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映画『FALL/フォール』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『FALL/フォール』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『FALL/フォール』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『FALL/フォール』の結末までのストーリー
  • 『FALL/フォール』を見た感想・レビュー
  • 『FALL/フォール』を見た人におすすめの映画5選

映画『FALL/フォール』の作品情報


出典:U-NEXT

製作年 2022年
上映時間 107分
ジャンル スリラー
サスペンス
監督 スコット・マン
キャスト グレース・フルトン
バージニア・ガードナー
ジェフリー・ディーン・モーガン
メイソン・グッディング
製作国 イギリス
アメリカ

映画『FALL/フォール』の登場人物(キャスト)

ベッキー(グレイス・キャロライン・カリー)
夫のダンをロッククライミングの事故で亡くし、それ以来捨て鉢な人生を送っていた若い女性。友人のハンターに誘われ、新たな冒険を始めることを決意する。
ハンター(ヴァージニア・ガードナー)
ベッキーの友人で、ダンが死んだ後はYouTuberとして世界を回っていたが、新たな冒険にベッキーを誘うことにする。
ダン(メイソン・グッディング)
ベッキーの夫で、ベッキーとハンターの3人でのロッククライミング中に、事故で命を落とす。

映画『FALL/フォール』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『FALL/フォール』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『FALL/フォール』のあらすじ【起】

20代の若い女性・ベッキーは、夫のダン、友人の女性ハンターとの3人で、険しい断崖をロッククライミングで登っていた。しかしその途中、思わぬ事故でダンは崖下に転落し、命を落とす。それ以来ベッキーは酒浸りになり、自暴自棄な生活を送っていた。

そんなベッキーの元に、一年振りにハンターが訪ねて来る。ハンターは世界中を旅しながらYouTuberとして動画を配信し、人気を博していた。そしてハンターは「相棒が必要なの」と、新しい冒険の旅にベッキーを誘う。

ハンターがベッキーに紹介したのは、砂漠の真ん中に建つ600メートルの高さを持つテレビのアンテナ塔で、現在は使用されておらず、取り壊しもされぬまま放置されていた。この塔には先端までハシゴが付けられていて、ベッキーは塔のてっぺんまでハシゴで登っていく挑戦に挑むつもりだった。

ダンが死んでからクライミングをしていなかったベッキーは挑戦にしり込みするものの、ダンの「生きることを恐れるな」という言葉を思い出し、ハンターと共に新たな冒険に挑むことを決意する。

映画『FALL/フォール』のあらすじ【承】

ハンターは動画の配信用にと胸元の大きく開いたシャツを着こみ、ベッキーと共に車でテレビ塔へ向かう。途中で立ち入り禁止の金網があり、2人はそこから数キロの道のりを歩いて塔までたどり着く。

2人は互いの体にロープを結び付け、ハンターから先に、塔の内側に取り付けられたハシゴを登っていく。2人は声をかけあいながらハシゴを登り続けるが、作られてから長い年月が経過した塔のハシゴはところどころサビつき、ギシギシと音を立てていた。

途中で休憩を挟みながら登り続けた2人は、塔の先頭付近まで登りきる。そこから60メートル先の最先端までは、鉄柱のようになった箇所の外側に取り付けられたハシゴを登る形になっていた。鉄柱の中ほどにアンテナが付けられた部分があったが、2人はそこも上手く潜り抜け、遂に最先端まで登りきる。

最先端には半径1メートルほどの足場となる金網が取り付けられていて、2人は金網の上に立って挑戦の成功を喜び合う。ハンターは持参した小型ドローンを飛ばして自分たちを撮影し、ベッキーは捨てられずにいたダンの遺灰を最先端から空中に散布する。

映画『FALL/フォール』のあらすじ【転】

そしてベッキーから先に降りようとした時、捕まっていたハシゴが鉄柱から外れ、そこから下へ降りられなくなってしまう。最先端では携帯の電波も届かず、2人は地上600メートルの場所で孤立する。

先端部には修理に使う双眼鏡がしまってあって、それを使って救助を求めようとするが、砂漠の中に足を踏み入れる者はおらず、ようやく犬を散歩させている男性を見つけるが、ハンターたちに気付かず歩き去ってしまう。

