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映画『アリータ バトル・エンジェル』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『アリータ バトル・エンジェル』の概要:火星連邦軍との没落戦争から300年、地上都市アイアン・シティにて奇跡的に残っていた少女の頭部を医師が拾う。彼女を復活させ、失われた記憶を取り戻すことで、少女は本来の目的と戦う理由を見出していく。

映画『アリータ バトル・エンジェル』の作品情報

アリータ バトル・エンジェル

製作年:2019年
上映時間:122分
ジャンル:SF、アクション、アドベンチャー
監督:ロバート・ロドリゲス
キャスト:ローサ・サラザール、クリストフ・ヴァルツ、ジェニファー・コネリー、マハーシャラ・アリ etc

映画『アリータ バトル・エンジェル』の登場人物(キャスト)

アリータ(ローサ・サラザール)
300年前の没落戦争にて活躍した、火星連邦軍所属のバーサーカーと呼ばれるサイボーグ。失われた戦闘技術、機甲術を使用する。現在は記憶の全てを失いイドに養われている。ヒューゴと出会い恋仲になる。
イド(クリストフ・ヴァルツ)
ファクトリーで医師兼技工士をしており、アリータを拾いボディを与える。アリータの親代わり。妻チレンとは娘の死をきっかけに別れている。ハンターウォリアー。
チレン(ジェニファー・コネリー)
ザレムの有能な医師。イドの元妻で娘の死を受け入れられず、イドの元を去り現在はベクターに雇われている。アリータの動向を見守る内にかつての心を取り戻す。
ベクター(マハーシャラ・アリ)
モーターボールの主宰者。荒くれ者グリュシカを雇い、より良いパーツを奪わせている。ヒューゴに甘言をもって説きパーツ泥棒をさせていた。ザレムの管理者に乗っ取られる。
ザパン(エド・スクレイン)
ハンターウォリアー。いわゆる賞金稼ぎ。ダマスカス・ソードの使い手であり、全置換サイボーグ。顔に自信がありアリータに言い寄る。
グリュシカ(ジャッキー・アール・ヘイリー)
ベクターに雇われており、パーツを奪いベクターに収める仕事をしている。傲慢で嫉妬深く、執念深い。ザレムの管理者を信奉している。
ヒューゴ(キーアン・ジョンソン)
アリータと恋仲になる青年。パーツ強盗を働き、空中都市ザレムへ向かうための大金をこつこつと貯めていた。

映画『アリータ バトル・エンジェル』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『アリータ バトル・エンジェル』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『アリータ バトル・エンジェル』のあらすじ【起】

2563年、没落戦争から300年後の現在、世界はたった1つだけ残った最後の空中都市ザレムと地上世界アイアン・シティとで構成されていた。アイアン・シティでは、ザレムのための農場や生産を行う他、ゴミ捨て場でもあり、罪人や都市に住む資格を失った人間が追放される場所でもあった。

アイアン・シティの医師兼技工士であるイドはある日、ゴミ捨て場で奇跡的に残されていた少女の頭部を発見する。イドは少女の頭部を持ち帰り彼女に亡き娘のボディを与えた。
翌日、目覚めた少女に異常はなかったが、記憶喪失であることが判明。少女は全置換サイボーグと呼ばれる存在で、脳以外の全てがメカである。イドは彼女にアリータという名前を与え、この世界の成り立ちを話した。

没落戦争後にたった1つ残った空中都市ザレムを支えるため、アイアン・シティができた。下の者は原則、ザレムには行けない決まりで、アイアン・シティはその名の通りくず鉄を利用した機械技術が発展している町だ。
多種多様な言語が飛び交う中、イドとはぐれたアリータは警備ロボットに踏まれそうになったところをヒューゴという青年に救われる。彼はイドとも知り合いでパーツを仕入れる仕事をしていた。

近頃、パーツ泥棒による被害が相次いで発生している。イドはアリータに注意を促した。そんな彼女は町を散歩していて、巷で人気のあるモーターボールに興味を持つ。町でヒューゴと遭遇したアリータは、ローラーブレードを履かせてもらいモーターボールを初体験。ルールや動きを把握した彼女はすぐさま適応し、点を取るまでに活躍した。

