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映画『赤い影』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『赤い影』の概要:娘を水難事故で亡くしたある夫妻は、滞在先のベネチアで不可思議な現象に遭遇する。美しい水都ベネチアに潜む不気味さが印象的なオカルト・サスペンス。主人公夫妻のリアルなベッドシーンも話題を呼んだ。

映画『赤い影』の作品情報

赤い影

製作年:1973年
上映時間:110分
ジャンル:サスペンス
監督:ニコラス・ローグ
キャスト:ドナルド・サザーランド、ジュリー・クリスティ、ヒラリー・メイソン、クレリア・マターニア etc

映画『赤い影』の登場人物(キャスト)

ジョン・バクスター(ドナルド・サザーランド)
教会建築修復の専門家のイギリス人。娘クリスティンを水難事故で失う。多少の霊感がある。
ローラ・バクスター(ジュリー・クリスティン)
ジョンの妻。療養を兼ね、ジョンと共にベネチアに滞在している。
ヘザー(ヒラリー・メイソン)
バクスター夫妻がベネチアで出会う不思議な老姉妹の妹。盲目で強い霊感があり、降霊することができる。
ウェンディ(クレリア・マタニア)
ヘザーの姉。ヘザーの世話を甲斐甲斐しく焼いている。
バーバリゴ司教(マッシモ・セラート)
ジョンが修復する教会の司教。
ロンギ警部(レナート・スカルパ)
ベネチア警察署の警部。
サッビオーネ刑事(ブルーノ・カッタオネ)
ロンギ警部の部下の殺人課刑事。
クリスティン・バクスター(シャロン・ウィリアムズ)
ジョンとローラの娘。湖に落ちて溺死する。死亡した際、真っ赤なレインコートを着用していた。
ジョニー・バクスター(ニコラス・スレーター)
ジョンとローラの息子。イギリスで寄宿学校に入っている。

映画『赤い影』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『赤い影』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『赤い影』のあらすじ【起】

バクスター一家はイギリスの閑静な湖の畔で暮らしている。ある日、ジョンとローラの娘クリスティンは湖に落ちて溺死する。死亡時、クリスティンは真っ赤なレインコートを着ていた。

事故から半年後。ジョンはある教会修復のため、ローラを伴ってベネチアに滞在している。
ある日、ローラとレストランで昼食をとっている最中、ジョンはウェンディとヘザーの老姉妹がこちらを見ていることに気づく。老姉妹の妹ヘザーは盲目である。偶然から、ローラは老姉妹がトイレへ行く手助けをする。

トイレでローラと老姉妹が挨拶を交わす最中、突如、ヘザーがクリスティンの言葉を語りだす。ヘザーには霊感があり、霊を憑依させることができるのだという。ヘザーは、クリスティンは今もバクスター夫妻と共にいることを語る。ヘザーの言葉を信じたローラは、クリスティンの死による悲しみから解放される。

老姉妹と別れたローラは、席に戻るなり失神する。搬送先の病院で目覚めたローラは、クリスティンが自分達の側にいると話す。ジョンは老姉妹の話を信じないが、以前とは打って変わって明るいローラの様子に安堵する。

病院からの帰り、ジョンとローラが乗ったボートは殺人現場の水路の近くを通る。最近ベネチアでは連続殺人が発生しており、若い女性が相次いで殺されている。

ジョンとローラはバーバリゴ司教に挨拶した後、ホテルに戻り夕食前の身支度を整える。二人は一緒に入浴し、ベッドで睦み合う。

夕食後、ジョンとローラは夜のベネチアの裏通りを散歩する。ジョンは、暗闇の中で赤いコートを着た子供を目撃する。

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映画『赤い影』のあらすじ【承】

翌日、修復作業中のジョンは、老姉妹が作業現場に来ていることに気付く。ジョンに同行していたローラは老姉妹に挨拶をする。ローラからクリスティンの死の経緯を聞いた老姉妹は、自分達の宿にローラを誘う。

ローラは、老姉妹の招待を受けることをジョンに伝える。老姉妹を疑っているジョンは渋るが、ローラはジョンを振り切って老姉妹のホテルに向かう。

老姉妹の部屋で、ヘザーは降霊術を使ってクリスティンを自分に憑依させる。ヘザーの口を通し、クリスティンが「ベネチアにいたら危険な目に遭う」とローラに告げる。ヘザーは自失状態に陥り、ローラは慌てて部屋を飛び出す。

老姉妹のホテルの近くで、ジョンはローラを待っている。ホテルから出てきたローラは、ジョンにクリスティンの予言を伝えて一緒にイギリスに帰ろうと訴える。二人は、2週間の休暇を取ってイギリスに帰ることにする。