ハンターはドローンに自分のスマホを括りつけて、砂漠の外へと飛ばそうとするが、砂漠を出たところで走って来たトラックにぶつかり、ドローンは無残に砕け散る。

意気消沈するベッキーは、ハンターの足首に何かの言葉を刻んだ入れ墨があり、それがダンの口癖だったことに気付く。問い詰められたハンターは、ベッキーが結婚する前にダンと浮気していたことを告白する。ハンターもダンの死にショックを受けて、世界を旅することで気を紛らわしていたのだった。

映画『FALL/フォール』の結末・ラスト(ネタバレ)

ハンターは体力のあるうちにと、ロープでハシゴのある部分まで降りる決意をする。しかし途中でバランスを崩し、アンテナのある部分に落下するが、ベッキーが必死にハンターを金網まで引き上げる。

孤立したまま2日が経過し、ベッキーはハンターがハゲタカに食われるなど、幻覚に襲われるようになる。ベッキーは自分の携帯にクッションを付けて、地上に落とせば電波が通じるのではとハンターに提案するが、ハンターは「それは無理よ」と答える。

そのハンターの顔は血で赤く染まっていて、ベッキーは自分の前にいるハンターの方が幻覚で、「本物のハンター」はロープで降りた時に、アンテナにぶつかって死亡したのだと思い出す。ベッキーは塔の先端で1人きりになるのが耐えられず、妄想の中のハンターと会話をしていたのだった。

現実を噛み締めたベッキーは、懸命にアンテナ部分まで降りて、ハンターの遺体に携帯を埋め込み、地上へ落とす。電波は無事に通じ、ベッキーはようやく塔の先端から救出される。ベッキーは迎えに来た父親と抱き合い、生き延びた実感を噛み締めるのだった。

映画『FALL/フォール』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

とにかく手汗が止まらなかった。高さ600メートルの鉄塔に取り残されるというシンプルな設定なのに、極限の恐怖がリアルに描かれていて引き込まれた。特に、スマホの電波を求めての無茶な試みや、仲間の死を幻覚で描く展開には驚かされた。精神的にも肉体的にもギリギリのサバイバルが熱い。(20代 男性)


高所恐怖症の自分には拷問のような映画でした(笑)。登るところからずっと心臓がバクバクで、見ているだけで足がすくむ感覚。展開自体は限られた舞台で進むけれど、主人公たちの心の動きや関係性の変化が細かく描かれていて飽きなかった。ラストのどんでん返しも秀逸で、唸らされた。(30代 女性)


最初はB級スリラーかと思って見ていたけれど、意外にも心理描写がしっかりしていて感情移入できた。夫を失った悲しみ、友人との確執、そして“生きたい”という本能がむき出しになる展開。幻覚で友人の死を見せる演出は意表を突かれた。狭い空間と広すぎる空で生まれる閉塞感が見事だった。(40代 男性)


久しぶりにこんなに手に汗握った映画を見た。塔に登った瞬間からすでに怖くて、そこからの2人の選択がいちいちヤバい。靴を落とすシーンや、ドローンを飛ばす場面など、絶望の中でも希望を見つけようとする姿が応援したくなった。友情とサバイバルが交錯する、熱量の高い映画。(10代 女性)


「低予算×高クオリティ」のお手本のような作品だった。ワンシチュエーションに近い作りなのに、カメラワークと編集で全く退屈させないのがすごい。友情や裏切りといったドラマパートもバランスが良く、エンタメとしての完成度が高かった。高所に弱い人は絶対に心して観るべし。(30代 男性)


単なるスリラーではなく、悲しみを抱えた女性が再び「生きる」ことを選ぶまでの心理的な再生の物語としても良くできていた。恋人の死や友人の裏切りと向き合いながら、それでも死なずに前に進もうとする姿は胸に刺さった。最終的に一人で鉄塔を下りる決意に感動した。(50代 女性)


鉄塔の高さの描写がすごすぎて、何度も「うわっ」と声が出た。CGかと思いきや、実際に高所で撮影されていると知って衝撃。極限状態での人間の精神の変化が丁寧に描かれていて、ただの恐怖映画じゃない。最後の“友人の死が幻覚だった”という展開も見事にハマっていた。(40代 男性)


