この記事では、映画『BURN/バーン』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『BURN/バーン』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『BURN/バーン』の作品情報
上映時間:87分
ジャンル:サスペンス
監督:マイク・ガン
キャスト:ティルダ・コバン=ハーヴィー、スーキー・ウォーターハウス、ジョシュ・ハッチャーソン、ハリー・シャム・Jr etc
映画『BURN/バーン』の登場人物(キャスト)
- メリンダ(ティルダ・コバン=ハーヴィー)
- 田舎町のスタンドで働く孤独な女性。客はみな派手なシーラと話したがり、誰も自分に興味を持たないことを悩んでいる。積極的に人へ話し掛けるが、どこかズレている彼女は全く相手にされない。悩みは次第に歪んだ欲求へと変わり、秘かに想いを寄せているリウを盗撮するだけでなく、強盗に入ったビリーを性的に誘惑しようとする。
- ビリー(ジョシュ・ハッチャーソン)
- バイカー集団と揉めて金と命を狙われ、逃げる途中にあったスタンドへ強盗に入る。自分に付いて来ようとするメリンダを拒絶するが、彼女に捉われレイプされてしまう。
- シーラ(スーキー・ウォーターハウス)
- メリンダの同僚。彼女とは正反対の派手な見た目で、言い寄る男は数知れない。仕事に対して不真面目な姿勢で、常にスマホに夢中になっている。ペリーという彼氏がいる。
- リウ(ハリー・シャム・Jr)
- 群保安官事務所の新人巡査。初めての夜勤で緊張しており、手順通りに仕事を進めようと必死になっている。
- ペリー(シャイロー・フェルナンデス)
- シーラの彼氏。待ち合わせに来ない彼女を心配してスタンドを訪れ、メリンダに言われた通りモーテルへ向かう。
映画『BURN/バーン』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『BURN/バーン』のあらすじ【起】
出勤したメリンダは、給油しながら煙草を吸う男性客を見つけ注意した。男はメリンダの言うことを一切聞かず、彼女は仕事を続けた。
店内の清掃をするメリンダは、スナック菓子を選ぶ男性客に声をかけお気に入りのフレーバーを勧めた。客は彼女の前ではお菓子を手に取ったが、メリンダの背後でそれを放り投げ店を出た。
男子トイレの掃除を終えたメリンダは、個室にこもって隠し撮りしたリウの写真を眺めてから店内へ戻った。同僚のシーラはSNSのチェックに夢中になっていたが、フレッドの来店に顔をしかめてレジ奥へ引っ込んだ。年老いた彼はシーラに想いを寄せており、そっぽを向く彼女へしつこく話しかけた挙句プレゼントを渡した。シーラはプレゼントを押し返し、口汚い言葉を浴びせて帰らせた。
メリンダは、スタンドにパトカーが停まったことに気付くやいなやタイヤの空気入れの側へ立ち、リウから声がかかるのを待った。同じ頃、銃を隠し持ったビリーはリウの動向を伺いながら店内をうろついていた。
リウはいつも通りコーヒーを買って店を出ようとしたが、シーラは彼の姿を盗撮しているメリンダに気付き、リウと二人で彼女のスマホを確認しようとした。そこへ通報が入りリウは行ってしまったが、シーラはメリンダのカメラロールを強引に開き、アルバムまで作っている彼女を貶した。
裏口で泣きながら煙草を吸ったメリンダが店内へ戻ると、シーラはビリーに銃で脅されていた。

映画『BURN/バーン』のあらすじ【承】
シーラと共にレジカウンターへ追いやられたメリンダは、レジ金は小銭しかなく金庫の鍵も店長が持っていて開けられないと知り苛立つビリーへ「私なら金庫の鍵を開けられる」と言った。メリンダは唖然とするシーラをよそにバックヤードへ向かった。
メリンダがいなくなってすぐに来客があった。ビリーはシーラへ「騒ぎ立てるな」と忠告すると店の隅で様子を伺ったが、シーラは会計を済ませた客のレシートに「通報して」と書いて渡した。ところが、胸元を大きく開けさせて戻ったメリンダは、客から紙を奪って捨てた。客が去り、ビリーはメリンダへ金の入ったリュックを渡すよう言ったが、彼女は「私も連れてって」と強気でリュックを渡そうとしない。困惑するビリーの横で、シーラは二人を小馬鹿にして笑った。
怒ったビリーは、メリンダを殴り倒してリュックを奪った。シーラはメリンダを抱き起こすと、女を脅して銃も撃てないビリーを罵った。怒った彼はシーラの頭へ銃を突き付けると、口が減らない彼女をバックヤードへ連れて行った。
メリンダは、コーヒーサーバーを手にシーラと揉み合うビリーへ近づくと、熱いコーヒーを彼の顔面に浴びせた。ビリーは反射でシーラの頭を撃ち抜いてしまい、メリンダはもがく彼へ消火器を振り下ろした。
