この記事では、映画『ブロークンシティ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ブロークンシティ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ブロークンシティ』の作品情報

上映時間:109分
ジャンル:サスペンス
監督:アレン・ヒューズ
キャスト:マーク・ウォールバーグ、ラッセル・クロウ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ジェフリー・ライト etc
映画『ブロークンシティ』の登場人物(キャスト)
- ビリー・タガート(マーク・ウォールバーグ)
- 元ニューヨーク市警。武器を持たない被疑者を撃ってしまったことがきっかけで、解雇される。以後は、私立探偵として、浮気調査の仕事を請け負っていた。
- ニコラス・ホステラー(ラッセル・クロウ)
- ニューヨーク市長。選挙戦を控えており、再任を狙っている。選挙相手の攻撃材料を潰すために、ビリーに自分の妻の浮気調査を依頼する。
映画『ブロークンシティ』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ブロークンシティ』のあらすじ【起】
ニューヨークの裁判所の前に人だかりができていた。彼らは口々に人殺しと叫んでいる。被害者であるマイキーの写真を掲げる者もいた。暴力を許すな。そう訴える人たちを睨むように、裁判所の入口を警官が封鎖していた。
裁判所内では、ある事件についての審議が行われていた。被告人はビリー・タガート巡査。彼には武器を携帯していなかったマイキーに対して、不当な発砲をしたという嫌疑がかけられていた。市の検事はビリーを殺人の罪で告訴した。対し、被告側の弁護人は、事件当時、マイキーが武器を所持していたと言い張った。
市長の部屋に警察署長がやってきて、ビリーの件について相談を持ちかけた。市長はどうせ予審で差し戻されるから問題ないと署長を説得した。しかし、署長の懸念は消えなかった。警察に対するデモに参加した市民の人数は一万を超えた上、マイキーは何の罪も犯していなかったという判決が下っていたのだ。更に、ビリーがマイキーに接触した際、マイキーは武器を携帯していなかったという目撃者が署に現れたという。目撃者が未成年だったと知った市長は、その証言を黙殺することにした。

映画『ブロークンシティ』のあらすじ【承】
判決の結果、検察の訴えは証拠不十分ということで棄却された。会場に落胆の声が広がる。自由を得たばかりのビリーは署長に呼び出され、市長の部屋に向かった。これ以上事を荒立てたくない市長と署長は、ビリーに辞職を言い渡した。ビリーは無言でその場から立ち去った。
七年後、ビリーは夜道を車で駆け抜け、売春宿の客を撮影した。警察を辞めた彼は探偵業に就いていた。金払いの悪い客の取り立てをしていると、市長から会いたいという連絡があった。次期市長を決める選挙を控えていた市長だが、彼にはそれよりも気がかりなことがあった。妻の浮気だ。市長は選挙までに浮気相手を見つけて欲しいと言う。対立候補のヴァリアントのスタッフが妻の浮気を選挙の攻撃材料にしようとしているのを、市長は阻止したかった。
ビリーは市長の家の前に車を止め、妻が出かけるのを待った。妻の車が動きだし、ビリーがそれを追うと、彼女は人権保護団体の公演に出席していた。それから、市長の妻は植物園に向かい、そこで男性と会っていた。ビリーはカメラを構えるが、男の横顔と車のナンバーの一部しか撮影できなかった。
映画『ブロークンシティ』のあらすじ【転】
引き続き捜査を続けるビリー。すると、市長の妻が密会していたのは、ヴァリアント陣営の選挙対策委員長のポールであることが判明した。ビリーは追跡対象をポールに切り替える。ポールの後をつけると、確かに彼は市長の妻と密会していた。
