この記事では、映画『エクストラ テレストリアル』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『エクストラ テレストリアル』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『エクストラ テレストリアル』の作品情報
上映時間:83分
ジャンル:SF、ホラー
監督:スティーヴン・C・ミラー
キャスト:ケラン・ラッツ、ブルース・ウィリス、ジーナ・カラーノ、D・B・スウィーニー etc
映画『エクストラ テレストリアル』の登場人物(キャスト)
- エイプリル(ブリタニー・アレン)
- 恋人のカイルと同棲している。将来、どんな道に進むべきか悩んでいる。
- カイル(フレディ・ストローマ)
- エイプリルの恋人。エイプリルにプロポーズする機会をうかがっている。
- セス(ジェシー・モス)
- エイプリルとカイルの共通の友人。
- 保安官(ギル・ベローズ)
- 地元で起こっている家畜の殺傷事件と誘拐事件を捜査している。
映画『エクストラ テレストリアル』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『エクストラ テレストリアル』のあらすじ【起】
雷が鳴り響く大雨の夜。閉店直後の店内では大音量の音楽を聴きながら店員が掃除していた。入口のドアをずぶ濡れの女が叩く。買い物客だと思った店員は、入店を拒んだ。店員がドアを開けてくれないので、入店を諦めた女はそばの公衆電話に駆け込んだ。夫と子供が誘拐されたと受話器に訴える女。すると、公衆電話の電気が消え、外で強い光の点滅が起きた。
通報に駆けつけた保安官は、店の店員に事情を問い質すが、店員は何も知らないと言う。聴取を諦めた保安官は現場に戻る。そこには無惨な姿になった公衆電話があった。瓦礫の中から財布を見つけた保安官は、公衆電話が落ちて来たという空を見上げた。
同棲しているカップルの部屋。エイプリルは同棲相手のカイルにキャンプへ行こうと誘われる。カイルとの関係をこのまま続けるべきか悩んでいたエイプリルは、カイルの誘いを一度は断るが、既に共通の友人が出発の準備を進めており、渋々従う。
目的地はエイプリルの母の別荘に決まった。道中、車内でセスとそのガールフレンドが大騒ぎしていたところを警察車両に見つかってしまう。呼び止められたエイプリルたちは保安官に謝罪する。そのとき、エイプリルたちは保安官から一帯で誘拐と動物の不審死が多発していることを警告される。
映画『エクストラ テレストリアル』のあらすじ【承】
エイプリルたちと別れた保安官は、それから豚が殺されたという飼育場に向かった。家主はコヨーテ対策に柵を変えたばかりだと言う。
別荘に着いたエイプリルたちは各々休暇を満喫した。セスのガールフレンドと共に犬の散歩をするエイプリル。散歩の途中、突然犬が吠え、走り始める。犬が行こうとする方に進んだエイプリルたちは立ち入り禁止の看板がかけられた柵を見つけた。柵の向こうへと走り出していった犬。後を追うと、そこでエイプリルたちは大麻を栽培しているビニールハウスを見つけてしまった。家主はエイプリルの父の知り合いのトラビスだった。彼は自分が何者かに監視されていると二人に語る。エイプリルもセスのガールフレンドも、トラビスは大麻で幻覚を見ているんだろうと思い、彼のことを笑った。
別荘に戻るとエイプリルはカイルに結婚を申し込まれた。しかし、彼女は五月からニューヨークで働くつもりだと言ってそれを断る。ニューヨークでの生活は、彼女にとって新しい人生を見つけるチャンスだった。
警察署では、保安官が監視カメラに収められた公衆電話の失踪事件を精査していた。
仲違いしたカイルとエイプリルを慰めるためにセスが騒いでいると、彼らの上空を炎に包まれた何かが通り過ぎて、近くの森に墜落した。現場に駆けつけたカイルたちは、墜落した飛行物体の残骸と、奇妙な足跡を見つけた。
