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映画『ビッグ・アイズ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ビッグ・アイズ』の概要:1960年代に世界中で大流行した「ビッグ・アイズ」と呼ばれる絵画には、とんでもない秘密が隠されていた。実は作者の妻が絵を描いていたという、信じられないような本当の話を、ティム・バートン監督が映画化した作品。

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映画『ビッグ・アイズ』の作品情報

ビッグ・アイズ

製作年:2014年
上映時間:106分
ジャンル:伝記
監督:ティム・バートン
キャスト:エイミー・アダムス、クリストフ・ヴァルツ、ダニー・ヒューストン、ジョン・ポリト etc

映画『ビッグ・アイズ』の登場人物(キャスト)

マーガレット・キーン(エイミー・アダムス)
「ビッグ・アイズ」と呼ばれる特徴的な絵を描く女性画家。離婚歴があり、ウォルターと知り合ってすぐに結婚を決めた。ウォルターの言いなりになり、ウォルターの影武者としてビッグ・アイズを描き続ける。
ウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)
マーガレットの夫。画家になるのが夢だったが、絵の才能は全くなく、商才に長けている。ビッグ・アイズを自分の作品として世に出すことに成功し、大儲けする。天性の詐欺師であり、嘘をつくことに罪の意識がない。
ジェーン(幼少期:デラニー・レイ / 思春期:マデリン・アーサー)
マーガレットの前夫との娘。幼少期からビッグ・アイズの作者が母親であることに薄々気づいていたが、それを隠している母親に気を使い、その件には触れないようにしていた。

映画『ビッグ・アイズ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ビッグ・アイズ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ビッグ・アイズ』のあらすじ【起】

1958年、北カリフォルニアで暮らす主婦のマーガレットは、夫の横暴さに耐えきれず、幼い娘のジェーンを連れて家を出る。この当時は男性優位の時代で、女性の社会的立場は弱かった。

マーガレットは友人を頼り、サンフランシスコのノースビーチで新しい生活をスタートさせる。美大を出た経歴を生かして家具の絵付けの仕事をもらい、休日には公園で似顔絵描きの仕事も始める。

その公園で出会ったのが、2番目の夫となるウォルター・キーンだった。ウォルターはパリに留学していたのが自慢で、パリの風景画を売っていた。マーガレットは、この頃から大きな目をした悲しげな表情の子供の絵ばかり描いていた。口のうまいウォルターは彼女の絵を褒め、2人は急速に距離を縮めていく。

マーガレットとウォルターは、出会ってから1ヶ月でスピード結婚する。ウォルターは女たらしだという悪い噂を聞いていた友人は、彼女の軽率さを心配するが、マーガレットは幸せだった。世間知らずのマーガレットにとって、ウォルターはとても頼りになる救世主に見えていた。

ウォルターは画廊へ出かけ、積極的に自分の絵を売り込む。しかし全く相手にしてもらえない。画家というより商売人タイプのウォルターは、人気クラブで絵の販売をさせてもらえないかと考える。クラブのオーナーはしつこいウォルターに根負けし、店からトイレへの通路の壁を貸してくれる。

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映画『ビッグ・アイズ』のあらすじ【承】

ウォルターは毎晩クラブへ通い、絵のセールスを始める。ある晩、金持ちの奥様が「ビッグ・アイズ」と呼ばれるマーガレットの絵を気に入り、ウォルターに質問してくる。ウォルターは作者になりすまし、マーガレットの絵の販売に成功する。結婚したマーガレットはサインを「KENE(キーン)」にしていたため、ウォルターが作者だと名乗っても怪しまれなかった。

その晩ウォルターはクラブのオーナーと乱闘騒ぎを起こし、その事件がニュースになる。それが宣伝効果を生み、マーガレットの絵が完売する。これに味をしめたウォルターは、オーナーと結託してわざと喧嘩騒ぎを起こし、話題作りをする。