ヴァリアントは事務所で公開討論の準備を進めていた。ヴァリアントは現市長を悪人と決めつけ、ニューヨークを浄化するためには自分が市長にならなければと考えていた。討論の準備の後、ヴァリアントはポールを部屋に呼び出し、攻撃材料は見つかったのかと尋ねるポールは具体的なことを言うのは避けたが、秘策があると言った。
捜査のために出席した市の重役が出席するパーティで、ビリーは市長の妻に呼び出された。市長の妻は手を引かないと破滅すると彼を脅した。そこに市長が現れ、妻を追い払う。市長はビリーに成果を尋ねた。ビリーから受け取った写真を見て愕然とする市長。怒りを堪えながら市長はビリーに報酬を渡すと、契約の終わりを告げた。
映画『ブロークンシティ』の結末・ラスト(ネタバレ)
数日後、ニューヨークの夜道に銃声が響く。殺されたのはポールだった。現場に駆けつけたビリーは署長に呼び出され、捜査に協力しろと脅される。ビリーが市長に渡した捜査資料がポール殺害の引き金になっていると署長は考えていた。署長は市長を捕まえるとビリーに宣言し、邪魔をすればビリーも刑務所に送ると脅した。
仲間が殺されたヴァリアントは憔悴しきっていた。ポールを最後に見たのは彼だが、彼は犯人を見ていないと言った。ヴァリアントは自分の無力さに打ちひしがれていた。署長は困難を乗り越えろと彼を励ます。
ビリーは市長の妻に呼び出された。市長の妻は正義を行うこともできたのに、市長の言いなりになったビリーを非難した。市長の妻は夫の悪事に関する情報を握っていて、それをポールに明け渡し、市長をその座から降ろそうとしていたのだと話す。ビリーは自責の念からポールを殺した犯人の捜索を始めた。
市長とヴァリアントの公開討論が始まった。両者は互いの持論を展開し、相手を非難していく。討論は場慣れしていた市長に利があり、ヴァリアントは窮地に立たされていた。
ビリーは、トッドという市長陣営の企業の社長の息子が現場で目撃されたと知り、彼の家に向かう。トッドが犯人だと思っていたビリーだが、トッドは父と市長を裏切りヴァリアントに市長の悪事の情報を渡そうとしていただけだった。ビリーはトッドがポールを通じてヴァリアントに渡そうとしていた情報を受け取り、トッドの家を立ち去った。
トッドから手に入れた証拠を手に、市長に辞職を迫るビリーだったが、反対にマイキーの件で脅されてしまう。市長はビリーが武器を持たないマイキーを射殺した映像を入手していたのだ。ビリーは一人になって考えた後、自分の殺人罪を受け入れて市長を引きずり降ろす決心をした。
ビリーの決心により、市長は逮捕された。そして、ビリー自身も過去のけじめをつけるために、刑務所に収監された。
映画『ブロークンシティ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
政治スリラーとしては地味だが、人間ドラマとして深みがある。マーク・ウォールバーグ演じる元刑事ビリーが、市長の依頼を受けて浮気調査を進めるうちに巨大な陰謀に巻き込まれていく展開はスリリング。ラッセル・クロウの狡猾な市長役が見事で、終盤の対決は圧巻。ラストのビリーの選択に、かつての正義がわずかに残っていたのが救いだった。(30代 男性)
最初は“浮気調査”という単純な依頼が、次第に政治と金の闇へと繋がっていく構成が巧み。ビリーの過去の罪が物語と重なっていくのも印象的だった。彼が抱える罪悪感と贖罪の物語としても見応えがある。派手さはないが、社会の腐敗を描くリアルなトーンが良かった。終盤、真実を突きつけるビリーの表情がすべてを語っている。(40代 女性)
