映画『デッドマン・ウォーキング』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「デッドマン・ウォーキング」のネタバレあらすじ結末と感想

デッドマン・ウォーキングの概要:死刑廃止論者であるシスター、ヘレン・プジャン著作のノン・フィクション作品を映画化。死刑囚のカウンセリングをし、できる限りの策を弄して死刑を阻止しようとするも、判決は覆らず。死刑囚の精神アドバイザーとして、最期まで見届ける様を描いている。

デッドマン・ウォーキングの作品情報

デッドマン・ウォーキング

製作年:1995年
上映時間:123分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ティム・ロビンス
キャスト:スーザン・サランドン、ショーン・ペン、ロバート・プロスキー、レイモンド・J・バリー etc

デッドマン・ウォーキングの登場人物(キャスト)

ヘレン・プレイジェーン(スーザン・サランドン)
死刑廃止論者のシスター。マシューのカウンセリングを行い、彼の本性を知っても尚、救おうと奮闘する。慈悲深く柔軟な考えの持ち主。マシューの姉であり、友人のような存在になる。
マシュー・ポンスレット(ショーン・ペン)
若いカップルを襲い、強姦と殺害した罪で死刑の判決を受ける。落ち着いていて理知的な面もあるが、どうしようもない札付きの悪人で、助かりたいあまりに無実だと嘘を吐く。母親を殊の外心配し、家族には良い兄。
ヒルトン・バーバー(ロバート・プロスキー)
ヘレンの説得により、マシューの弁護士となる。最後の最後まで、死刑を止めるべく奮闘してくれる。白髪で恰幅の良い壮年の白人男性。

デッドマン・ウォーキングのネタバレあらすじ

映画『デッドマン・ウォーキング』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

デッドマン・ウォーキングのあらすじ【起】

黒人居住地区、教会のシスターで死刑廃止論者でもあるヘレン・プレイジェーンに、救いを求めて手紙を送ってくる死刑囚がいた。彼の名前はマシュー・ポンスレット。ヘレンは彼と文通するようになり、マシューの要望に応じて会いに行くことにした。

刑務所に勤める教誨師からマシューの罪状を聞く。彼は若いカップルを背後から襲い、女性をレイプした挙句に何度か刺傷したと言う。マシューは罪状から見れば正真正銘、札付きの悪人だった。

少年鑑別所に行ったことはあるが、刑務所には初めて来たヘレン。全てにおいて初めてだらけの中、マシューと面会した。彼には妻と子供がいるらしいが、逮捕されたきっかけは妻の通報によるものだったらしい。そして彼は、自分は殺していない、無実だと言うのだ。
助かる道は特赦審問会か上訴審。申請書をヘレンに提出して欲しいと訴えるのである。全ての書類を自力で揃え、あとは弁護士さえ探してくれれば、上訴審に持ち込めると言うマシュー。ヘレンには書類の提出と、弁護士探しを依頼した。
マシューはどうやら初回の面会で、説教をしないヘレンを気に入ったらしい。

書類に目を通したヘレン。事件は6年前。犯人は2人組で、そのうちの1人がマシューだった。2人の犯人は互いに罪を擦り付け合い、片方は有能な弁護士がついたおかげで無期懲役。証拠で不利を被ったマシューには死刑判決が下った。明らかに不平等な判決だった。

獄中のマシューから自宅に連絡がある。彼の死刑執行日が決定したと言うのだ。ヘレンは弁護士のヒルトン・バーバーをどうにか説得し、マシューと面会させた。
差し当たっての目標は、特赦審問会でマシューの印象を変えることだが、そのためには母親にも出廷してもらわなければならない。だが、マシューは母親を出廷させたくないらしい。

ヘレンはマシューの母親に会って、出廷してくれるよう頼む。凶悪犯の家族は、ただいるだけで世間的にも阻害されていた。

デッドマン・ウォーキングのあらすじ【承】

特赦審問会が開始。マシューの母親は出廷し、不幸な生い立ちを泣きながら訴える。そして、ヒルトン弁護士は、6年前の裁判は明らかに不利なもので、マシューの正当性がきちんと証明されなかったことを訴えた。

判定を待つ間、ヘレンは被害者遺族と顔を合わせるも、凶悪犯の味方をするなと批難される。
そして判決の結果、マシューの特赦請願は却下されてしまう。死刑は予定通り1週間後に執行されることになった。

ヒルトン弁護士はまだ諦めていないようだったが、マシューは去り際に精神アドバイザーとしてヘレンを指名する。
死刑囚の精神アドバイザーとは、毎日数時間を共に過ごし、その心を癒す役目である。死刑の当日はずっと付きっきりで、彼の死を最期まで見届けるのだ。望まない死を目前に、怯えない者などいないのである。

世間でマシューの死刑執行が騒がれる中、ヘレンは被害者の父親の元を訪れた。息子を失った父親は家族の思い出を語る。そして、共に過ごした自宅には、思い出があり過ぎて住み続けるのは辛すぎるのだと呟くのだった。