小屋に戻ったカイルたちは足跡が自分たちの方に向いていたことを気にかけながらも、自分たちが見たものを忘れようとした。そこに天候不良による停電が起こる。地下にあるブレーカーを上げにいくと、上の階で犬が吠え始めていた。何に吠えているのか。用心のために銃を構えながら屋内を調べるカイルたち。エイプリルが二階を探索していると、窓の外に自分たちを見る宇宙人がいた。咄嗟に銃を撃つエイプリル。宇宙人は庭のプールの底に沈んだ。
映画『エクストラ テレストリアル』のあらすじ【転】
このままここにいたら、まずいことになりそうだと逃げ出す一行。しかし、帰路を不自然に折れた木によって塞がれてしまっていた。立ち往生する一行の上に巨大な宇宙船が浮かんでいた。外で道の様子をうかがっていたエイプリルたちは車内に避難する。しかし、セスのガールフレンドが目の前で起こった光景に心を奪われ、外に出てしまう。宇宙船は、車外に出たセスのガールフレンドに光を浴びせる。光を浴びた彼女は一瞬の内に姿を消してしまった。
キャンプをしているらしいクルーザーを見つけた保安官。車内には誰もいない。落ちていたカメラを拾い、中を確かめるとクルーザーの持ち主らしい親子が映っていた。映像を進めると父と子が宇宙船にさらわれる瞬間が残されていた。カメラを検めた後、保安官はクルーザーの寝室を調べる。すると、寝室のクローゼットからカメラに映っていた妻が潜んでいた。
トラビスに助けを求めるエイプリルたち。トラビスはエイプリルたちに宇宙人の話を聞かせる。ロズウェル事件の際にされた政府と宇宙人の取り決め。互いに相手を攻撃しないというもの。もしも、その約束が破られれば奴らは反撃に出るだろうとトラビスはエイプリルに語った。エイプリルたちを追って、宇宙人がトラビスの家まで追ってきた。エイプリルたちを逃がしたトラビスは一人家に残って宇宙人と対峙するが、殺されてしまう。
別荘まで戻ったエイプリルたちは、そこで篭城することにした。カイルが木板で窓を塞いでいると、外に生き物の気配がした。現れたのは部下を連れた保安官だった。エイプリルたちは保安官に事情を話し、助けを求める。仲間が攫われたことと、宇宙人の死体の話をした。保安官の部下はエイプリルたちを信用せず、薬物の疑いでセスを逮捕する。エイプリルとカイルは証拠に保安官をプールに案内すると、そこにあったはずの宇宙人の死体がなくなっていた。宇宙人は死んでいなかった。カイルとエイプリルが絶句していると、食糧庫で物音が聞こえた。保安官が調べると、飼育場の豚と同様の殺され方をした犬の死体があった。
現状は危機的状況だと察知した保安官は、部下とセスが乗る警察車両に戻った。車内で部下に事情を話していると、窓の外に宇宙人が現れた。自分たちの方に手をかざす宇宙人。宇宙人は保安官たちの思考を操って、彼らを自殺させてしまった。それを目の当たりにしたセスは恐れ逃げ出した。
映画『エクストラ テレストリアル』の結末・ラスト(ネタバレ)
別荘の上空に巨大な宇宙船がやって来た。カイルは地下室にエイプリルを匿うと家具で入口を塞ぎ、単身で宇宙人と対峙した。一方、森の中を走って逃げていたセスは宇宙人に攫われてしまう。
辺りから物音が消えた。意を決してバールを構えたエイプリル。真っ暗な部屋に突然明かりがつく。血だまりの中にエイプリルはカイルの婚約指輪を見つけた。カイルを連れ去り消えようとした宇宙船を、エイプリルは打ち上げ花火で挑発する。宇宙船から浴びせられた光に身を任せ、エイプリルは船内に潜り込んだ。乗り込んだ船内で散策を続けると、エイプリルはカイルを見つけた。しかし、彼は息をしていない。エイプリルによる必死の蘇生措置により、息を吹き返す。安堵も束の間、二人は大勢の宇宙人に包囲されていた。宇宙人の一人がエイプリルたちに手をかざす。二人は抱き合って終わりを覚悟した。だが、気づくと二人は森の中にいた。生きていることを喜んだ二人は、人を探して森を走る。軍隊を見つけた二人。騒ぎを聞きつけて助けに来たのだろうと考えた二人は声を上げて、兵士を呼ぶ。だが、兵士は二人に向けて発砲した。撃たれた二人はその場に倒れ伏す。意識が朦朧とする中カイルはエイプリルの指に婚約指輪をはめる。
宇宙人の目撃者が一人もいなくなった森の中では、軍人たちが証拠隠滅を図って作業をしていた。
