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映画『チョコレート・バトラー THE KICK』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『チョコレート・バトラー THE KICK』の概要:バンコクでテコンドーの道場を開いているムンと、韓国料理店を営むユン。そしてその子供達、テヤン、テミ、テプンもテコンドーを父に教わる格闘技一家だった。ある日、タイの財宝である「クリスの剣」が盗まれたことで一家は事件に巻き込まれる。

映画『チョコレート・バトラー THE KICK』の作品情報

チョコレート・バトラー THE KICK

製作年:2011年
上映時間:94分
ジャンル:アクション
監督:プラッチャヤー・ピンゲーオ
キャスト:ナ・テジョー、K・キム、チョ・ジェヒョン、イェ・ジウォン etc

映画『チョコレート・バトラー THE KICK』の登場人物(キャスト)

テヤン(ナ・テジュ)
ムンとユンの息子で長男。ムンがかつて果たせなかった夢でもある、オリンピックで金メダルを獲らせるため厳しく特訓させられているが本人はK-POPのアイドルを夢見ている。
テミ(K・キム)
ムンとユンの娘で活発な長女。明朗快活で男顔負けの格闘センスを持つが、年相応の現代っ子な部分もある。
ムン(チョ・ジェヒョン)
元テコンドーの選手でオリンピックにまで出る程の実力を持っていた。今は道場を開きながら息子達に厳しい稽古をつけている。
ユン(イェ・ジウォン)
ムンの妻。韓国料理店を経営している普通の主婦、と見せかけて彼女もめっぽう強い。
テプン(トンズィーフ・スジョントジャントン)
ムンとユンの末っ子の少年。まだ兄達のようには戦えない。携帯ゲームが趣味。
モム(ペットターイ・ウォンカムラオ)
ムンの友人で、動物園で働いている。自分の家にも動物を多く飼っている。
ワワ(ジージャー・ヤーニン)
モムの姪っ子。6歳の頃からやっているという、ムエタイの達人。

映画『チョコレート・バトラー THE KICK』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『チョコレート・バトラー THE KICK』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『チョコレート・バトラー THE KICK』のあらすじ【起】

テコンドー世界大会のメダリスト、ムンとユン夫妻。その息子と娘、テヤン、テミ、テプンの3兄弟は、両親がタイに開設したテコンドー道場にて毎日厳しい鍛錬に励む日々。長男のテヤンはオリンピックに向け猛特訓を通達されるが「やっぱり出なくちゃ駄目?」と弱腰だ。そんなテヤンに父・ムンは「オリンピックに出たくないなら家を出て行け」と言い放つ。ため息交じりのテヤン。そしてムンはテコンドーの日のイベントに出る。会場には午後6時までに向かうこと。いいな!?」。それからムンに家訓を述べさせられる一家。「その1、どんな時も正義を貫け」「その2、国に忠誠を、親には高校を」「その3、自分の命と同等に家族を愛せ」――以上、気を付け、礼!とユンの締めの言葉でその日の特訓は終わる。

そして、テコンドーの日のイベントに赴く一家だったが、その裏ではタイの国宝級の「クリスの剣」がソム・チャイと名乗る謎のグループに奪われてしまう。銃で武装していたSP達をあっというまにいなし、グループは目的の品だけ奪うと去っていく。

