映画『電車男』の概要:オタクがキャリアウーマンに恋をした…!?彼女に見合う男になる為に悪戦苦闘する電車男の必死さ、素直さが胸を打ちます。若かりし頃の山田孝之の可愛さ、そして演技力に脱帽。
映画『電車男』の作品情報
上映時間:101分
ジャンル:ラブストーリー、コメディ
監督:村上正典
キャスト:山田孝之、中谷美紀、国仲涼子、瑛太 etc
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映画『電車男』の登場人物(キャスト)
- 電車男(山田孝之)
- 独身のオタク。ある日電車の中で酔っ払いに絡まれていた女性を助けた事から、毎日が一転する。
- エルメス(中谷美紀)
- 電車男に助けられた女性。眉目秀麗、心優しいという完璧な人物。
- 酔っ払い(大杉漣)
- 電車の中でエルメスに絡んでいた男性。
- りか(国仲涼子)
- 電車男の2ちゃんねる仲間。看護師で、奥手な電車男を後押しする。
- ひろふみ(瑛太)
- 電車男の2ちゃんねる仲間。現実世界では引きこもりの男性。
- ひさし(佐々木蔵之介)
- 電車男の2ちゃんねる仲間。みちこと夫婦関係にあるが、仲は冷めきっている。
映画『電車男』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『電車男』のあらすじ【起】
「電車男」とは彼が2ちゃんねるというネット掲示板で使用しているハンドルネームです。電車男は社会人をしているものの、伸び切った前髪、野暮ったい眼鏡、そしてチェック服という典型的な、所謂アキバ系オタクの外見をしていました。そんな彼の専らの心の拠り所は、2ちゃんねる内にある「男達が後ろから撃たれるスレ」という独身男性のみが書き込むことを許されるスレッドです。
そんな電車男は、ある夜酔っ払いが乗客に絡みまくっている車両に乗り合わせてしまったのでした。気弱な電車男は、自分が絡まれないように身を縮こまらせていました。するとその酔っ払いは電車男の前を通り過ぎ、同じ車両に乗り合わせていた美しい女性に絡み始めたのです。面倒に巻き込まれたくないため、誰も彼女を助けようとする人は現れません。
その時、電車男を自分でもよく分からない感情が襲います。そして、電車男は彼女を救う為に及び腰ながらも立ち上がったのでした。次の駅で酔っ払いを駅員に受け渡した電車男は、エルメスに連絡先を聞かれます。
映画『電車男』のあらすじ【承】
そして、その事件から少し経った頃、その女性から電車男の元に荷物が届いたのでした。その荷物を開けてみると、高級ブランド、『エルメス』のペアコップが入っていました。あまりの事態に一人では対処しきれなくなった電車男がこの事をスレッドに書き込むと、スレッドの住人はその女性にエルメス、という名前をつけます。
一方の電車男は、エルメスの美しさと優しさに惹かれていました。出来れば再び彼女に会いたいと願う電車男ですが、しかし今迄オタクを貫き通し、彼女いない歴=年齢の電車男にはどうすればよいのか全く分かりません。そんな電車男を手助けしたのがスレッドの住民達でした。彼らはまるでドラマのような事態が自分達の仲間に起こっている事に大いに盛り上がっていたのです。
そして、彼らは面白がる気持ち半分で、電車男とエルメスの恋を成就させようと結託したのでした。まず彼らは、ペアカップの送り主欄にある電話番号からエルメスに連絡をし、ペアカップのお礼に食事に誘えと提案します。
映画『電車男』のあらすじ【転】
そして、持てる勇気を全て振り絞った電車男は、その住所に記載されている電話番号に電話をかけてみました。すると、電話口からはエルメスの透き通った声が聞こえて来ます。電車男は挙動不審になりながらもカップの礼を伝え、そして仲間達が事前に考えていてくれたセリフ通りに、エルメスを食事に誘うのでした。何と、エルメスは電車男からの誘いを二つ返事で了承します。こうしてエルメスと電車男の初デートが決定したのです。
