この記事では、映画『アパルーサの決闘』のあらすじをネタバレありで解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『アパルーサの決闘』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『アパルーサの決闘』 作品情報

- 製作年:2008年
- 上映時間:108分
- ジャンル:アクション
- 監督:エド・ハリス
- キャスト:ビゴ・モーテンセン、エド・ハリス、レニー・ゼルウィガー、ジェレミー・アイアンズ、ティモシー・スポール etc…
映画『アパルーサの決闘』 評価
- 点数:40点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『アパルーサの決闘』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『アパルーサの決闘』のあらすじを紹介します。
1882年。アメリカ西部のアパルーサは、牧場経営者のブラッグ(ジェレミー・アイアンズ)により支配されていた。彼は無法者を雇い入れ、恐怖政治を行っている。保安官も殺されてしまったアパルーサは、まさに無法地帯だった。そこにやって来た2人のガンマン、ファージル・コール(エド・ハリス)と相棒のエヴェレット(ヴィゴ・モーテンセン)は、無法者から街の安全を守ることで収入を得ていた。二人は町の保安官になり、ブラッグを抑えこむことに成功する。そしてついにブラッグを逮捕し、死刑にすることができたのだが、処刑場まで汽車を護送中、コールが魅了された未亡人ピアニスト・アリソンがブラッグの手下に誘拐されてしまう。