深夜になるとイドが出掛けて行く。疑念を抱いたアリータは彼をこっそり尾行。イドはハンマー型の武器を手にしたが、泥棒ではなくハンターウォリアーと呼ばれる賞金稼ぎで、賞金首を狙っていたのだった。窮地に陥った彼を助けるため、咄嗟に飛び出したアリータが、賞金首の1人を倒したことで、驚異的な戦闘技術を持っていることが判明。強敵であるグリュシカは逃がしてしまったが、2人の首を討ち取った。

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映画『アリータ バトル・エンジェル』のあらすじ【承】

イドには以前、両足が不自由な娘がいたが、不慮の事故で亡くなっていた。そのせいで、妻チレンと別れる羽目になり、イドは賞金稼ぎとなった。チレンは現在、モーターボールの主催者であるベクターという男に雇われ、最強の選手を作ろうとしている。イドは娘のボディをアリータに与え、彼女に娘の名前を付けたと言うのだった。

同じ頃、雇い主の元へ戻ったグリシュカは、アリータに腕を破壊されたと報告。すると、グリシュカはザレンの統治者に意識を乗っ取られる。奴はベクターをも乗っ取り、アリータのボディを持って来たら、チレンをザレンに戻してやろうと甘言をもって説くのだった。

アリータも賞金稼ぎに登録したいと話したが、イドは許してくれなかった。彼女はイドの元を飛び出し、ヒューゴと共にモーターボールの会場へ。だが、ヒューゴも仕事があると言って途中で帰ってしまう。彼は仲間達と共にある男の両腕を奪い、ベクターに収めていた。ヒューゴ達こそがパーツ泥棒だったのだ。

翌日、ヒューゴに誘われ町から離れた森の中へ。そこには300年前の大戦時の宇宙船が残されていた。宇宙船は火星連邦軍、以下URMのものであったため、アリータの記憶が戻るのではないかと思ったらしい。

アリータは湖に半分沈んだ宇宙船へ。彼女はその中でたった1体だけ残っていたボディを発見する。イドによると、ボディはバーサーカーと呼ばれるものでURMの人型兵器だった。更にアリータが発揮した戦闘技術もまた、バーサーカーが使用していた機甲術、パンツァークンストであり、失われた技術だと言う。結果、アリータは300年前の戦争時に活躍したURMバーサーカーであり、最先端のサイボーグ兵器ということになる。

だが、イドは彼女にバーサーカーのボディを接続することを拒否。そこで、アリータはイドに内緒でハンターウォリアーの登録を行い、ヒューゴと共にハンターの溜まり場であるバーへ。グリシュカと戦うための仲間を募った。

映画『アリータ バトル・エンジェル』のあらすじ【転】

ところが、アリータの呼びかけには誰も応えず。一切協力しようとしないハンターたちと更なる大乱闘へと発展してしまう。騒ぎを聞きつけたイドが駆け付け騒動を治めてくれたが、そこへグリシュカまでもが登場。アリータの味方になる者は誰もいなかった。

バーの地下へ誘われたアリータは、奴と対峙し激しい戦闘を繰り広げたものの、戦闘に不向きな現在のボディでは当然、敵うはずもない。彼女の体は切り刻まれてしまったが、そこへイドとヒューゴ、犬使いのハンターが加勢に加わりどうにか助かった。このことで、イドはアリータにバーサーカーのボディを接続することを決心するのだった。

ヒューゴの夢はザレムへ行くことだ。そのために彼は大金を必要としている。互いに惹かれ合うアリータとヒューゴは、協力して大金を稼ぐことに。そこで、モーターボールのトライアウトに出場し、チャンプを目指すことにした。

このことを聞いたイドは、打って変わってアリータへと協力的となり、彼女のためにメンテナンスをしてくれた。モーターボールは危険なレースである。用意した防具は全て身に着けろとアドバイスされ、アリータは左腕に99と印をつけた。
その頃、ベクターはアリータのボディを奪うべく、殺し屋を雇いトライアウトへ出場させる。

ヒューゴはアリータと共にザレムへ向かうため、裏稼業であるパーツ泥棒から足を洗おうとする。だが、そこへ賞金稼ぎのザパンが現れヒューゴの仲間と被害者を殺害。その罪を全てヒューゴに被せ、賞金首登録をしてしまう。そのせいで彼は殺人犯となってしまい、賞金稼ぎに追われる羽目に。