映画『BURN/バーン』のあらすじ【転】
意識が戻ったビリーは椅子に縛り付けられていた。彼はシーラの死体を片付けながら尚も付いて来ようとするメリンダを宥め、まずは鎮痛剤を持って来るように言った。
ビリーの元へ戻ったメリンダは、鎮痛剤と偽り精力剤を飲ませた。ビリーは拘束を解かせるために口から出まかせを言ってメリンダを説得したが、彼女は「誰も私を知ろうとしないの」と泣き出し、その内にビリーの下半身は熱くなっていった。勃起が治まらず息を上げるビリーは必死でもがいたが、この時を待っていた彼女は「全部嘘なんでしょ、私を嫌ってる」と言いながらビリーのズボンを開けさせ、自身もズボンを降ろすと彼をレイプした。
ビリーは渾身の力で椅子ごと体を倒しメリンダに向かって突進したが、ロッカーに頭を強打して倒れた。動かないビリーを見たメリンダは、店先へ戻りようやく通報したが、そこへペリーが来店しシーラの所在を訪ねてきた。泣きながら「知らない」と言うメリンダに戸惑うペリーは、携帯を手放さない筈のシーラのスマホが床に落ちていることに気付き、一行に泣き止まないメリンダを問い詰めた。彼女は「Gジャンを着た男の人と出て行った」と嘘を吐き、ペリーは一番近いモーテルへシーラを捜しに向かった。
メリンダはシーラとビリーを埋めるため、スコップを手に店外へ出た。そこへビリーを追っているバイカー集団が現れたため、パニックに陥ったメリンダはビリーから奪っていた銃を彼らへ向けた。防犯カメラを警戒したバイカー集団はそのままスタンドを後にし、彼らに言われてカメラの存在に気付いたメリンダは映像を消そうとしたが、レコーダーは鍵付きのボックスに入っており開けられなかった。
映画『BURN/バーン』の結末・ラスト(ネタバレ)
煙草を吸って落ち着きを取り戻したメリンダは、店内へガソリンを撒こうとした。そこへ、スタンドに盗難車が停まっていると気付いたリウが来店、犯人を特定するために防犯カメラを確認させてくれと言った。メリンダは鍵が無いことを伝えたがリウは手順に従って店長へ連絡、メリンダは電話する彼へ銃を向けようとした。
電話を終えたリウは、異常はなかったかメリンダに聞いた。銃を隠した彼女は「緑のジープに乗って来た客が一番近いモーテルの場所を尋ねてきた」と答え、リウをモーテルへ向かわせようとした。しかし、彼は手順にこだわり、店内を見てから行くと言う。メリンダは泣きながら「信じてないの?」と訴え、呆れたリウはバックヤードへ向かった。
メリンダはバックヤードを覗くリウの背後で銃を構えたが、彼は何も異常はなかったと言い、「困った時は連絡して」と自分の電話番号をメリンダに渡して店を出た。
メリンダがバックヤードを確認すると、そこにビリーの姿はなかった。彼女は金の入ったリュックを背負い、店内へガソリンを撒いた。そこへ怒り狂ったビリーが姿を現し、メリンダは金を渡す代わりに私を見逃してと交渉した。さらに、口論する二人の前にペリーが戻り、興奮状態の彼とビリーは揉み合いになった。
ビリーはペリーを殺害すると、メリンダがレジ横に置いていた彼の銃を手に取り、メリンダに向けて発砲した。ガソリンを被っていた銃は発火し、ビリーと店の床は炎に包まれてしまった。メリンダは命からがら店の外へ逃げ出し、駆け付けたリウによって保護された。彼女は、ようやく本心から「君を心配している」と言うリウに何があったのか問われ、じっと彼の目を見つめた。
映画『BURN/バーン』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
メリンダのサイコパスな本性がゆっくりと露わにされていく斬新なサスペンスだった。
初見では、彼女がビリーをレイプするシーン辺りから生理的にも精神的にも辛くなって観るのをやめてしまった。シーラと自分を比較しての孤独、被害妄想、周囲の人間からの心無い言葉…全てに打ちのめされた女の成れの果てという感じが堪らなく苦しかった。行き場のない寂しさや性的欲求を歪な形で昇華させようとするメリンダは、想像はできるが共感や感情移入が難しいキャラクターだった。
キャッシュレスの時代にスタンドへ強盗に入るビリーの浅はかさはさて置いても、誰一人としてメリンダと向き合わなかった結果がこれである。コミュ症だって人間です…と、重い気持ちになった。(MIHOシネマ編集部)
序盤は静かで不気味な雰囲気でしたが、後半にかけて一気に狂気が加速していき、目が離せませんでした。孤独で人付き合いが苦手なメリッサが、強盗事件をきっかけに理性を失っていく様子が怖いと同時に切なかったです。彼女が一方的な好意を募らせて暴走していく過程がリアルで、ラストの「私が彼女を助けた」という台詞がゾッとしました。(30代 女性)