映画『アパルーサの決闘』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『アパルーサの決闘』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
見どころまでが長いのなんの
バカもの!開始15分までの間に観客を引きつけるアクションシーンを用意せんか!ちんたらしてるから儲からないのよ。
本作は主演級の俳優を4人も揃えているんですよ。エド・ハリス、ヴィゴ・モーテンセン、レネー・ゼルウィガー、ジェレミー・アイアンズ。なんで4人も出して微妙なアクションになってしまうかというと、『GODZILLA』症候群に罹っているからです。主役が遅れて登場するのではなく、大迫力のアクションシーンがクライマックスにしか無い!なんでやねん!『真昼の決闘』じゃないんだから、目を引くシーンをいくつも用意しないとダメじゃないか!
さすがに、クライマックスの決闘シーンは悪くなかったですよ。だからこと、途中までの盛り上げ方が下手くそなのが目立つ。ベテラン俳優=名監督じゃあないんですよね。なんとなく期待してしまうのはイーストウッドのせいですよ。
俳優陣も微妙
実はとんでもない大物悪役だったジェレミー・アイアンズさん。その実力をまるで発揮すること無くやられてしまいます。いい女&いい女優アピールが鼻につきまくるレネー・ゼルウィガー、最後の最後まで地味なヴィゴ・モーテンセン……もったいないよね。ジェレミー・アイアンズの役はもっともっと面白くすることができただろうし、レネー・ゼルウィガーが登場する度に甘い音楽が流れる激サム演出がなければ不快感は軽減されていただろうし、あの『LOTR』で大活躍していたヴィゴ・モーテンセンを目立たせられなかったのも痛い。あんなの、ヴィゴ・モーテンセンじゃなくてもいいじゃん。エド・ハリスの演出家としての実力不足がかなり痛いですね。もっとマシな監督なら、面白くできたかもしれない。というか、多分面白くなった。例えばイーストウッドとか……。西部劇だし。
今まで西部劇を80作品以上観てきたウェスタンファンの率直な意見としては、現代西部劇の中で一番ガッカリした作品といえるほどだったので残念だ。エヴェレットとヴァージルの友情というのも全く見えてこず、時代設定もなぜアウトローの時代なのかと疑問ばかりなのが本音だ。
それでも実は、タイトルにある通り「決闘」という現代の西部劇はあまり描いていないウェスタンカルチャーの原点に触れている作品でもある。内容はともかく西部劇が最も栄えていた時代の懐かしさを引き出してくれる作品として見れば、また違った魅力もあるのかもしれない。(女性 20代)
エド・ハリスとヴィゴ・モーテンセン。大好きな二人の共演ということでかなり期待して鑑賞しましたが、ストーリー的には大きな盛り上がりが無く、非常に淡々としているので彼らの良さが生かされておらず勿体ないなと感じてしまいました。
西部劇の雰囲気が好きな人はストーリー関係無しに楽しめると思います。その時代の演出がとても細かく、目立たない俳優陣も西部劇ならではの設定なのではないかなと思ってしまうほど世界観が仕上がっていました。
もう少し見所があるとより楽しめるのではないかなと思います。(女性 30代)
西部劇でありながら、派手なガンアクションよりも「友情と誇り」に焦点を当てた渋い人間ドラマ。ヴィゴ・モーテンセンとエド・ハリスのコンビが最高で、静かな緊張感が全編を支配している。女性に心を乱されるヒーローの弱さも見事に描かれ、西部劇の男たちの“生き方”がリアルに伝わる。最後の別れのシーンは胸に沁みた。(40代 男性)
銃の音よりも沈黙が響く。『アパルーサの決闘』は西部の正義を語るというより、「男同士の信頼と裏切り」を描いた作品だ。ヒロインのアリソンの存在が物語をかき乱し、ヴァージルとエヴェレットの関係を揺るがせる。ラスト、友情を守るために彼が取った行動には涙した。派手さはないが、深く心に残るウェスタン。(30代 女性)
近年まれに見る“静かな西部劇”。銃を抜くよりも言葉で戦う時間が長く、それが逆にリアルだ。町の秩序を守ろうとする保安官と副官の姿には、古き良き男の矜持がある。アリソンの気まぐれさが人間臭く、ヒーローたちの内面を際立たせている。ヴィゴ・モーテンセンの佇まいがとにかく渋い。(50代 男性)
エド・ハリスが監督・主演を務めたこともあって、作品全体に哲学的な静けさが漂う。善と悪の境界が曖昧な世界で、信念を貫くことの難しさが丁寧に描かれている。終盤、親友に背を向ける形で彼が取る決断には深い意味がある。単なる西部劇ではなく、“信頼と愛の物語”として心に残った。(30代 男性)
アクションより人間模様。『アパルーサの決闘』は、銃撃戦よりも沈黙と視線で語るドラマだ。男の友情、女の裏切り、正義の代償。どれも派手ではないが、一つ一つの瞬間が真に迫る。エド・ハリスとヴィゴ・モーテンセンの無言のやり取りが最高で、余計な言葉を要さない信頼関係が見事に表現されている。(40代 女性)
この映画は“西部劇版の心理ドラマ”。保安官ヴァージルが正義を信じ、友情に生き、愛に裏切られる過程は痛々しいほどリアル。アリソンという女性がもたらす混乱は、単なる恋愛要素ではなく、人間の弱さを象徴している。銃を抜く瞬間よりも、その後の沈黙に意味がある。西部劇好きにはたまらない一本。(20代 男性)
西部劇に求める「正義」「復讐」「孤独」の全てが詰まっている。アリソンの登場で揺れるヴァージルの心が人間らしく、完璧ではないヒーロー像が魅力的だ。エヴェレットが最後に友情を守るために取った行動は、まさに“男の決断”。古典的な美学を現代的に再構築した秀作。(30代 男性)
映像の質感が素晴らしい。乾いた風、銃声、沈黙、どれもが詩のように美しい。ストーリー自体は静かに進むが、人物の感情の動きが非常に繊細。特にヴィゴ・モーテンセンの“控えめな忠誠心”が印象的だった。愛に翻弄される男たちの姿が、時代を超えて共感を呼ぶ。(50代 女性)
映画『アパルーサの決闘』を見た人におすすめの映画5選
許されざる者(1992)
この映画を一言で表すと?
老いたガンマンの贖罪と暴力の意味を問う、西部劇の金字塔。
どんな話?
かつて凄腕の殺し屋だったウィリアム・マニーが、貧困と家族のために再び銃を取る。だが、その行動は彼自身の過去と向き合う旅となり、暴力と正義の境界線が曖昧になっていく。クリント・イーストウッドが監督・主演を務め、老いと誇りをテーマにした骨太な人間ドラマ。
ここがおすすめ!
『アパルーサの決闘』同様、派手さよりも静かな緊張感が魅力。西部劇の定番を覆し、暴力の代償と男の矜持を問う傑作。イーストウッドの圧倒的存在感と、静寂の中で生まれるドラマ性に心が震える。
オープン・レンジ(2003)
この映画を一言で表すと?
友情と正義を貫くカウボーイたちの“最後の決闘”。
どんな話?
牧場主たちを脅かす悪徳保安官に立ち向かう2人のカウボーイ。争いを避けたいと願いながらも、仲間を守るために銃を取る姿が描かれる。大自然の中に生きる男たちの静かな生き様と、圧巻のクライマックスが印象的。
ここがおすすめ!
ケヴィン・コスナー監督・主演による硬派な西部劇。『アパルーサの決闘』と同じく、男の友情や正義感を繊細に描く。銃撃戦のリアルさと情感あふれる映像美は必見。
3時10分、決断のとき(2007)
この映画を一言で表すと?
正義と信念をかけた、二人の男の“運命の列車”。
どんな話?
貧しい牧場主ダンは、悪名高い無法者ベンを刑務所行きの列車に護送する仕事を請け負う。危険を承知で挑む彼の行動は、家族のため、そして自身の誇りを取り戻すための戦いだった。
ここがおすすめ!
『アパルーサの決闘』に通じる“義理と信念”の物語。ラッセル・クロウとクリスチャン・ベールの演技合戦が圧巻で、道徳と現実の狭間で揺れる男の生き様が胸を打つ。
トゥルー・グリット(2010)
この映画を一言で表すと?
復讐を誓う少女と老保安官の、無骨で誇り高い旅路。
どんな話?
父を殺された少女マティが、粗暴だが腕の立つ老保安官コグバーンを雇い、犯人を追う旅に出る。世代も価値観も違う2人が、西部の荒野を進みながら信頼を築いていく姿が感動を呼ぶ。
ここがおすすめ!
コーエン兄弟監督によるリメイク版は、ユーモアと詩情が絶妙。『アパルーサの決闘』のように、無骨な正義と人間味が同居している。ジェフ・ブリッジスの演技は圧巻の一言。
ジェシー・ジェームズの暗殺(2007)
この映画を一言で表すと?
伝説の無法者と彼を撃つ男――崇拝と裏切りの心理劇。
どんな話?
19世紀末のアメリカ西部。カリスマ的な無法者ジェシー・ジェームズに憧れる青年ロバート・フォードは、やがて彼を撃つ運命を背負う。友情、嫉妬、憧れ、裏切り――男たちの複雑な心理が静かに崩壊していく。
ここがおすすめ!
ブラッド・ピットとケイシー・アフレックの繊細な演技が光る。『アパルーサの決闘』のように、静かな語り口で人間の誇りと孤独を描く。西部劇の枠を超えた“心理詩”のような作品。






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