ウォルターは自分が作者だと名乗っていることをマーガレットに隠し、彼女にどんどんビッグ・アイズを描かせる。マーガレットは家にこもり、ひたすらビッグ・アイズを描く。

ずっと家にいることが息苦しくなったマーガレットは、ウォルターに内緒でクラブへ行ってみる。そこでウォルターがビッグ・アイズの作者だと名乗っていることを知り、怒りと悲しみを感じる。しかしビッグ・アイズには高値がつくようになっており、その嘘を告発する勇気が出ない。マーガレットはウォルターに丸め込まれ、彼の共犯者となっていく。

ウォルターはネームバリューのある政治家や女優にビッグ・アイズを贈呈し、マスコミを利用してビッグ・アイズを売りまくる。マーガレットはジェーンにまで嘘をついていることに苦しんでいたが、今更「ビッグ・アイズの作者は私です」とは言えない状況になっていた。

映画『ビッグ・アイズ』のあらすじ【転】

1960年、ウォルターは「キーン画廊」をオープンする。有名になるにつれ、ウォルターは画法や絵の発想についての質問を受けるようになるが、うまく答えられない。批評家は「キーンの絵にはなんの魅力もない、注目しているのは新聞のゴシップだけだ」と痛烈にビッグ・アイズを非難していた。それでもウォルターは全くめげず、テレビに出演して「ビッグ・アイズに描かれている子供たちは、ヨーロッパで見た戦災孤児たちです」と嘘の話をでっち上げる。この話は評判となり、画廊には多くの人が押し寄せる。

画廊を訪れる人々が、絵を買わずにチラシだけ持ち帰るのを見て、ウォルターはチラシを有料にする。ウォルターは、多くの人がお手軽なコピー商品で満足することを知り、ビッグ・アイズのポスターやポストカードの販売を開始する。安価なコピー商品はバカ売れし、ウォルターは笑いが止まらない。一方マーガレットの方は、誰とも会わずに絵を描き続けるストレスで、ノイローゼ気味になっていた。

マーガレットは自分が作者だと名乗れる絵が欲しくて、別の作風の絵を描き始める。しかしこの作品は全く注目してもらえない。マーガレットは苦しんでいたが、強引なウォルターに刃向かうことはできなかった。

1963年、ウォルターはカリフォルニアのウッドサンドに8000平米の大豪邸を建てる。マーガレットはアトリエに缶詰状態で、ビッグ・アイズを描き続けていた。マーガレットの友人は、夫婦の嘘に気づいていたが、ウォルターに縁を切られてしまう。

それでもマーガレットはウォルターに従っていたが、彼が自分の作品として売っていたパリの風景画も別の作者の絵だと知り、完全にウォルターから心が離れてしまう。ウォルターの嘘は、2人が出会った時から始まっていたのだ。しかしウォルターは「誰かに喋ったら命はないぞ」とマーガレットを脅し、彼女を離してくれない。

金を得たウォルターは、名誉を欲しがるようになり、マーガレットにニューヨーク万博の教育館に出展する大作を描かせる。同時に自分の画集を出版することにして、その準備を始める。しかしその画集の中のスケッチや絵は、全てマーガレットの描いたものだった。

タイムズ紙で芸術批評をしている批評家は、万博に出展されたビッグ・アイズの大作を「グロテスクで悪趣味な最低の絵」と評価する。怒ったウォルターは公衆の面前で批評家に楯突くが、毅然とした批評家に追い払われてしまう。

映画『ビッグ・アイズ』の結末・ラスト(ネタバレ)

ウォルターは酒を飲んで荒れ狂い、マーガレットとジェーンは命の危険を感じる。ウォルターは、アトリエへ逃げ込んだ2人を追いかけ、鍵穴から火のついたマッチを投げ込む。火は画材に燃えうつり、アトリエ内が火事になる。マーガレットはジェーンと窓から脱出し、着の身着のままで家を飛び出す。

1年後、マーガレットとジェーンは、ハワイで新しい生活をスタートさせていた。ウォルターは離婚の条件として、全ての絵の権利を自分に渡すことと、ビッグ・アイズの新作を100枚送ることをマーガレットに約束させる。マーガレットは、ハワイでもウォルターの呪縛から解放されず、孤独な日々を送っていた。

