映画『エネミー・オブ・アメリカ』の概要:『エネミー・オブ・アメリカ』(原題:Enemy of the State)は、ウィル・スミス主演で、トニー・スコット監督によるアメリカのサスペンス・アクション映画。ある陰謀のために、常に監視され追われる身となった男を描く。
映画『エネミー・オブ・アメリカ』 作品情報
- 製作年:1998年
- 上映時間:132分
- ジャンル:アクション、サスペンス、アドベンチャー
- 監督:トニー・スコット
- キャスト:ウィル・スミス、ジーン・ハックマン、ジョン・ヴォイト、リサ・ボネ etc
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映画『エネミー・オブ・アメリカ』 評価
- 点数:75点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『エネミー・オブ・アメリカ』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『エネミー・オブ・アメリカ』のあらすじを紹介します。
弁護士のディーンは、妻と息子と幸せな生活を送っていた。
しかしある日、街で偶然再会した学生時代の友人にこっそりたくされた映像をきっかけに、国から追われる立場となる。
問題の映像とは、テロ防止法案をめぐって、国家安全保障局の高官レイノルズが下院議員を暗殺する現場を撮影したものだった。この映像の存在を知ったレイノルズは真相を知るディーンを始末するためにあの手この手で追いつめる。
当初は映像データの存在に気付かず、事態に困惑するディーンだったが、過去にNSAにいたブリルという調査員の助けにより、現在置かれている立場を知る。ブリルの助言により自分に盗聴器や発信機が取り付けられていることを知ったディーンは警戒心を強める。
ディーンは、ブリルを仲介したレイチェルという女性が殺害されたこと、そして自分に其の容疑がかけられたことに気付く。ブリルに助けを求め、二人は共に逃走する。その過程で映像を確認し、なぜ追われているかを漸く知った二人は、レイノルズから直接犯行の証言を得るためにある作戦を仕掛ける。
しかし、作戦は失敗。機転をきかせたディーンは嘘をつき、マフィアの元へレイノルズを連れていく。そこで銃撃戦となり、レイノルズは死ぬ。そのマフィアの店は以前からFBIが監視しており、生き残ったレイノルズの部下達は捕らえられた。
映画『エネミー・オブ・アメリカ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『エネミー・オブ・アメリカ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
監視システムの恐ろしさ
この作品の一番の恐ろしさは、想像を超えた監視システムである。しかもそれは映画の中だけでは済まされないだろうというところにある。
テロを未然に防ぐための監視は、簡単なものでいうと防犯カメラがそうであるが、本作で描かれる監視はその程度にはとどまらない。一般人の住居に侵入し、靴、時計、万年筆などの持ち物に盗聴器及び発信機を取り付け、24時間監視する。そして驚くべきは、衛星まで使って個人を追いつめることである。しかも、作中で登場した技術は、全て実際にNSAで使われていたというのだから、恐ろしい。
映画が製作されたのが1998年。その頃からこれほどの技術を持って個人を監視しているのだとしたら、今は……と思うとゾッとする。
テロ対策という大義名分はあっても、作中では高官の都合の悪い行為をもみ消すために国の技術が用いられている。同じようなことが現在起こっていてもおかしくはないのである。似たような映画で思い浮かぶのが『プラチナデータ』。こちらは個人の遺伝子データを国が管理して、犯罪の捜査に役立てるというものだが、科学の進歩も一歩間違うと本当にこわい。
普通に生活しているとそういったことには無関心な社会に対する啓発ともいえるのではないだろうか。
目が離せないサスペンス・アクション
監視を掻い潜って逃げ回るという設定からして、もうすでにハラハラする。国の最先端技術を駆使しての追跡をぎりぎりのところで逃げ続ける展開は、息をつく暇もない。何しろ衛星でも追跡されているのだから、屋外では常に監視されているといってもいいほど。
また、ラストのやり取りもすごい。ディーンは、以前マフィアとの間である「証拠ビデオ」のことで話し合っていた。ディーンはこれを利用して、実際には焼失していしまった「暗殺の証拠ビデオ」がマフィアの元にあると嘘をつくのだ。レイノルズはそれを信じてマフィアと取引をするが、マフィアの思っている「ビデオ」とレイノルズが欲する「ビデオ」は全く別物であるため、かみ合っていないのにディーンの思惑通りに展開していくのである。そこにFBIも加わってくるのだから、観ている側としてはラストに向けて展開が読めてきて、ワクワクするのである。
最後まで目が離せず、時間を感じさせないテンポのいい作品である。
終始見応えのあるストーリー展開で、全く飽きることなく見ることが出来ました。何も知らない一般人が、国家的な重要事項を急に託されるなんて実際には絶対にありえない展開ですが、ありえないからこそ未知の世界で、全てが新鮮に見られます。
ディーンを監視する体制が凄すぎて、アメリカには実際にこれが存在するのかなと恐怖を感じました。レイノルズとマフィア、そしてディーンのやり取りはアンジャッシュの噛み合わないコントを見ているようでとても面白かったです。(女性 30代)
映画『エネミー・オブ・アメリカ』 まとめ
ウィル・スミスが主人公なだけあって、最後は悪が裁かれ、スカッとして終わる。ストーリーが展開していくにつれ、ハラハラドキドキがワクワクに変わり、最後は激しい銃撃戦でもしかして全員死ぬんじゃないか?と一旦絶望させておきながら、ところが気持ちよくラストを迎える。観客を全く飽きさせない良い構成だった。
ジーン・ハックマン演じる脇役のブリルの役どころもすごく良かった。ディーンとブリルがコンビを組んでからは、緊迫した場面であってもコミカルな要素があり、いきいきしている。また、悪役のイメージが強いジョン・ボイド演じるレイノルズも、先行したそのイメージ通り本当に憎たらしくていいキャラクターだった。脇役に至るまで豪華な映画である。
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