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映画『キャッツ・ドント・ダンス』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『キャッツ・ドント・ダンス』の概要:歌と踊りが大好きな猫のダニーは、スターを夢見てハリウッドへやって来た。しかし、映画界は人間のスターに牛耳られており、動物の役者が入り込む余地はなかった。それでも自分の夢を諦めず奮闘する、動物達のサクセスストーリー。

映画『キャッツ・ドント・ダンス』の作品情報

キャッツ・ドント・ダンス

製作年:1996年
上映時間:75分
ジャンル:アニメ、ミュージカル
監督:マーク・ディンダル
キャスト:スコット・バクラ、ジャスミン・ガイ、ナタリー・コール、アシュレイ・ペルドン etc

映画『キャッツ・ドント・ダンス』の登場人物(キャスト)

ダニー(スコット・バクラ)
貧しい田舎に暮らす若い猫。大好きな歌と踊りでスターになるべく、ハリウッドへ向かう。早速『ノアの箱舟』への出演が決まったため監督へのアピールを張り切ったが、主演のダーラの逆鱗に触れてしまった。
ソイヤー(ジャスミン・ガイ)
マンモス・ピクチャーズで秘書をしている白猫。元役者で歌も踊りも一級だが、人間主体の映画界で夢破れてしまった。
パッジマイヤー / パッジ(マシュー・ヘリード)
ハリウッドで氷を売っているペンギンの少年。ダニーの歌と踊りを気に入り「ネコのお兄さん」と言って慕う。ドラムの才能がある。
ダーラ・ディンプル(アシュリー・ペルドン)
人間の少女。マンモス・ピクチャーズきっての大スター。「こどもと動物に優しい」というキャッチコピーで売っているが、その実わがままで醜い動物差別主義者。スターを夢見るダニーを排除しようと画策する。

映画『キャッツ・ドント・ダンス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『キャッツ・ドント・ダンス』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『キャッツ・ドント・ダンス』のあらすじ【起】

ハリウッドに暮らすお姫様、ダーラ・ディンプルはお金持ちの有名人。しかし、「こどもと動物に優しい」でお馴染みの彼女には、恐ろしい裏の顔があった。

ある田舎町に暮らす猫のダニーは、貧しいが夢を持っていた。歌と踊りが大好きな彼は、苦しい生活を送る町民達から物資を貰い、スターになるためハリウッドへと向かった。

ハリウッドに到着したダニーは、歌いながら街を歩いた。歌に夢中で、白猫にぶつかったり水を浴びせたりしていることには気づかず目的地へと向かう。道中、道端で氷を売っていたパッジと出会い、ダニーの歌を気に入ったパッジは「ネコのお兄さん」と言って彼に懐いた。

動物俳優エージェントの事務所を訪れたダニーは、運よく役を手に入れた。大スター、ダーラ・ディンプル主演で撮影中の『ノアの箱舟』に出てくる猫の役だ。さらに、エージェントのウィンクは秘書の白猫、ソイヤーを彼の相手役に宛がった。ソイヤーは、通勤途中で自分を散々な目に合わせた犯人がダニーだと気付き、乗り気ではなかった。

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映画『キャッツ・ドント・ダンス』のあらすじ【承】

マンモス・ピクチャーズの撮影スタジオに入ったダニーは、与えられた台詞が「ニャー」の一言だけだったため不満げだった。彼はソイヤーの忠告を聞かず、撮影中にダーラや監督、社長に存在をアピールしようとアドリブを入れてしまった。

ダニーがアドリブによって自分より目立ったことに激怒したダーラは、これまでの可愛らしい声や美貌を醜く豹変させた。周りにいる大人のスタッフ達は、お菓子やオモチャで彼女の機嫌を戻すのに必死になった。その甲斐虚しく、ダーラは召使い兼ボディーガードのマックスを呼びつけた。

マックスは、スタジオの天井にまで届きそうな巨体を揺らしダニーに近づくと、いとも簡単に彼を握り、ダーラの命令通りに脅した。スタッフ達のご機嫌取りでなんとかダーラの怒りは収まったが、ダニーは激しく落ち込んでしまった。

ノアの箱舟に乗る役を貰っていた動物達は、皆ダニーのチャレンジを馬鹿にした。ソイヤーもまた、ダニーに「夢は諦めなさい」と声を掛けて帰ってしまった。しかし、撮影に付いてきていたパッジだけは、ダニーのアドリブを褒めて励ました。

映画『キャッツ・ドント・ダンス』のあらすじ【転】

ダニーとパッジは、どこからともなくピアノの音が聞こえることに気付いた。音のする方向へ向かうと、マンモスのウーリーがピアノを演奏していた。彼の小屋でセッションしたダニーとパッジは、彼は元々役者志望でハリウッドへ来たのに、与えられた役はオープニングで鳴くだけの内容だったと聞く。壁には夢破れた動物達の写真がずらりと並んでおり、その中には、ソイヤーがステージに立っているものもあった。

