映画『イグジステンズ』の概要:新作VRゲーム「イグジスデンズ」の発表会で開発者のアレグラは命を狙われる。テッドと逃げた彼女は、一緒にゲームをしようと提案。脊髄に穴を開けてケーブルを挿入すると、グロテスクなイグジスデンズの世界へとトリップした。
映画『イグジステンズ』の作品情報
上映時間:97分
ジャンル:SF、ホラー
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
キャスト:ジェニファー・ジェイソン・リー、ジュード・ロウ、イアン・ホルム、ウィレム・デフォー etc
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映画『イグジステンズ』の登場人物(キャスト)
- アレグラ・ゲラー(ジェニファー・ジェイソン・リー)
- アンテナ社の新作VR(バーチャルリアリティ)ゲーム「イグジステンズ」のデザイナー。ゲームファンからは崇拝される一方で、ライバル会社のシステマティクス社からは命を狙われている。テッドと共にイグジステンズの世界に飛ぶ。
- テッド・パイクル(ジュード・ロウ)
- アンテナ社の見習い社員。イグジステンズの試作発表会の警備をしている最中にアレグラが命を狙われたため、彼女と一緒に逃亡をする。ゲーム会社の見習いでありながら、ゲームをしたことがない。
- キリ・ビヌカー(イアン・ホルム)
- 逃亡したアレグラを匿うスキー小屋の管理人。実はゲームのエンジニアで、彼女が持ち込んだゲームポッドの修理をする。
- イェフゲニー・ノリッシュ(ドン・マッケラー)
- ゲームに現れるキャラクター。いろいろなシーンで登場し、2人を次の場面へと導くセリフを残しては去る。
- ガス(ウィレム・デフォー)
- ゲームに現れるガソリンスタンド経営者。アレグラが作ったゲームのおかげで人生が変わった信奉者だったが、懸賞金狙いで彼女を殺害しようとする。
映画『イグジステンズ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『イグジステンズ』のあらすじ【起】
アンテナ社のゲーム新作発表会。人気プログラマー、アレグラ・ゲラーが開発したVRゲーム「イグジステンズ」を体験しようと、多くのゲームファンが集まった。12名がアレグラと並んで座り、「ゲームポッド」(有機生命体のコントローラー)を膝に乗せて、ゲームの世界へと入った。
突然観客の男が奇妙な銃で発砲。アレグラは肩を負傷し、犯人は撃たれて死亡した。銃弾を受けた社員は「敵は内部にいる」と見習い社員のテッドに言い残して死んだ。
テッドは彼女を連れて車を走らせた。肩の銃弾を取り除くとそれは生き物の歯で、犯人が使った銃も生き物の骨で作られたものだった。ホテルに着くとアレグラはイグジステンズの不具合を確認するため、一緒にゲームの世界に入ろうとテッドに提案。しかしテッドには「バイオ・ポート」(脊髄とポッドを接続するために、背中に取り付けた挿入口)がなかった。
テッドにバイオ・ポートを取り付けるため、ガソリンスタンドへ。オーナーのガスはアレグラの信奉者だった。彼はテッドにバイオ・ポートを取り付けたが、それは不良品であった。ガスは賞金500万ドルのために彼女を殺そうとしたが、テッドに殺された。
映画『イグジステンズ』のあらすじ【承】
壊れたポッドを修理するため、2人はエンジニアのキリの作業場へ行った。キリは手術のようにメスを持ち、ポッドを開いてイグジステンズの中を開けた。両生類の卵をベースにして作られたポッドの中身はまるで内臓のよう。キリは内臓を手探りし、故障の原因を神経回路と突き止めて修理。その後テッドのバイオ・ポートも交換した。
アレグラとテッドは体をケーブルで繋ぐと、イグジステンズの世界へとトリップ。気が付くと2人はゲームショップに立っていた。 案内役のネイダーから手に入れたマイクロ・ポッドをポートに挿入すると、2人はゲームの反応で激しく体を求め合い次のシーンに移動した。
そこは生物の解体工場。テッドは流れ作業のラインに立ち、妙に慣れた手つきでカエルを解体する。隣にいたノリッシュからランチは中華料理店に行くよう勧めれると、別の解体部屋にいたアレグラを見つけて中華料理店に向かった。
