映画『デス・ウィッシュ』の概要:愛する家族を失い、復讐を誓う男がいた。犯罪都市シカゴを舞台にブルース・ウィリス演じる、外科医ポール・カージーが悪を裁く。銃撃戦・銃撃戦・銃撃戦と無数の弾丸が飛び交う痛快アクション。
映画『デス・ウィッシュ』の作品情報
上映時間:107分
ジャンル:アクション、フィルムノワール
監督:イーライ・ロス
キャスト:ブルース・ウィリス、ヴィンセント・ドノフリオ、エリザベス・シュー、ディーン・ノリス etc
映画『デス・ウィッシュ』の登場人物(キャスト)
- ポール・カージー(ブルース・ウィリス)
- 一流の外科医。昔はよく父親と喧嘩をしていたが、妻ルーシーに出会い争いごとを好まない落ち着いた性格になった。妻と娘を心から愛している。
- ルーシー・カージー(エリザベス・シュー)
- ポールの妻。43歳。強盗団に殺される。
- ジョーダン・カージー(カミラ・モーネ)
- ポールの娘。17歳。母親とともに強盗団に襲われるが奇跡的に生きている。フットボールや護身術などを学ぶ活動的な女性。
- フランク・カージー(ヴィンセント・ドノフリオ)
- ポールの弟。前科があり、ポールにお金の工面をして貰っている。野球のプロ志望だった。ポールの家族と親交が深い。
- レインズ刑事(ディーン・ノリス)
- 強盗事件と『シカゴの死神』を調査している刑事。
- ジャクソン刑事(キンバリー・エリス)
- レインズの相棒。
- ノックス(ボー・ナップ)
- 強盗事件の首謀者。次々と復讐を果たすポールを自分から仕留めに行く。大胆さと頭の良さを持ち合わせている。
映画『デス・ウィッシュ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『デス・ウィッシュ』のあらすじ【起】
警官が撃たれ、外科医であるポールが呼ばれるが、間もなく死亡する。警官を撃った加害者も同じく病院に運ばれてくるが、医者であるポールは加害者を救いに警官の元を後にする。その時、死亡した警官の相棒には犯罪者のことは救うのかと言われる。
家族団欒の朝、一つの朗報が届いた。娘のジョーダンが大学に受かったのだ。歓喜に沸くポール家だが、ポールは喜ばしい反面、娘が自分の元を離れていくことを寂しく思っていた。
ポールの誕生日の出来事だった。病院の同僚が高熱で休み、代わりにポールが出勤することになる。
ポールの喜ぶ姿が見たいと、母娘は手作りケーキを作っていた。ルーシーはふと窓が開いていることに気づく。そして、部屋の中を歩き回ったような無数の足跡を発見した。自分の部屋にタブレットを取りに行っていたジョーダンを焦って呼び戻すと、銃を持った三人組の男が出てきた。男たちは金目の物を盗もうと侵入してきたのだった。
果敢にもジョーダンとルーシーは強盗団に立ち向かうが、その結果ルーシーは胸部に銃弾を受け死亡。ジョーダンは頭部骨折で意識不明のまま集中治療室に運ばれた。彼女だけは奇跡的に一命を取り留めたのだった。
映画『デス・ウィッシュ』のあらすじ【承】
ポールはルーシーの葬儀のため彼女の実家にいた。そこで彼女の父親と会い、警察が来るのは犯罪が起きた後で、大事なものを守りたいのなら自分でやるしかないと諭される。
進展のない捜査にポールは苛立ちを見せている。ポールは妻と娘を傷つけた犯人を許せない気持ちと、自分の大事な人たちを守れなかった罪悪感で夜も眠れないでいた。
捜査の近況を聞きに刑事であるレインズの元を訪れると、壁一面の操作中のメモが目に入った。ほとんどがギャング関係だとレインズは言う。そのメモの1枚にカージー家の事件が書かれていた。探偵を雇ったり、自分で調査しようとするポールをレインズは何もするべきではないと止めた。
警察署からの帰り道、ポールは悪漢に絡まれる女性を助けようとするが、腹を蹴られ倒される。
