1999年のアメリカ映画、21世紀目前にした最後の3日間サタンと戦う男ジェリコを描いた作品。監督は「サウンド・オブ・サンダー」のピーター・ハイアムズ、主演はアーノルド・シュワルツェネッガー。
映画『エンド・オブ・デイズ』 作品情報
- 製作年:1999年
- 上映時間:122分
- ジャンル:アクション、ホラー
- 監督:ピーター・ハイアムズ
- キャスト:アーノルド・シュワルツェネッガー、ガブリエル・バーン、ケビン・ポラック、ロビン・タネイ、CCH・パウンダー etc…
映画『エンド・オブ・デイズ』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『エンド・オブ・デイズ』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『エンド・オブ・デイズ』のあらすじを紹介します。
1979年ある満月の夜空に彗星が横切っていた・・ それは神の目のお告げ、今日娘が生まれる予兆だった。ローマ法王は各都市に密使を送り娘を探すように指令を出した。そこに居合わせたうちの一人が娘を殺すことを提案する。何故なら娘はサタンの子を宿し滅亡の日をもたらすからだった。しかし法王は“予言は信仰を求めているだから、娘を守るのだ殺してはいけない”と却下してしまう。
それから20年後の1999年12月28日火曜日、20世紀の終わりまであと数日となったその日、道路工事中に突然地震が発生してあちこちが爆発し火の手が上がった。その火の中から不気味な何かが飛び出してきて男に乗り移った。
昔刑事をしていたジェリコは護衛の仕事をしていた。仕事中狙撃犯を追いつめるが犯人は神の目だ千年が終わったと叫びながら発砲しようとしたため仕方なく弾を撃ち込んだ。調べによるとその狙撃犯は元神父でバチカンの預言者だったのだという。どうして元神父が狙撃を?悩む彼にさらに衝撃的な事実が警察から伝えられる。彼には舌がなかったのだ、しゃべれないはずなのに何故彼の声が聞こえたのか?疑問を持ちながら調べを進めるうちにクリスティーンという女性の存在を知り話を聞くために彼女の家へ。到着するとちょうど黒ずくめの男達に襲われていた、それを撃退するジェリコだったが彼らがバチカンの騎士団と知り困惑する。一体何が起こっているのか、そしてジェリコは彼女を守りきれるのか。
映画『エンド・オブ・デイズ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『エンド・オブ・デイズ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
神は人間を試すのか
彗星が流れて神の目のお告げだと知ったとき法王は“我々は神に仕える者だから神を信じ頼ること、それだけが娘を救う”と諭したにも関わらず、娘を殺そうと提案した人物は騎士団を使いクリスティーンを亡きものにしようとします。その結果サタンに全員殺されてしまいますがそばにいたはずの信仰をもつ神父は殺されずに済んでいます。
口では神を信じているといいつつ神の力を信じていないため自ら殺害という行動を起こす2人の神父(一人は元ですが)と騎士団の団員をみていると神は自分への信仰を試しているのか、そしてサタンも神の手の上で転がされている存在なのかなと思いました。
キリストのように苦難を受けるジェリコ
ジェリコは刑事時代に脅かされながらも証言台に立ったため妻子を惨殺されてしまいます。そんな心の傷を持つジェリコにサタンが甘い言葉でささやきかけます。妻子とまた幸せに暮らしたくないか?娘の居場所を教えたらその夢を叶えてやると。妻子の幻を見せられ動揺するジェリコですがこれを断ります、するとサタンは残酷なことに襲撃の様子を再現するのです。これは神がやったことだ!さあお前の望みを言ってみろというサタンにお前を地獄へ送ることときっぱり言い切ります。ここでジェリコは悪魔の誘惑に打ち勝ちます。
サタンと騎士団たちからクリスティーンを助け逃げる途中集団リンチにあい十字架に磔にされます。
最後は自分に乗り移ったサタンを追い出すために天使の彫像の剣へと自らダイブするという自己犠牲、ボロボロになりながらサタンと戦う姿を見ているとラストが悲しくも救われる話なのかなと複雑な心境になります。
2000年を迎えようとする時、世界では様々な陰謀や問題が注目され、ノストラダムスの大予言やヨハネの黙示録、人類の滅亡など多くの人がその「宗教じみた」ニュースに翻弄されたでしょう。無信仰の私はくだらない話だと感じましたが、何らかの信仰があり、そこで問題視される出来事が2000年に関連付いていたとしたら、もう少しで人類が滅亡してしまうかも…なんて真面目に考えていたのかもしれません。
こういったストーリーは自分の考えとマッチしていればとても面白いと思いますが、客観的に見てしまうと世界観に入り込めず、全く楽しめないので好き嫌いが分かれるかもしれません。(女性 30代)
ノストラダムスの大予言等、終末思想が流行していた頃を想起させます。少し暗い、宗教じみた世界観が妖しくて引き込まれます。キリスト教に詳しくなくても全く問題ありません。悪魔がやけに強靭で、好き勝手に振る舞う点が刺激的で面白いです。そんな悪魔に、悪魔祓い等のオカルト的な方法でなく、筋肉と銃で真っ向から立ち向かうアーノルド・シュワルツェネッガーに痺れます。今作の彼は無敵というより、身を削りながらも懸命に戦う姿を披露していて涙溢れました。(女性 30代)
シュワルツェネッガー映画なので安定のド派手なアクションが楽しめます。ただ、今作ではサタンが相手なのでシュワルツェネッガー無双とはいきません。
宗教的知識があまりなかったので、教団や悪魔の儀式っぽいシーンは意味がよく分からず……ただサタン役の俳優さんがカッコよくてはまり役です。電車に轢かれても死ななかったサタンのラストでの死に方はあっけないですが、勝手にイメージする悪魔らしさが存分に表現された作品です。(女性 30代)
映画『エンド・オブ・デイズ』 まとめ
この映画は2000年直前の話です。”ヨハネの黙示録は彼の夢だ、夢は時として逆さに現れるとして666の逆999つまり1999年がサタン再来の年だ”と説明されています。この頃ミレニアムの終わりをテーマにしたものが大流行りでした。コンピュータが2000年で誤作動するかもと社会が軽くパニックになったりもしました。
1999年はノストラダムスの大予言やヨハネの黙示録が流行り、その後はマヤ暦の終わり2012年に人類が終わるという話がまことしやかに流れ、今は実は“うるうどし”を数え忘れていたから2015年でした!という後世の人々が見たら笑ってしまうような迷走ぶりです。いつの時代にも終末思想があり滅亡の日(エンド・オブ・デイズ)は大人気なんだなあと思います。
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