映画『セレブリティ』の概要:マンハッタンを舞台に、セレブな裏側をブラックユーモアたっぷりで描く。監督ウディ・アレンの元に豪華なキャストが集結。セレブリティの虚しさを描いたコメディ映画。
映画『セレブリティ』の作品情報
上映時間:114分
ジャンル:コメディ
監督:ウディ・アレン
キャスト:ケネス・ブラナー、ジュディ・デイヴィス、レオナルド・ディカプリオ、メラニー・グリフィス etc
映画『セレブリティ』の登場人物(キャスト)
- リー(ケネス・ブラナー)
- ライター業。女好きで片っ端から口説いていく。ライターから脚本家になる野望がある。浮気で妻ロビンを裏切る。
- ロビン(ジュディ・デイヴィス)
- リーの元妻。離婚のせいで心神喪失状態になるが、新しい恋人トニーによって、素晴らしい女性へと変わっていく。
- トニー(ジョー・マンテーニャ)
- テレビ局のプロデューサー。完璧な男性。その完璧さがロビンの不安になり、結婚式をドタキャンされてしまう。
- ブランドン(レオナルド・ディカプリオ)
- 大スター。酒、ドラッグ、女好きで破天荒な性格。
- ニコル・オリバー(メラニー・グリフィス)
- 大女優。取材中リーに口説かれる。
- ノラ(ウィノナ・ライダー)
- 女優の卵。魔性の女で、ボニーからリーを略奪する。
- モデル(シャーリーズ・セロン)
- スーパーモデル。常時ドラッグでハイな状態。リーの車で交通事故を起こす。
- ボニー(ファムケ・ヤンセン)
- リーと交際するが、同棲の初日リーに振られてしまう。
映画『セレブリティ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『セレブリティ』のあらすじ【起】
空にHELPの文字が浮かんでいる。町中で映画の撮影が行われていた。その文字が消える前に、慌てて女優が演技する。
そこに今回の主演女優をインタビューするライター、リー(ケネス・ブラナー)がいた。エキストラの女性、ノラ(ウィノナ・ライダー)をナンパする。かなり女好きのようだ。女優のニコルオリバーの密着取材が始まった。2人で前に住んでいた家を訪れる。彼女は女優を夢見て、裸の体を観察し、壁一面に女優の写真を貼っていたらしい。話を聞きながら、触ろうとすると、結婚しているとうまくあしらわれてしまった。
協会から神父が出て来た。彼はテレビ説教のスター。ファンとサインを求める人々が取り囲む。その教会に疲れきった女がいた。頭はぼさぼさで、教会で出されたご飯に文句を言っている。女はリーの妻ロビン(ジュディ・デイヴィス)だった。情緒不安定な彼女に疲れきっていたリーは、ロビンの親友と浮気をしてしまった。離婚問題に疲れ、協会の療養所で暮らすことになった。
映画『セレブリティ』のあらすじ【承】
ファッションショーでモデルが歩いている。今日の仕事はここの取材だ。バックヤードでショートカットのモデルがたばこを吸っている。帰ろうとすると、突然さっきのショートカットのモデル(シャーリーズ・セロン)が話しかけて来た。リーは年代物のアストン・マーチンに乗っていて、それを見たモデルは彼の車を気に入り、運転したいと言う。その流れで彼女と個展のパーティーへ行く事になった。有頂天になったリーは彼女を口説き始める。彼女はずっとハイで、運転中のリーにキスをし始めた。しかし運転を誤って、事故を起こしてしまう。罵倒され事故現場に置き去りにされてしまった。
ロビンは友人の勧めで美容整形を受けようとしていた。しかし気は進まない。テレビの取材で来ていたプロデューサー、トニー(ジョー・マンテーニャ)に試写会に行かないかと口説かれる。そこにリーが仕事で現れ、パニックを起こしてしまう。ヒステリーを起こしたロビンは試写会中に大声でリーを罵倒する。
