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映画『曇天に笑う』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『曇天に笑う』の概要:原作は唐々煙による同名漫画。絶大な人気を誇りアニメや舞台になった作品を実写映画化。明治初期を舞台に、人へ仇なす災厄オロチを巡り兄弟の絆や深い愛情、戦友との友情などを繊細に描いている。

映画『曇天に笑う』の作品情報

曇天に笑う

製作年:2018年
上映時間:94分
ジャンル:アクション、ファンタジー
監督:本広克行
キャスト:福士蒼汰、中山優馬、若山耀人、古川雄輝 etc

映画『曇天に笑う』の登場人物(キャスト)

曇天火(福士蒼汰)
曇神社当主で三兄弟の長男。犯罪者を捕縛し、琵琶湖内の孤島にある獄門処へ引き渡す仕事をしている。チャラチャラしているように振る舞っているが、正義感と責任感が非常に強く、兄弟をとても大切にしている。身軽で武術に長け、鉄扇の使い手で元犲(やまいぬ)の隊長。
曇空丸(中山優馬)
曇家次男。オロチの器であり、曇家次期当主。謹厳実直で生真面目。兄天火と力量の差を見せつけられる度に劣等感を抱いている。両手剣の使い手。
阿部蒼世(古川雄輝)
政府直属オロチ討伐部隊、犲(やまいぬ)の隊長。天火のライバルであり親友でもあった。常に冷静沈着、判断力に長け無表情。武術の腕前については天火と互角。陰陽師阿部家の血筋。
金城日子 / 風魔小太郎(桐山漣)
風魔一族の忍。天火に助けられたことに恩義を感じ、曇家の家事の一切を担っている。白髪で常に穏やか。実は双子で小太郎は常に狐面を被り風魔一族の長を務め、双子で曇三兄弟の両親を殺害しオロチ復活を目論んでいる。
岩倉具視(東山紀之)
大臣。オロチ討伐部隊、犲の直属の上司であり、長官でもある。曇家の事情を知る人物。

映画『曇天に笑う』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『曇天に笑う』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『曇天に笑う』のあらすじ【起】

明治維新以降、急速な欧米化により、日本国内は不満を持つ士族の反乱や多くの犯罪者がはびこり、混沌の時代を迎えていた。

琵琶湖畔にある大津の町。その地には300年に一度、空に曇天が続く時、蛇の化身であるオロチが現れ全てを滅するという伝承があった。今より1200年前、オロチはかつて琵琶湖に突如として現れ、その地に恵みをもたらした。人々はオロチの恩恵により栄えたが、しばらくすると感謝の念を忘れるようになる。すると、オロチは次第に人々を憎むようになり、災厄へと変貌。人間は討伐隊を結成し、オロチを琵琶湖内の孤島へ封印することに成功する。封印の要となったのは、陰陽師の阿部家を含む5家と二振りの御神刀を操る曇家であった。

二振りの御神刀を本体として祀る曇神社。曇家には現在、3人の兄弟がいる。長男の現当主、曇天火。次男の空丸に末っ子はまだ幼い。両親はおらず、天火が父親代わりとして下の兄弟達を育てているのだった。更に曇家には元風魔一族、金城白子がいる。抜け忍であった彼は天火によって救われたことで恩義を感じ、今では家の家事一切を担ってくれていた。

琵琶湖内の孤島、オロチが封印された場所には、新政府により犯罪者を収監する獄門処が設けられている。孤島であるために脱獄は不可能と言われていた。そして、その独居房にはオロチを信奉する風魔一族の長、風魔小太郎も収監されている。曇家は大津の治安維持に努めると共に、捕縛した罪人を獄門処へ連行する役どころにあった。

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映画『曇天に笑う』のあらすじ【承】

オロチ討伐に際し、政府は秘密裏に阿部家を含む討伐隊“犲”を結成し、大津に駐在させている。長官は大臣でもある岩倉具視自らが務めていた。かつては天火もこの犲に在籍していたが、両親亡き後、幼い弟達を育てるという理由で除隊してしまったのだった。

だが、その年はオロチ復活の300年目。伝承の通りであれば曇天が続いた後、オロチが復活する。復活には入れ物となる器が必要となるため、早々に見つけ出して殺害しなければならない。討伐する任を負った犲もオロチ復活を目指す風魔一族も、こぞって器探しに乗り出すのである。

大津の町に風魔一族が襲撃し、騒然となったその日。風魔一族は獄門処へも現れ刑務官を撃破し、たちどころに占領。小太郎もまた独居房から解放されてしまう。彼は大勢の囚人たちを従え、オロチ復活の準備を進めるのだった。

曇天が続きオロチ出現に不安が募る中、政府開催のパーティーへ招待された曇兄弟。パーティーには岩倉と犲も出席しており、一同が会することになる。その場にて弟達は、曇兄弟の両親が風魔小太郎によって暗殺されていたことを知る。天火は弟達を守るため、オロチのことも両親のことも何も話しておらず、不信を募らせる弟達。