序盤のテンポはやや遅く感じたけど、塔に登ってからは一気に緊張感が増してノンストップ。少しずつ削られていく体力と精神、そして2人の関係性が変わっていくのが見応えあった。特にラストの真実に気づいた瞬間、鳥肌が立った。演出の妙で観客を騙す技術が上手い。(20代 女性)


スマホや現代的なガジェットをうまく活かしたサバイバルで、リアリティがあった。ソーシャルメディアの発信で助かるかも…という希望すら届かない“600メートルの孤独”が怖すぎる。終盤の衝撃展開と生還シーンはシンプルに感動。自然の恐怖と人間の意志のぶつかり合いが魅力的だった。(30代 男性)


極限状態でも“生きたい”と願う心の強さに感動した。鉄塔の高さや恐怖だけでなく、心の傷や孤独と向き合う女性の成長物語としても良かった。友情が壊れる悲しみ、最後にたどり着く決意。シンプルな設定でここまで魅せる映画は貴重。映像美と緊迫感のバランスも絶妙だった。(60代 女性)

映画『FALL/フォール』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『FALL/フォール』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

127時間

この映画を一言で表すと?

命をかけたサバイバルと精神の再生を描いた、衝撃の実話サバイバルドラマ。

どんな話?

登山中に岩に腕を挟まれて孤立した青年アーロン・ラルストン。食料も水も尽き、誰にも気づかれない絶望的な状況の中、彼は“ある決断”を迫られる。極限状態での心理と生への執念を描いた実話ベースの作品。

ここがおすすめ!

『FALL/フォール』と同様に、限られた空間でのサバイバルと「生き抜く意志」が強く描かれている。映像も緊迫感があり、1人芝居に近い構成ながら、観る者を釘付けにする力がある。高所スリルの代わりに内面の葛藤で魅せる秀作。

ザ・シャロウズ

この映画を一言で表すと?

美しい海と凶暴なサメが織りなす、孤立無援のサバイバルホラー。

どんな話?

1人サーフィンに出かけたナンシーは、サメに襲われ岩場に取り残される。岸はすぐそこなのに、移動すれば襲われる。制限時間の中で知恵と勇気を振り絞り、決死の脱出劇が始まる。

ここがおすすめ!

“孤立した状況からどう生き延びるか”というテーマが『FALL/フォール』と共通しており、海という舞台も新鮮。シンプルながらスリル満点の展開で、ハラハラしながら応援したくなる。主演ブレイク・ライヴリーの演技も必見。

グリーンルーム

この映画を一言で表すと?

音楽と暴力が交錯する密室スリラーの極限バトル。

どんな話?

ライブ会場で殺人を目撃したインディバンドのメンバーが、極右集団に監禁される。出入口を封じられ、次第にエスカレートしていく暴力の中、彼らは知恵と仲間の力で脱出を試みる。

ここがおすすめ!

閉鎖空間での逃げ場のないスリルが魅力。『FALL』が縦の恐怖なら、こちらは横の圧迫感。暴力描写は激しめだが、手に汗握る展開と絶望からの逆転劇は共通しており、緊張感を求める人にピッタリ。

バーレスク家族

この映画を一言で表すと?

愛と再生を“高所”で描く、心理とスリルの融合ヒューマン・スリラー。

どんな話?

事故で心に傷を負った家族が、断崖絶壁の観光施設に訪れる。ところが、そこに待ち受けていたのは想像を絶するトラブルだった。生死を分ける選択を迫られる中で、家族の絆が試される。

ここがおすすめ!

『FALL』同様、高さと孤立がもたらす心理的緊張が大きなテーマ。派手な演出よりも“人間の内面”に迫る作風で、極限下で本当の想いに気づくドラマ性が強く、感情的なカタルシスを求める人におすすめ。

ザ・ウォール(2017)

この映画を一言で表すと?

砂漠にたった1枚の壁。見えない敵との心理戦が張り詰める戦場スリラー。

どんな話?

イラク戦争下、スナイパーに狙われ、瓦礫の壁1枚を挟んで立ち往生する2人の兵士。姿の見えない敵との緊張の駆け引きが続く中、無線越しに精神も追い詰められていく。

ここがおすすめ!

『FALL』のようにワンシチュエーションでの極限状態を描いた秀作。舞台は砂漠だが、孤立無援の状況と限られた選択肢の中でのサバイバルが共通。音声と心理を使ったスリルが非常に強く、ラストの衝撃も◎。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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