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映画『カプリコン・1』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『カプリコン・1』の概要:火星探査ロケット・カプリコン1の乗組員たちが、打ち上げ直前に機外に降ろされた。火星のセットが組まれた巨大なスタジオに連行され、火星に着陸する演技をしろと命じられる。

映画『カプリコン・1』の作品情報

カプリコン・1

製作年:1977年
上映時間:129分
ジャンル:アクション、サスペンス、ミステリー
監督:ピーター・ハイアムズ
キャスト:エリオット・グールド、ジェームズ・ブローリン、カレン・ブラック、テリー・サヴァラス etc

映画『カプリコン・1』の登場人物(キャスト)

ロバート・コールフィールド(エリオット・グールド)
火星探査カプリコン1を取材する新聞記者。火星からの映像に疑惑を抱き、単独で調査を始める。
チャールズ・ブルーベイカー大佐(ジェームズ・ブローリン)
カプリコン1の乗組員。火星探査のやらせに嫌々ながら応じるが、妻と2人の子供に嘘をついていることに耐えられなくなる。
ブルーベイカー夫人(ブレンダ・ヴァッカロ)
夫の火星探査は本当だと信じている。火星との中継で息子が書いた作文を読み上げ、夫の心を動かす。
ピーター・ウィリス中佐(サム・ウォーターストン)
乗組員の1人。ブルーベイカーたちと共に出発直前に船外に出され、郊外の基地の跡地に隔離される。
ジョン・ウォーカー中佐(O・J・シンプソン)
乗組員の1人で唯一の黒人。ブルーベイカーとウィリスと共に、259日間も火星探索をする芝居を強いられる。
ジェームズ・ケラウェイ博士(ハル・ホルブルック)
カプリコン1の開発責任者でありながら、大掛かりな「やらせ」を指揮する張本人。ロケと開発の予算を削らせないための苦肉の策であった。

映画『カプリコン・1』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『カプリコン・1』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『カプリコン・1』のあらすじ【起】

人類初の有人火星探査ロケット・カプリコン1号。観客席では副大統領夫妻や乗組員の家族たちなどが集まり、打ち上げを見守る。ブルーベイガー大佐、ウィリス中佐、ウォーカー中佐はスタンバイOK。管制室の最終チェックも完了し、カウントダウンに入った。

打ち上げまであとわずかという時に、男が扉を開けてロケットから降りろと言った。3人は訳も分からず宇宙服のままヘリに乗せられて、基地を去った。カプリコン1は予定通りの時刻に無人で打ち上げに成功。観客も管制室も誰もこのことに気付かなかった。

2時間後。ブルーベイカーたちは、とある大きな格納庫に連れて行かれた。そこにロケット開発責任者のケラウェイ博士が現れる。彼はロケットの製作費が削られたせいで部品に欠陥があるため、今回の打ち上げは失敗する可能性が高いと説明。今後の予算削減を回避するためにも、今回の打ち上げは成功したように見せなければならないと言った。

3人が案内されたのは、巨大な火星のセットが組まれたスタジオ。真ん中にはカプリコン1の模型もあった。博士は彼らに火星に着陸するという芝居を演じさせ、その映像を管制室に送ろうと考えていたのだ。

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映画『カプリコン・1』のあらすじ【承】

ブルーベイカーたちはこの「やらせ」計画を断ろうとしたが、逆らえば家族の命が危ないと脅されて、やむなく従うことに。捏造した音声を管制室に送った。ほとんどの職員が火星からの受信であると信じたが、技術者のエリオットだけは、信号の発信元が近いのではと気付く。そのことをケラウェイ博士に伝えたが、はぐらかされた。

火星着陸予定日。夫人たちも集まり管制室で見学する中、ブルーベイカーが火星に着地する瞬間の映像が届く。しかしそれは、事前に収録したもの。本物らしく見せるため、スロー再生で編集した。全世界の人々も固唾を飲んで見守り、大きな拍手をした。エリオットは新聞記者のコールフィールドに疑惑を話した。彼は興味を持ち、独自に調査を開始する。

