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映画『レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録』の概要:最新のVFXにて古代中国神話を題材に描かれた剣戟映画。太陽が見えない闇が覆う“隠された町”へ移住した医師チンルオ。彼女は幼馴染で刑事のションと共に怪鳥襲撃事件の謎を追うことになるが、事の真相は衝撃的なものだった。

映画『レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録』の作品情報

レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録

製作年:2020年
上映時間:72分
ジャンル:アクション
監督:シュエ・ウェンホワ
キャスト:ガオ・スーウェン、ツァイ・ペイチー、チャン・チン、ジャン・ウェンウェン etc

映画『レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録』の登場人物(キャスト)

チンルオ(ガオ・スーウェン)
医師。薬屋の娘で優れた観察眼を持つ。薬草に詳しく人並外れた嗅覚を持っている。1年前、殺人の罪で牢に投獄され、拷問された経験から人嫌いになり“隠された町”へ移住。医局を営んで生計を立てている。
ション(ツァイ・ペイチー)
開封府(警察署)の刑事。幼少期にチンルオの父に拾われ、チンルオと兄妹のように育つ。洞察力と推理力があり、剣の達人。蛇の鱗を持ち毒耐性がある。チンルオを守るのが使命。
リン(チャン・チン)
珍しい鳥を求めて旅をする女性。百鳥図を完成させるのが夢。心優しく天真爛漫で明るい。チンルオと接することで情を深める。姉のトゥに復讐を強要されていた。
トゥ(ジャン・ウェンウェン)
不帰鳥の仮面をつけた謎の女。実はリンの姉で、両親を殺した元海賊に復讐心を燃やしている。体内で毒虫を飼っており、蟲術を用いる。

映画『レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録』のあらすじ【起】

闇に覆われ人や人ならざる者が行き交い、驚異に溢れた“隠された町”へ刑事のションと共にやって来た医師のチンルオ。居住の許可を得るためには隠された町の看守である夫婦に金品を献上しなければならなかったが、チンルオは夫妻が抱える病を一目で見抜き、彼らを治療することで許可を得る。

ベンリョウの町ではとある薬を服用した邸の主人が怪鳥に襲われ死亡するという事件が発生。捜査を命じられた刑事のシェンが調査に向かった。邸の家人の言う話では、襲われる原因となった薬は3日前に町の薬屋が処方したものらしい。

その頃、チンルオは山道で旅人のリンという女性と出会う。絵師である彼女は希少な鳥を探しながら旅をしており“隠された町”を目指していた。チンルオは彼女に乞われて看守との面談へ。町に滞在するルールは交換であったが、リンには何も交換できるものがない。そこで、チンルオは夫婦に毎日、病に効く薬を届けることでリンの滞在許可証をもぎ取るのだった。

リンを医局兼自宅へ連れ帰ったチンルオは、彼女にションから1年前にもらった鳥の調教を頼む。
怪鳥の謎を捜査するションには生まれつき蛇の鱗があった。彼の身体を治療するには特殊な毒が必要で、それを入手できる場所が“隠された町”である。ションは時折発作によって身体に鱗が発生する。一先ずの応急処置をしているのがチンルオだった。

その日の夜、発作にてチンルオの元を訪れたション。彼が怪鳥事件の捜査をしていると話すと、チンルオも共について行くと言う。鳥に目がないリンも同行することになった。

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映画『レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録』のあらすじ【承】

一行は事件があった邸へ。嗅覚に優れたチンルオは匂いから鳥が襲い掛かったのは薬のせいではないと告げる。更にリンが見たところ、落ちていた羽は妖獣の不帰鳥の羽であった。肉食である不帰鳥の顔は魚で、龍のような尾を持ち群れで行動する。巣を作らないことから不帰鳥と呼ばれていた。かつてリンの祖母が飼っていたことがあるらしく、くちばしに猛毒があり咬まれれば即死し、一瞬で骨と化すと言う。だが、不帰鳥は腐肉を好む性質があるため、生きた人間を襲うのはおかしい。

チンルオは羽についた海塩の匂いが気になっていた。殺された主人が塩商人であったことから、もしかすると闇塩の関係で殺された可能性が高い。隣の町キョウチョウフに塩湖があるため、鳥はそこから飛んで来たかもしれない。ションは町の名前を耳にし、塩商人がベンリョウに来る前、キョウチョウフに勤めていたことを思い出した。そこで、チンルオはションに都へ行きたいと告げる。リンも同行し情報を集めるため、別行動となった。

チンルオとショウは羽についた海塩の匂いを探して市場を歩き、闇塩を発見。入手先を店員から聞き出し、その店へ向かう。店の奥の倉庫には確かに闇塩が蓄えられていた。店の主人に話を聞くと、死んだ塩商人はこの店の倉庫に闇塩を預けていたらしい。店の主人は共謀する気がないのなら、命を奪うしかないと人手を集めて襲い掛かって来る。幸い、ションは手練れの剣士であったため、助かった。

帰宅後、リンから南門の守衛が黒い鳥の群れを見たという話を聞く。城門の南には林と沼地しかないが、不帰鳥は腐肉を漁れる沼地を好むらしい。その日はもう遅いため、ションもチンルオの家に泊まることになった。

翌早朝、ションが家を出るとリンが追いかけて来る。ションはチンルオが“隠された町”へ来た経緯を話して聞かせた。

映画『レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録』のあらすじ【転】

1年前、処方した薬により患者が死亡したことで、チンルオが投獄されることになった。だが、犯人はチンルオではなく、死亡した患者の息子だった。息子には多額の借金があり、父親にばれることを恐れ薬に毒を混ぜて毒殺したと言う。真実が明るみに出たことでチンルオの罪は晴れたものの、彼女は牢で受けた拷問のせいで人を恐れるようになり、“隠された町”へと移り住むことになったのだった。

