護送中に脱走したある事件の容疑者の男と極悪土地開発業者の戦いを描くアクション映画。監督は『ヒッチャー』のロバート・ハーモン、脚本はラジー賞のマスコットキャラクターとしておなじみのジョー・エスターハス。
映画『ボディ・ターゲット』 作品情報
- 製作年:1993年
- 上映時間:94分
- ジャンル:アクション
- 監督:ロバート・ハーモン
- キャスト:ジャン=クロード・バン・ダム、ロザンナ・アークエット、キーラン・カルキン、テッド・レビン、ティファニー・トーブマン etc…
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映画『ボディ・ターゲット』 評価
- 点数:40点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★☆☆☆
[miho21]
映画『ボディ・ターゲット』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『ボディ・ターゲット』のあらすじを紹介します。
カリフォルニア州の山道を走っていた囚人護送車が事故で転覆し、容疑者たちは脱走してしまう。その内の一人、サム(ジャン・クロード・ヴァン・ダム)は山中に逃げ込むが、農場を営む未亡人アンダーソン(ロザンナ・アークエット)の息子、ムーキー(キーラン・カルキン)に見つかってしまう。ムーキーはサムを亡くなった父親に重ねあわせ、サムを保護する。
一方、農場を含む地域一帯を土地開発していた極悪土地開発業者フランクリン(ジョス・アックランド)は、反対派住民に嫌がらせを繰り返していた。サムはフランクリンの部下がアンダーソン一家を恐喝している現場を目撃し、部下を蹴散らす。これがきっかけで、サムはアンダーソンが営む農場の納屋を借りることになった……。
映画『ボディ・ターゲット』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ボディ・ターゲット』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ジョー・エスターハス
脚本を担当したジョー・エスターハスは数々のクソ映画を監督してきたダメ男です。
特に90年代に『ショー・ガール』『アラン・スミシー・フィルム』でクソ映画の大御所として認知されるようになり、ラジー賞の申し子とも呼ばれました。
脚本家としての実力は「ふつう」です。本作が可もなく不可もなしな出来栄えなのは、ジョー・エスターハスの力によるものでしょう。
物語は全く大したことがなく、極悪土地開発業者の描かれ方はまさにB級映画のそれ。主演のジャン・クロード・ヴァン・ダムをキャスティングしたかったがための企画じゃないかと思います。
『シェーン』と『アジョシ』
本作のラストは名作映画『シェーン』に似ています。頑張ったけど結局子供たちと別れなければいけないという切なさ。観客の涙を誘います。残念なことに、俳優がジャン・クロード・ヴァン・ダムなので笑えますが。
『シェーン』は名作ゆえ、参考にされ続けてきました。本作もそう。そして、2011年公開の『アジョシ』もそうです。
ウォンビンが大迫力のアクションを演じ、『シェーン』の変則的ラストを迎える。はっきり言って、本作の何百倍も面白いです。ジャン・クロード・ヴァン・ダムが悪いわけではなく、ムダに抒情的かつアクションの見せ方がヘタクソなのが悪いんです。
筋肉バカ主演の映画ですから、ストーリーは全て画面で見せてくれます。観客が興味をもつのはアクションだけになってしまいますし、なにせジャン・クロード・ヴァン・ダムですから、笑えます。抒情的なムードに適していません。作品の雰囲気と俳優がマッチしていないのはかなり痛い。
『アジョシ』はウォンビンの透明感溢れる演技と作品の閉塞感が見事にマッチしており、ハリウッド顔負けの大傑作になりました。良い映画と悪い映画の差はここ。製作陣が作品をどれだけ理解できているか、です。
映画『ボディ・ターゲット』 まとめ
90年代の筋肉バカ俳優たちは大変な思いをしていたそうです。80年代のような陽気なアクション映画が観客に飽きられ、方向転換を強いられました。殆どの筋肉バカ俳優は仕事がなくなり、人気シリーズ『エクスペンダブルズ』誕生の伏線になっているわけです。
彼らは基本的に演技がヘタクソ。移民が多く、発音が悪いため、アクション映画以外だと収まりが悪かったんですね。ジャン・クロード・ヴァン・ダムもそう。本作はムダに感動エッセンスが注入されており、普通のアクション映画とはひと味違います。
そのため、ジャン・クロード・ヴァン・ダムは見事に浮いた存在となり、ラストも対して感動できない、誰も得しない映画が出来上がってしまいました。
ジャン・クロード・ヴァン・ダム、好きですよ。頑張って欲しいけど、アクション映画以外がダメダメなのは痛いなぁ。
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