映画『エディ&マーティンの逃走人生』の概要:監督はテッド・デミ、音楽はThe Fugeesのワイクリフ・ジョンが担当。主演はエディ・マーフィー、マーティン・ローレンスの二人。詐欺師と銀行員がひょんなことから殺人事件に巻き込まれ刑務所へ。なんとか抜け出す術を模索するが…。人種差別にも鋭く切り込むコメディ映画。
映画『エディ&マーティンの逃走人生』 作品情報
- 製作年:1999年
- 上映時間:109分
- ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
- 監督:テッド・デミ
- キャスト:エディ・マーフィ、マーティン・ローレンス、オッバ・ババタンデ、ニック・カサヴェテス etc
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映画『エディ&マーティンの逃走人生』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★☆☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『エディ&マーティンの逃走人生』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『エディ&マーティンの逃走人生』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『エディ&マーティンの逃走人生』 あらすじ【起・承】
二人の囚人が墓に死体の入った二つの棺桶を埋めているところに、一人の車いすに乗った老人の囚人が酒を持って墓にかけだした。老人は墓に埋められているヤツが酒好きだったからと答えた、老人はさらに詳しく話し出す。
1932年のハーレムのとあるクラブ、客は食事と美女の歌声を楽しんでいた、そこに現れたレイフォード(エディ・マーフィー)は詐欺師で口が達者、スリも抜群にうまい。
クロード(マーティン・ローレンス)は銀行員の窓口担当、クラブへガールフレンドと食事に来ていた。
クロードがトイレに行くと、借金取りからの取り立てに合う、クロードは財布の中身をすべて回収されてしまった。
レイフォードもトイレに行き、クロードにフレンドリーに話しかけるが、クロードはあしらい、トイレから出ていく、レイフォードは気付かれないようにクロードの財布をスっていた、だが中身はカラ、さらにレイフォードも借金があり、取り立て屋から拉致される。
クロードも食事代が払えないことに気付き、店側とモメ、借金取りに拉致される。
拉致された二人は船の上に連れていかれ、まずクロードがロープで逆さ吊りにされ水の中に沈められた、レイフォードは借金取りのボスに当時禁止されていた酒の密売で儲けることができると話を持ち掛け、二人は密売することを条件に解放されるが、クロードは気が乗らなかった。
二人はミシシッピまで行き、酒を仕入れ、町の酒場に寄る。金さえ払えば黒人も入れるところだ、だがクロードは女に入れ込み、レイフォードはウィンストンという詐欺師からギャンブルでイカサマに合い、金と親父の形見の時計まで取られる。二人はボスから貰っていた帰りのガソリン代まで使ってしまい、帰れなくなってしまった。
ウィンストンは店を出ると白人の保安官が現れ、ウィンストンは殴られた、その反動で保安官の顔を刃物で切りつけた。
二人は店を出ると、血だらけで死んでいるウィンストンに遭遇する。
地元の農民たちにその場を目撃され、留置所に入れられる、そこにさっきの警察が様子を見に来た、二人は無実を訴えるが、裁判で無期懲役を言い渡される。
映画『エディ&マーティンの逃走人生』 結末・ラスト(ネタバレ)
二人はミシシッピ収容所へ入れられた、そこでは過酷な重労働を強いられた、だがレイフォードは持ち前の明るさとテキトーな会話、さらにケンカで根性を見せつけ、一目置かれる、クロードは男前の魅力でうまく溶け込んでいった。
ある日レイフォードがクロードに脱走の話を持ち掛ける、クロードは乗り気じゃなかった、なぜなら外の嫁からの手紙で弁護士を雇い、上訴の話を進めていたからだ。
だが、結局上訴の話は通らず、クロードも脱獄計画に乗った、二人は夜に逃げたが、レイフォードの計画がテキトーすぎて捕まり、一週間独居房へ。
時は過ぎ1944年、世間は太平洋戦争、クロードは囚人野球チームのコーチになっていた。
チームは言うことを聞かないヘタクソだらけだった、その日ベンチでレイフォードと遊んでいた言語障害で喋れないアンポンタンと呼ばれている囚人が打ちたがっていたので、試しに打たせてみると、センスのある強打者だった。
アンポンタンは噂を聞きつけたスカウトマンにアピールして、外に出られる希望が出てきた、レイフォードとクロードも教育係として一緒に出して欲しいと頼むが、二人にその価値は無いと言われ、その話は通らず、結局アンポンタンは一人収容所から出て行った。