しかし、ここで新たな問題が浮上しました。明らかにオタクである電車男に対して、恐らくエルメスはバリバリのキャリアウーマンだったのです。それから、スレッド仲間達のプロデュースのもと、電車男大変身作戦が始まりました。まずは長かった髪をサッパリと切り、眼鏡はコンタクトに変えました。洋服もブランドものの服を購入、そして当日に利用する店の下調べも完璧に済ませました。
これらの電車男の決死の努力が身を結び、デート当日、二人は楽しいひと時を過ごすことができたのでした。
映画『電車男』の結末・ラスト(ネタバレ)
そしてその後もエルメスと電車男の逢瀬は続きました。全く正反対の二人ですが、何故かどのデートも楽しく過ごすことができています。そしてとうとう、電車男はエルメスに自分の思いを告げようと思い立ちます。しかしその為にはまず、電車男にはエルメスに話しておかなければいけない事がありました。
それは自分が今まで必死になって隠してきた事、実は自分はオタクで、今まで演出して来たデートも全てネット上の仲間に支えてもらっていたという事です。自分とエルメスは全く立場の違う人間であるという事を理解してもらった上で、電車男はエルメスに自分を愛して欲しかったのでした。
そんな電車男の告白を聞いて、エルメスも自分の秘密を一つ話し始めます。それは、エルメスが電車男に助けてもらうよりも前の事でした。実は以前、電車男はエルメスが落とした定期入れを拾い、彼女に手渡していたのです。その時から、エルメスは電車男に恋をしていたのでした。そうして、電車男は仲間達に支えられ、エルメスとの恋を成就させました。一方でエルメスの成長を見た住人達は、自分達も毎日を前向きに生きようと立ち上がるのでした。
映画『電車男』の感想・評価・レビュー
見終えた時に、とても面白く、心が穏やかな気持ちになった。人には見られたくない自分の暗い部分を克服し、素直に打ち明けられる電車男の強い気持ちや、一歩踏み入れる瞬間が特に勇気を貰った。エルメスを演じた中谷美紀の透き通った綺麗さや、声をかけにくいほどの容姿も見所だ。ネット上の仲間たちの顔は見ることはできないが、それぞれ電車男を応援する人達の思いも表しており、パソコンに流れる文字も面白かった。現実で起こりそうな、起こらなさそうな、微妙な演出も好きだ。(女性 20代)
当時2ちゃんねるがWEBサービスで全盛期だった頃に実際に存在したスレッドの内容を映像化したものである。とにかく奥手で女性との付き合い方は右も左も分からない通称電車男が色々な助言を2ちゃんねる内で聞きながら、デートに漕ぎつけたり、告白を考えたりとついつい電車男を応援したくなってしまう映画である。惚れた相手の為に必死になる姿は、何故か貰い泣きしてしまいそうになる程、不器用で愛らしいのである。(男性 30代)
典型的なオタクとして今まで恋愛とは無縁の生活を送ってきた電車男に突然、美女との恋が始まる。そんな漫画みたいな展開がまさかの実話ということもあり、とても興味深く見る事が出来ました。
恋愛に対して異常なほど奥手な電車男はネット掲示板を通して、顔も名前も知らない人達にアドバイスをもらいつつ彼女に近づいていきます。
この部分はとても現代的でSNSがより普及してきた現在ではとても身近なものとして感じます。
たかがネット、されどネットという事で現在のネットワーク社会の繋がりも馬鹿には出来ないのかもしれないと思う事の出来る作品でした。(男性 20代)
ネットは素晴らしいと思わせてくれる作品だと思った。現代ではネットは悪い方向に持っていかれやすくなっているが、こんなに素晴らしい出会いも落ちているんだと気付かせてもらえる。
美女とオタクな男の人の恋ということだからかオタクという場面がとても誇張されてしまっている気もするが、この作品によりオタクという言葉がさらに広がったと思うので良かったのかもしれない。
主演の山田孝之さんの演技は素晴らしいが、顔が整いすぎているのであまりオタクに見えなかったのが少し残念に思った。(女性 20代)
今の時代ならではの、電子掲示板の書き込みから繰り広げられる、心温まるドラマになっている。