ソファに座りテレビを見ていると「J・ロジャー銃砲店」のCMを見て銃砲店へと足を運ぶが、購入手続きや監視カメラの様子が気になり購入せずに帰る。
ある時、急患で運ばれてきた患者が銃を落とし、ポールが拾った。ポールは動画を見て、銃の組み立てから撃ち方など銃の扱いを学んでいた。娘の容態が悪化し、犯罪者への憎悪が膨らむ。ポールは夜の街へと足を運び、女性の悲鳴が聴こえた。車強盗に出くわしたのだ。犯人たちは銃を持っており、激しい銃撃戦になる。銃撃戦の末、利き手である左手に傷を負いながらも犯人二人を始末した。
レインズとその相棒ジャクソンは銃撃戦事件の聞き込みをしていた。
車強盗の被害者はポールを守護天使と言っていたが、殺す瞬間の動画を撮影していた目撃者は彼は死神だと言っていた。
その動画を見て、犯人の利き腕が左だということ。そして、スライドの反動で手を切っていることから、握り方も知らない素人だと推測した。
TVやラジオではポールのことを「シカゴの死神」として取り上げ、賛否両論を繰り広げていた。
病院でポールは撃たれて負傷した少年に会い、脅されて仕方なく犯罪に手を貸しているのだと理解した。その犯罪者たちが、隠れ蓑として使っている路上のアイスクリーム屋をポールは襲撃し、犯人の一人を射殺した。
映画『デス・ウィッシュ』のあらすじ【転】
心肺停止状態の男が急患で運ばれてきた。ポールはこの男の顔を知っていた。この男は以前、車を預けた時の駐車係であった。除細動器を使用し、蘇生を試みるが失敗に終わる。ふと彼の腕を見ると強盗団に盗まれたポールの時計が身に着けてあった。
ポールは彼の携帯と自分の腕時計を盗みだし、詳しく調べるとポール家の住所があった。
また、盗品の売買場所も特定できた。
死亡した駐車係の知り合いだと言って売人と会うが、あっけなく偽物だと気づかれてしまう。
しかし、売人が襲うよりも早く銃を抜き、彼に盗んだものの在処まで案内させ、指輪と時計を取り戻した。
そこへ、強盗団の一人がやってくる。鏡越しに銃口の気配を感じ取ったポールは咄嗟によける。すると、銃弾は盗品の売人の頭を撃ち抜いた。その瞬間、激しい銃撃戦が始まる。ポールは犯人の足を撃ち抜き、傷口を踏みつけ、顔を殴った。そして、妻と娘を襲った仲間の居場所を吐かせた。防犯カメラの映像を消し、焦って出て行こうとすると現場に取り返した指輪を落としてきてしまった。
病院に刑事たちがやってきた。実行犯の一人を死体で見つけたこと、そしてポールの指輪が現場に落ちていて、犯人への手がかりになるだろうとポールに伝えに来たのだった。
ポールは強盗団の一人がいる自動車整備工場へ到着した。口の悪い男が一人で作業をしている。ポールは、作業をしている男に話しかけながら大きな工具を手にして、彼の股間へ振り落とし気絶させた。さらに縛りあげ、彼が目覚めるとメスで切りブレーキ液を傷口に垂らして彼に質問する。
拷問の甲斐があって首謀者はサウス・サイドのノックスだと吐かせる。そして、ジャッキアップしていた車の下敷きにして殺した。
刑事たちはバッティングセンターにいるフランクの元を訪れる。左利きであるフランクが死神の正体ではないかと考えていた。しかし、左手に傷はなくフランクは無実だ。
町では悪を裁く死神の模倣犯が出始めていたが、犯罪者の返り討ちにあい死亡する者もいた。
首謀者ノックスからポールに一本の電話がかかってくる。ルーシーの最期を教えてやると言われ呼び出される。
映画『デス・ウィッシュ』の結末・ラスト(ネタバレ)
ポールは呼び出された先のクラブでノックスと銃撃戦を繰り広げるが、お互い傷を負いながらも始末をつけられずに逃走した。
右肩に傷を負ったポールだが医者の技術を使い、撃たれた傷を簡易的に治療した。
フランクが兄ポールの家を訪れるが応答がなく、勝手に家に入った。散らかった部屋に、無造作に散らばった銃弾があるのを目にした。フランクは死神が自分の兄だと確信した。
