この記事では、映画『赤い糸』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『赤い糸』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『赤い糸』の作品情報
上映時間:106分
ジャンル:ラブストーリー
監督:村上正典
キャスト:南沢奈央、溝端淳平、木村了、岡本玲 etc
映画『赤い糸』の登場人物(キャスト)
- 竹宮芽衣(南沢奈央)
- 中学生。淳史の初恋の人で、心優しい淳史に次第に惹かれていくが…?
- 西野敦史(溝端淳平)
- 芽衣の同級生。芽衣が初恋の人だとわかり気になっていく。
- 高橋陸(木村了)
- 密かに芽衣に心を寄せる。その後芽衣と結ばれるが…?
- 中川沙良(桜庭ななみ)
- 芽衣の友人。陸を好きだったがとある場面を見てしまい…?
映画『赤い糸』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『赤い糸』のあらすじ【起】
芽衣と淳史、そして陸は同じ学校に通う中学生である。季節は秋に差し掛かり、学校は一大イベント、文化祭の日を迎えようとしていた。芽衣のクラスは占い屋をやることとなり、芽衣は大道具、淳史は実際の占いをする側として着々と準備を進めていく。そして忙しくも楽しい準備期間が終わり、とうとう文化祭当日がやって来る。
文化祭が終わる頃淳史が教室に入ると、学生の殆どは公演の一つであるバンド演奏を見に行っていたため教室はがらんとしていた。そんなクラスに、芽衣だけが一人残っていたのだった。淳史はそんな芽衣に、占ってあげると声をかける。
そして、占いのために芽衣の誕生日を聞いた淳史は、とある懐かしい記憶を思い出す。それはまだ淳史が幼い頃のことだった。淳史はケーキ屋の前で一人の女の子とぶつかっていた。その衝撃でその子のケーキが潰れてしまい、淳史は彼女に謝罪する。自分と同年齢の、尚且つ同じ誕生日のその女の子に、淳史は恋心を覚えるのだった。そして何と、その相手とは芽衣のことだったのだ。

映画『赤い糸』のあらすじ【承】
淳史はそのことを芽衣に伝えようとするが、ちょうどその時教室にクラスメートが帰ってきたためタイミングを逸してしまう。そして文化祭が終わり、慌ただしく次の行事、修学旅行の日が近づいていた。あの日以来芽衣に再び心を寄せ始めていた淳史は、自由時間を芽衣と一緒に回りたいと申し込む。そして芽衣はその申し出を受け、二人で計画を立てるのだった。
そして、修学旅行の日がやってくる。しかし何と、淳史の母親が怪我を負ったという知らせが入り、淳史は途中で修学旅行を切り上げ一足先に戻ることとなってしまった。芽衣は淳史のそんな事情を理解し、二人はこっそりと宿から夜の街へと出かけていく。そして、二人は修学旅行の代わりに幸せな時間を過ごすのだった。
その翌日、元々淳史と二人で回るはずだったルートを芽衣は一人で回っていた。すると、密かに芽衣に想いを寄せている陸が彼女を追いかけてきたのだった。そんな二人の様子を遠目で見ていた人物がいる。その人物の名前は沙良、芽衣の友人である。沙良は芽衣に電話するが、芽衣は思わず今一人でいる、と彼女に嘘をついてしまうのだった。
映画『赤い糸』のあらすじ【転】
陸に想いを寄せていた沙良は、失恋のショックと友人に裏切られたショックで衝動的に自殺を図ってしまう。奇跡的に命は助かった沙良だったが、その衝撃で記憶を失い、最終的に遠くの学校へと転校することになってしまう。芽衣はそのことを同級生から責められ、次第にいじめの対象となってしまった。
傷つく芽衣を陸はかばい続けるが、一方の淳史は芽衣と距離を取るようになっていた。そのことにはある理由があった。実は淳史は芽衣の母親に、彼女に近づかないようにとキツく釘を刺されていたのだ。淳史に惹かれていた芽衣は、突然彼の態度が変わった理由が分からずにいたが、淳史と芽衣の距離は徐々に開いていく。そして、芽衣は淳史への恋心を諦め、ずっと自分を支えてくれていた陸と付き合うことになるのだった。
しかし陸は芽衣を強く束縛するようになる。最初は頑張ってそれに応じていた芽衣だったが、他の友人との関係性もあるため次第に陸の束縛から逃れようとする。するとなんと、陸は芽衣に暴力を振るうようになるのだった。
映画『赤い糸』の結末・ラスト(ネタバレ)
それから、少しずつ陸と芽衣の間にすれ違いが生じてくる。友人のことを大切に思う芽衣に対して、芽衣が自分のこと以外を気にかけるのが気に入らない陸。陸は、芽衣に対して暴力を振るい続けるようになる。そんな時現れたのは、何と淳史だった。淳史は芽衣に拳を振りかざす陸を殴り飛ばす。淳史はまだ、芽衣のことを忘れてはいなかったのだ。
その後、陸は交通事故に巻き込まれて命を落とす。怒涛の一年が過ぎ、芽衣は16歳を迎えることとなる。ちょうどその頃、両親が離婚を決めていた。そして母親が、芽衣に衝撃の真実を伝えるのだった。それは、自分は芽衣の本当の母親ではないということだった。
