映画『チャーリーズ・エンジェル(2019)』の概要:“チャーリーズ・エンジェル”のサビーナとジェーンは、天才プログラマーのエレーナから依頼を受けた。彼女の開発した次世代エネルギーが悪事に利用されようとしていたのだ。エンジェル達は、事態を収束させるため世界中を飛び回る。
映画『チャーリーズ・エンジェル』の作品情報
上映時間:118分
ジャンル:アクション
監督:エリザベス・バンクス
キャスト:クリステン・スチュワート、ナオミ・スコット、エラ・バリンスカ、パトリック・スチュワート etc
映画『チャーリーズ・エンジェル』の登場人物(キャスト)
- サビーナ(クリステン・スチュワート)
- タウンゼント探偵社のエージェント。おしゃべりで乱雑な性格で、スラングを多用する。素行が悪く逮捕歴があると語るが、実際はお嬢様で乗馬も得意。
- ジェーン(エラ・バリンスカ)
- タウンゼント探偵社のエージェント。元MI6の諜報員で、ニンジャと呼ばれている。パリ支局のボスレーであるエドガーとは友人のような間柄。
- エレーナ(ナオミ・スコット)
- テクノロジー企業に勤めるエンジニア。次世代エネルギー・カリストを開発したが、使い方によってはEMP(電磁パルス)兵器として人間の脳を麻痺させる欠陥があることに気付き、商品化される前に改良しようとタウンゼント探偵社へ相談する。
- ボスレー001 / ジョン(パトリック・スチュワート)
- タウンゼント探偵社の初代ボスレー。組織を国際化させ、エンジェル達の活躍の場を増やした第一人者。リオデジャネイロでの仕事を最後に引退する。
- ボスレー342 / レベッカ(エリザベス・バンクス)
- エドガーに代わってサビーナとジェーンをサポートするボスレー。歴代で初めてエンジェルからボスレーになった女性。
映画『チャーリーズ・エンジェル』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『チャーリーズ・エンジェル』のあらすじ【起】
リオデジャネイロ。サビーナとジェーンは、実業家のジョニーを拘束した。駆け付けたボスレー001は、司法省へ彼を捕まえたことを連絡すると、エンジェル達が去った後「君は何者だ?」と問い詰めた。
1年後、ハンブルク。受付嬢のイングリッドに案内されたエレーナは、自身の雇い主ピーター・フレミングのオフィスに通された。彼はエレーナが開発したエネルギー、カリストを事業にすると言い、エレーナは開発途中のカリストに欠陥やリスクがあると説明したが、彼は一切聞き入れなかった。帰り際、エレーナはイングリッドからタウンゼント・エージェンシーの連絡先を渡された。
ロサンゼルス。ボスレー001は、世界中のボスレーから退職を祝われた。彼は組織を国際化させた第一人者である彼の元へはチャーリーからもメッセージが届き、退職祝いの時計が贈られた。
エレーナの務める会社では、カリスト開発の出資者だったアレクサンダー・ブロックが新事業の創設者として迎えられていた。アクセス権を得たブロックは、恒久的にクリーンエネルギーを届けられると喜んだ。
パリ。ジェーンは、パリ支局のボスレーから次の仕事について説明された。企業の内部告発による調査に挑むため、彼はジェーンにサビーナとチームを組ませた。
ハンブルク。エレーナはカフェで待つボスレーの元を訪れ、カリストの欠陥を直したいがブロックと連絡が取れないと相談した。店員になりすましていたジェーンは店内にいたタトゥーの男を不審に思い、エレーナとボスレーを逃がそうとした。しかし、男はそれを察知しジェーンに襲い掛かった。
ボスレーの運転する車にエレーナを乗せたジェーンは、装甲車で追って来る男と撃ち合いになった。激しいカーチェイスと銃撃戦の中で彼らの車は海へ転落、ボスレーは首元を撃たれ死んでしまった。追いついたサビーナは男を追い払い、ジェーンはエレーナを引き揚げた。
映画『チャーリーズ・エンジェル』のあらすじ【承】
郊外へ逃れた三人の元へ、後任のボスレー342がやって来た。彼女は、パリ支局のボスレーの本名はエドガーだと明かした。友人を失ったジェーンはショックを隠せなかった。