フランクとポールは言い争う。兄と姪の心配をするフランクはもう終わりにしろと言う。
自宅にレインズたちが来るが、フランクがポールは不在だと言って追い返した。しかし、嘘だと見破られていた。
娘の意識が戻ったと病院から連絡があり、ポールとフランクは向かった。まだ、母親の死で精神面に不安が残るが一週間で退院した。
フランクからはこれからは娘を大事にしろ、父親はお前なのだからと釘を刺されポールは大事にすると約束した。
ジョーダンの退院の日、彼女の座る車いすを押しながらエレベーターに乗ったポール。そこにはノックスの姿もあった。だが、ポールは気づかない。ノックスはジョーダンと他愛無い会話をしただけであった。
ポールはフランクとの約束を破り銃を買いに銃砲店へと行った。
自宅ではポール、フランク、ジョーダンの3人が夕飯を食べていた。その風景を窓を通して見ている姿があった。ノックスの一味だ。
フランクは帰宅し、ポールは外に人影が見えるからとジョーダンを階段下の収納庫に避難させ、911に電話をさせた。二人の強盗が侵入したが、ポールは暗闇に身を隠しながら難なく二人とも倒した。しかし、後ろから現れたノックスに腕を撃ち抜かれる。力が抜け、ソファに腰を落とすポール。ノックスはジョーダンを、楽しみながら殺すと言うと、ポールは銃砲店で購入した銃でノックスを連射して殺害した。
レインズ刑事とジャクソン刑事が到着し、ポールは今晩起こったことを細かく伝えた。レインズ刑事はポールが死神だと確信していたが、腕は一流なのだから医師に専念してくれと言った。
死神は消えたのだが、シカゴの街は犯罪数が減少傾向にある。
ジョーダンは大学へと入学。ポールとジョーダンはハグを交わし、場を後にする。帰り道、ポールは置き引き犯と目が合う。やはり彼には犯罪を見逃せないようだ。左手で銃のカタチを作り、犯罪者へ向け――パンッ
映画『デス・ウィッシュ』の感想・評価・レビュー
自分の妻や子供が傷つけられる。自分が傷つくよりも辛いことだろう。復讐を誓い、死神として犯人に立ち向かうブルース・ウィリスは渋い・無敵・カッコイイの3拍子が揃っている。
犯人との格闘シーンは全て銃での戦闘。始めは銃の扱いも知らない素人だったが、最終的にはプロの殺し屋のようなテクニックで敵を倒すさまは圧巻だった。
いくら銃弾の嵐の中にいようが、生き延びる不死身の姿は『ダイ・ハード』シリーズのジョン・マクレーンを見ているような気持ちになった。(MIHOシネマ編集部)
外科医なのに圧倒的な強さを見せるポールにはほんの少しだけ突っ込みたくなるが、そんなのが気にならないぐらい見応えがある作品だった。ポールの行為には賛否両論あるだろうが、愛する家族を奪われ、警察があまり当てにならないとなると、自分で復讐しようとする気持ちは分からなくはない。家族のことを深く愛しているポールの気持ちが伝わってきて、魅力的なキャラクターだなと思った。
娘のジョーダンの命が助かったことに、本当に安堵した。終わり方が少しだけ意味深で、最後まで興味深い作品だった。(女性 30代)
自分の大切な家族、ペットを殺され復讐に生きる男の姿を描いた作品はどれも面白くて個人的に好きなジャンルなのですが、今作も終始楽しんで見ることが出来ました。
『ジョン・ウィック』のような寡黙で能力のある殺し屋が主人公だと、もっとハードボイルドな雰囲気になるのだと思いますが、今作で主人公ポールを演じたブルース・ウィリスは、外科医から復讐の鬼になるのである意味「ヤバい素人」っぽさがあって面白かったです。
一般人が憎しみでこれだけの才能を発揮するのはまず有り得ませんが、ブルース・ウィリスはこうでなきゃと思わせてくれる爽快な作品でした。(女性 30代)
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