アリータ以外の出場者は、全員がベクターに雇われた殺し屋だった。レース開始直前、そのことに気付いたイドにより、警戒心を強める。だが、アリータは予想以上に奮闘。このことにより、新人であるアリータはバトル・エンジェルと異名を得る。しかし、レースの途中でヒューゴからザパンに追われていると聞かされ、会場から飛び出し彼との待ち合わせ場所へ。

映画『アリータ バトル・エンジェル』の結末・ラスト(ネタバレ)

街中でも派手な戦闘を展開しつつ、どうにかヒューゴとの待ち合わせ場所である廃屋の聖堂へ辿り着いたアリータ。ぎりぎりのところでヒューゴを助けたが、ハンター規約に従い賞金首として登録された彼を殺さなければならない。アリータが逡巡しているうちに、ヒューゴはザパンによって致命傷を負わされてしまう。

咄嗟に彼を連れて聖堂内へ避難したアリータ。今わの際に彼から愛を告白される。その様子を影からずっと見守っていたチレンは、イドの気持ちをようやく理解し、ヒューゴを生かすための手術を施した。そのお陰で賞金首が刈り取られたと認証され、アリータはすぐさまイドの元へ。どうにかヒューゴを助けることができた。

このことにより、イドが元はザレム人で娘が病にり患したのを理由に、イドとチレン夫妻がザレムを追放されたことを知る。それを画策したのが、ザレムの統治者でアリータが最終的に倒す敵でもあった。

ザパンから奪ったダマスカス・ソードを手に、ベクターの元へ向かったアリータは、そこでチレンが既に始末され臓器だけとなってザレムへ送られることを知る。そこへ、グリシュカが現れアリータを襲撃。その際、彼女はザレムへ突入する時の記憶を思い出し、グリシュカを一刀両断した。その後、ベクターを追い詰めたものの統治者に乗っ取られる。彼女はベクターを倒し、統治者へと宣戦布告。

その直後、イドからヒューゴを逃がしたと連絡が入る。彼が生存中だと知られてしまったのだ。ヒューゴはザレムと繋がる唯一のトンネルを登っていた。彼を説得したアリータだったが、トンネルの防御装置が作動。そのせいで、ヒューゴの体がバラバラになってしまう。彼は彼女に礼を言って、遥か地上へと転落してしまった。

イド曰く、ザレムへ行く唯一の方法はレースで優勝することだけらしい。アリータはその後、モーターボールへと出場し続け、アイアン・シティでも屈指の人気モーターボーラーとして、バトル・エンジェルの異名を轟かせるのだった。

映画『アリータ バトル・エンジェル』の感想・評価・レビュー

漫画家、木城ゆきとの『銃夢』を原作にハリウッドが制作したサイバーパンク・アクション。銃夢の連載が開始された1991年には他にも様々なジャンルの漫画が連載されていたが、中でも銃夢は異色作であったこともあり、高い人気を得ていた。

現代だからこそ、映画化できた作品だと思う。ヒロインは全置換サイボーグで表情すらも人間ではないが、非常に豊かな感情を持っている。彼女を中心にそれぞれの事情と思惑が絡まり、ストーリーが展開する。モーターボールのシーンや、ヒロインのボディの精密さには目を見張るものがあり、他にも街の雑多な様子など細微に渡って手が込んだ作りになっている。(MIHOシネマ編集部)


脚本はジェームズ・キャメロン。監督はロバート・ロドリゲス。そして原作は日本の漫画で主人公のアリータはCGだと言うのだから、嫌でも期待が膨らみますよね。
見始めてすぐに感じるこの「映像」の美しさ。そしてリアルすぎるCG映像と素晴らしい音響に衝撃の「映像体験」をすることが出来ました。
原作を知らなくても全く問題ありません。ストーリー展開も丁寧で飽きることなく見られました。三部構成の1作目ということなので、続編が気になる終わり方ではありますが、一つの作品としてとても楽しめました。(女性 30代)


原作が『銃夢』という日本の漫画ということしか知らなかったが、問題なく楽しめた。
観る前は多少違和感のあった主人公のビジュアルも、設定を知った上で見ると、その限りなく人間に近いが人間ではないその姿こそ、彼女の地上での異質さを絶妙に表現しているように思える。メイキング映像ではアリータ役の俳優の表情がそっくりそのまま彼女で再現されており、その技術にも驚かされた。
作り込まれた設定と世界観、それを表現するにふさわしい映像美が素晴らしい。続編が出たらきっと映画館へ行くだろう。機会があれば原作にも手を出したい。(女性 30代)

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