ラッセル・クロウの演技が圧倒的だった。市長という権力の象徴を、カリスマ性と冷酷さで体現していた。ビリーとの心理戦は静かだが緊張感があり、最後の告発シーンには鳥肌が立った。アクション映画ではなく、“沈黙の駆け引き”で見せるタイプのサスペンス。モノクロームな世界観も物語に合っていて渋い。(50代 男性)
思ったよりも派手な展開ではなかったけれど、セリフの応酬と人間関係の緊張感で最後まで引き込まれた。ビリーが元警官としての正義感を失わず、腐ったシステムの中でも自分なりの答えを出そうとする姿勢に共感。市長の裏の顔が暴かれる瞬間はスカッとした。地味だけど、大人向けの硬派な映画。(20代 女性)
『ブロークンシティ』は、正義と腐敗の狭間で揺れる人間の葛藤を描いた社会派サスペンス。派手な銃撃戦よりも、沈黙の会話にこそ緊張感が宿る。ビリーの行動は時に愚かだが、それが人間らしさを感じさせた。彼が最後に自首する決断をした時、ようやく“正義”が形を取り戻した気がした。静かな感動を覚える作品。(30代 男性)
マーク・ウォールバーグの演技が印象的。タフな外見の裏に、罪の意識と正義の理想を抱える男を繊細に演じていた。彼が真実を知るたびに苦悩していく姿がリアル。恋人との関係が崩れていく描写も、彼の人間的弱さを表していて良かった。ラストに見せる苦笑いが、すべてを受け入れたようで切ない。(40代 女性)
この映画の魅力は、アクションではなく“沈黙の中にある暴力”。政治の腐敗と個人の正義というテーマは古典的だが、重厚に描かれている。市長の裏取引、土地開発の利権、そして隠された殺人。どれも現実にありそうで怖い。ビリーのような一介の男が、そんな巨大な力に立ち向かう姿にシビれた。(50代 男性)
ビリーと市長の関係が崩れていく過程が見応えあった。最初は信頼していたのに、真実を知るにつれてすべてが偽りだったと気づく展開は痛快。人を利用し尽くす権力者と、それでも自分の信念を貫こうとする一人の男。対比が明確でドラマとして面白い。ラストの新聞報道のシーンで、少しだけ希望を感じた。(20代 男性)
政治スリラーの王道。アメリカ社会の腐敗を、表面的な善悪でなく“グレー”な領域で描いている点が秀逸だった。正義のために罪を犯し、真実のために自らを犠牲にする男。ビリーの生き方は痛々しいが誠実。終盤のどんでん返しは意外性こそ少ないが、余韻が深い。シリアスな映画が好きな人におすすめ。(30代 女性)
マーク・ウォールバーグ×ラッセル・クロウというキャスティングだけで十分に価値がある。二人の対立構造は、まるで光と影のよう。ビリーの“かつての過ち”と、市長の“現在の罪”が対比されていく脚本が見事だった。政治の裏側に潜む欲望、正義の限界、そして人間の弱さ——それらすべてが詰まった硬派な一作。(40代 男性)
映画『ブロークンシティ』を見た人におすすめの映画5選
インサイダー(The Insider)
この映画を一言で表すと?
「真実を告発することの代償を描いた、圧倒的リアリズムの社会派サスペンス。」
どんな話?
タバコ業界の闇を暴こうとする内部告発者と、報道番組のプロデューサーが企業の圧力に立ち向かう実話ベースの物語。告発によって人生を失いかけながらも「真実」を守ろうとする男たちの信念が胸を打つ。
ここがおすすめ!
『ブロークンシティ』同様、正義と権力の対立をテーマにした社会派作品。アル・パチーノとラッセル・クロウの演技が魂に響く。重厚な演出と緻密な脚本で、現代社会の“真実の重み”を痛感させられる名作。
トレーニング・デイ(Training Day)
この映画を一言で表すと?
「正義を名乗る悪に染められていく、1日の地獄の刑事ドラマ。」
どんな話?
新米刑事ジェイクがベテラン刑事アロンゾと共に“1日だけの実地訓練”に出るが、それは警察の腐敗と暴力の世界を体験する悪夢の始まりだった。信じていた正義が音を立てて崩壊していく緊張の連続劇。
ここがおすすめ!
