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映画『存在のない子供たち』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『存在のない子供たち』のストーリー(あらすじ)をネタバレありで結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説していきます。

また、映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載中または掲載予定です。

映画『存在のない子供たち』の作品情報


出典:https://video.unext.jp/title/SID0046657

製作年 2018年
上映時間 125分
ジャンル ヒューマンドラマ
監督 ナディーン・ラバキー
キャスト ゼイン・アル・ラフィーア
ヨルダノス・シフェラウ
ボルワティフ・トレジャー・バンコレ
カウサル・アル・ハッダード
製作国 レバノン

映画『存在のない子供たち』の登場人物(キャスト)

ゼイン(ゼイン・アル=ラフィーア)
スラム街のボロアパートで、両親とたくさんの兄弟と一緒に暮らす少年。ある事件で少年刑務所に収監されている中、両親を訴える裁判を起こす。
ラヒル(ヨルダノス・シフェラウ)
スラム街の遊園地で清掃員の仕事をしているシングルマザー。お金も食べ物もないゼインに声をかけ、食事を与えた。
サハル(シドラ・イザーム)
ゼインの最愛の妹。スアードからアプローチを受けるが、心は動かない。母親が商売に使う麻薬製品の製造を手伝わされている。
スアード(カウサル・アル・ハッダード)
ゼインたちの暮らすアパートの大家で、雑貨店を営んでいる。サハルのことを気に入っており、食べ物の贈り物をするなどのアプローチを続ける。
アスプロ(アラーア・シュシュニーヤ)
身分証の偽造と人身売買に関わる商人。客の足元を見て手数料を交渉する。

映画『存在のない子供たち』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『存在のない子供たち』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『存在のない子供たち』のあらすじ【起】

レバノン・ベイルートのスラム街。
刑務所内で歯科検診を受ける少年の名はゼイン。歯科医師は「乳歯がないので12歳くらい」と診断した。

ゼインは裁判所の法廷の原告席に着き、裁判長から年齢を訊かれると「わからないからそっちに聞いて」と言って、被告席の両親を指す。

裁判が始まった。逮捕された理由を訊かれたゼインは「クソ野郎を刺したから」と答えた。そして、なぜ両親を訴えるのかという問いに「僕を産んだ罪で」と答えた。

数ヵ月前、ゼインは両親とたくさんの兄弟姉妹たちと一緒に、スラム街のボロアパートで暮らしていた。ゼインの父セリームは、無職で日中から酒を飲んでいる。母スアードは、刑務所内の麻薬中毒者に麻薬を密売して収入を得ている。

スアードの「商品」を作るのは、ゼインとゼインの妹サハルだ。ゼインは薬局に処方箋を持ち込み「両親の体調が悪いから代わりに受け取りに来た」と嘘をついて、トラマドールの錠剤を購入し、サハルと一緒にそれを砕いて水に溶かし、洋服に吸収させる。それを乾かしたものを「着替え」としてスアードが刑務所に持ち込むのだ。

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映画『存在のない子供たち』のあらすじ【承】

ゼインは学校には通わせてもらえず、一日中働かされていた。路上でジュースを売り、大家のアサードが経営する雑貨店にプロパンボンベを運ぶ中、スクールバスが通ると、憧れの気持ちを募らせながら目で追った。

アサードはサハルを気に入っていて、サハルに度々贈り物をして気を引こうとしていた。ゼインはサハルと2人で遠くへ逃げる計画を進めていたが、ある日、両親は滞納した家賃と鶏と引き換えに、11歳のサハルをアサードに嫁がせることを勝手に決めた。嫌がるサハルをセリームが無理矢理バイクに乗せ、連れて行ってしまう。

絶望したゼインは家を出て、目的地も定まらないままバスに乗り、遊園地で降りた。ゼインはそこで仕事を探すが、誰も取り合ってくれない。そんなゼインを見ていた清掃員の黒人女性がゼインに声をかけ、食事を与えた。
女性はティゲストと名乗ったが、本名はラヒルというエチオピア難民のシングルマザーで、乳児のヨナスを守るために、身分を偽って働いていた。

ラヒルは、ヨナスの子守りとして、ゼインを自宅のバラックに迎え、3人の生活が始まった。

映画『存在のない子供たち』のあらすじ【転】

ラヒルの持っている偽の滞在許可証も、もうすぐ期限が切れるため、ラヒルは偽造屋のアスプロに相談したが、彼は相場を大きく上回る代金を要求し、払えなければヨナスを引き取ると人身売買をほのめかした。

ラヒルは自分の髪を売り、何とか請求額を揃えたが、不法就労の疑いで警察に拘束されてしまう。

ゼインはラヒルが拘束されているとは知らず、ヨナスを連れてラヒルを探し回ったが見つからなかった。ゼインは国籍を偽ってシリアの救護所で粉ミルクをもらったり、薬局で嘘をついて処方薬を入手し、それを海水で薄めて作ったドラッグを売ったりしながら、ヨナスと2人で生活しつつ、外国で新生活を始めるための貯金をした。

しかしある日、外出中に大家が家の鍵を換え、中に入れなくなってしまう。ゼインが家の中にあるお金と荷物を取りたいだけだと訴えても、取り合ってくれない。

ゼインは悩み抜いた末、ヨナスの安全のために、ヨナスをアスプロに預けることにした。
ゼインがアスプロに、外国に渡る決意を告げると、身分証が必要だと言われる。ゼインは実家に、身分証を取りに行く。

映画『存在のない子供たち』の結末・ラスト(ネタバレ)

ゼインの親は、ゼインの出生届さえ提出しておらず、身分証となるものは何もなかった。
絶望するゼインに追い打ちをかけるように、ゼインはサハルの死を知らされる。

11歳の若さでアサードの子供を妊娠したサハルは、無理な出産で大量出血し、病院に運ばれたものの、身分証がないことを理由に受け入れてもらえず、そのまま亡くなったという。

ゼインは衝動的に包丁を持ってアサードの店へ向かった。激昂したゼインを止められる者はおらず、アサードは刺され、ゼインは禁固5年の刑を受ける。

刑務所のテレビで、社会問題を取り上げる番組が流れた。番組の中で視聴者が電話で生出演し、司会者に相談するコーナーがあり、そこにゼインが登場して「大人たちに聞いてほしい。世話ができないなら産むな」と訴えたことは、大きな反響を呼んだ。

番組を見た弁護士からゼインに面会の申し出があり、ゼインは両親を訴える裁判を起こすに至った。

その後、アスプロは逮捕され、ヨナスはラヒルの元へ戻った。

ゼインは身分証の写真撮影をする。初めは強張っていた表情も、次第に笑顔に変わっていった。

映画『存在のない子供たち』の感想・評価・レビュー

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映画『存在のない子供たち』のネタバレあらすじ結末と感想まとめ

以上、映画『存在のない子供たち』のネタバレあらすじ結末と感想について紹介しました。

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