打ち上げから223日。乗組員の妻たちは管制室でスタンバイをする。夫たちと衛星生中継で会話をするためだ。ブルーベイカーの妻が、息子の作文を読んだ。それは火星に行った父を誇りに思い、無事に帰ってくるのを祈るという内容。ブルーベイカーは涙を流し、真実を口走りそうになった。

映画『カプリコン・1』のあらすじ【転】

打ち上げから259日。いよいよ帰還予定日だ。ブルーベイカーたちは回収部隊が到着する前に、用意した偽の帰還用カプセルに乗り込むという段取りだ。ところが、本物のカプリコン1に異常事態が発生。大気圏に突入の際に耐熱シールドが壊れ、機体が燃えてしまったのだ。

博士は緊急記者会見を開き、着陸の失敗とクルーの死亡を伝えた。死んだことになってしまったブルーベイカーたち。殺されそうな予感がし、閉じ込められていた会議室を逃げ出した。阻止する男たちを振り払いながら、小型機に乗り込み離陸に成功。燃料が切れたため、荒野の真ん中に不時着した。

3人は自分たちの生存を明かすために、マスコミの前に出ようと話し、それぞれ別方向に走り去った。博士は人員を増やして必ず見つけるように命じる。灼熱の砂漠を歩くウォーカーは、歩き疲れて鳥の幻を見る。しかしそれはヘリの機影で、彼は見つかってしまった。コールフィールドはブルーベイカー夫人に何度も取材する中で、火星着陸の映像がやらせだったことに気付く。

映画『カプリコン・1』の結末・ラスト(ネタバレ)

ウィリスは高い岩山を素手でよじ登り、ようやく山頂へ。しかしヘリが待ち構えていたため、彼は絶望した。ブルーベイカーは洞穴に逃げ込んだ。蛇を捕まえ、生きるために食べた。

新聞社に戻ったコールフィールドは、編集長にスクープを報告しようとするが、彼のスクープばかり狙う姿勢を非難し、地道な取材をしろと言った。その夜、コールフィールドはFBIに薬物所持をでっち上げられ逮捕される。編集長が身柄を引き取り、その後、知人の女性記者から疑わしい基地の場所を聞く。

彼はその基地へ行き、火星のスタジオを発見。やらせ疑惑に確信を持った。地元の男からセスナ機を借りて、ブルーベイカーを探しに行く。コールフィールドはガソリンスタンドの廃墟に身を潜めていたブルーベイカーを救出し、セスナの翼に乗せた。2機のヘリがセスナを追いかけてくるが、アクロバット飛行でかわし、2機とも崖の壁面に激突させた。

乗組員の追悼式。妻たちが参列し、副大統領がメッセージを読む。そこへ、死んだはずのブルーベイカーが妻の元に駆け寄ってくる。テレビ局は一斉に彼にカメラを向けた。

映画『カプリコン・1』の感想・評価・レビュー

全世界が見守ったロケット火星探査の映像が、実は「やらせ」だったという奇想天外のお話。コメディかと思えばそうでななく、シリアスなドラマ仕立てになっている。かと思えば、主人公が蛇の肉を食べるという目を覆いたくなるサバイバルシーンがあったり、セスナvsヘリの激しいアクロバットシーンもあるなど、本筋以外で気になるシーンも豊富。乗組員の1人を、あのO・J・シンプソンが演じているのも注目だ。(MIHOシネマ編集部)


宇宙ロケットをテーマにした作品としてはかなり衝撃の展開で、ストーリーもしっかりしているので期待以上に楽しめた作品です。
ロケットの火星打ち上げは「ヤラセ」だったというお話。火星に行く予定だった乗組員たちは約1年間、火星風の「スタジオ」で火星にいる演技をさせられます。笑ってしまうような展開ですが、至って真面目な作品でコメディ要素はありません。
博士の「陰謀」に巻き込まれてしまう乗組員たちがとても可哀想で最後の最後までどうなるか分からないので、目が離せませんでした。(女性 30代)

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