映画『ドラえもん のび太の創世日記』の概要:1994年から1995年まで、コロコロコミックで連載されていた藤子不二雄の長編作品の映画化第16作。ドラえもんの秘密の道具「創世セット」を使って新しい地球を作り上げたのび太は、自由研究の課題として地球の観察を始める。新たな地球では人間の他に、更に高度な科学力を持つ虫が密かに地底で生活をしていた。
映画『ドラえもん のび太の創世日記』の作品情報
上映時間:98分
ジャンル:SF、ファンタジー、アニメ
監督:芝山努
キャスト:大山のぶ代、小原乃梨子、野村道子、肝付兼太 etc
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映画『ドラえもん のび太の創世日記』の登場人物(キャスト)
- ドラえもん(大山のぶ代)
- 野比家に居候する未来からやってきた猫型ロボット。自由研究を一向に始めないのび太に厳しい言葉を掛けながらも、秘密の道具を使って助けてくれる。
- 野比のび太(小原乃梨子)
- ドジでのろまで冴えない小学生の少年。夏休みの自由研究が進まず、ドラえもんに助けてもらう。
- 剛田武 / ジャイアン(たてかべ和也)
- のび太が通う小学校のガキ大将。のび太と同じく自由研究を全くやっておらず、のび太の研究を共同制作と言い切る。
- 骨川スネ夫(肝付兼太)
- ジャイアンといつもつるんでいる少年。自由研究をジャイアンに邪魔され、ダメになってしまったので、ジャイアンと一緒にのび太の研究を共同制作にさせる。
- 源静香(野村道子)
- いじめられっ子ののび太にいつも優しい女の子。のび太の自由研究が共同制作になったため、しずかちゃんも共同制作に協力する。
映画『ドラえもん のび太の創世日記』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ドラえもん のび太の創世日記』のあらすじ【起】
夏休みも半分が過ぎた頃、のび太は夏休みの宿題の自由研究のテーマを探す。出木杉君は多奈川の生態研究、しずかちゃんは朝顔の観察、ジャイアンとスネ夫は風船にテレフォンカードを取り付けて飛ばし、折り返し電話の掛かって来た地点を地図に記していた。
のび太はタイムマシンを使って新学期に行き、先生に提出する前に宿題を見せてもらおうと閃く。タイムマシンに乗っている最中、のび太は道に迷っている未来デパートの運送業者に出会う。ドラえもん宛の荷物を受け取り部屋に戻ると、ドラえもんと一緒に荷物の封を開ける。
「創世セット」と書かれたパッケージを開ける。それは、ドラえもんがのび太のために用意した、新しい宇宙を作り地球を作ることのできるキットだった。ドラえもんから指南を受けて、のび太は宇宙の始まりから46億年前の地球を作り出すことに成功する。
スネ夫と共同研究をしていたジャイアンは、スネ夫の裏切りで研究テーマが無くなってしまう。自由研究の課題ができなくなったジャイアンは、のび太を脅して一緒に研究をするため、のび太の家に向かう。
暗くなった道を歩いていると、ジャイアンは裏山に2つの光が飛んで行くのを目撃する。恐る恐る裏山に行ってみると、人間大の光るカマキリのような生物が何かを話している場面に出くわした。驚いたジャイアンは一目散に逃げ出し、カマキリがジャイアンの後を追い、捕まえようとする。そこへタイムパトロール隊が姿を見せ、カマキリたちが逃げたためジャイアンは事なきを得た。
映画『ドラえもん のび太の創世日記』のあらすじ【承】
のび太の地球は、生命を生み出すことに成功する。海の中で単細胞生物が魚の先祖まで進化すると、のび太とドラえもんは、秘密の道具を使って両生類まで進化させる。
恐竜が誕生し喜んだところで、隕石によって恐竜は滅んでしまう。のび太が肩を落としているとジャイアンが訪問し、のび太と一緒に課題をさせてくれるよう代わりに応対したドラえもんに漫画本を押し付ける。
受け取れないから返そうとジャイアンを追いかけたドラえもんは、謝って漫画本を落として無くしてしまう。そこへ漫画本の元の持ち主だったスネ夫も現れ、ジャイアンと一緒に漫画本を返せと詰め寄られる。
結局、ジャイアンとスネ夫を自由研究に加えることになり、怒ったのび太はしずかちゃんも誘う。のび太の作った地球は氷河期の只中、地球の南側では人類が誕生していた。
その日の研究を終え、スネ夫がスケッチを描きしずかちゃんが文章をまとめる。野比家からの帰路の途中、ジャイアンは空き地でクラスメイトに出会い、自分たちが今行っている自由研究の話を聞かせる。
物陰から、以前ジャイアンが遭遇したカマキリのような生物がジャイアンを見張っていた。
次の日の朝早く、しずかちゃんが野比家を訪問する。ジャイアンとスネ夫はまだ来ていなかったが、のび太は待ちきれずにドラえもんとしずかちゃんの3人で地球の観察を始める。
