映画『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』の概要:劇場版ドラえもんシリーズの36作目。1989年に大ヒットした「ドラえもん のび太の日本誕生」をリメイク。7万年前の地球を舞台に、囚われの光族を救う為、ドラえもんやのび太が大活躍する。
映画『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』の作品情報
上映時間:104分
ジャンル:SF、ヒューマンドラマ、アドベンチャー、アニメ
監督:八鍬新之介
キャスト:水田わさび、大原めぐみ、かかずゆみ、木村昂 etc
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映画『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』の登場人物(キャスト)
- ドラえもん(水田わさび)
- 22世紀から来た猫型ロボット。野比家で暮らしている。野比のび太を、呆れながらも未来道具で助けてやる面倒見のいい性格。ただし、大嫌いなネズミの事となると、のび太も驚くほど取り乱してしまう。
- 野比のび太(大原めぐみ)
- 野比家の一人息子。小学生。勉強も運動も苦手で、いつもママに怒られている。困った事があるとすぐにドラえもんを頼るが、ペットの母親として責任感を抱いたり、その場を救うアイディアを思いついたりという一面も。
- しずか(かかずゆみ)
- のび太の同級生。女の子らしい性格で、アイドル的存在。優しい良い子だが、母親の高すぎる期待に応えようと頑張り、ストレスに感じている。
- ジャイアン(木村昴)
- のび太の同級生。ガキ大将。乱暴だが仲間想いで、力仕事を率先して引き受ける。自営の家業を手伝わされることに、強く不満を抱いている。
- スネ夫(関智一)
- のび太の同級生。ジャイアンの取り巻き。物知りで、無知なのび太に苛立つが、だらしない友人を放っておけない優しさからでもある。教育ママな母親にうんざりしている。
- ククル(白石涼子)
- 7万年前の中国大陸に住んでいる、光族の少年。暗闇族にさらわれた家族を一人で救おうとする勇敢さと、友人を大切にする優しさを兼ね備えている。
- ギガゾンビ(大塚芳忠)
- 光族や暗闇族から、精霊王として畏れられている仮面の男。未来のテクノロジーで歴史を変え、世界の支配者になろうと企んでいる。
映画『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』のあらすじ【起】
はるか昔、毛皮をまとった少年が、石槍で川の魚を採っていた。自然はなかなか手ごわいが、岩や木々の間を飛び回り、川の中を自在に泳いで大きな魚を捕まえる。意気揚々として家族の元へ帰ると、待っていたのは燃やし尽くされ灰になった村だった。人影はない。驚き泣き崩れる少年の頭上に、暗雲が立ち込める。空にぽっかりと黒い穴が開き、稲妻と強風が少年を襲った。抵抗もむなしく、少年は空の穴へと吸い込まれてしまうのだった。
所変わって、20世紀の日本。野比家では、テストで0点を取ったのび太が母親に説教されていた。罰として、おやつも外出も禁止。いつも怒られてばかりののび太は、ついに家出を決意する。「誰の力も借りない」と豪語しながら、猫型ロボットのドラえもんから未来の道具をちゃっかり借りて、空き地生活の始まりだ。しかし、空き地にも、裏山にも、どこにものび太が暮らせる場所は無かった。現代の日本では、どこの土地にも持ち主がいるのだ。どこでもドアで過疎地の村まで遠出するが、その村はダムの底に沈んでしまった。
一方、のび太の友人ジャイアン・スネ夫・しずかちゃんもまた、それぞれの母親とケンカし、家を飛び出していた。先に家出生活を始めたのび太を頼るが、土地が無ければ暮らせない。そこへ、のび太を諭していたはずのドラえもんも参加する。のび太のパパが、上司からハムスターを預かって来たのが原因だった。ネズミ嫌いのドラえもんに、ハムスターとの同居は無理な話だった。
