映画『蛇鶴八拳』の概要:1977年製作のジャッキー・チェン・主演の映画。当時制限がかかっていたカンフー映画デジャッキーのやりたいことをやることができた最初の作品である。
映画『蛇鶴八拳』 作品情報
- 製作年:1977年
- 上映時間:100分
- ジャンル:アクション
- 監督:チェン・チー・ホワ
- キャスト:ジャッキー・チェン、ノラ・ミヤオ、キム・ティン・ラン etc
映画『蛇鶴八拳』 評価
- 点数:75点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『蛇鶴八拳』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『蛇鶴八拳』のあらすじを紹介します。
少林寺八派のカンフーの達人、所謂師範たちは平和のためと拳の上達のため10年に1度集まり技を披露していた。
その集まりで流派を融合させた「蛇鶴八拳」を編み出した彼らは、祝杯をあげた。
しかしこの酒の中に毒が盛られており、師範たちは非業の死を遂げる。
この時に極意書も奪われており、この秘術は闇の中であった。
強者たちはこの極意書を探しまわるが見つからない。
そんな時、秘伝書を持っているという噂が立った男がいた。
名は徐(ジャッキー)という。
彼はこの秘伝書をわざと落とすなどして、師範たちを殺害した犯人を探していたのだ。
犯人は青あざがある男だという。
様々な人間が襲って来る中、ついに黒龍党の親分・チェンティを突き止める。
少林寺に向かった徐は仲間を連れ、黒龍党に敵うちを始めるのだった。
映画『蛇鶴八拳』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『蛇鶴八拳』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
いきなり強いジャッキー映画
初期のジャッキー映画の醍醐味は、弱い男が修行をへて強くなると言うことだ。
それがあるから観客も感情移入ができてまるで自分が強くなったかのような感覚に陥り、最強の男のつもりで見ることができる。
これがジャッキー映画の楽しみ方の一つでもある。
修行の仕方はいたってシンプル。
腕立て伏せや、師匠や大きな岩を背中に乗せて指たて伏せなどアナログで体を酷使する修行は見ていてもワクワクし、憧れたものである。
したがって少々残念ではあるが、これはこれで目新しくて面白い。
またヘラヘラしているジャッキーも今回は封印。
始終寡黙で真顔の彼の演技もある意味新しくて楽しめるというものだ。
内容重視のシリアス映画
少林寺の8師匠が殺されるという、冒頭から劇的な始まりをした映画である。
ジャッキー映画にしてはシリアスな物語であり、コミカル要素は封印している。
ジャッキーコメディが好きな人には違和感があっていまさら見にくいかもしれないが、実は初期のジャッキー映画はこのような作風のものが多かった。
音楽が盛り上げる
ジャッキー映画の日本公開版と言えば、音楽。
と言うよりも主題歌と言った方が良いかもしれない。
日本公開版のみにかかるメロディアスで切ない音楽は、最後闘うお約束の場面を非常に盛り上げてくれる。
本作品の主題歌は、デンジャラスアイズ。
ゆったりとしているのにサビは一気に盛り上がる。
これで娯楽作品というよりも、一気に復讐作品という雰囲気に作り替えられなんだか素晴らしいものを見たという気持ちにさせられるのだ。
日本公開版のみでしか使用されていないことから、日本人の好みを熟知してのことかもしれない。
映画好きでなくても、多くの人が知るジャッキー・チェン。今でも活躍している彼の1977年の作品と知り、とにかく驚きました。こんなにも長い間、第一線で素晴らしいカンフーアクションを見せてくれる俳優はなかなかいません。
見どころはとにかく強いジャッキー・チェン。個人的に、彼はコメディっぽい作品が似合うイメージだったのですが今作はかなり硬派な印象。それがすごく良かったです。彼がやりたかったカンフーやアクションはこういうものなんだとしっかり伝わってきました。(女性 30代)
映画『蛇鶴八拳』 まとめ
初期のジャッキー映画が好きな人と、現在のアクションスターとしてのジャッキー映画が好きな人と別れる。
もちろん両方好きな自分のような人間もいる。
初期の映画はいかにもカンフー映画であり、ブルス・リーに影響を受けている箇所も多々見られる。
しかしオリジナリティー豊かなのがジャッキー映画最大の魅力。
初期は規制が多く、納得のいくものが作れなかったと後になってジャッキーは言っているが、規制の中で彼らしさがちゃんと出ている気がする。
それが彼の存在感なのかもしれない。
もちろんその後の彼の活躍は目覚しく、才能もすごいものであるが。
決められた中でいかに自分をアピールできるかというのが初期の見所でもある。
是非そこに注目して観てもらいたい。
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