映画『バンコック・デンジャラス』の概要:ジョーは凄腕の殺し屋として世界中を飛び回っていたが、引き際を感じ取り、次の街で引退することを決意していた。バンコクに降り立ち、いつものように準備を行うが、様々なアクシデントがジョーを襲う。
映画『バンコック・デンジャラス』の作品情報
上映時間:100分
ジャンル:アクション、サスペンス
監督:オキサイド・パン、ダニー・パン
キャスト:ニコラス・ケイジ、チャーリー・ヤン、シャクリット・ヤムナーム etc
映画『バンコック・デンジャラス』の登場人物(キャスト)
- ジョー(ニコラス・ケイジ)
- 凄腕の殺し屋。殺し屋としての様々なルールがあり、捕まらないために厳格に守っている。薬局で働いていたフォンに一目惚れする。
- コン(シャクリット・ヤムナーム)
- バンコクでジョーと出会い、運び屋として雇われる。明るく陽気な性格。ジョーに気に入られ、殺し屋の弟子として鍛えられる。
- フォン(チャーリー・ヤン)
- 薬局の店員。ジョーと出会い恋に落ちるが、ジョーが人を殺す現場を見てしまい会わなくなる。耳が聞こえず、同僚とは手話で会話している。
映画『バンコック・デンジャラス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『バンコック・デンジャラス』のあらすじ【起】
ジョーは仕事で世界中を飛び回っていた。報酬のいい仕事だが、根なし草のように1人でいることに淋しさも感じていた。ジョーはプラハを訪れると、事情聴取をしている男を狙撃して殺害した。これがジョーの仕事だった。
ジョーには仕事において4つの掟あった。「その1 質問はするな」「その2 堅気の人間と交わるな」「その3 跡を残すな」「その4 引き際を知れ」。掟のその4にもあるように、暗殺者として長く活動していると次は自分自身がターゲットになってしまうため、ジョーは引退する機会を伺っていた。危険すぎない仕事でお金を得て、足を洗う気でいるのだ。ジョーは次の仕事を最後の仕事に決めた。
ジョーはバンコクの街に降り立ち、人気のない安全な住み家を確保した。そして、街に繰り出し、写真を撮りながら周りの様子を観察した。ジョーはそこで客引きをしている男(コン)を、運び屋として雇うことにした。運び屋として雇う条件は3つあった。少し英語が話せること、お金で動くこと、使い捨てにできること。
ジョーはコンに携帯を渡し、鳴ったらすぐに出るよう指示を出した。そして、腕時計を渡し、指定の場所に1分でも遅れたら報酬はなしだと忠告した。コンはふてぶてしい態度だったため、ジョーは苛立ちを募らせながら、運び屋としての仕事を任せた。
映画『バンコック・デンジャラス』のあらすじ【承】
コンはジョーの指示通りに鞄を受け取って戻ってくるが、途中で信号無視をしたため、警察に追跡されそうになる。それを見ていたジョーは、コンに報酬を渡さずに鞄だけ受け取って追い返した。鞄の中には男が写っている写真が入っており、ジョーはそれを見てすぐに火を点けて燃やした。
ジョーが仕事に向けて準備をしている最中、少年に顔を見られてしまう。構わずにバイクを走らせ暗殺を決行するが、去り際に先程の少年と接触事故を起こしてしまう。ジョーは腕に怪我を負ってしまったため、薬局に薬を買いに出かけた。ジョーはそこで出会った耳の聞こえない女性店員(フォン)に、一目惚れしてしまう。
コンは運び屋の仕事をしている最中、金をだまし取った男達に襲われてしまう。なんとかその場から逃げ出しジョーに鞄を渡すが、鍵が開いていたことと、時間に遅れたこととで怒られてしまう。しかも、コンは鞄の中の写真を見てしまっていた。コンはジョーに殺されそうになるが、暗殺者の仕方を伝授してくれと頼み、命を助けてもらう。
ジョーはなぜコンを殺さなかったのか、自分で自分のことが理解できなかった。ただ、コンと自分自身が重なったように感じた。それからジョーはコンに戦い方や、暗殺者としての心得を教えた。
映画『バンコック・デンジャラス』のあらすじ【転】