『ブロークンシティ』と同じく、腐敗した権力と正義の境界を描いた作品。デンゼル・ワシントンの悪役ぶりが圧巻で、倫理観が試される展開に息を呑む。リアルで生々しい“正義の崩壊”が見どころ。
L.A.コンフィデンシャル(L.A. Confidential)
この映画を一言で表すと?
「1950年代ロサンゼルスを舞台にした、完璧なノワールの傑作。」
どんな話?
警察内部の腐敗、裏社会、スキャンダルが渦巻くL.A.。三人の刑事がそれぞれの信念で真実を追ううちに、やがて同じ巨大な陰謀に行き着く。緻密な脚本と緊張感ある展開が光る。
ここがおすすめ!
『ブロークンシティ』の政治的サスペンス要素と、権力の腐敗を描くテーマが共通。ケヴィン・スペイシー、ラッセル・クロウ、ガイ・ピアースらの名演が光り、古典的ながら時代を超える完成度を誇る。
ザ・タウン(The Town)
この映画を一言で表すと?
「罪と贖罪を抱えた男の、逃れられない愛と選択の物語。」
どんな話?
銀行強盗団のリーダーが、事件の被害者となった女性と恋に落ちてしまう。逃れたい過去と背負う罪の狭間で、彼は“自由”を求めて最後の賭けに出る——。
ここがおすすめ!
『ブロークンシティ』のビリーと同じく、過去の罪を抱えながら正義を模索する男の物語。ベン・アフレックの監督・主演作で、犯罪映画でありながら人間ドラマとしても深い。美しくも切ないクライマックスが秀逸。
スリーパーズ(Sleepers)
この映画を一言で表すと?
「少年時代の罪が、男たちの復讐へと変わる衝撃の群像劇。」
どんな話?
少年時代の過ちで少年院送りになった4人。そこで受けた地獄のような仕打ちが、彼らの人生を狂わせていく。大人になった彼らは、かつての加害者たちに復讐を誓う。友情と正義が交錯する衝撃のドラマ。
ここがおすすめ!
『ブロークンシティ』のように、正義の裏に潜む“個人の復讐心”を描く重厚な作品。ブラッド・ピット、ロバート・デ・ニーロら豪華キャストの演技が圧巻。罪と罰、贖いの意味を静かに問う傑作ヒューマンサスペンス。






みんなの感想・レビュー
TVKで見たけど、ストーリーが古臭く、
余り面白くなかった。サスペンス感もあんまりないし。。。
それからYukiさんの指摘は正しいです。
多分あの部分は英語で”Anytime”と答えているのかなと思います。
英語で聞いてないのですが、日本語から推測すると。
Anytimeはいつでもという意味もありますが、
お礼の言葉に対しては「どういたしまして」という意味になります。
こういった応えは映画を見ていればよくあります。
ちゃんとした翻訳者を使っていないのかも(><)と思いました。
TVで、観ました。主人公のレイプ犯殺し、恋人との別れ方、『えっ?』ってなりました。(^◇^;)
市長の罪をあばくために払う犠牲、その大きさを伝える為の前振り・・・残念ながら、伝わってきませんでした。(^◇^;)
エピソードの全てが、こんな感じです。意図することは、わかる、後は、観る人の感性と想像力、純文学、純文学サスペンス⁇って感じです。
でも、私が気になったのは、一点だけ、それは、主人公の探偵事務所で働く女性の一言です。
事件の解決後に、主人公が、彼女にテレホンカードをもらい、お礼を言ったと思うのですが、その返事が、TVでは、『何時でもどうぞ』的な答えで、私は、かみ合ってないと感じ、とても違和感が残りました。
たしか、この少し前の事務所での二人の会話でも、主人公に対して、彼女が、こう返しています。
その時も、たしか電話絡みだったような・・・
はっきりしないのですが、とても気になったので、ネットで調べている途中で、ここに行き当たり、感想という形で、書き込みました。
私以外にも、『んっ?』って感じになった方、きっといますよね。
( ^ω^ )♪♪♪