映画『エクストラ テレストリアル』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
学生時代の恋人ってその時の恋愛感情だけで付き合っているので「結婚出来たらいいな」くらいの気持ちはあっても、心のどこかで「きっとこの人とは結婚しないだろう」って思っていたりしますよね。それに学生時代は悩みが尽きないもの。進路や家族のことでも悩みます。
そんな「今」を悩んでいる主人公のエイプリル。恋人と結婚するのか、夢を追いかけてニューヨークへ行くのか…。しかし、そんな「悩み」も幸せだと思ってしまうほど衝撃的な展開で、ラストは言葉を失いました。(女性 30代)
予想していた以上に本格的なエイリアンホラーで、冒頭のUFOの登場から一気に引き込まれました。森のキャビンで起きる密室的な緊張感が『死霊のはらわた』を彷彿とさせつつ、近年のSFホラーらしいグロさもあってスリリング。中盤からのエイリアンの“実体攻撃”が容赦なく、クライマックスの宇宙船内の描写も不気味でした。ラストは後味が悪くて逆に印象的。(20代 男性)
SFホラーというより、青春群像×エイリアン襲撃ものとして楽しめました。序盤の若者たちのバカ騒ぎから一転、宇宙人の登場で雰囲気が激変するのが良かったです。特にラスト、主人公が“すべてを知ったうえで記憶を消されて返される”という展開は皮肉が効いていてゾッとしました。B級ながら、演出はなかなか緊張感ありました。(30代 女性)
宇宙人映画というと少しチープな印象を持っていましたが、本作は意外としっかり作られていてびっくりしました。赤い光に包まれるシーンや、捕獲された後の処置など、“人間の側が研究対象”という視点が面白かったです。一人ひとり消されていく感じが『プレデター』っぽくて好き。ラストの救いのなさは、逆にリアルで良いです。(40代 男性)
途中まで恋愛ドラマかと思いきや、宇宙人登場から完全にホラーになるので、ギャップでびっくりしました。主人公の女性が強くて好感が持てましたが、結局は宇宙人に利用されて記憶を消される…という結末に絶望。宇宙人は明確に「悪」として描かれており、人間との対話の余地がないところも怖かったです。(20代 女性)
映像や照明がかなりスタイリッシュで、UFOが現れるシーンなんかは、低予算とは思えないクオリティ。エイリアンの造形はありがちなグレイ型でしたが、演出でしっかり怖くなっていたと思います。真相が明かされる宇宙船内の描写も悪夢的で、閉塞感が強かった。記憶操作による結末がまた皮肉で、いろいろ考えさせられました。(30代 男性)
かなりストレートに「地球人は監視されている」「家畜のように扱われている」恐怖を描いていて、怖さよりも虚無感が残る映画でした。ホラーとしての演出はしっかりしているし、登場人物がちゃんとパニックしてるところもリアリティがある。終盤の“回収”→“解体”→“記憶抹消”の流れはゾッとしました。(40代 女性)
序盤はベタな青春スラッシャーっぽい流れなのに、宇宙人の登場から空気が激変して、最後はすっかりSFスリラーに。ホラー的な恐怖演出と、異星人の圧倒的な力の前に無力な人間という構図がよく出ていて、怖さよりも無力感が残る作品。最後に戻された主人公たちが全てを忘れているというのが、一番怖かったです。(20代 男性)
怖いというより不気味な作品。宇宙人が明確に“観察者”や“支配者”として描かれているので、人間の命なんて取るに足らないという冷たい視点が徹底されている。主人公たちが生き残れないのも納得感があり、ハッピーエンドにしない潔さが好き。B級作品として見ればかなりよくできていて、嫌な余韻も含めて印象に残りました。(30代 女性)
エイリアン映画にありがちな展開ではあるけど、無駄な説明が少ない分テンポが良く、引き込まれました。特に宇宙船に連れて行かれてからの描写は圧巻で、人間がまるで“処理対象”みたいに扱われるのがリアルで怖かった。クライマックスで全て記憶を消されて返される結末には背筋が凍りました。理不尽ホラーが好きな人におすすめ。(30代 男性)
映画『エクストラ テレストリアル』を見た人におすすめの映画5選
ファイア・イン・ザ・スカイ(1993)
この映画を一言で表すと?
