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映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』の概要:俳優の斎藤工が企画・脚本・総監督などを兼任し、現代社会へ強く訴えかける異色作。いき過ぎたコンプライアンスによって、表現の自由が制限されている現状を、様々な角度からオムニバス形式で描いている。

映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』の作品情報

COMPLY+-ANCE コンプライアンス

製作年:2019年
上映時間:70分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:飯塚貴士、岩切一空、齊藤工
キャスト:秋山ゆずき、平子祐希、斎藤工、大水洋介 etc

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映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』の登場人物(キャスト)

松山ゆずき(秋山ゆずき)
女優・タレント。ディズニーが好きでディズニーランドへ行くのが趣味。
カメラマン(斎藤工)
ゆずきの取材を行い、カメラマンとして質問する側にいる。規制に詳しく、気になり出したら止まらない。
喫茶店の店員(大水洋介)
パンチのあるTシャツを着用し、何かと取材に問題を持ち込む。
華村あすか
アイドルグループに所属するアイドル。両親に撮影内容を説明したが、上映に反対される。

映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』のあらすじ【起】

コンプライアンスとは、命令に追従すること及び法令遵守することである。

2019年12月17日。パリ、バスティーユ広場では年金制度改革案破棄を訴える数十万人からなる大規模デモが勃発。交通機関がストライキを起こして都市機能が麻痺する中、これらの要求に政府は案の一部を撤回した。

2019年9月5日。某アイドルグループが海獣の衣装を身に着け、浜辺で襲われるというショートフィルムを撮影したが、その撮影内容と意図がアイドル達の両親に理解できず、反対される。メンバーの華村あすかを含む彼女達は両親の反対を受けスタッフにフィルムの上映をしないで欲しいと願い出た。アイドル達はこの企画も仕事であると考え自ら望んで撮影に挑んでいる。アイドルは時に素の部分を晒してでも自らを表現することが必要であるが、プライバシーを守るためにはどうすれば良いのか思い悩む。

2019年現在、日本は世界報道自由度ランキング67位。社会を作るには規制が必要だが、それは自らの口を塞いだ上で作られている。

映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』のあらすじ【承】

ラッパー狐火の『再録コンプライアンス』という曲は非常に攻撃的なリリックで日本社会を痛烈に非難している。曲と共に流れる映像は全てモザイクがかかっており、視界からも行き過ぎたコンプライアンスに対して非難を訴えた。一線を越えたら最後、謝罪会見に炎上。世間からの非難を浴びるが、これらをプラマイゼロにするのはコンプライアンスだと歌う。

犯罪組織ツンドラを検挙するため、奔走するコンプライアンス刑事カルビンは、警察署長の制止も聞かず行き過ぎた捜査を続け、とうとう本拠地を見つけ出す。彼は相棒のアンドロイド、デンの言うことも聞かず、強権的な態度で好き放題に振る舞い幼い子供もろともツンドラの本拠地を爆破。

ツンドラ検挙には半年もの時間をかけ、慎重に行うべきだったはずをカルビンはたったの6時間で成し遂げた。そうして、1カ月のバカンスへと早々に入ってしまう。デンはカルビンの行動に疑問を抱きながらも、与えられた1カ月の休暇を使って被害者の話を聞いて回る。そして、タイムマシンを作りカルビンと共に事件前へ向かった。

デンは動揺するカルビンを促し、被害者の1人を救う。デンの説得に頷いたカルビンは指示に従って穏便に事件を解決。そうして、ツンドラ本拠地へ。すると、ツンドラのボスの幼い息子は会社をクリーンにするため、経済の勉強をしていたと明かす。息子の話に動揺したボスはあっさりと逮捕。このことによりカルビンの心に思いやりが芽生えたが、そのせいでコンプライアンスを違反したと現代で制裁されそうになる。しかし、コンプライアンスレジスタンスによって助けられ、彼らの活動へと協力することにするのだった。

映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』のあらすじ【転】

とある喫茶店にて松山ゆずきの取材が行われた。この撮影には喫茶店で流れる曲の著作権などにも気を遣い、音楽も止めてもらう。ところが、取材前に喫茶店の店員が松山とマネージャーに許可も得ずスマホで写真を撮ってしまう。肖像権の侵害となるため、すぐさまマネージャーが立ち上がった。

取材は順調に進んでいたが、そこへ店員が突如、プリンを持って来る。しかも、そのプリンが入っていたカップまでテーブルに置いた。プリンのメーカーが競合他社であった場合、大変なことになる。プリンを崩して形状を誤魔化すことでどうにか取材を再開。ところが、取材の中で松山が某アイドルグループに所属するアイドルのファンであることを明かす。グループの中の1人がファンだと明言すると、波風が立つ。ともすれば共演NGとなる恐れもあり、ファンだと言うならばグループ全体のファンだと言うことになった。

映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』の結末・ラスト(ネタバレ)

取材内容を若干変更したが、タレント以外の職業に関してまたしても問題が発生。更にメーカー名などが記載された物に関しても全てモザイクがかけられてしまう。その上、背景に置かれた絵画に関しても規制に引っかかると言い出し、周囲はモザイクだらけに。松山のテンションも徐々に低下。

何を言っても引っかかるので、彼女は何も言えなくなりマネージャーの言いなりになってしまう。それでも取材は続行されたが、何を答えても引っかかる。これには松山も困り果て、質問には全て何もない、分からないと答える羽目に。これでは取材にならない。すると、松山はとうとう怒り出し、マネージャーと口論になってしまう。その後、喧嘩の火種は取材陣にも及び、放送禁止用語だらけに。そうして、できあがったインタビューは、とにかく差し障りがなく誤魔化しの利く内容なのであった。

映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』の感想・評価・レビュー

企画・脚本・総監督・声・演出など斎藤工が務め、オムニバス形式で現状を強く訴えた異色作。今作に使われた写真なども斎藤工自らが撮影しており、第15回ロサンゼルス日本映画祭にてニューウェーブ作品賞、最優秀監督賞を受賞している。

オムニバス形式で進行していくが、全てにおいてコンプライアンスによって表現の自由が狭められていることを強く訴えている。一番、痛烈でストレートだったのが、ラッパー狐火による『再録コンプライアンス』という曲のリリック。そして、コンプライアンスが全て悪いというわけではなく、コンプライアンスによって想像力を豊かに働かせるべきだと気付かせてくれるのが、中盤で描かれる刑事と相棒の人形劇だ。終盤の取材の話も面白く、行き過ぎると息が詰まって何もできなくなるという現状を如実に描いた。非常にストレート且つ、人情味があり強いけれども優しさがある面白い作品となっている。(MIHOシネマ編集部)

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