一方、イベント会場では「テコンドーが繁栄されるために、我が社は今後も支援し続けることを惜しみません。約束します」と語るスーツの青年。湧き上がる盛大な拍手。裏で窃盗団は着々と準備を進め、後に合流したのは何と先程演説していた筈の青年なのであった。そして、この青年こそが窃盗団のボスでもある。窃盗団が逃走車へと引き返していくと、何やら騒がしい。逃走車がムン夫妻の車にぶつかったことで揉めているらしく、おまけに逃走車が逃げ出すとそれにプツンしたユンが「逃がすもんですか」と追いかけ始める。窃盗団は車とは別方向へと進行し、その傍らニュースで「クリスの剣」が盗まれたという報道を偶然目にしたテヤン。テヤンは例のスーツの青年が怪しい団体と共に人の群れに消えていくのを見逃さず、追いかけ始める。窃盗団もテヤンの尾行に気付いたのか足早に逃げ始め、しかし、テヤンはその身体能力の高さからすぐに追いついてみせる。男の手からクリスの剣を奪い返そうと窃盗団のボスに実力行使で攻撃を仕掛ける。他窃盗団メンバーも加わり、3対1という不利な状況に追い込まれてしまうテヤン。そこへ偶然通りかかった長女のテミが加勢に加わり、窃盗団のメンバーに強烈なキックをお見舞いする。窃盗団のボスは戦いから少し離れ、クリスの剣を抜く。それを見つけたテヤンがすかさず応戦するが、刀でボスは頬を怪我したらしい。怒りモード突入のまま、ボスは刀でテヤンを追い詰める。あわやというところで警察がやってきたために一時場は収束するが、テヤンは肩を負傷してしまう。テヤン達の活躍でクリスの剣は無事戻ってきたものの、窃盗団達は彼らに目をつけたらしい。

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映画『チョコレート・バトラー THE KICK』のあらすじ【承】

1週間後、家にこそこそと夜遅くに帰宅してきたのは例の長男テヤン。妹のテミに見つかり何をしていたのか尋ねられ口ごもるテヤンに、母のユンまで参戦してきて格闘家一家らしい小競り合いが起こる。その翌日、テヤンは父にテコンドーの稽古をつけられる。しかし、稽古が思った以上に運ばず「どうしたんだ、情けない」と父ムンに叱られる。罰として厳しいペナルティを言い渡され、「やってらんねえ」とその場にうなだれるテヤン。

そしてクリスの剣を守ったムン達一家は、街のヒーロー扱いで舞台の上で大勢の客達の前で演武を行うことになる。しかし慣れない場所と初めての経験からか舞台上では散々なことに。失敗に失敗を重ねた演武に客達からは失笑を買ってしまい、疲れ切って家へと戻る一家達。経営している韓国料理店の扉を開くと、中には誰かの影が見えた。口元をマスクで覆った団体はいかにも怪しく、一家へと襲い掛かってくる。テヤンは末っ子のテプンを連れ二階へと避難し、残った女性2人・ユンとテミが中の連中を相手することに。一方、外の車の前ではムンに襲い掛かる男がおり、ムンはその攻撃を軽やかにかわし戦いに応じる。さくさくと雑魚達を捌いていくムン一家だったが、やがて現れたのは大柄な黒人男と俊敏なファイトスタイルを兼ね備えた青年だった。この2人が厄介で、大柄な男を相手取るのはユンとテミの女子2人。テミの渾身の蹴りもその屈強な身体にはまるで通じず、2人がかりで何とか地の利を使いながらキッチン用具などでジワジワ追い詰めていく。食材の蛸に気を取られている隙を見つけテミが飛び蹴りを食らわせ、大男はようやくその場に倒れ込む。一方、テヤンの前に現れた俊足の青年は手強く苦戦するテヤン。締め技で落ちかかっていた時に警察がやってきたお陰で事なきを得る。警察にあれこれ事情聴取され、面倒なことになりかけた時に仲裁に入ったのはユンの友人モム。モムが何とか場をまとめ事態はとりあえず収束する。一方、テヤンの携帯に誰かから電話が入る。出てみると「無事に通過しました。最終審査ではダンスの披露をしてもらいます」という、何らかのオーディションに通過したとの連絡だった。実はテヤンにはテコンドーよりもK-POPアイドルになりたいという夢があり、そのせいもあって今一つ稽古に身が入らないようだ。しかし、父にそんな話をすれば猛反対されるのは目に見えている――それでも夢を諦めきれないテヤンはムンに話を付けに行く。当然反対されるが、条件として蹴り技の「トルネード」を決めれば後は好きに生きればいいとムンから許しが出る。やってやる、と燃えるテヤン。