石器時代から更に進化を遂げた人間は、姫巫女を中心とした国を作り、天災を鎮めるために占いをして、神からのお告げを姫巫女が民に代弁する。選ばれた村娘を生贄として、神に捧げる儀式が行われようとしていた。
のび太たち3人は、神様が現れると言う洞窟の前で村娘の様子を見守っている。すると、全長5mはありそうな巨大な双頭の白いムカデが洞窟から姿を現す。のび太とドラえもんの2人でムカデを追い払った。
そのとき、物陰から出てきた小さな虫に、のび太はお尻を刺されてしまう。ちくちくと痛むお尻を見ると、虫眼鏡でようやく分かる程の小さな矢が突き刺さっていた。
映画『ドラえもん のび太の創世日記』のあらすじ【転】
次の日、外国を見てみたいと言うしずかちゃんは、ドラえもんと一緒に外国に向かう。のび太は日本にいる、自分にそっくりな先祖のおじいさんの後を追いかける。先祖が竹やぶにいると、ケガをしている子供大の二息歩行のカブトムシが飛び出してくる。
先祖はちゅん子と名付け、おばあさんにはバレないように納屋で匿うことにする。だが、おばあさんに見つかってしまい、ちゅん子は追い出されてしまった。先祖は追い出されたちゅん子を探して山を歩き回る。
疲れて倒れてしまったとき、声が聞こえ、若い男女がおじいさんをちゅん子のいる屋敷へ連れていく。地元の人からは「帰らずの岩谷」と呼ばれている先に立派な屋敷があり、おじいさんはそこで御馳走を振る舞われる。
次の日には財宝の入ったお土産をもらって谷を後にした。若い男女は、おじいさんを見送ると人間の姿からちゅん子と同じ昆虫の姿に変化する。
都ではスネ夫の先祖の娘が、鬼の出る山で行方不明になっていると大騒ぎになっていた。スネ夫の先祖は兵士を何人も集め、大々的な山狩りを始め、山に火を放つ。昆虫たちは人間のすることに嫌気が差し、人間たちの前に巨大な鬼に擬態して人間たちを脅かす。
人間たちは逃げ出し、その途中の河の畔で娘を発見すると急いで下山した。
一方ジャイアンとスネ夫は、地球観察をのび太としずかちゃんに任せ、スネ夫の別荘でバカンスをしていた。しかし、町でジャイアンが見たカマキリのような生き物に捕らえられ、タイムマシンに乗せられタイムスリップしていた。
映画『ドラえもん のび太の創世日記』の結末・ラスト(ネタバレ)
機械文明が発達した中世では、出木杉君の先祖が気球で南極大陸横断に成功する。お金持ちになったのび太の先祖は出木杉君の先祖に協力して、飛行船の製造を行い、南極で見た巨大な地下へ続く穴の探検に乗り出そうとしていた。
ドラえもんたちも、ちゅん子のような人間以外の生物を探すため、南極を目指す。南極では他国の軍隊も上陸し、南極点にある巨大な穴へ乗り出していた。飛行船が南極点に近づいていくと、ブリザードが勢いを増し、その嵐の中から巨大な人型が現れ、飛行船に立ち去れと呼びかける。
ドラえもんが道具を使って人型を見ると、虫の集まりの集合体だった。ドラえもんが虫たちを退けると、飛行船は南極点の大洞窟へ到着する。地底には明るい光が広がり、町が作られていた。
のび太の先祖は虫の大統領に招かれ、虫たちが地上世界に再び君臨するために、両生類が陸に上がってくる5億年以前に世界を戻す計画を聞く。のび太の先祖は絶望に打ちひしがれ、言葉を無くす。
地底世界を探検していたのび太たちは、公園でジャイアンとスネ夫に出会う。ジャイアンたちは虫人間のビタノに連れてこられ、5億年前に起こった出来事を一緒に調べていた。昆虫類が地底に追いやられた原因となる5億年前、魚に起きた変化の現場をビタノは突き止め、傍に落ちていたのび太の髪の毛からのび太の時代に行きつき、関係ありそうなジャイアンを見張り、手伝ってもらっていると言う。
一方のび太の先祖は、大統領と話をしていたが、地上世界の全ての土地の返還を求める虫たちと話し合いは平行線のままだった。一瞬触発の人類と昆虫類の間にのび太たちは割って入り、大統領の息子であるビタノと一緒に昆虫類の説得を始める。
ドラえもんの道具の創世セットを使い、地球をもう一つ作り上げたのび太は、そこへの移住を提案する。大統領は快諾し、人類と昆虫類はそれぞれの地球での生活を始める。
無事に戻ってきたのび太たちは、協力して創世日記を仕上げた。
映画『ドラえもん のび太の創世日記』の感想・評価・レビュー
地球を作る、という自由研究が先生に通じるかどうかが怪しいですが、宇宙の成り立ちや生物の進化を研究するという壮大なテーマは、小学生には大きすぎる気がします。のび太だけで進めていたら、別の宇宙に遊びに行くだけで終わっていたかもしれませんね。
進化退化放射線源の光を偶然浴びた虫が人間とは別の進化を辿るのが、ほんの少しきっかけがズレただけで進化の過程が大きく変わることを教えてくれている気がしました。(女性 40代)
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