死刑囚の精神アドバイザーとして、女性が指名されるのは初めてのことだった。精神的な面で自らが起こした罪の償いをし、反省を促す仕事は重要な役割で、経験がなければ難しい役目だったが、ヘレンはこれも神が与えた試練と思い、マシューととことん付き合う決心をした。

死刑まで6日。ヘレンはマシューと人種差別について語り合った。その夜は死刑反対派のデモに参加し、神に祈りを捧げる。
ヒルトン弁護士は知事に嘆願書を申請している。了承される可能性は、ほぼ無いに等しいが、何もしないよりはましだった。

翌日は女性被害者の両親の元へ向かい、話を聞いたヘレン。聞けば聞くほど、被害者のカップルには輝かしい未来が待っており、事件が凄惨なものだったことを知る。そして、犯人を憎む気持ちと、未だに癒えない傷を見た。

テレビや新聞記事で、マシューが危険思想を語り出した。周囲は彼をモンスターと呼ぶ。そう呼ばれるままに彼自身が、人間ではなくモンスターになり切ろうとしているように思えた。

デッドマン・ウォーキングのあらすじ【転】

死刑まであと3日。マシューは刑務所から処刑所へと移送される。彼は最後の最後まで足掻くつもりらしく、自分を嘘発見器でテストしろと言う。そして、聖書を読みながら抜け穴を探すらしい。ヘレンは、イエスが1人で死を目前とする場面を読めと薦めた。
すると突然、ベルが鳴りマシューが別室へと連れて行かれる。1時間ほど待てと言われるヘレン。

マシューが戻る間、教誨師と話をしたヘレンだったが、立ち上がった途端に目の前が暗転し倒れてしまう。即座に医務室へ連れて行かれるが、所内は飲食禁止で空腹だったヘレン。血糖値が下がり、貧血で倒れただけだった。彼女はマシューが戻って来るから残ると言うも、強制的に帰されてしまう。

翌日、怒った様子のマシューと面会。彼はヘレンを心配しつつも、待っているはずの彼女がいないことに、大きな不安を覚えたらしい。連れて行かれた先で、身長や体重を測ったと言うマシュー。恐らくは、棺桶のサイズでも調べるつもりだと、たった1人残されて恐怖に苛まれたようだった。

ここにきて彼は、自分に残された時間がもうほとんどないことを自覚し、眠る時間も惜しいと言う。死刑当日に嘘発見器のテストが受けられると知ったマシューは、無実を証明してやると意気込む。
ヘレンは、死ぬ時に毅然として見せたいのならば、被害者の2人にどう関わったのかを告白するべきだとマシューに告げた。

その日の夜、ヘレンはヒルトン弁護士と共に、知事へと直談判に向かったが、やはり徒労に終わった。あとは、上訴審の結果を待つばかりである。

死刑当日。ヘレンは朝からマシューと面会。彼は昨夜、眠らずに死と正面から向き合ったらしい。ヘレンがその時になるまで、どう過ごしたいかを問うと、彼は自分を1人にしないで欲しい、ずっと傍にいてくれと言うのだった。

マシューが嘘発見器のテストを受けている間、上訴審に結論が出たかを聞いたが、嘆願書の精査に時間がかかっているようで、まだ結論は出ていないようだった。
その後、マシューは時間になるまで、家族と時間を共に過ごした。

デッドマン・ウォーキングのあらすじ【結】

最後の別れに母親がハグしたがっていたが、警備上許されなかった。マシューは涙を堪え、母親に泣くなと言葉をかけた。いつだって、母親には気遣いを見せるマシュー。

最後の晩餐中、嘘発見器の結果を聞いたが、やはり処刑当日の緊張が影響を及ぼしていたため、結果は出せないと言われる。
ヘレンは最後まで、事件の日に何があったのかを聞くも、マシューは話したくないと言って口を噤むのだった。

死刑の数時間前。上訴審が却下されたことを知らされる。これでもう、死刑から逃れる術が無くなった。ヘレンは堪らなくなってトイレへ避難。必死に神へとマシューの赦しを祈った。彼に勇気を、我々に勇気をと。

死刑にあたっての準備が着々と進んでいた。マシューは泣きながら、家族に最後の電話をする。時間まであと30分だった。
ヘレンは彼から聖書を受け取る。マシューが死ぬ日付と時間が記してあった。

マシューは泣きながら、ヘレンに告げる。男は自分が殺したと。だが、女の方は殺していない。彼はとうとう、罪を告白した。マシューは昨夜、殺してしまった男女を思い、反省して祈りを捧げたと言う。そんな彼に、ヘレンは歌を唄って聞かせた。
そうしていよいよ、時間がやって来る。

マシューは自分を鼓舞する。真実は自由を与える。ヘレンは彼の肩に手を当てながら、処刑場へと向かった。そうすることで、彼に勇気を与えようとしたのだ。
時間は日付の変わる0時。マシューは最後の言葉として、犠牲者遺族へと心からの謝罪を口にする。四肢を拘束されても尚、震えが収まらない。マシューは最後にヘレンへ愛していると告げる。そうして、薬物を投与されたマシューは、静かに息を引き取った。

マシューの葬儀に参列したヘレンはその後、以前のように神へ祈る毎日へと、戻って行くのだった。

この記事をシェアする