芽衣は彼女の幼馴染の娘で、既にその人は亡くなっていた。そしてその死に、淳史の母親が深く関わっていたというのだ。そのことから、芽衣の育ての親は淳史に彼女の近づかないよう伝えていたのだった。そのことを知った芽衣は、小さい頃初めて淳史と出会ったあのケーキ屋へと向かう。そして向こうから、淳史が歩いてくるのだった。
映画『赤い糸』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
大人気携帯小説から映画化され、当時はかなりわくわくしていた。今振り返って見ても面白く、恋愛映画にしては衝撃的なシーンが多く、見入ってしまう。小説も読んでいたため、全ての内容がきれいに短縮され、個人的に好きなシーンも入っていた。小説の登場人物の想像がぴったりはまっており、キャストが出てくる度にわくわくした。幼い頃の恋心を忘れず、また何年もそっと想い続ける気持ちがすごく純愛だと感じ、感心とともに強い心に感動した。(女性 20代)
「携帯小説」一時期めちゃくちゃ流行りましたよね。ど真ん中の世代だったので、とても懐かしいです。有り得ないほどに出てくる「いじめ」や「DV」そして「ドラッグ」今考えると思わず笑ってしまう展開ですが、当時はそんな大人びた、少し怖い世界にとても惹かれていました。この作品もそのうちの一つ。正直、原作とは全くの別物でした。驚くほど青春映画。あんなに過激だった原作の世界観がここまで穏やかで優しい作品になってしまうと、原作を期待した人はガッカリです。
1つの青春映画として、原作については考えずに見ることをオススメします。(女性 30代)
友人の自殺未遂とその衝撃による記憶喪失、ドラッグなど、主人公芽衣の周囲で起こることがやけに波瀾万丈です。芽衣の良き味方に思えたたかチャンは、高校に入ると暴力を振るうようになり心苦しくなりました。中学時代の学園祭の雰囲気がとても楽しそうだったことが、せめてもの救いです。原作はケータイ小説だそうで、そのためストーリーが凝縮しているのかもしれません。『赤い糸』を見てから、どの人との出会いにも必ず意味があるのだろうと考えるようになりました。(女性 30代)
高校時代に原作を読んで感動した記憶があり、映画版も心待ちにしていました。芽衣とアツシの出会い、すれ違い、そして再会という流れが、まさに“赤い糸”で結ばれた2人の運命を象徴していて、感情が揺さぶられました。ラストで再び2人が巡り合うシーンでは自然と涙がこぼれました。ただ、原作での細かい心情描写が省略されていたのは少し惜しいと感じました。(20代 女性)
芽衣とアツシの関係に強く共感しました。若い頃の「想っているのにうまく伝えられない」もどかしさや衝突が非常にリアルに描かれていて、胸が締めつけられました。特にアツシが非行に走る描写は、環境の複雑さと心の葛藤を感じさせ、彼の不器用な優しさが切なかったです。後半の再会シーンは、まさに運命を信じたくなる展開でした。(30代 男性)
思春期特有の不安定さと恋愛の甘酸っぱさがぎゅっと詰まった映画でした。芽衣が何度も心を傷つけられながらも、アツシを信じ続ける姿に感動。途中、2人が別の相手と付き合う描写に少しモヤっとしましたが、それも若さゆえの過ちとして納得しました。最後はやっぱり「赤い糸」が導いてくれたんだな、と感じる温かなエンディングでした。(10代 女性)
中年の視点から観ると、若い2人の未熟さに少し歯がゆさを感じましたが、それでも最後に再会を果たす展開には心打たれました。特に、周囲の大人たちの関与や家庭環境の描写も丁寧で、単なる恋愛映画ではなく成長の物語でもあると感じました。青春映画を久しぶりに観て、自分の昔を思い出すような懐かしさがありました。(50代 女性)
正直、最初はよくある青春恋愛映画だと思って期待していませんでしたが、見終わってからは感情が揺さぶられてしまいました。アツシが過去に苦しみながらも芽衣との未来を選ぼうとする姿に感情移入しました。純粋で真っ直ぐな想いがテーマになっていて、これほどまでに“運命”という言葉がしっくりくる映画も珍しいです。(40代 男性)
娘に薦められて観たのですが、想像以上に良い作品でした。2人の恋愛模様を見ながら、時には涙を流し、時には微笑みながら最後まで楽しめました。若者の不器用な愛情表現がリアルに描かれていて、若い頃の自分を思い出しました。赤い糸は本当にあるのかもしれない、と信じたくなるストーリーでした。(60代 女性)
友達と映画館で観ましたが、終わった後はしばらく言葉が出ませんでした。感情の浮き沈みが激しい作品で、特にアツシが芽衣を避けるようになるあたりは切なくて涙が止まりませんでした。あんなふうに誰かを強く想えるって素敵だなと思いました。友達との話題にもなって、観てよかったと思える映画でした。(10代 男性)
映画『赤い糸』を見た人におすすめの映画5選
ただ、君を愛してる
この映画を一言で表すと?