裏山で途方に暮れるのび太達。スネ夫は、46億年前からある大地を人間が勝手に切り分けるなんておかしいと主張する。その言葉にヒントを得たのび太が、まだ人間が住んでいない時代の日本へ行こうと思いついた。早速、のび太の部屋からタイムマシンに乗り込む一行。時空を移動しながら、どの時代に向かうかを相談する。すると突然、稲妻に振り回されるタイムマシン。何らかのトラブルで、時空乱流が発生したのだ。あまり考えている時間はない。化石が発見された3万年前を2倍して1万足した、7万年前の日本へ出発だ。
映画『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』のあらすじ【承】
7万年前の日本では、見渡す限り人工物の無い、緑豊かな大地が広がっていた。氷河期の始めで肌寒いが、毛皮風のエアコンスーツに着替えれば問題ない。大切なタイムマシンは、ドラえもんの「どんぶら粉」を使って液状に変え、隠しておくことにした。
早速、それぞれが仕事を持って作業にかかる。建設大臣のジャイアンは洞窟を掘って家づくり。しずかちゃんは、環境大臣として丘一面を花畑に変えた。肝心の食事は、農林大臣のスネ夫が担当だ。収穫した実を割ると、かつ丼でもカレーでも、温かい食事がすぐに食べられる。
のび太は仕事にあぶれてしまい、ドラえもんから動物づくりのキットを渡される。ペット大臣という命名も格好悪く、ふてくされるのび太。しかし、川辺の夫婦大樹をヒントに、さまざまな動物遺伝アンプルを混ぜた配合種づくりを思いつく。のび太は見事、ドラゴンにグリフォン、そしてペガサスを生み出すことに成功した。それぞれにドラコ、グリ、ペガと名付けるのび太。まだ赤ちゃんの三匹のことは、ドラえもん達には黙っておくことにした。
それぞれの仕事を終え、満天の星空を見上げる子供たち。口では「自由だ」と言うが、思い浮かべるのは家族のことだ。家に帰るのは癪に障るが、ママは心配しているはず。家出は辞めず、ちょっと中断することにした。この世界での暮らしのことは、自分たちだけの秘密だと石槍に誓うのび太達。
一方、のび太のママはやはり息子の帰りが遅い事を心配していた。大らかなパパに、いつもカゴの中じゃ息が詰まるものだと諭される。いざ息子が帰って来ると、やはり声を荒らげてしまうママ。しかし、怯えるのび太の様子にハッとし、叱ることなく夕食を食べさせてやるのだった。
翌日の学校では、皆で帰宅後の様子を報告し合う。怒られたり話合ったり、事情は様々だが、どの母親にも心配させてしまった。これ以上大きな騒ぎにならないよう、家出は一日数時間にしようと決める。
その日も、学校が終わるとすぐに野比家に集まる一行。すると、のび太の部屋の押し入れに毛皮を着た少年が潜んでいるではないか。のび太が早々に秘密を洩らし、勝手に仲間を増やしたと怒るジャイアン。少年と取っ組み合いのけんかをし、彼を気絶させてしまった。様子を見に来たのび太のママから逃げるため、とりあえず大急ぎでタイムマシンに乗って家出再開だ。
毛皮の少年は、村を燃やされ空の穴に吸い込まれた少年だった。その後、野比家の裏山に放り出され、ショベルカーに驚き東京の街並みを恐れ、あの押し入れに隠れていたのだ。ジャイアン達も、少年の石槍が本物だと気づき、原始人なのかと少年の寝顔をのぞき込む。ドラえもんは、昨日の時空乱流のせいかと疑っていた。ジャイアンとスネ夫に他の人間を探しに行かせ、しずかちゃんに少年の看病を頼み、自分とのび太で時空間の波動の調査を始める。のび太は早々に飽き、ペットを置いてきた川辺へと行ってしまった。
同じく捜索に飽きて遊んでいたジャイアントスネ夫は、オオサンショウウオに追われ食べられそうになっていた。そこに現れ、二人を助けるドラコとグリフォン。立派に成長したペガの背に乗って空を駆けるのび太を、ドラえもんも友人達も大喜びで褒め称えた。
映画『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』のあらすじ【転】
目を覚ました少年と、翻訳こんにゃくで会話する。少年の名は、ククル。ドラえもんの調査によれば、現在の中国大陸に住んでいたらしい。ククルは光族で、村を焼いたのは精霊王のギガゾンビに仕える暗闇族だ。