中でも空丸は剣の腕でも兄に敵わず、劣等感を募らせていた。そこで、彼は犲の隊長である阿部蒼世に師事することを決意し道場へ。しかし、空丸は隊員との打ち合いでも弱すぎると指摘され、劣等感を更に煽られる。すると突如、空丸は驚異的な能力を発揮し攻撃的な面を見せる。

映画『曇天に笑う』のあらすじ【転】

その姿を目にした蒼世は、空丸こそがオロチの器ではないかと推察。確証を得るため、帰路についた空丸を襲うよう部下に指示するのだった。
そうして、犲の隊員に襲われた空丸は、とうとうオロチの器として覚醒してしまうのである。

その夜、全身に鱗が浮いた空丸を目にした天火は、二振りの御神刀を用いて密かにオロチを封じようと試みる。しかし、御神刀の封印を解いた直後、白子の裏切りによって天火は背後から刺され、御神刀と空丸を奪われてしまうのだった。

翌朝、末っ子によってどうにか助かった天火は、曇家当主として兄として決意を新たにし、弟の救出へと向かう。
その頃、白子によって獄門処へ拘束された空丸は、白子と小太郎が双子であることに驚愕。1人は獄門処にて兵を作り、1人は曇家に忍び器を導く。彼らは曇兄弟の両親を殺害するより以前から、オロチ復活への計画を立て遂行していたのであった。

日が陰り夜。白子と小太郎はそれぞれに御神刀を手に儀式を行おうとする。だが、そこへ天火が現れ、無双のごとき戦いを繰り広げる。無数に群がる囚人とたった1人で戦う天火。そんな兄の姿を目にしながら、拘束されたまま何もできない空丸。

映画『曇天に笑う』の結末・ラスト(ネタバレ)

いくら最強と呼び声高い天火であっても、たった1人で無数の敵と戦うには限界がある。ここまでかと思われたその矢先、蒼世率いる犲がようやく到着する。天火が救出へ向かった後、末っ子が助けを求めに向かっていたのだった。

ひたすらに兄を心配する2人の弟。蒼世は天火に憎まれ口を叩きつつ鼓舞する。天火は末っ子を従え、風魔の双子と対峙。しかし、祭壇ではいよいよをもって、オロチが復活を遂げようとしていた。

双子との戦いにより満身創痍となった天火であったが、空丸を見捨てることなど到底できず。末っ子と蒼世の助けにより双子の足止めに成功したため、兄は弟に御神刀を突き刺し、空丸を無事に助けるのであった。

だが、事はそう単純には終わらない。オロチはその場に留まり続け、そこへ白子が立ち入って行く。彼は曇兄弟との時を過ごすうち、抗いがたい情にほだされていたのである。それでも一族の掟は絶対であるため、計画を阻止することができず情を押し殺して遂行したのであった。白子が身を投じたことにより、風魔一族は頭を失うこととなりオロチ復活の野望は絶たれた。

真にオロチを封印するため、祭壇の中央に天火が、周囲に犲が立ち結界を施す。3兄弟は二振りの御神刀でもってオロチを制し、再び祭壇への封印を成功させるのであった。
空にはあたたかな陽が戻り、人々は大きな不安から解放される。岩倉はこのことを報告するため、すぐさま東京へ。3兄弟は満身創痍となりながらも、互いに支え合い笑いながら帰路に就くのであった。

映画『曇天に笑う』の感想・評価・レビュー

魅力的な原作はもちろんのこと、絶大な人気を誇る作品でアニメや舞台化もされている。特に魅力的なのは主人公天火の人柄や強さ。原作ではもっと込み入った展開でかなりハードな設定となっているが、映画ではもう少し軽めの設定となっている。

風魔一族頭目の双子を桐山漣が1人2役をこなし、とても重要な役どころを期待通りに演じている。原作の内容を把握せずとも理解できるよう、作中にてちゃんと説明がされており単体でも十分に楽しめる。原作に忠実な衣装も見どころの1つとなっている。(MIHOシネマ編集部)


原作の漫画は知らないので、普通に楽しむことができた。物語も非常に分かりやすかった。曇三兄弟は、兄弟だからこそ複雑な思いを抱きながらも、お互いに大切に思い合っているのが伝わってきたのが良かった。兄弟の絆を感じることができる物語だったと思う。ただ、演技とかアクションシーンが全体的に少し嘘くさくて、チープに感じてしまったのが残念だった。本広克行が監督を務めていることもあり、期待していただけにちょっとがっかりしてしまった。(女性 30代)


漫画『曇天に笑う』の実写化作品。数年前にアニメを観たことはあるのだが、内容はほとんど覚えていない状態で映画を鑑賞した。現実離れした漫画らしい内容であるにもかかわらず、お家柄やこの作品で重大な大蛇についてなど、何かと説明が足りないように感じる。結局分からない点も多いまま、気付いたら終わっていた。しかし、この作品は女性に人気の高い俳優が多く出演している。福士蒼汰をはじめ、古川雄輝、小関裕太などイケメンが多く登場する為、最後まで飽きずに観ることができた。(女性 20代)

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