が大好きで日本語も話せるし文章も読めたので、成立したのだろう。
日本人男性モギさん役を俳優、中野裕太が演じており、対して台湾人女性リンちゃん役を女優、ジエン・マンシューがとっても可愛らしく演じている。彼女の表情が非常によく、笑いありちょっと切なくもあるカップルを魅力いっぱいに演出。2人の演技に全く違和感がなく、爽やかで後味もすこぶる良い。国際結婚や恋愛も悪くないと思わせる良質な作品。(MIHOシネマ編集部)
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