ウーリーは、チャンスはあくまで人間のものだとダニーを諭した。しかし、ダニーはダンスオーディションに集まった動物達を鼓舞しバンドと踊りを続けた。ダニーは音楽に釣られてやって来たソイヤーも巻き込み、マンモス・ピクチャーズの社長、L・B・マンモスに売り込もうと提案。それを陰で見ていたダーラは、彼らを貶めようと悪事を企てた。

ダニーはダーラを通じて、社長を金曜の3時に撮影スタジオへ呼び出した。しかし、その時間、社長は撮影スタジオの外で記者会見の予定が入っていた。ダーラは、社長が見に来ると信じて歌と踊りの準備をする動物達の背後に忍び寄ると、スタジオ内に放水。ノアの箱舟のセットが浮き上がり、スタジオ一杯に溜まった水は外にいる社長達もろとも映画村を飲み込んでしまった。

社長は騒動を起こした動物達を全員追い出し、ダーラはダニー達の前を高笑いしながら去って行った。

映画『キャッツ・ドント・ダンス』の結末・ラスト(ネタバレ)

今度こそ夢が叶うと思っていた彼女は、言い表せない程に落胆していた。ダニーも同じである。彼は全てを諦め、田舎に帰るバスに乗り込んでいた。ソイヤーは、ダニーに別れを告げるためバス停へと向かったが、そこには彼の帽子と、スターになるためのタスクを記した紙だけが残されていた。

バスの中で項垂れていたダニーは、窓の外にパッジを見つける。パッジの後ろには『ノアの箱舟』ワールド・プレミアの看板が立てられていた。それを見たダニーは、起死回生のアイデアを思い付く。バスを飛び降りたダニーはパッジに声を掛け、動物の役者仲間全員にワールド・プレミアの招待状を出したのだった。

ダニーから招待状を受け取った動物達は、映画館に集まった。上映中、バックヤードではダニーとパッジがバンド機材を搬入し、ダーラの舞台挨拶が終わるのを待っていた。

ダーラの舞台挨拶が終わると、ステージにダニーが登場した。ダニーは「動物に優しいダーラの提案で、皆様と社長にショーをお見せします」と意気込むと、会場にいる仲間達を呼び集め歌と踊りを披露した。

引きつった表情のダーラは、彼らの舞台をぶち壊そうとバックヤードに向かったが、彼女のやることなすことは全てダニー達にとって最高の演出に変わった。観客は、スタンディングオベーションで動物達の演奏と踊りを賞賛した。幕が下りると、髪を振り乱したダーラが「あんたなんか溺れ死ねばよかったのよ」と暴言を吐いた。その汚い声は、マイクを通して観客や社長にも届いてしまった。

感動した社長は動物達が主役の映画を沢山制作し、ダーラは清掃員として劇場で働くようになった。

映画『キャッツ・ドント・ダンス』の感想・評価・レビュー

悪役であるダーラの歌声が非常に可愛らしく、印象に残った。同時に、彼女の醜さも「人間的」で印象深い。基本的にスカートが風になびいてパンツが見えているので、モデルはマリリン・モンローかと思ったがシャーリー・テンプルとのこと。

子供向けアニメにありがちな「主人公がどこまでもヘマをする」構造なので、中盤まではイライラさせられる。最後にはしっかりダーラの本性が暴かれ大胆縁になるが、もっと彼女をこてんぱんにしても良かったのではないか。

音楽はノリ良く格好良く、『トムとジェリー』を手掛ける配給元なので子供と一緒に見て楽しい映画だった。(MIHOシネマ編集部)


動物が主人公の作品は沢山ありますが、今作は動物と人間が同じ舞台を目指し「夢」に向かって競い合う素敵な作品でした。
歌と踊りが大好きな猫のダニーは小さな田舎町で暮らしながらも、いつかスターとなって人間と同じ舞台に立つことを夢見ていました。しかし、現実は甘くなく動物よりも人間がスターとして見られる舞台の世界。スターとして人気の女優も裏の顔は動物差別主義者の酷い人間でした。
アニメ作品なので子供向けかと思いきや、メッセージ性が強く大人が見ても楽しめる作品になっていました。悪者がしっかり成敗されるラストシーンはとても気持ち良かったです。(女性 30代)


ストーリー自体は非常にシンプルで子供向けです。人間社会でもなく、動物社会でもない。多少差別はあるものの、生き物全てが飲食店に出向いたり舞台を楽しんだりする社会設定が斬新に感じられました。猫と言えば”ニャオ”だろと猫と人間が会話するなど、ちょっと不思議な感覚を味わえる場面も多く、大人が観ても楽しめる作品だと思います。エンディングのポスターで人間役を演じる動物たちが映し出される中、「ミュータント・タートルズ」だけ役の幅が広がっていなくて笑いました。(男性 20代)

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