ボスレー342、ジェーン、サビーナの三人は、エレーナを連れて隠れ家6を訪れた。エレーナは、カリストの開発中、装置の欠陥によって同僚が脳卒中になったことを告げた。さらに、ブロックの手に渡ったカリストの他に会社の保管室に試作品が6個、自分のラボに修復用が1個残っていると告げた。エレーナは、フレミングやブロックによってカリストが悪用される危険性を示唆し、サビーナとジェーンは残りのカリストを回収するため会社へ潜入した。
社員からIDを奪い保管室へ入ったサビーナだったが、試作品は全てフレミングによって奪われた後だった。そこへIDを奪われた社員が出社してしまい、サビーナとジェーンはエレーナが捕まらないよう陽動作戦を決行した。
ジェーンは研究室にいたラングストンから薬品を奪うと、ビルの一室を爆破させた。サビーナがエレーナのフリをしてわざと監視カメラに映っている一方で、本物のエレーナは自分のラボからカリストを持ち出した。
三人はボスレーと落ち合い、タウンゼントのベルリン支局へと向かった。彼女達を出迎えた心理療法士のマスターと共に、フレミングの捜索が開始された。彼はイスタンブールへ入国しており、エンジェル達は現地へ向かった。
イスタンブールへ発つ前、ボスレー342は暗闇から現れた車の窓からGPSを受け取ると、車に乗る人物にエレーナの処遇を尋ねた。僅かに開いた窓からは「聞くまでもないわ」とだけ返答があった。
ロンドンの時計修理店では、ボスレー001を退いたジョンが、時計にGPSが仕込まれていないか調べていた。時計に仕掛けが無かったが、金属探知機はジョンのジャケットに反応した。
映画『チャーリーズ・エンジェル』のあらすじ【転】
イスタンブールに到着したサビーナ、ジェーン、エレーナ、ボスレー342の四人は、フレミングがカリストを持って採石場へ移動したため、急いで後を追った。
パリでジェーンを襲った殺し屋、ホダックに連れられて採石場へ到着したフレミングは、捕まった筈のジョニーと取引をしていた。カリストの操作を要求されたフレミングだったが、手順を知らないと分かるや否や、彼はホダックにより殺されてしまった。ジェーンはその様子をボスレー342へ伝えたが、外で待機している筈の彼女から応答はなかった。その内に見つかってしまったジェーンとサビーナはホダックやその手下達と銃撃戦となり、危険を察知したジョニーは姿をくらました。ホダックもまた、隙をついてカリストを持ち去った。
ボスレー342と会えないまま隠れ家へ戻った三人は、彼女が寝返ったのではと疑った。そこへジョンから電話があり、彼が「逃げろ」と叫んだ瞬間、隠れ家は爆発した。
朦朧としながら隠れ家から出たエレーナは、銃を構えるボスレー342が撃たれて倒れるのを目撃。彼女を撃ったのはジョンだった。エレーナは彼に保護されたが、走り去る二人の背後にはホダックの姿があった。
荒れた隠れ家の中で目を覚ましたジェーンは、目を覚まさないサビーナを連れて元同僚で医師のファティマを訪ねた。サビーナが目覚めると、エレーナを探すためにジェーンに呼ばれたマスターがボスレー342を連れてやって来た。ジェーンとサビーナはボスレー342へ銃を向けたが、彼女も銃撃されたと言う。
一方で、ジョンに連れられ屋敷へ通されたエレーナは、彼の元へカリストを持ったホダックがやって来たため驚愕していた。ジョンは「これで計画成功だ」とほくそ笑んだ。
映画『チャーリーズ・エンジェル』の結末・ラスト(ネタバレ)
ボスレー342は、ずっとジョンを追跡していたと打ち明けた。ジョニーが捕まらなかったことを訝しんだチャーリーは、最後に彼と一緒にいたジョンを疑った。調査する内に、ジョンが独自の人脈でビジネスを展開していたことが判明したという。今夜開かれるパーティにブロックが参加するという情報を得た一行は、エレーナも連れて行かれると予想し会場へ向かった。
拘束されたエレーナは、カリストのアクセス権をブロックから自分に変えろとジョンに命じられた。ブロックは、カリストを暗殺兵器にしようと企むジョンの思惑に利用されていただけだった。ジョンに抵抗していたエレーナだったが、監禁されていたラングストンの姿を目の当たりにし、遂にアクセス権をジョンに設定した。
会場に潜入したサビーナとジェーン、ボスレー342は、エレーナの救出へ向かった。ジェーンは、ホダックと再び拳を突き合わせ、サビーナからの状況報告を受けたボスレー342は彼女達の元へ向かった。しかし、その傍らにはジョニーの姿があった。