期待していた犯罪スリラーとは一味違い、むしろ“サイコスリラー”として印象に残る作品でした。メリッサというキャラの異常性が徐々に表に出てきて、ただの被害者では終わらない展開に驚かされます。強盗犯こそがターゲットになっていく構図が面白く、ラストは彼女の狂気の勝利とも言える結末。じわじわくるタイプの怖さでした。(20代 男性)
観終わったあとに、何とも言えない不気味さが残る作品です。主人公のメリッサの挙動は序盤からどこか不自然で、だんだんと「あ、この人普通じゃない」と感じさせる演出が巧みでした。とくに人質を逆に支配してしまう展開は斬新で、男女の力関係が逆転するあたりも現代的でした。静かな狂気を味わいたい人にはおすすめです。(40代 男性)
序盤はヒューマンドラマっぽく始まるので油断していましたが、メリッサの異常な執着と行動がどんどんエスカレートしていく展開に鳥肌が立ちました。銃を手にしたときの彼女の豹変ぶり、そして自分の世界に相手を引き込もうとする執念が怖すぎます。意外性のある結末と、モノローグが静かに胸に残りました。(30代 女性)
「誰にも注目されない人間」が持つ寂しさと、そこから生まれる歪んだ愛情がテーマのように感じました。メリッサの行動は常軌を逸していますが、なぜか完全には責めきれない。ある意味、現代社会の病理を映し出した映画かもしれません。スリラーとしては地味かもしれませんが、心理劇としては深い作品です。(50代 男性)
予告では単なる強盗サスペンスと思っていましたが、実際には一人の女性の“崩壊の物語”でした。メリッサのあの抑えた演技と狂気のバランスが絶妙で、後半は彼女に同情する気持ちさえ芽生えてきました。特に警官に対する対応や、ラストの無邪気な表情が恐怖を倍増させます。低予算ながらインパクトは大きいです。(20代 女性)
見たあと、心の奥に残るのは恐怖よりも寂しさ。メリッサのような人は実際にどこかにいそうで、「何かがきっかけで人は壊れる」という現実を突きつけられたような気がします。彼女にとっては強盗犯が唯一の“交流”だったという事実が悲しい。最後の独白も妙にリアルで、不安な余韻が残る一作でした。(40代 女性)
脚本がシンプルで無駄がなく、物語の展開が予想外だったのが良かったです。強盗事件という非日常を描いていながら、登場人物の会話や行動にリアリティがあって引き込まれました。主人公が一線を越える瞬間の演出も巧みで、ラストの「助けた」という一言の裏にある支配欲が本当に怖かったです。(30代 男性)
メリッサというキャラクターは本当に不気味でした。孤独、自己否定、承認欲求、全てが積み重なって爆発した瞬間を見せられているようでした。ホラーとは違うけれど、心にくる怖さがあります。強盗事件が単なる“きっかけ”に過ぎなかったことが後半でわかり、じわじわと効いてくる演出が印象的でした。(20代 男性)
映画『BURN/バーン』を見た人におすすめの映画5選
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『BURN』のように、社会に馴染めない主人公が狂気に堕ちていく過程がじわじわと描かれます。ジェイク・ギレンホールの不気味で魅力的な演技も圧巻。静かに破綻していく人物の描写が秀逸な問題作です。
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『BURN』のメリッサと同様、主人公が社会から孤立し、やがて常識を逸脱していく過程にゾッとさせられます。ホアキン・フェニックスの鬼気迫る演技と、美しくも陰鬱な映像美が圧巻の一作。
ハードキャンディ
この映画を一言で表すと?
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スレッシュホールド -目撃者-(The Stranger)
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正体を隠す潜入捜査官と、真相に迫る容疑者が織りなす静かな地獄。
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『BURN』同様、会話と微細な表情の変化にこそ恐怖が潜むスリラー。静かな演出の中に詰め込まれた不安と緊張がたまらない。派手さはないが、じっくり味わう心理劇としておすすめです。
オープン・ウォーター(Open Water)
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『BURN』に共通する“逃げ場のない閉鎖的恐怖”が味わえる一本。状況は違えど、人間の心理が極限状態でどう壊れていくかにフォーカスした秀作。実話を基にしたリアルな恐怖が胸に残ります。
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