リーは回想する。離婚の原因は同窓会で起きた。同級生が金髪の若い美女と結婚したのだ。結婚が早かった自分は、人生を楽しんでいない。彼は40歳。もう一度彼は青春を味わいたかった。
映画『セレブリティ』のあらすじ【転】
ロビンは教師を辞めて、テレビ局に再就職していた。整形外科で出会ったトニーと深い関係になったのだ。
若い男がホテルで暴れている。一緒にいた女性と大喧嘩をして警察を呼ばれていた。彼はブランドン(レオナルド・ディカプリオ)、大スターだ。ライターから脚本家にキャリアアップしたいリーは、ブランドンに付いて、出演交渉する。ブランドンは女、ドラッグ、酒が大好きだ。リーは破天荒な毎日に付いていけない。ブランドンからそんなに消極的では、いい脚本家にはなれないと言われてしまう。
ロビンは番組で出会った娼婦の元を訪れていた。トニーが大好きで、自分のテクニックが未熟だと悩んでいた。男性経験はリーだけの彼女は、自分に自信が持てなかった。
リーは脚本を完成させ、聡明な女性、ボニー(ファムケ・ヤンセン)と同棲をはじめていた。知り合いの出版記念パーティーでノラと再会する。ノラは彼氏と一緒にいたが、リーを誘惑する。ボニーにドラッグストアに行くと嘘をつき、家を抜け出す。朝、ボニーの荷物が家に届くが、リーは好きな人ができたと彼女に正直に話した。一緒には住めないと。昨夜、ノラに再会し、本気で恋をしてしまったのだった。ボニーは彼の脚本の原本を海に投げ捨てた。
映画『セレブリティ』の結末・ラスト(ネタバレ)
ロビンは立派なリポーターに成長し、トニーと婚約していた。しかし結婚式当日、ロビンは式を放棄し、姿を消してしまう。ロビンが道を歩いていると、占い師の女性が声をかけてきた。ロビンは占い師の女性に自分の気持ちを吐き出す。幸せすぎて罪悪感を感じ、完璧すぎるトニーに大きな不安を感じていた。
リーはノラを自分の作品の主演女優にした。演出の稽古をしているが、仕上がりは微妙だ。監督はこっそりノラを口説き始めるが、突然リーが現れる。リーは彼女を束縛し、ノラはもううんざりだった。
そんなとき、いつかのパーティーで会った男性と再会する。とある大作家がリーと同じテーマの作品を発表したらしい。全員が有名人で、全員が祝福される物語だ。リーの作品は、世に出る道を断たれてしまった。
ニコル・オリバーの映画が完成した。試写会でリーとロビンは再会する。別人のように美しくなったロビンを褒めるトニー。あの頃の彼女はどこにもいなかった。
試写会で空にHELPの文字が映し出される。今トニーはひとりだった。映画はまるで、彼の心模様を代弁するかのように、虚しかった。
映画『セレブリティ』の感想・評価・レビュー
レオナルド・ディカプリオを始め、出演しているキャストが豪華。だからこそ、物語に妙な説得力がある。完全に自分の中のイメージだが、セレブリティの世界って人間関係がドロドロしていそうな感じがする。それがブラックユーモアに溢れた描写で、上手く表現されていた。
リーは自分勝手過ぎて、ロビンが別れたのは良かったなと思った。付き合う相手によって、人生って180度変わるのかもしれない。少し切ない終わり方だが、リーは今までの自分の行いを反省できたのではないかと思う。(女性 30代)
お金持ちで何不自由ない生活をしている「セレブ」も一人の人間で、満ち足りているように見えても悩みや苦しみを抱えているのだなと、物凄く人間味を感じる作品でした。
タイトルに偽りなく、本当に豪華なキャストが揃っているので私が思っているセレブとか、スターのイメージそのままで見られたのがすごく良かったです。
至る所に散りばめられる皮肉っぽさはさすがウディ・アレンと言った感じです。本当の幸せや真実の愛はどこにあるのだろうと考えさせられる作品でした。(女性 30代)
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