コンはニュースで、写真に写っていた男が殺害されたと知り、何とも言えない気持ちになる。ジョーが1度に仕事をするのは4件までなので、後2件誰かが殺されることになるのだ。
ジョーはフォンが気になったため、薬局に会いに行き夕食に誘った。フォンが承諾してくれたので、一緒に夕食を食べに出かけることになる。ジョーは手話ができなかったため、身振り手振りで会話をしながら、フォンとの時間を楽しんだ。
コンの殺し屋としての指導も終わりを迎え、ジョーはお祝いにバイクをプレゼントした。その一方で、ジョンはフォンとのデートも重ねていた。そんな時、コンが運び屋の仕事をしている最中に、依頼主の手下に後をつけられてしまう。連絡を受けたジョーは携帯を鞄の中に入れて捨てるよう指示を出した。ジョーは携帯に電話を掛け、依頼主の男に次同じことをすれば妻を殺すと脅した。
ジョーはフォンの家を訪れ、フォンの母親と挨拶を交わした。母親から何の仕事をしているのか尋ねられ、ジョーは咄嗟に銀行マンだと嘘を吐いた。ジョーはフォンの家から帰った後、運び屋を殺すために用意していた麻薬を捨てた。
映画『バンコック・デンジャラス』の結末・ラスト(ネタバレ)
ジョーはコンを連れて仕事に向かうが、ミスを犯してしまい標的に気づかれてしまう。ボートで逃げた標的を追い、激しい銃撃戦の末射殺した。その後、ジョーはいつものようにコンに運び屋の仕事を任せた。コンはジョーが悪人を殺す正義の味方だと感じており、そのことをジョーに伝えた。ジョーは何とも言えない気持ちになる。
ジョーはデートの最中に、フォンから「あなたといると幸せ」と書かれた手紙を貰う。それを眺めていると突然強盗に襲われ、ジョーは咄嗟に反撃して殺害してしまう。フォンは恐怖で顔を強張らせながらその場を立ち去った。
ジョーの最後の標的は、コンが正義の味方だと話していた政治家だった。政治家の殺害は契約外だったため、ジョーは仕事を引き受けずに逃げるか、仕事を引き受けて大金を持って逃げるか、悩むことになる。その後、ジョーは依頼主に報酬の値上げを要求した。依頼主は自分の存在が殺し屋にばれていることを感じ取り、手下に殺し屋達を殺害するように指示を出した。
依頼主の手下はパイプ役に使っていた女を脅し、コンを呼ぶように仕向けた。その結果、コンは手下に捕まってしまう。その頃、ジョーはパレードに準じて標的の政治家を殺害しようとしていた。だが、民衆達から愛されている様子を見て、今まで殺害してきた標的やフォンの泣き顔が蘇り、殺すことを躊躇ってしまう。その間に警察に見つかってしまい、ジョーは殺しを諦め、民衆に紛れてその場から逃げ出した。
ジョーが住み家に帰り逃走準備をしていると、銃を持った男達が侵入してくる。あらかじめ用意していた爆弾を使い、家ごと破壊した。ジョーは男の腕にコンに贈った腕時計がハマっているのを見て、捕まっていることを知り、居場所を聞き出して殺害した。その後、ジョーはフォンに一目会いに行き、何も言わずに立ち去った。
ジョーは依頼主のアジトに行き、手下達を殺害してコンの元まで向かった。そして、コンに女と逃げるよう指示を出した。その後、ジョーは依頼主を殺害しに行くが、ジョー自身も酷い傷を負っており、パトカーに囲まれ逃げられない状態に追い込まれる。ジョーは自分の頭ごと依頼主の頭を撃ち抜いた。その姿をコンは悲しそうな表情で見ていた。
映画『バンコック・デンジャラス』の感想・評価・レビュー
冒頭の長髪ニコラス・ケイジに面食らうが後半には気にならなくなっているので大丈夫。ルールに縛られた殺し屋が純粋な人物と交流して悪人をやっつける映画を、そのまま作ったという感じで特段の目新しさはない、不可もない出来で時間つぶしとしては優秀だろう。監督のオキサイド・バンは昔は意欲的な映画を撮っていたが今は平均的なアクション映画に落ち着いている。こういう映画がしっかりと稼ぐから業界は支えられているのだ。(男性 30代)
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