オリンピックに向け、テヤン、テミ、テプンの3人はモムの元へと修行へ向かう。ムンとユン夫妻はテコンドー道場があるためついていけない。モムの家にはネットもテレビもなく、フェイスブックもできないの!?等と嘆く現代っ子のテミ。テプンはいつも通りゲームに夢中であまり興味がなさそうだ。モムの家へと着くが、外に出るなり大トカゲがテミの足元をうろつき悲鳴を上げる。モムの家にはペットが沢山いる。モムはワワという姪っ子の女性を呼び、彼女を紹介する。その日からほとんど自炊自足なサバイバルな生活が待っていた。初めはぶうぶうと文句を垂れていた子供らも、自然と触れ合う内に打ち解けてきた様子。ある日、モムはテヤンにワワと戦えと提案する。女性と戦うなんて、と鼻で笑うテヤンだったがいざ勝負を始めるとほんの一瞬で負けてしまう。ワワは6歳からムエタイを始めた達人であった。次第にこの環境にも慣れてくる一同であったが、テヤンだけは1人、どうしても父との約束でもあった「トルネード」の完成をさせなくてはと焦っていた。夕食も取らずに1人トルネードの修行に励むテヤン。そんなテヤンの元に、明日のオーディションの日が迫る。こっそりとモムの元を抜け出し審査を受けに行くテヤン。

その日もいつもの1日が始まるのかと思いきや、再び例の窃盗団の連中が現れテヤン不在の中でテミ、ワワが襲撃される。末っ子のテプンを逃がし、テミとワワがメインになり刺客を迎え撃つ。しかし、窃盗団の中でも強力な幹部達の攻撃に敗北するテミとワワ。テプンが連中に攫われてしまい、入れ違いでテヤンが到着。窃盗団の残党相手に、テヤンは苦戦を強いられるがダンスの時に聞いていたK-POPミュージックが流れてくると同時に覚醒。ダンスの動きに合わせ巧みに手足を操り残党どもを1人残らず倒してしまう。ワワを倒した強敵の幹部相手にも、ダンスミュージック戦法で挑み何と勝利してしまうのだった。

映画『チョコレート・バトラー THE KICK』のあらすじ【転】

テプンが攫われたことを知り、慌てて駆け付けるムン夫妻。しかしムンはテヤンがオーディションへ向かっていたことに腹を立て「出て行け」と彼を突き返してしまう。ムン夫妻とテミが家へと戻ると例の窃盗団のボスが待ち構えていた。ボスは携帯電話から攫われたテプンの映像を見せ、「返してほしければ明日の演武で使っている偽の刀と本物の刀をすり替えろ」と脅す。明日の演武にはムン夫妻も出演するがテヤンが出て行った手前1人足りない……ということで急遽モムが参戦することとなるがしっちゃかめっちゃか。一方、テヤンは1人夜の街を歩いているとワワが追いかけてくる。そのままワワと共に気付けば一晩ベンチの上で朝を迎えていた。ふとテヤンの携帯が鳴り、電話に出てみるとテプンが助けを求めてきたのであった。

演武が始まり、モムにはお笑い役として何とかステージに立ってもらうことに。テヤンは何とかして単身テプンを助けに向かい、ワワには家族にテプンの行き先を伝えるよう頼む。テヤンはテプンを探しに廃墟のような場所へとやってくるが、早速のよう襲い掛かってくる刺客達を倒していく。一方の演武では指示通りに偽の刀と本物の刀のすり替えが終わり、演武も無事終了する。一家はテプンが監禁されている場所へと向かうと、銃で脅され全員捕まった挙句、先にテプンを助けに来ていたテヤンも拘束されていた。ムンが「約束通り家族を解放しろ」とボスに頼むが「家族は最後まで一緒にいるものだろう」と約束を反故にし一家を縛り上げる。しかし1人車に残っていたモムはこっそりと行動を開始しており、愛猿を使ってクリスの剣を回収する。