実話ベースのUFO誘拐事件が、あなたの常識を打ち砕く“恐怖の証言劇”。
どんな話?
実在のUFO誘拐事件「トラヴィス・ウォルトン事件」をもとに描かれた、アメリカの森で起きた失踪と記憶の謎を追う物語。被害者の証言と周囲の混乱を描きながら、宇宙人との接触体験をリアルに再現する。
ここがおすすめ!
『エクストラ テレストリアル』と同じくUFO・誘拐・記憶喪失といった要素が満載。宇宙船内での実験描写はトラウマ級で、リアルすぎて背筋が凍るレベル。エイリアンに“監視されている”恐怖をじっくり味わいたい人に強くおすすめ。
ダーク・スカイズ(2013)
この映画を一言で表すと?
“あの夜、何が起こったのか”をめぐる、家庭侵食型エイリアン・スリラー。
どんな話?
平凡な郊外の家族が、次第に得体の知れない力に襲われていく。息子の奇行、家中の物が動く怪現象、そして黒い影…。やがてそれは宇宙からの脅威であることが判明する。家族の絆とエイリアンの恐怖が交錯する作品。
ここがおすすめ!
『エクストラ テレストリアル』と同じく、“侵入される恐怖”を丁寧に描いています。ホラー的な演出も多く、ジャンプスケアが苦手な人にもおすすめしやすい心理的スリラー。じわじわと正体を現す演出が秀逸で、最後まで目が離せません。
クワイエット・アース(1985)
この映画を一言で表すと?
世界で“たったひとり”になった男が体験する、静かで壮絶な終末SF。
どんな話?
ある日目覚めると、人々が消えていた…。突然訪れた無人の世界で、科学者の男が自身の過去と向き合いながら、生き残った他の人間たちと出会い、世界の異変の真相に迫っていく。静かだが心に残るSF体験。
ここがおすすめ!
『エクストラ テレストリアル』のような“宇宙の向こう側”を想起させる哲学的な要素も含んでいます。パニック的ではないが、観終わった後に深い余韻が残る名作。孤独・人間・科学が交錯する知的SFを求めている人にぴったり。
スカイライン ―征服―(2010)
この映画を一言で表すと?
突如空から現れた謎の光が、人類を吸い上げる“終末型エイリアンパニック”。
どんな話?
ロサンゼルスの夜空に突如現れた謎の光。それを浴びた人々は、意識を失い、空へと吸い込まれていく。正体不明のエイリアンによる大量誘拐が進行する中、若者たちが脱出を図るが――。派手で絶望的なSFサバイバル。
ここがおすすめ!
『エクストラ テレストリアル』と同様、逃げても逃げても回避できない“上から来る恐怖”を体感できます。宇宙人の存在をエンタメとして突き詰めた作品で、B級ながらVFXは迫力あり。何も考えずに絶望感を味わいたい方におすすめ。
インベージョン(2007)
この映画を一言で表すと?
人間の心が徐々に侵されていく、静かで確実な“異物感染型スリラー”。
どんな話?
宇宙から飛来した謎の胞子によって、人間が徐々に“感情のない存在”へと変貌していく。精神科医の女性が、息子を守るために感染と闘いながら真相に迫る。ニコール・キッドマン主演のリメイク版ボディ・スナッチャー。
ここがおすすめ!
『エクストラ テレストリアル』とは違う方向性ながら、“じわじわと侵食されていく恐怖”という点で共通点あり。スプラッターではなく、知的で静かなサスペンスが好みの方に最適。徐々に自分が人間でなくなる怖さを体験できます。
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