激闘の末、ジェーンはホダックに勝利した。サビーナもエレーナの部屋へと辿り着き、三人はようやく合流した。
パーティ会場へ降りたジョンは、ホダックの死体に騒然とする参加者達の中でボスレー342を捕らえた。彼の手下達が彼女を撃とうとした瞬間、駆けつけたジェーンとサビーナが手下達を昏倒させ、会場に紛れていた多くのエンジェル達がジョンを取り囲んだ。ボスレー342が有利になるよう手引きしたのは、寝返ったジョニーだった。
ジョンを捕らえた後、ボスレー342ことレベッカはエレーナをリクルートした。彼女は困惑しながらも快諾し、スパイの特殊訓練を受けることとなった。
レベッカは、エレーナの処遇をチャーリーへ報告した。彼女が採用されたことを知ったチャーリーは祝辞を送ったが、その正体は変声機で声色を変えた女性であった。
サビーナとジェーンに見守られながら、エレーナは歴代エンジェル達の指導を受け無事に仲間入りを果たした。
映画『チャーリーズ・エンジェル』の感想・評価・レビュー
チャーリーやボスレーと家族のような信頼関係で結ばれているエンジェル達が、現在も精力的に活動していたと分かりとても嬉しかった。
『チャーリーズ・エンジェル(2000)』を初めて観た時、女という性をハンデと捉えず、自身に満ちて仕事をこなす彼女達に衝撃を受けた。今回の続編でも、一作目で感じたカッコよさを受け継いだエンジェル達が活躍しており、自分の性別に引け目を感じている私なんかは勇気を貰った。
昨今、性差別をはじめ性別によるステレオタイプを排除しようという動きが活発に見られる。本作のような映画が誰かを奮い立たせるのかもしれない。(MIHOシネマ編集部)
ボスレー342のレベッカ役エリザベス・バンクスが監督・脚本を務め、新たなチャーリーズ・エンジェルの活躍が描かれている。
シリーズ前作ではコメディ要素が多めだったが、世代交代した今作はアクションが多め。更にエンジェル達の補佐をするボスレーに元エンジェルが就任するなど、新たな展開もあり強く賢い女性たちの活躍が見られる。強い女性という印象を強めるためなのか、女としての性を生かした活躍があまり多くなく、そういう意味では男女平等を象徴しているように思えた。他にも世界各国で活躍するエンジェル達が集まり、1チームのために協力するなどこれまでにない展開も見られる。世界中の女性が手を取り合い、協力すれば世界をも救えるという強いメッセージ性もあったように思う。(女性 40代)
チャーリーズ・エンジェルの支部が世界中に発展していて、ボスレーも何人も増えていて、エンジェルは銃を使っているし、急な設定変化に、このシリーズとは別の番組かと最初は思いはしたものの、スパイとしての技術が上回っていて、その点では楽しめました。クリスティン・スチュワートの濃すぎるキャラ設定は、賛否両論あると思いますが新鮮でした。とにかくこの空白期間で、チャーリーズ・エンジェルの部隊は大革新を遂げていたらしいです。(女性 20代)
娯楽として秀逸。リブート作品ということで、このメンバーでの第一作的なところがあるため、過去のシリーズ作品を見ていなくても十分に入っていける。アクションシーンはもとより、アメリカ映画には欠かせない会話の妙も十分に楽しめる。3人組の内、まずは2人で進行するあたりはちょっとしたバディ・ムービーの要素も味わえる。3人目のメンバーの合流の仕方はよくあるパターンではあるものの、むしろここは王道で正解。今後の展開を期待させる終わり方も含め、皆が楽しめるハリウッド的エンターテイメントな一本。(男性 40代)
完全に新しくなった『チャーリーズ・エンジェル』。2000年公開のキャメロン・ディアスやドリュー・バリモアたちが演じたエンジェルが正直苦手で、あまり魅力を感じなかったのですが今作はエンジェルのキャラクターはもちろん、組織としての設定やスパイアクションなど全てにおいてクオリティが上がっていて、これまでとは別の物として楽しく見られました。
『アラジン』のジャスミンのイメージが強かったナオミ・スコットですが、スパイの世界に驚く初々しい雰囲気を上手く演じていてとても可愛かったし、アクションもこなせるのだと感心してしまいました。(女性 30代)
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