映画『トイ・ストーリー4』の概要:ピクサーによる大人気シリーズ『トイ・ストーリー』の4作目の最新作。『トイ・ストーリー3』の続きの内容になっており、お馴染みのキャラクターに加え、前作では登場していなかったキャラクターも再登場している。
映画『トイ・ストーリー4』の作品情報
上映時間:100分
ジャンル:ファンタジー、アニメ
監督:ジョシュ・クーリー
キャスト:トム・ハンクス、ティム・アレン、アニー・ポッツ、トニー・ヘイル etc
映画『トイ・ストーリー4』の登場人物(キャスト)
- ウッディ・プライド(トム・ハンクス)
- シリーズの初期からの主人公。古くから人気のあるカウボーイ人形で、現在ではプレミアがついている。背中の紐を引くと、ボイスボックスからセリフが流れる。おもちゃ達のリーダー的存在で、持ち主のボニーのことを大切に思っている。
- バズ・ライトイヤー(ティム・アレン)
- ウッディの一番の理解者であり、どんな時もウッディの味方をしてくれる人形。スペースレンジャーの人形であり、ボタンを押すとセリフを言ったり、レーザービームを出したりと、様々な仕掛けが施されている。
- ボニー・アンダーソン(マデリーン・マックグロウ)
- 前作の『トイ・ストーリー3』でアンディからウッディやバズなどのおもちゃを譲り受けた女の子。おもちゃで遊ぶことは大好きだが、少し引っ込み思案で、幼稚園ではなかなか友達を作ることができない。
- ボー・ピープ(アニー・ポッツ)
- ウッディの元の持ち主であるアンディの家にあった羊飼いの人形。アンディの家に居た時はウッディと恋人同士であったが、アンディの家から知人に譲渡されてしまい、離れ離れになってしまっていた。今回、再会を果たし、フォーキー捜索に助力する。
- フォーキー(トニー・ヘイル)
- ボニーが幼稚園で作り上げた人形。プラスチックのフォークにモールの手足がついている。もともとはゴミからできているので、すぐにゴミ箱の中に入ろうとする。
- ギャビー・ギャビー(クリスティーナ・ヘンドリックス)
- アンティークショップにある人形。ウッディのように背中の紐を引っ張るとセリフを話すが、現在ではボイスボックスが破損しており、セリフが出ないようになっている。おもちゃであるが今まで1度も子供に愛されたことがなく、ボイスボックスが破損しているのが原因だと考えている。
映画『トイ・ストーリー4』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『トイ・ストーリー4』のあらすじ【起】
ウッディやバズ ・ライトイヤー達が、元の持ち主であるアンディ・デイビスから、おもちゃが大好きな少女ボニー・アンダーソンに引き取られ、1年の月日が経っていた。ボニーは毎日おもちゃ達と一緒に遊んでくれたが、ウッディは飽きられほとんど遊んでもらえなくなっていた。ボニーが部屋に入ってくると、おもちゃ達は自分と遊んでもらおうと期待しながらいつも待っていた。バズやその他の元アンディのおもちゃ達はよく遊んでもらっていたが、ウッディは全然かまってもらえない。
そんなある日、ボニーは幼稚園に行くことになる。幼稚園に行くことを不安がっているボニーを見て、ウッディは心配になった。そのため、ウッディは隠れてボニーのリュックサックの中に入り、ボニーが幼稚園に行くのに付いて行く。幼稚園に着くと、引っ込み思案なボニーは他の子供たちと遊ぶことはできず、1人ぼっちで遊ぶことになる。それを見兼ねたウッディが、プラスチックのフォークやモールなど遊べそうなものをボニーに差し出す。するとボニーはそれらを使ってフォークのおもちゃフォーキーを作り出した。
ボニーはフォーキーのことを大層気に入り、大切に家まで持ち帰った。ウッディは家に帰ると、フォーキーをみんなに紹介するが、フォーキーは元々ゴミだったのですぐにゴミ箱に入っていこうとする。ウッディは、ボニーが大切に思っているフォーキーがゴミ箱に入るのを必死に止めていた。そんなある日、ボニー達家族はキャンピングカーで出かけることになる。
映画『トイ・ストーリー4』のあらすじ【承】
ボニーはキャンピングカーにお気に入りのおもちゃ達を乗せ出かけた。もちろんフォーキーも一緒に連れて行かれたが、キャンピングカーの中でもすぐにゴミ箱の中に入ろうとする。キャンピングカーの中でもウッディはフォーキーのことを必死に止めた。しかしついにフォーキーはキャンピングカーの外に出て行ってしまう。
フォーキーがいなくなったことに気づいたウッディは、フォーキーを追って車を飛び出してしまった。ウッディは道端で落ちていたフォーキーを見つけ、キャンピングカーに向かって連れ歩いた。フォーキーを引きずって歩いていたウッディの目にアンティークショップが止まった。そこにはアンディの家にいた時に一緒だったおもちゃのボーのランプがあった。ウッディはそのアンティークショップにボーがいるのではないかと思い、店の中に入って行く。
店の中にはボイスボックスが壊れ、それにより子供に愛されていない人形のギャビー・ギャビーがおり、ウッディは内蔵されているボイスボックスを奪われそうになる。ウッディは間一髪で逃げ出し、アンティークショップの孫娘に拾われて外に出ることに成功する。しかし、フォーキーはアンティークショップ内におり、ウッディと離れ離れになってしまう。
一方その頃、キャンピングカーのバズ達はウッディの帰りが遅いので心配していた。そこでバズはウッディとフォーキーを探しに行く。