二人はそれがきっかけで些細なことからケンカになり、絶交、所内は暗い雰囲気になっていった。
1972年、二人はすっかり年をとっていた。ある日クロードがパイを盗み、罰を受けることに、看守がレイフォードにクロードを殺せば自由にすると言い、銃を渡そうとするが、レイフォードは応じずに反抗した態度を見せた、二人はそろって尖った瓶の上に立たされる罰を受ける、そこで久しぶりに話をし、仲を取り戻した。
ある日、二人は署長の屋敷に仕えることに、クロードは運転手の代わりに運転して新署長を迎えに行くことに、その新署長は顔に傷を持つ、あの時の白人警官だった。
レイフォードとクロードは署長の前で新署長に事実を問う、新署長は最初あしらっていたが、殺人容疑と、罪を二人に被せたことを認めて、二人を撃とうとする、だが署長が新署長を撃ち殺した。
だが、その夜に署長は死んでしまい、二人の無実は証明できなかった。
二人はヨボヨボの老人になっていた。だが諦めず脱走の計画をレイフォードが持ち掛ける。
収容所で火事が起きた、レイフォードは中にいるクロードを助けに火の中に飛び込み、二人とも死ぬ。
棺桶を墓に埋めている囚人二人は悲しんだが、実はレイフォードとクロードは火事も脱走の作戦で、どさくさに紛れて救急車に忍び込み逃げていたのだ。
死体は死体安置所から盗んだもので、丸焦げなので顔がバレないですんでいたのだ。
二人はヤンキーススタジアムで野球観戦をし、自由を楽しんでいた。
映画『エディ&マーティンの逃走人生』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『エディ&マーティンの逃走人生』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
コメディ映画にしてはあまり笑えない
コメディなのだが、あまり大衆が爆笑できる内容ではないように感じた、個人的には一切爆笑は無かったので、笑えると思って観るのはどうかとは思う。
というか、アメリカのコメディ自体そんなに笑ったことはないのだが、この作品は特に笑えなかった。
そもそもストーリーも、主人公二人罪を着せられ囚人になって生涯をほぼ収容所で過ごすというダークな内容ということで、おもしろいシーンやセリフの後に、じわっと報われない可哀想な感情がにじみ出てくるのを感じる。
ただ、そんな中で光るのはエディ・マーフィーの白い歯と軽快なトーク、コミカルな動きだった。
哀愁を振り払うように見せる明るさと楽しさのある演技は、まるで収容所からの脱走のようだ。
コメディというよりドラマとして観るべきかと。
社会風刺
人種差別のセリフやシーンが多々出てくる、そこが白人は笑えるのだろうが、こちら側としては考えさせられる。
というか、この映画は黒人の人権を主張するための作品であるといっても過言ではない。
黒人お断りの店でいやな思いをしたり、顔を判別できなかったり、まだ奴隷として見ている感じなのだろう、だが、最後の白人署長はすごくいい人だった。こういうシーンがないと逆に白人のことを悪者扱している作品になっていたであろう
The Fugeesのワイクリフ・ジョンがサントラ担当
90年代の洋HIP HOPが好きな方は必ずや聴いたことのあるThe Fugees、そのグループのリーダーであるワイクリフ・ジョンが音楽担当ということで、期待できそうだが、そこまで映画の印象付けにはなってないかなと、ただ音楽的にはカッコいい、黒人ばかり出てくる映画はHIP HOPがよく似合う。
エディ・マーフィとマーティン・ローレンスのコンビなのでコメディ要素の強い作品だと思って鑑賞しましたが、想像していたよりもかなり重めのストーリーでコミカルなシーンも素直に笑えませんでした。
罪を着せられ、人生の長い間を囚人として生きる2人の姿は、陽気で愉快なレイフォードのキャラクターのおかげでまだ見られるものの、それが無かったらただ可哀想な目にあう2人なのでもどかしい気持ちになりました。
ラストはハッピーエンドと言えるのでしょうが、もう少し早く真っ当な人生が送れたら良かったのにと感じました。(女性 30代)
映画『エディ&マーティンの逃走人生』 まとめ
黒人主体の映画ということで、黒人の歴史を多少なりとも学ぶことができる、特に差別的な表現のところなんかは刺激的でよかった。
それと、評価のところでも記した通り、たしかに大笑いはしないのだが、飽きることなく楽しみながら最後まで観られる点はすごくいい。
そこはやはりコメディ馴れした主役の二人の腕だろうなと思った。
あとブラックミュージックが好きな人も楽しめると思う。
自分も好きなのでスゴクよかった。
とにかく黒人に向けて「めげずに楽しくやっていこう」と言っているような、そんな映画だった。
最後もバッドエンドじゃないので、後味スッキリ。
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