12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『どろろ』あらすじ&ネタバレ感想

2007年の日本映画、魔物に体の48か所を奪われた百鬼丸がどろろと共に旅をしながら体を取り戻していく手塚治虫の漫画“どろろ”を実写化した作品。監督は「黄泉がえり」の塩田明彦、出演は妻部木聡・柴咲コウ。

映画『どろろ』 作品情報

  • 製作年:2007年
  • 上映時間:138分
  • ジャンル:アクション、ファンタジー
  • 監督:塩田明彦
  • キャスト:妻夫木聡、柴咲コウ、瑛太、杉本哲太、麻生久美子 etc…

映画『どろろ』 評価

  • 点数:50点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

[miho21]

映画『どろろ』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『どろろ』のあらすじを紹介します。

賢帝暦304年、大地の果てにある国は長年にわたり戦いが続き、死体ははるかかなたまで累々と横たわっていた。大雨の中住職が静止するのも聞かず固く封印されたお堂へと入っていく一人の人物がいた。背中に数本の矢を受けたままの人物は醍醐景光、己の天下統一を祈願するため異形の物たちと契約を結ぶためにやってきたのだった。48体の像に向かって“望むものをなんでもやるから天下を自分に与えよ”と祈願する醍醐、すると突然ネズミが飛びかかってきた。それを一刀両断にする醍醐だったがネズミが人の言葉で“体、お前の子の”と話し始め困惑する。この時醍醐の妻のお腹には子どもがいてその子の体を差し出せと魔物は言うのだ。醍醐は迷わず自分の子の体を48か所くれてやると契約を交わしてしまう。

それから20年後、ある街の酒場で数人の踊り子が踊っていた。それを見ることもなくじっと座る黒マントの男、メインの踊り子が登場した途端ステージに駆け寄った。用心棒に阻まれるがそれをものともせず踊り子の面を切るとその下から醜悪な顔が現れた。魔物と死闘を繰り広げるところへスリをしたため追われ逃げ回っていたどろろがやってきた。目の前で魔物を倒すところを見てしまったどろろは男の左手に仕込まれた刀を狙って男に付いていくことにした。

映画『どろろ』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『どろろ』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『どろろ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『どろろ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

百鬼丸・どろろとは

原作と映画ではいくつか相違点がありますのでここでは映画版を少し解説したいと思います。百鬼丸は醍醐景光の嫡男で魔物に体の48か所を取られ目・耳・手足・声・内臓もないまま生まれて来たため川に流されてしまいます。それを医師の寿海に拾われ、死んだ子ども達の体を煮詰めて作った命の素の水を作りエレキテルを通して作った人工の体を与えられます。時は流れ寿海にも寿命が尽きる時がやってきます、醍醐景光のような男にこの医術を奪われてはいけないから自分が死んだらすべて焼き払えと遺言します。遺言どおり焼き払って茫然とたたずむ百鬼丸に語りかける不思議な声に導かれ旅に出るのです。

百鬼丸はもともと刀の名前のようです、名もつけられずに流され育ての親も息子としか呼んでいなかったためどろろにそう呼ばれるようになりました。一方弟にあたる多宝丸はもともと兄につけられるはずだった名前だったと知り百鬼丸に“多宝丸は俺だ!”と叫んでいます。

どろろは俺と自分を呼んでいますが実は女の子です。醍醐景光に逆らった父を目の前で殺され、寒さと飢えで死んだ母を見て醍醐一族を全員殺す事を目標に生きています。最初百鬼丸の左手についている妖刀をねらってしつこく付きまといますが百鬼丸がどんなに人助けをしても人々に石をぶつけられ追われる様子を見て百鬼丸の体を取り戻す助けをすることを決めるのです。

どろろは百鬼丸の通り名をいくつか聞いて気に入った名前です。子どもの妖怪に得意げに名乗るのを見て“どろろとはずっと南の国の言葉で得体の知れないばけもの小僧という意味だぞ”と百鬼丸に笑われています。


魔物との戦闘シーンは、正直に言うと違和感の方が大きかった。ストーリーはおもしろいしキャストは豪華なので見て良かったとは思うが、実写映画化するにはなかなか無理があった作品なのではないかと思う。むしろ、ここまで完成させたのが凄いと思う。
初めは反発し合っていた百鬼丸とどろろが、一緒に過ごすうちにかけがえのない存在になっていくところが感動した。ラストで百鬼丸が体を取り戻したのは24か所だけだったので、二人の旅の結末も見てみたかったなと思う。(女性 30代)

映画『どろろ』 まとめ

醍醐景光という人物が己の欲に目がくらんで魔物にいいように操られている愚かな人物に映るのですが、最後百鬼丸に“父さん!”と呼ばれてから何かが変わったような気がしました。子どもを犠牲にしたことに全く後悔はないと言い切っていた通り最後まで百鬼丸に謝ろうとはしませんでしたが、どろろにこの男を頼むと言い残したあたり何か思う所はあったのかもしれませんね。

ワイヤーアクションのシーンが多くてカンフー映画を観ているような感じがして少し残念でした。魔物と戦うことは当然重要なことですが、ワイヤーアクションってどの映画でも似たり寄ったりなのでどこかで見た事あるなあとどうしても一歩引いてしまうんです。

残り24体で終わったので続編を期待しているのですがどうも製作される予定は今のところないようですね、ラスト百鬼丸とどろろは一緒に行動しているようですから完全に体を取り戻すまでのストーリーが観てみたいものです。

みんなの感想・レビュー