精霊王とは占い師かまじない師の類だろうと、強気のドラえもん達。光族を救いに行こうとククルを誘う。しかし、彼にとってギガゾンビとの戦いは命がけだった。親切なのび太達を巻き込むわけには行かないと、頑なな態度をとるククル。翌朝、黙って旅立とうとするククルを、ジャイアンやスネ夫が引き止めた。顔にペイントをしたドラえもんが現れ、タケコプターを使って空を飛ばせ、自分も精霊王ドラゾンビだと言ってククルを安心させる。こうして、のび太達は、ペットたちの背に乗って中国大陸へと旅立った。2000kmの旅を終え、ククルの故郷に辿り着く一行。暗闇族の旅の痕跡を探し、追っていく。ペットたちはあまりに目立つため、ククルの村で留守番だ。
連れ去られた光族も、道中で暗闇族に反抗し、無謀な戦いが始まろうとしていた。そこへ間一髪で間に合ったドラゾンビが助けに入る。暗闇族は逃げ出し、ククル一家は無事に再開した。しかし、暗闇族が置き去りにした神輿には、ギガゾンビの部下ツチダマが乗せられていた。ツチダマは衝撃波を操り、のび太達の石槍型武器では歯が立たない。ドラえもんの機転で何とかツチダマを破壊し、どこでもドアで日本へ逃げのびる光族。ところが、粉々になったはずのツチダマの欠片がひとりでに集まり、すっかり元通り復活してしまった。ツチダマはギガゾンビのアジトに帰り、ドラゾンビとの戦いを報告する。ギガゾンビは怒り、ツチダマを殺してしまった。暗闇の宮建設を目論むギガゾンビは、邪魔な敵を排除するため、新たに4体のツチダマにドラゾンビを追わせるのだった。
一方、日本で新たな村づくりを始める光族。文明の発展を見守る為、ドラえもんは未来の道具は貸さず、石器時代のやり方を皆で手伝う。しかし、のび太の姿が見えない。彼は、ククルの村に置いてきたペットが姿を消してしまい、そのまま日本に帰ってきたことを悔やんでいるのだ。落ち込むのび太に、ククルが自分の飼っていたオオカミの話をする。狩りの最中に見失い死んでしまったと思ったが、毎日諦めずに犬笛を吹いていたら再会できた。のび太も、ククルの話に希望を取り戻す。
光族の安全を確かめ、現代の家に帰るのび太達。ドラえもんは、持ち帰ったツチダマの欠片を分析する。砕いても復元する素材を不思議に感じ、22世紀にいる妹のドラミに研究を頼んだところ、それは形状記憶セラミックで出来ていた。石器時代にはあり得ない素材だ。ギガゾンビとは何者か、不安を覚えるドラえもんとのび太。
ドラえもんの不安は的中した。7万年前に戻ると、村は再び壊滅していた。空にギガゾンビの幻影が映し出され、ククルは常闇の宮にいるから、探せるものなら探しに来いと言う。大陸の奥から日本まで、たった一日でどうやって往復したのだろうか?疑問に感じながらも、再び中国へ渡る一行。
中国の奥地は、マイナス50度の猛烈な吹雪だった。タケコプターは使い過ぎで壊れてしまい、リニアモーターカーごっこを使った時速400kmの電車ごっこで移動する。吹雪が激しくなり、洞穴に逃げ込んだところ、のび太がいない。途中で置いてきてしまったようだ。探しに行かれる状況ではなく、レスキューボトルに救援ドリンクを届けさせるのが精いっぱい。しかし、そのボトルも、パトロール中のツチダマに見つかり壊されてしまった。
雪の中、瀕死ののび太。パパやママの暖かそうな幻覚が現れるが、「誰の力も借りないのだろう」とあしらわれてしまう。それでも、ククルを助けなきゃとつぶやき続けるのび太。朦朧とする意識の中、焼け落ちた光族の村で拾ったククルの犬笛を吹き続ける。とうとう気絶した彼の元に、ペガ達が舞い降りた。3匹で飼い主を囲み、温める。
映画『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』の結末・ラスト(ネタバレ)
のび太を待っていたドラえもん達は、洞穴の奥に地下へと続く長い階段を見つけた。その先では光族が働かされ、常闇の宮の建設が進んでいた。道具で時を止め、光族だけ地上に逃がす為、通り抜けフープを設置したドラえもん。しかし、穴を通り抜けた先は地上ではなく、未来的なコントロールルームだった。全ての時を止めたはずなのに、ギガゾンビが現れる。彼は23世紀からやってきた時空犯罪者で、22世紀の道具では歯が立たないのだ。