そんなある日、マーガレットの家にエホバの証人の信者が勧誘にくる。マーガレットは心の拠り所を求め、宗教にハマっていく。信者たちに背中を押され、勇気を得たマーガレッットは、ハワイのラジオ番組で全てを告白する。ビッグ・アイズの作者がウォルターではなく妻のマーガレットだったという衝撃のニュースは世界中を駆け巡り、2人は公の場で争うことになる。

マーガレットはウォルターと虚偽の記事を書いた新聞社を相手取り、1700万ドルの慰謝料を求めて裁判を起こす。ウォルターは強気の姿勢を崩さず、「自分が作者だ」と言い張っていた。

マーガレット自身も長年「ビッグ・アイズの作者は夫だ」と認めていたので、新聞社の虚偽罪は成立しなかった。その審議が終わると新聞社の弁護人はさっさと帰ってしまい、ウォルターは1人になる。それでも彼は「自分で自分を弁護する」と言って、裁判を続けてもらう。

ウォルターはいつものように延々と猿芝居を続け、判事を怒らせる。判事はすでに最高の解決方法を考えていた。それは、この場で双方にビッグ・アイズを描いてもらうという単純明快な方法だった。この時マーガレットは、自分の勝利を確信する。

マーガレットはいつも通りビッグ・アイズを描き始める。ウォルターは「古傷が痛むので筆が持てない」と苦しい言い訳をしていたが、彼が嘘をついていることは明白だった。裁判の結果、名誉毀損と精神的苦痛が認められ、マーガレットは全面的に勝訴する。ようやくマーガレットは、堂々と大好きな絵を描く自由と娘の信頼を手にしたのだった。

映画『ビッグ・アイズ』の感想・評価・レビュー

時代的なこともあってか、女性が社会で認められ自立することの難しさを感じた。芸術家としての尊厳、著作権やセールスについて考えさせられたり、どうしてダメ男はこうもDVと虚言に走るのだろうか?と思ったりも。ビッグ・アイズの絵は、どれも魅力的だった。

これまでのティム・バートン監督作とは雰囲気が異なり、現実的な世界観で描かれている作品だが、実話がベースだと聞いて納得した。そして、こんなアートシーンを揺るがす程の大スキャンダルが、本当にあったことに驚いた。(女性 40代)


ティム・バートン監督作品にしてはファンタジー色が薄く、思い切った演出等は無いが、これが実話ということに驚きを隠せない。

善人を装い『マーガレット・キーン』に近づき、作品と名声を自分の物にしようとした夫『ウォルター・キーン』は欲深く嫉妬深い男で、この映画にとっての見事な悪役だ。
こういった男性が現実に居ることも要注意。

なかなか現実を公にすることができないストーリー展開にモヤモヤし、マーガレットは報われないのか?と心配したが、ラスト法廷での見事な大岡裁きが気持ちよかった。
事実が明らかになり、マーガレットが何にも囚われることなく絵が描けるようになって本当に良かったと思う。因みにマーガレット・キーン本人は作中にも出演しており、今(2018年現在)もご健在だそうだ。(女性 30代)


男性優位の時代にゴーストペインターとして「ビッグ・アイズ」シリーズを制作する女性画家マーガレットの実話をもとにした話。大きな目をしたどこか悲しげな女の子の表情が秘密めいていて引き付けられた。
妻に絵を描かせて自作だと嘘を突き通す夫のくずっぷりも見事で、終盤の裁判でマーガレットが実際にその腕前を披露し勝訴したシーンにはスカッとした。
本当の作者として生きることができて良かった。
強い芯のある女性画家としてマーガレットの姿にとても共感できる作品。(女性 20代)


こんなとんでもない話が実際にあるのかと驚いた。ウォルターが自分の作品だと偽っていたのは「ビッグ・アイズ」だけではない。他の画家の作品も、自分の名前に書き換えていたのには呆れるばかりだ。
夫の言いなりになってしまったマーガレットに対しても「もっと自分の作品に誇りを持って欲しい!」と感じたが、男性が優位の時代では難しかったのかもしれない。
「ビッグ・アイズ」はとても魅力的な絵なので、本当の作者を明らかにすることができて良かった。堂々としたマーガレットと往生際の悪いウォルターの裁判シーンは、それまでのモヤモヤを一気に解消してくれた。(女性 40代)

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