切なさと純粋さが心を打つ、静かで深いラブストーリー。
どんな話?
人付き合いが苦手な青年・誠人と、風変わりで心優しい静流。2人のゆっくりと育まれていく絆と、その後に訪れる意外な結末を描いた物語。写真を通して心を通わせていく様子が美しく、観る者の心に染み入ります。
ここがおすすめ!
感情を言葉にできないもどかしさと、時間を超えて届く想いの尊さが丁寧に描かれています。ラストに明かされる真実に、誰もが涙することでしょう。静かな世界観と美しい映像美が魅力で、『赤い糸』と同様に運命的な愛を描いています。
僕等がいた
この映画を一言で表すと?
初恋の甘さと苦さがリアルに描かれた青春ラブストーリー。
どんな話?
高校時代に出会った七美と矢野。惹かれ合いながらも、過去の傷や別れが2人を何度も引き裂いていく。純粋な気持ちと成長を重ねながら、それでも「一緒にいたい」と願う若者たちの姿を描いた長編恋愛ドラマです。
ここがおすすめ!
『赤い糸』と同様に、“すれ違いながらも惹かれ合う”2人の関係が胸を打ちます。青春時代の揺れる感情や葛藤がとてもリアルで、多くの人が自分の恋を思い出すはず。前後編の構成で、より深く物語を楽しめます。
恋空
この映画を一言で表すと?
涙なしには観られない、命がけで愛した青春の1ページ。
どんな話?
高校生の美嘉とヒロが出会い、恋に落ちる。しかし幸せな時間は長く続かず、試練が2人を襲います。壮絶な出来事を乗り越えながら、純粋な想いを抱え続ける若い恋人たちの切ないラブストーリー。実話をもとにしています。
ここがおすすめ!
美嘉とヒロの関係が涙を誘い、命や愛について深く考えさせられる作品です。感情を揺さぶる展開と、それでも前を向こうとするヒロインの姿に感動必至。『赤い糸』に心動かされた方にぴったりの一作です。
好きっていいなよ。
この映画を一言で表すと?
恋に臆病な2人が少しずつ心を通わせていく、じんわり温かい青春物語。
どんな話?
友達も恋愛も避けてきた女子高生・めいが、人気者の大和と出会い、恋を知り、初めて人との繋がりを感じていく物語。不器用な2人が少しずつ距離を縮め、信頼を築いていく過程が丁寧に描かれています。
ここがおすすめ!
恋愛に不慣れなヒロインの成長が微笑ましく、共感できる人も多いはず。2人のやり取りにキュンとしつつも、時に心が痛む場面もあり、感情移入してしまいます。ゆっくり育まれる愛の形が魅力です。
君に届け
この映画を一言で表すと?
誤解とすれ違いを乗り越えて、やっと届いたピュアな想い。
どんな話?
陰気な見た目で周囲に誤解されがちな爽子と、クラスの人気者・風早の関係を描く学園ラブストーリー。誤解や不安、周囲の声を乗り越えて、純粋な気持ちを届けようとする爽子の姿が心を打ちます。
ここがおすすめ!
感情を伝えることの大切さや、人を信じる勇気をテーマにした心温まる作品です。誠実で優しい2人の恋は、『赤い糸』のようにピュアでまっすぐ。心が洗われるようなラストに、思わず笑顔になるでしょう。
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