縛られた一家には時限爆弾が仕掛けられており、大ピンチに陥る。ワワが助けに来て縄は解かれるが、ムンに取り付けられた時限爆弾だけはどうしようもなくムンは自分を置いて逃げるように叫ぶ。当然皆がそれを拒否する中、爆弾の時刻は刻一刻と迫り家族は逃げ出すより他なくなってしまう。しかし、引き返してきたテヤンがどうしてもムンを助けてオリンピックで金メダルを見るんだろ?と鼓舞し、取り外そうとする。残された時間が迫りあと数秒で爆破寸前の所でその爆発を阻止したのは何と末っ子・テプンだった。ゲームと同じだったからという理由で爆弾解除に成功したらしい。喜びを分かち合う一家。無事皆が再び合流するが、モムの姿がない。ワワは彼の働いている動物園に行ったのだろうと言い、モムとそしてそれを追いかける窃盗団達を追い始めるのだった。

映画『チョコレート・バトラー THE KICK』の結末・ラスト(ネタバレ)

モムはクリスの剣の隠し場所を探して動物園内を走り回るが、ボス含む窃盗団らが既に先回りしており、モムと刀を見つけた者に褒美をやるから探してこいと命令する。ムン達もすかさず動き、窃盗団らを蹴散らしていく。ユンはキッチンに隠れていたモムと再会し、彼と共に窃盗団どもをやっつけることに成功する。モムは刀を持って逃走するが、ボスに見つかってしまう。ピンチの彼の元に現れたのはボスが殺した気になっていたムンだった。ムンはボスにタイマンでの勝負を挑む。

一方、テミとワワも合流し順調に敵を倒していくが窃盗団の女幹部が直々に現れ2人を追い詰める。手強い相手だったが、何とか2人の協力攻撃によって勝つことができる。テヤンもテヤンで複数の窃盗団相手に善戦してゆく。残るはムンとボスの一騎打ちだが、ボスは剣を手にしムンに襲い掛かる。切りつけられピンチに陥るムンの元にそれぞれの敵を片付けたユン、テミ、ワワ、テプンが集結する。全員でボス相手に挑むが返り討ちにされてしまう。そんな中一足遅れてテヤンが到着し、参戦する。それでもボスの強さに及ばず、更には仲間を呼ばれ最大の窮地に立たされてしまう一家達。そこへモムがやってきたかと思うと、何と動物園の像を連れ出してきて残党を怯ませる。追い詰められていたテヤンもその隙を突き覚醒し、再び戦う決意を固めボスに挑む。お互いふらふらになりながらもやはりボスの方が一歩上手なようでテヤンは再度危機に追い込まれる。とどめを刺そうと刀を振り上げたボスだったが、背後からやってきた象の鼻に拘束された後、吹き飛ばされてしまう。飛んできたボスの身体目掛けて、テヤンが会得しようとしていた蹴り技「トルネード」が奇跡的に炸裂し、見事に命中する。それが致命的となり、ボスはとうとう倒れたのであった。トルネードの成功と、息子の無事、そして勝利に皆で抱き合いながら喜びを分かち合う一同。

場面は変わり、エピローグへ。テコンドー道場の練習風景、その指導をしているのはモムで、そこには生徒らが溢れ返っている。カメラが引いていき、そこには金メダルを笑顔で掲げるテヤンの写真が映し出される。

映画『チョコレート・バトラー THE KICK』の感想・評価・レビュー

チョコレート・ファイター』で一世を風靡した美少女格闘家ジージャー・ヤーニンとピンゲーオ監督によるタッグ作品。更にはタイトルの「チョコレート」からジージャーの主役を期待したのに彼女が脇役だった……とタイトル詐欺扱いの不遇な作品。しかしながら彼女のキレのある殺陣は健在だし、新たに可愛らしい女の子によるアクションも見れる他、ダンスミュージックに合わせながら敵を蹴散らすなど真新しいものも拝める。後味も良いのでアクションが好きならば是非。(MIHOシネマ編集部)


『チョコレート・ファイター』で見事なジークンドーを見せてくれたジージャーとプラッチャヤー・ピンゲーオ監督が再びタッグを組んだということで個人的に『チョコレート・ファイター』がかなりハマったので楽しみに鑑賞しましたが、ジージャーは主役ではありませんでした。
ストーリーはかなりお粗末なのですが、アクションは見応えがありました。昔の香港映画のようなカンフーアクションは見るからに危険でハラハラしてしまいます。
女性がここまで本格的なアクションシーンをこなしている作品はなかなかないでしょう。(女性 30代)

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