テッドは中華料理店でスペシャル料理を注文したものの、このゲームは神経に異常をきたすと感じたテッドは、突然「一時停止!」と叫んでゲームと中断させた。現実に戻った彼は、アレグラとベッドで横たわっていた。まだゲームの中にいるような不思議な感覚に襲われ、再びゲームに戻った。
映画『イグジステンズ』のあらすじ【転】
中華料理店に戻ると、ウエイターがスペシャル料理をテーブルに置いた。それは二頭のトカゲなどの突然変異体を蒸し焼きにした料理だった。見るからにグロテスクな料理だったが、テッドは体が勝手に反応して貪り食った。食べ終えた骨を繋ぎ合わせると、あの奇妙な銃が完成。さらに歯を装填すると、それは完全な銃となった。テッドは殺人の衝動に駆られてウエイターを銃殺。落とした銃は犬がくわえて行った。
そこにノリッシュが現れ、2人をシステマティクス社の養殖池へと案内する。そこではゲームポッド製作に使用する突然変異体が養殖されていて、料理用にも使われているという。2人はノリッシュからリアリスト(現実主義者)の仲間だと歓迎された。
ゲームショップに戻るとネイダーは死んでおり、代わりにカーローが役割について話す。彼自身はリアリストのスパイ、ネイダーはシステマティクス社のスパイ、ウエイターは連絡係、ノリッシュはリアリストを壊滅させるためのシステマティクス社の二重スパイだと説明。
2人は解体工場に戻りアレグラとゲームポッドを繋げて起動しようとしたが、異変が起きてケーブルを切断した。そこにノリッシュが現れてポッドを火炎放射器で噴射。ポッドは破裂し、死の胞子が工場中に撒き散った。
映画『イグジステンズ』の結末・ラスト(ネタバレ)
次の瞬間、2人は現実の世界に戻った。アレグラは感染したポッドを回復させるため洗浄液を注射し、テッドのポートに洗浄装置を取り付けた。そこに武装したカーローが登場してポッドを破壊。2人を外に連れ出してアレグラを殺そうとした。そこにキリが現れてカーローを殺害。キリはゲームのコピーがあるから一緒にシステマティクス社に行こうとアレグラを誘うが、彼女はキリを殺害した。すると今度はテッドがアレグラに銃を向けた。しかし彼女は彼がスパイだと気付いており、彼に洗浄装置だと言って取り付けていた爆弾を爆破させた。
アレグラが勝ち残るとゲームオーバー。教会に集まっていた12人の参加者がゲームから目を覚まそうとしていた。最初からここまでは全て、ゲームでの出来事だったのだ。アレグラは参加者のひとりに過ぎず、本当のゲーム開発者はノリッシュだったのである。参加者たちはゲームの臨場感を興奮気味に語り合い、ノリッシュに拍手を送った。
アレグラとテッドは教会を出ようとした時、突然態度を豹変させる。彼らはゲームの壊滅を目論むリアリストだったのだ。「人類に害をもたらした罰を受けるべきだ!」と宣言してノリッシュを銃殺した。
映画『イグジステンズ』の感想・評価・レビュー
奇才デヴィッド・クローネンバーグが描いた仮想現実の世界。現実と仮想現実が曖昧になる危うい感覚が、気味悪く描かれている。現実とビデオの世界が入り混じった「ヴィデオドローム」は難解だったが、この作品はVRゲームに置き換えているため分かりやすい。生き物のようなゲームポッド、大腸のようなケーブル、脊髄をこじ開けた穴など、最後までグロテスクな世界観を貫いていた。意外なラストも面白く、ジェニファー・ジェイソン・リーの普通っぽいのに不気味なキャラも良かった。(MIHOシネマ編集部)
1999年に作られた、バーチャルリアリティゲームの世界をテーマにした作品。「背中から始めて、脳でイク」というかなり過激なキャッチコピーに惹かれて鑑賞しましたが、まさかのジュード・ロウやウィレム・デフォーが出演していて驚きました。
20年以上前の作品でありながら、古さを感じさせない、いい意味で近未来っぽい気持ち悪い世界観が最高です。ハマる人は大好きな作品だと思います。あえて脊椎を繋ぐケーブルで有線接続なのも、妙にリアルでそそられました。(女性 30代)
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