真夜中、就寝中のバクスター夫妻のもとに、息子ジョニーの寄宿学校から電話がかかってくる。ジョニーが頭に怪我をしたという知らせを聞き、ローラはクリスティンの予言を確信する。ローラは朝一番の便で先にイギリスへ帰国する。

翌朝、ローラを見送った後、ジョンは作業場の教会へ向かう。作業中、ジョンの乗る足場が崩れ、ジョンは転落しそうになる。何とか助かったジョンは、クリスティンの予言を信じ始める。

ホテルへ戻る途中、ジョンは連続殺人の犠牲者の遺体が水から引き上げられる現場を目撃する。

映画『赤い影』のあらすじ【転】

ジョンが滞在するホテルが冬季休暇に入るため、ジョンは荷物をまとめて出て行く。

新しい宿へ向かう際、ジョンの乗ったボートは、黒い服に身を包んだローラと老姉妹が乗った船とすれ違う。ジョンはローラがまだベネチアにいると思って船の行方を追うが、どこを探してもローラは見つからない。

ジョンは警察署に行き、ロンギ警部にローラの行方の調査を依頼する。ジョンは、ローラが連続殺人に巻き込まれたのではないかと懸念している。

ジョンは最後にローラを目撃した場所へ戻る。刑事サッビオーネがジョンを尾行している。ジョンは入り組んだ路地を歩き回り、老姉妹が泊まってたホテルを見つけ出す。老姉妹は既に違うホテルに移っており、部屋はもぬけの殻である。

サッビオーネがジョンに声をかけ、助力を申し出る。司教の力を借りるため、二人は教会へ向かう。ジョンが教会から寄宿学校へ国際電話をかけると、ジョニーとの面会に来ていたローラが電話口に出る。ローラとジョニーの無事を知ったジョンは、全て自分の勘違いであったと安堵する。

ローラは、今夜の便でベネチアへ戻るという。

映画『赤い影』の結末・ラスト(ネタバレ)

容疑をかけられたヘザーは警察へ連行されている。警察署へ駆けつけたジョンは、無実のヘザーを解放しホテルまで送っていく。先に戻っていたウェンディが二人を迎え入れる。

ベネチアへ戻ったローラは、警察署へ案内される。ロンギから騒動のあらましを聞いたローラは、老姉妹がいるホテルへジョンを迎えに行く。

突如、ヘザーが興奮し始める。異様な雰囲気に圧されたジョンは、急いでホテルを後にする。クリスティンがヘザーに憑依し、「行ってはいけない」と繰り返す。ウェンディはジョンを引き留めようと外に出るが、ジョンは既にホテルから離れている。

ジョンを迎えに、ローラが老姉妹のホテルに到着する。ヘザーはローラにジョンを早く見つけるよう告げる。ジョンの身の危険を知ったローラは、ジョンを追って駆け出す。

水路の傍を歩いていたジョンは、赤いコートを着た子供を再度目撃する。薄暗い路地裏へ走っていった子供を追ううちに、ジョンは不気味な廃墟に辿り着く。

ローラはジョンの後を必死で追って廃墟の前まで辿り着くが、門には鍵がかけられており中へ入れない。

子供を見つけたジョンは、優しい言葉をかけながら近づいていく。子供が振り向くと、その正体は恐ろしい形相をした小さな老婆であった。老婆はナイフでジョンの首を切りつける。この老婆こそ、連続殺人犯であった。

瀕死のジョンの頭の中を、走馬灯のように記憶が駆け巡る。ジョンは事切れる。

ジョンの棺を乗せたボートが、水路を航行する。喪服に身を包んだローラと老姉妹の乗ったボートが後ろに続く。ジョンが生前に目撃した黒衣のローラは、未来の不吉なイメージだった。

ローラ達は、司教に迎えられ教会へ入っていく。

映画『赤い影』の感想・評価・レビュー

「恐怖」の価値観について考えさせられます。ホラー映画だと思って観ると、そこまで怖いと感じないかもしれません。しかし恐怖とはなにかを考えてみると、この作品で描かれている「喪失感」「愛」は恐怖の一つになると感じました。
ドナルド・サザーランドが若い。やっぱり昔からかっこいいんだなあと感じます。そんな彼が演じるのは娘を亡くした主人公。娘の死をきっかけに、妻との関係が少しずつ変わってきます。
変化が大きなズレとなってしまう展開が怖いほどリアルに描かれていました。(女性 30代)

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