その日、リンは更なる情報を探りに向かい、ションは開封府(警察署)の図書館で調べ物をすることに。チンルオは生家でもある薬屋へと顔を出した。兄弟子に歓迎されたチンルオは昼食をご馳走になるが、その料理に使われた塩が闇塩であることに気付く。兄弟子は死んだ塩商人に目の薬を処方していたが、同様に別の商人にも同じ薬を処方したらしい。その商人が礼として持って来た塩が闇塩だった。商人は死んだ塩商人が闇塩を預けていた店の主人である。

ただちに店の主人を開封府へ連行したションは、資料を調べた上で推理した結果を話して聞かせる。死んだ塩商人と古い知り合いだった男は、闇塩を売買する中継所として店を構え元締めになった。だが、近頃目を病んだため、薬屋で薬を処方し服用している。ションは男に丸薬を飲ませ、口から這い出てきた虫を捕まえた。男は驚愕し、目を病むきっかけとなった出来事を話し出す。

数日前、店に見たことのない衣を着た若い女が泊まった。奇妙な身なりをしており、加えて歌が上手だったと言う。話の内容から不審な点に気付いたション。
チンルオの元へ戻り男に飲ませた丸薬の薬効を聞く。薬は毒虫を除くもので鳥の羽からも虫の匂いがしていたらしい。

チンルオとションは元締めの店へ向かい、鳥の群れがやって来るのを待った。だが、鳥の行き先を追ったションは不帰鳥の仮面を身に着けた若い女に襲撃される。激しい剣戟を繰り広げた後、女は逃げて行ったが、ションは無人の家でゴイサギを1羽捕まえて帰った。

チンルオのよるとゴイサギの体から毒虫が見つかったらしい。毒虫には雄が雌を食べる習性がある。男の体から出て来た毒虫は雌だったため、恐らく死んだ塩商人も雌の毒虫を含まされたのだろう。そして、不帰鳥の正体はゴイサギの群れだった。チンルオはリンが嘘を吐いていたことに肩を落としたが、犯人がリンだけとは限らない。

映画『レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録』の結末・ラスト(ネタバレ)

チンルオに注意を促した後、薬屋へ向かったションはチンルオの兄弟子を問い詰める。兄弟子は元海賊で死んだ塩商人と闇塩の元締めとも古い付き合いだった。だが、その2人とは交流を一切、していないと言う。兄弟子は海賊として捕らえられた時、病気を患っていたため、改名して軍には入らなかった。当時、同じ海賊だった元締めと塩商人は改名して軍に入っている。兄弟子の病はチンルオの父が治療してくれたことから、感銘を受け弟子入りしたのだった。

幼い頃、リンは両親と共に小さな漁村で幸せに暮らしていたがある日、海賊が村へと襲撃し、両親を殺されたと言う。死の間際、母親が3人の海賊の似顔絵を遺したため、リンの祖母は恨みを抱えリンに蟲術を教え、徹底して似顔絵を覚えさせた。それが、ゴイサギを使って人を殺す術である。そこで、チンルオはリンに毒虫を除く茶を飲ませたと明かす。蟲術を使う者は自らの体内で虫を飼っているため、茶を飲めば毒虫を吐き出すはずだった。だが、リンは茶を飲んでからしばらく経っても虫を吐き出さない。故に、チンルオはリンが犯人ではないと証明した。

一方、兄弟子の話を聞いていたション。兄弟子が近頃、目が病むと言ったことから危機を察知。ところが、邸から出たところで謎の女に足止めされる。服装を見るにどうやら不帰鳥の仮面を被った襲撃者と思われる。女はリンの姉トゥで妹を脅迫して犯行を実行させていたのである。

襲い掛かって来たトゥと戦うことになったション。激しい攻防を繰り広げたものの、リンの乱入によりトゥから毒針を打たれてしまう。だが、ションは呪いにより毒に耐性があるため、効かなかった。そこで、トゥは兄弟子に狙いを定める。しかし、これはションが防ぎ当たらない。針は跳ね返りトゥへと向かう。リンは咄嗟に自らを盾にして姉を守った。

駆け付けたチンルオが解毒剤を飲ませると、リンは意識を失ってしまう。チンルオはトゥを説得したが、彼女は罪を反省し自らゴイサギの群れへと身を捧げ、命を絶った。
その夜、姉を失った深い悲しみに打ちひしがれたリンは、チンルオに記憶を消す薬が欲しいと願う。チンルオは彼女の願いを聞き、薬を処方。リンが描いていた百鳥図(鳥の図鑑)はションに完成してもらうよう頼んだ。そして、チンルオはションから貰った鳥にリンと名付けることにする。彼女はリンとトゥの悲しい最後に打ちひしがれ、下界とはもう関わらないとションに告げ、今回の出来事と不帰鳥の寂しさを癒す薬の作り方を記した本を渡すのだった。

映画『レジェンド・オブ・ヒドゥンタウン 隠市奇聞録』の感想・評価・レビュー

古代中国神話を基に描かれたソードアクションであるが、まるで続き物のように急に始まるので、世界観や設定がよく分からないままストーリーが進む。古代中国神話が分からないと理解が深まらない可能性がある。刑事の身体に蛇の鱗が発生し、毒耐性があることも詳しい説明がないまま進むが、謎を追う展開やアクションは見応えがある。いつの間にか引き込まれて観てしまうほど魅力はある作品だとは思う。(MIHOシネマ編集部)

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