一見パッとしない主人公や、彼の行動にアドバイスするネット上の掲示板参加者など、とても個性的なキャラクターがたくさん登場する。
顔も知らない人同士がとても親身になって、主人公の恋愛の過程をアドバイスしたり、応援したりしてるところに温かさを感じる作品だ。
一生懸命でまっすぐな主人公を応援したくなる気持ちは、ネット上の住人だけではなく、映画を見ている側も持てる感覚だ。(女性 30代)
カッコ良い山田孝之さんなのだが、ちゃんとオタクの雰囲気が出ていて凄いなと思った。
酔っ払いに絡まれた人を助けるって、なかなかできることではないと思う。勇気を振り絞って行動に移す電車男は、カッコ良いなと思った。不器用ながら一生懸命にエルメスとの関係を深めていく電車男の姿に胸が熱くなる作品だった。
2ちゃんねるの仲間達がネットを通じて電車男を助けようとするところが、素敵だなと感じた。良いネットの使われ方だと思う。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー
何度見ても笑って泣ける良い作品だと思う。山田孝之の演技力は言葉が出ないほどに素晴らしい。山田孝之あってのこの作品だと感じた。
登場人物の設定は王道なラブストーリーのものではないのだが、ストーリー全体を見ると本当にまっすぐで混じり気のない恋の話である。真っ直ぐさが何よりもこの映画の魅力だと思う。鑑賞した人の心にまっすぐ届く作品というのは、意外にもそこまで存在しない。この映画はそのような意味でも、現代の映画界では珍しい作品なのだ。
電車男はヲタクである。今ではこれほどまでにあからさまなヲタクを見かけることはめったにないが、それでもヲタクなんてどこにでもいる。
だからこそ観客はこの主人公に共感できるのである。掲示板の住人もそうで、同じような境遇の人間がめったにない出会いをし、恋をしたから、まるで自分のことのように喜んだり、悲しんだり、怒ったりする。
しかし、エルメスのキャラは作り物のようである。助けてくれたお礼にエルメスのカップを贈るのもぶっ飛んでいるが、性格もすごい。どう見たってダサい男からデートに誘われて相手にする女性はそういない。こんな人いるのかと疑問に思う。
こんな心も顔も美しい女性とどこにでもいるような冴えない男の恋の話だから面白いのである。
どこにでもありそうな話ではここまでヒットしなかっただろうし、しかしあり得ないかといえばそうでもない。その絶妙な加減が好奇心を刺激するのである。
『電車男』は、映画とドラマがほぼ同時期に始まった。ドラマ版では伊藤淳史が電車男を演じていて、はまり役だった。しかも伊藤淳史の場合は、このドラマをきっかけに有名になったと言ってもよく、それまでのイメージに左右されることなく「電車男」伊藤淳史をすんなり受け入れることができた。
しかし、山田孝之の場合、すでに名前の知られた俳優で、社会現象にもなった『世界の中心で愛を叫ぶ』のドラマ版に出演するなど、さわやかな青年のイメージが定着していた。
それだけに、あれほどヲタクになりきったのがすごいのである。服装や髪形、小物によるところも大きいかもしれないが、細かい仕草もそれらしくて、よく研究して演じているのがわかる。
実話を基にしたストーリーで、舞台や書籍などで既にヒットしていただけに話題になったが、同時期にドラマ化されたにも関わらず興行収入37億にもなったのが驚きである。それだけ作品が話題になったというのもあるが、多数メディアミックスされた中で映画版が埋もれることなくヒットしたのは主演の山田孝之や中谷美紀によるところも大きいのではないだろうか。
おそらく、ドラマ版と比較しながら観る人も多かったのではないだろうか。ドラマ版は長いので、原作とはかけ離れたストーリー展開もあって、もう別のものとして観ても面白い。映画版は簡潔で、ストーリーも原作に忠実だし、ヒロインのエルメスを演じた中谷美紀は、実際のエルメスに似ているからキャスティングされたと言うことなので、それぞれの利点があり、比較しつつ観るといいかもしれない。