ギガゾンビは時空トンネルを破壊し、タイムパトロールの手が届かない場所で歴史を変え、世界を征服しようとしていた。時空乱流を自在に操る装置を作り、そのテスト中に巻き込まれたのがククルやドラえもん達だった。あっけなく捕まり、虎の餌食にされそうになるドラえもんやジャイアン。その窮地を救ったのは、再びペガに乗って現れたのび太だった。
のび太は光族を解放し、救出したドラえもん達と共に暗闇族と闘った。ギガゾンビが時間稼ぎに放った巨大ロボットも、空飛ぶペットに乗ってどんぶら粉を振りまき、水の中に沈めてしまう。亜空間破壊装置は、ククルが持ち前の身軽さを発揮しアンテナを壊してくれた。ドラえもんの未来道具を破壊するビームを操るギガゾンビも、石器時代の本物の石槍には敵わなかった。仮面を割られ、倒れたギガゾンビを、時空の穴から現れたタイムパトロールが確保する。ツチダマの素材の製作年を突き止めたドラミが、通報してくれていたのだ。
ギガゾンビは歴史破壊未遂罪で逮捕、アジトは歴史に残らないよう爆破された。光族は日本での生活を続け、暗闇族も故郷へ帰る。ククルは、自分を忘れないでと、犬笛をのび太に贈る。のび太は、ククルだけでなく、可愛がってきたペットとも別れなければならなかった。架空の動物はどの時代にも置いておけず、空想サファリパークに入れるしかないらしい。ペガ達の幸せを考え、涙ながらにタイムパトロールの手に託すのび太。ドラコは食いしん坊で、グリは遊ぶのが好き、ペガには毎晩のブラシを欠かさないでとお願いする。皆で泣きながら、未来へ帰るタイムパトロール船を見送った。
のび太達も現代に帰り、そして朝がやって来た。ハムスターは、無事に上司の家に返されていく。ママが、いつまでも起きてこないのび太を起こしに部屋へやって来た。すると、のび太は机に突っ伏して寝ているではないか。夜中ずっと勉強をしていたのか、解き直されたテストの答案が置いてある。ドラえもんがあと10分寝かせてやってとお願いし、ママも優しく息子の頭を撫でてあげるのだった。
映画『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』の感想・評価・レビュー
親になって子供と一緒に見るドラえもん。子供の頃にこのオリジナルを見ていたので、その内容との見比べも楽しむことができました。
子供の頃にはのび太たちの活躍を楽しんでいたけれど、親になって見ると、のび太のママの優しさがとてもよく描写されていると感じて、子供の時とは違った視点で涙を誘う部分がありました。
畑にカレーライスやどら焼きの実がなって、みんなで食べる姿はいつ見ても楽しそうで、大人になってもひみつ道具の力には夢を感じました。(男性 40代)
相変わらずのび太は家出を試み、ククルと出会い過去を救う。映像が綺麗になったことにより、ペット達と触れ合う姿はより愛らしく、ギガゾンビ達がよりおどろおどろしくなった。ここまでは、ただ懐かしいと感じるだけだ。しかしギガゾンビとの最終決戦のシーンには、思わず涙を流した。今までは大人が助けてくれる、ドラえもんの便利な道具で何とかなるという話ばかりだった。この作品では未来の道具でも大人の力でもなく、過去の道具で未来に勝った。自らの手で未来を勝ち取った。戦士として悪に立ち向かい勝利したドラえもんの姿は、まさにヒーローだ。(女性 20代)
リメイク作品は「わざわざリメイクする必要があったのか」と感じさせるものが多い中で、この作品は今見るべきドラえもん映画だった。
過去の『のび太の日本誕生』はもっとおどろおどろした雰囲気があって、強大な敵を打ち倒すのは未来の警察というお話だった。これはこれで良かったが、リメイクはよりドラえもん達の活躍が描かれていてエンターメントとしてはこちらが楽しい。ペットとのお別れシーンもより泣けるシーンになっていて、笑いあり涙ありの作品に仕上がっていた。(男性 30代)
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