映画『トイ・ストーリー4』のあらすじ【転】
アンティークショップの孫娘に拾われたウッディは砂場に連れていかれ、そこで偶然にもアンディの家で一緒に過ごしていたボーと再会を果たす。ボーはアンディの家から誰かに貰われ、アンティークショップに行きつき、何とかアンティークショップから逃げ出したのだ。そして今は砂場で誰の所有物になるわけでもなく生活している。
ウッディはフォーキーをアンティークショップから救出するために力を貸してもらおうとボーを説得する。初めは断るボーであったが、ウッディの熱意に負け、協力してくれることとなる。ボーの仲間数人とアンティークショップへ向かう道すがら、ウッディを探していたバズ達と出会い、協力してフォーキーを連れ戻す計画を立てる。
しかしながら、ギャビー・ギャビー達は強く、フォーキーを救い出す計画は失敗に終わってしまう。ボーはフォーキーを救い出すことは無理だと考えたが、ウッディはボニーが大切に思っているフォーキーを見捨てることはできなかった。そこでウッディは1人でアンティークショップに行き、自身のボイスボックスとフォーキーを交換することを申し出る。
映画『トイ・ストーリー4』の結末・ラスト(ネタバレ)
ボイスボックスを失ったウッディは声が出なくなったが、ギャビー・ギャビーは声を取り戻した。これで子供たちに愛されてもらえると思ったギャビー・ギャビーは、早速アンティークショップの孫娘のおもちゃになろうと声を出した。孫娘はギャビー・ギャビーの声を聞き、初めは興味を持つもすぐに興味をなくし、ギャビー・ギャビーは箱に戻されてしまう。
ウッディは落ち込むギャビー・ギャビーに声をかけ、ボニーの家に誘う。そんな中、アンティークショップにボニーが入ってきて、ウッディはフォーキーをボニーに返すことに成功する。フォーキーを無事にボニーに返すことができ安心したウッディは、ウッディを助けに来たボーとギャビー・ギャビーを連れて遊園地に向かった。
遊園地で迷子になっている女の子を見つけたギャビー・ギャビーは慰めようと近くに座る。ギャビー・ギャビーを見つけた女の子はギャビー・ギャビーを抱き上げ安心し、親と再会することができた。ギャビー・ギャビーは満足げに微笑み女の子と一緒に去って行った。
その後、バズ達がウッディを迎えに来るが、ウッディは帰らず、ボーのもとに残ることに決めていた。ウッディは仲間達にお別れをし、ボーと共に過ごすのであった。
映画『トイ・ストーリー4』の感想・評価・レビュー
今回の『トイ・ストーリー4』は賛否が分かれる内容であったと感じる。前作までの主要キャラクター達が脇役になっており、活躍の場も少ないため、前作までのファンは物足りないかもしれない。また、最後のウッディが下した決断にも納得できない人もいると思う。ウッディがボニーという子どもよりも、ボーと過ごす自分の幸せを取った点も、賛否が分かれる要因であると感じる。しかしながら、ウッディの最後の選択は、持ち主のことだけを考えるのではなく、自分自身の人生に向き合うという選択である。これは自我を持ったおもちゃであるウッディが、自我を持ったものとして成長したと考えられる。今までのシリーズでは考えられなかった選択をするようになるまで、ウッディは成長したのである。(MIHOシネマ編集部)
どうしてこの作品は作られたのでしょう?これ以上ないラストだと思われた『トイ・ストーリー3』から9年。「あなたはまだ本当のトイ・ストーリーを知らない」というキャッチコピーとともに、背を向けたウッディとバズのポスター。今作は今までで1番大人なトイ・ストーリーでした。子供が観てももちろん面白くて、楽しい作品だと思います。しかしそれだけでは無いメッセージ性がとても強く、私はこの作品が作られた意味を考えてしまいました。
ウッディの最初の持ち主アンディは特別な子だったのかもしれません。飽きっぽくて、お気に入りがすぐに変わってしまうのを子供らしいと言うのであれば、この作品についてはあまり深く考えずに純粋に楽しめると思います。(女性 30代)
前作から9年経っての最新作でした。話題性があった一方で、ストーリー性がやはり今までの作品を超えられないような感じがありました。個人的にはその点少し残念にも思ってしまいましたね。新しいキャラクター「フォーキー」が見た目もあってか、若い人にすごく受けていてキャラクター作りは良かったんだと思います。時代ということがあってか、すごくどこに行ってもグッズが種類豊富にあり、もう『トイ・ストーリー』というシリーズ作品は社会的人気なんだと思われますね。(女性 20代)
個人的にはこれはこれでありだ。むしろ今の時代だからこそ、描くべき物語だったのではと思う。
別に、この作品は持ち主のもとで最後まで寄り添う道を選ぶことを否定はしていない。現に作中でも、そういう道を選んだおもちゃがいたからだ。でも、「そうじゃない選択もあるよ。」「多様性があるよ。」ということを伝えているのではないだろうか。
登場する新キャラクター、フォーキーはスプーンに手足をつけた雑なおもちゃ、傍から見たらいわばゴミだ。でも、ボニーには大切なおもちゃ。このキャラのお陰で「自分の価値って何? 他人が価値があるって言ったら価値があるの? ゴミって言ったらゴミなの?」という、「自身の価値をだれが決めるのか」という事を考えさせられる。(男性 30代)
関連作品
前作 トイ・ストーリー3
みんなの感想・レビュー